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「プラズマ加速」の版間の差分

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'''プラズマ加速''' (プラズマかそく、英: plasma acceleration) は、[[電子]]、[[陽電子]]、[[イオン]]などの[[荷電粒子]]を、[[プラズマ]]中の急峻な構造によって生成される[[電場]]を用いて加速する方法で、[[加速器]]として用いられる。プラズマ中の加速構造は、超短時間の[[レーザー]][[パルス]]か、プラズマのパラメータ群に合致した[[粒子線]]によって生成される。これらの技術は、従来の装置と比べて比較的小さなサイズで、高性能な粒子加速を行うことができる。プラズマ加速の基本概念は、1979年、[[カリフォルニア大学ロサンゼルス校]] (UCLA) の[[田島俊樹]]と、{{仮リンク|ジョン・M・ドーソン|en|John M. Dawson}}によって考案された<ref>{{Cite journal|author = T. Tajima|year = 1979|title = Laser electron accelerator|journal = Phys. Rev. Lett.|volume = 43|author2 = J. M. Dawson|pages = 267–270|DOI = 10.1103/PhysRevLett.43.267}}</ref>。その後、プラズマ加速の実験方法は、UCLAの{{仮リンク|チャンドラセカール・J・ジョシ|en|Chandrashekhar J. Joshi}}らのグループによって考案された<ref>{{Cite journal|author = C. Joshi|year = 1984|title = Ultrahigh gradient particle acceleration by intense laser-driven plasma density waves|journal = Nature|volume = 311|author2 = W. B. Mori|author3 = T. Katsouleas|author4 = J. M. Dawson|author5 = J. M. Kindel|author6 = D. W. Forslund|pages = 525–529|month = Oct.|DOI = 10.1038/311525a0}}</ref>。現在におけるプラズマ加速の実験装置は、従来の加速器より2-3桁大きいオーダーの電場[[勾配]]を達成しており、これにより小型な[[加速器]]が実現できると考えられている。小型な加速器は[[放射線療法]]などにおいて大きなニーズがある。
'''プラズマ加速''' (プラズマかそく、英: plasma acceleration) は、[[電子]]、[[陽電子]]、[[イオン]]などの[[荷電粒子]]を、[[プラズマ]]中の急峻な構造によって生成される[[電場]]を用いて加速する方法で、[[加速器]]として用いられる。プラズマ中の加速構造は、超短時間の[[レーザー]][[パルス]]か、プラズマのパラメータ群に合致した[[粒子線]]によって生成される。これらの技術は、従来の装置と比べて比較的小さなサイズで、高性能な粒子加速を行うことができる。プラズマ加速の基本概念は、1979年、[[カリフォルニア大学ロサンゼルス校]] (UCLA) の[[田島俊樹]]と、{{仮リンク|ジョン・M・ドーソン|en|John M. Dawson}}によって考案された<ref>{{Cite journal|author = T. Tajima|year = 1979|title = Laser electron accelerator|journal = Phys. Rev. Lett.|volume = 43|author2 = J. M. Dawson|pages = 267–270|doi = 10.1103/PhysRevLett.43.267}}</ref>。その後、プラズマ加速の実験方法は、UCLAの{{仮リンク|チャンドラセカール・J・ジョシ|en|Chandrashekhar J. Joshi}}らのグループによって考案された<ref>{{Cite journal|author = C. Joshi|year = 1984|title = Ultrahigh gradient particle acceleration by intense laser-driven plasma density waves|journal = Nature|volume = 311|author2 = W. B. Mori|author3 = T. Katsouleas|author4 = J. M. Dawson|author5 = J. M. Kindel|author6 = D. W. Forslund|pages = 525–529|month = Oct.|doi = 10.1038/311525a0}}</ref>。現在におけるプラズマ加速の実験装置は、従来の加速器より2-3桁大きいオーダーの電場[[勾配]]を達成しており、これにより小型な[[加速器]]が実現できると考えられている。小型な加速器は[[放射線療法]]などにおいて大きなニーズがある。


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==

2020年1月25日 (土) 15:31時点における最新版

プラズマ加速 (プラズマかそく、英: plasma acceleration) は、電子陽電子イオンなどの荷電粒子を、プラズマ中の急峻な構造によって生成される電場を用いて加速する方法で、加速器として用いられる。プラズマ中の加速構造は、超短時間のレーザーパルスか、プラズマのパラメータ群に合致した粒子線によって生成される。これらの技術は、従来の装置と比べて比較的小さなサイズで、高性能な粒子加速を行うことができる。プラズマ加速の基本概念は、1979年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) の田島俊樹と、ジョン・M・ドーソン英語版によって考案された[1]。その後、プラズマ加速の実験方法は、UCLAのチャンドラセカール・J・ジョシ英語版らのグループによって考案された[2]。現在におけるプラズマ加速の実験装置は、従来の加速器より2-3桁大きいオーダーの電場勾配を達成しており、これにより小型な加速器が実現できると考えられている。小型な加速器は放射線療法などにおいて大きなニーズがある。

参考文献[編集]

  1. ^ T. Tajima; J. M. Dawson (1979). “Laser electron accelerator”. Phys. Rev. Lett. 43: 267–270. doi:10.1103/PhysRevLett.43.267. 
  2. ^ C. Joshi; W. B. Mori; T. Katsouleas; J. M. Dawson; J. M. Kindel; D. W. Forslund (Oct. 1984). “Ultrahigh gradient particle acceleration by intense laser-driven plasma density waves”. Nature 311: 525–529. doi:10.1038/311525a0. 

関連項目[編集]