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「上昇婚」の版間の差分

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== インドにおいて ==
== インドにおいて ==
インドの農村部に住む人々にとって、上昇婚は近代化をする機会である。インドの農村部における結婚生活は、ますます上昇婚の例となっている<ref>{{Cite journal|last=Caldwell, J.C.|last2=P.H. Reddy|last3=Pat Caldwell|year=1983|title=The Causes of Marriage Change in South India|journal=Population Studies|volume=37|issue=3|pages=343–361|DOI=10.1080/00324728.1983.10408866}}</ref>。大都市圏とつながることによって、インターネットへのアクセス、より良い雇用機会、そして上流階級の社交界といったことがもたらされるため<ref>{{Cite journal|last=Barber, Jennifer|year=2004|title=Community Social Context and Individualistic Attitudes toward Marriage|journal=Social Psychology Quarterly|volume=67|issue=3|pages=236–256|DOI=10.1177/019027250406700302}}</ref>、農家やその他の農村労働者は、自分の娘たちが都市での生活へ進出できるようにしたいと考えている。さらに都市部でのつながりは、新婦の家族にとってより広い社会的地平線を作り、より良い学校教育のために家族の幼い子供たちを、その夫婦と一緒に住むように送ることができる。一方、上昇婚にはコストがかかり、持参金は家全体の額と同じかそれ以上かかることが多い<ref>{{Cite journal|last=Thornton, Arland|last2=Dirgha J. Ghimire|last3=William G. Axinn|last4=Scott T. Yabiku|year=2006|title=Social Change, Premarital Nonfamily Experience, and Spouse Choice in an Arranged Marriage Society|url=http://perl.psc.isr.umich.edu/papers/Ghimire.etal.2006.pdf|journal=American Journal of Sociology|volume=111|issue=4|pages=1181–1218|accessdate=2016-06-23|DOI=10.1086/498468}}</ref>。そのため、娘にふさわしい結婚を手配するために両親が負担しなければならない費用が高いので、女性の胎児の中絶率は上昇した<ref>{{Cite journal|last=Srivinsan, Padma|last2=Gary R. Lee|year=2004|title=The Dowry System in Northern India: Women's Attitudes and Social Change|journal=Journal of Marriage and Family|volume=66|issue=5|pages=1108–1117|DOI=10.1111/j.0022-2445.2004.00081.x}}</ref>。
インドの農村部に住む人々にとって、上昇婚は近代化をする機会である。インドの農村部における結婚生活は、ますます上昇婚の例となっている<ref>{{Cite journal|last=Caldwell, J.C.|last2=P.H. Reddy|last3=Pat Caldwell|year=1983|title=The Causes of Marriage Change in South India|journal=Population Studies|volume=37|issue=3|pages=343–361|doi=10.1080/00324728.1983.10408866}}</ref>。大都市圏とつながることによって、インターネットへのアクセス、より良い雇用機会、そして上流階級の社交界といったことがもたらされるため<ref>{{Cite journal|last=Barber, Jennifer|year=2004|title=Community Social Context and Individualistic Attitudes toward Marriage|journal=Social Psychology Quarterly|volume=67|issue=3|pages=236–256|doi=10.1177/019027250406700302}}</ref>、農家やその他の農村労働者は、自分の娘たちが都市での生活へ進出できるようにしたいと考えている。さらに都市部でのつながりは、新婦の家族にとってより広い社会的地平線を作り、より良い学校教育のために家族の幼い子供たちを、その夫婦と一緒に住むように送ることができる。一方、上昇婚にはコストがかかり、持参金は家全体の額と同じかそれ以上かかることが多い<ref>{{Cite journal|last=Thornton, Arland|last2=Dirgha J. Ghimire|last3=William G. Axinn|last4=Scott T. Yabiku|year=2006|title=Social Change, Premarital Nonfamily Experience, and Spouse Choice in an Arranged Marriage Society|url=http://perl.psc.isr.umich.edu/papers/Ghimire.etal.2006.pdf|journal=American Journal of Sociology|volume=111|issue=4|pages=1181–1218|accessdate=2016-06-23|doi=10.1086/498468}}</ref>。そのため、娘にふさわしい結婚を手配するために両親が負担しなければならない費用が高いので、女性の胎児の中絶率は上昇した<ref>{{Cite journal|last=Srivinsan, Padma|last2=Gary R. Lee|year=2004|title=The Dowry System in Northern India: Women's Attitudes and Social Change|journal=Journal of Marriage and Family|volume=66|issue=5|pages=1108–1117|doi=10.1111/j.0022-2445.2004.00081.x}}</ref>。


インドでの結婚の概念は、カーストに基づく階級層化により広まっている。上流階級の女性は、下流階級の男性と結婚することを許されなかった。女性と結婚するというこの概念は、ヴェーダで「アヌロマ」として引用され、[[ヒンズー教|ヒンドゥー教]]のイデオロギー的に等価である[[遺伝子プール]]が衰退しないようにするメカニズムとして正当化された。プラティロマと呼ばれるアヌロマの反対の行為は、古代インド社会では許されていなかった。しかしヴェーダにおいては、そのような例外が許された例が1つ存在する。聖賢[[シュクラ|スクラチャリヤ]]の娘であるデバヤニは、ヤヤーティと名付けられたクシャトリヤ王(インドカースト制度においてブラフマンに比べて低いカースト)と結婚することを許された。
インドでの結婚の概念は、カーストに基づく階級層化により広まっている。上流階級の女性は、下流階級の男性と結婚することを許されなかった。女性と結婚するというこの概念は、ヴェーダで「アヌロマ」として引用され、[[ヒンズー教|ヒンドゥー教]]のイデオロギー的に等価である[[遺伝子プール]]が衰退しないようにするメカニズムとして正当化された。プラティロマと呼ばれるアヌロマの反対の行為は、古代インド社会では許されていなかった。しかしヴェーダにおいては、そのような例外が許された例が1つ存在する。聖賢[[シュクラ|スクラチャリヤ]]の娘であるデバヤニは、ヤヤーティと名付けられたクシャトリヤ王(インドカースト制度においてブラフマンに比べて低いカースト)と結婚することを許された。


== 交配選択 ==
== 交配選択 ==
世界中の数十カ国で行われた配偶者選択の研究によると、男性は若くて魅力的な女性を好む傾向があり、女性は裕福で、教養があり、野心的で魅力的な男性を好む傾向がある<ref>{{Cite journal|last=Cashdan|first=Elizabeth|year=1996|title=Women's Mating Strategies|url=http://www.anthro.utah.edu/PDFs/ec_evolanth.pdf|journal=Evolutionary Anthropology|volume=5|issue=4|pages=134–143|DOI=10.1002/(SICI)1520-6505(1996)5:4<134::AID-EVAN3>3.0.CO;2-G}}</ref>。[[進化心理学]]者は、これは性選択から生じる固有の性差であり、男性は健康な赤ん坊を産む女性を求め、女性は家族の生存に必要な資源を提供できる男性を求めていると主張する<ref>Dortier, Jean-Fran-ois, ジャン=フランソワドルティエ. 『ヒト、この奇妙な動物: 言語、芸術、社会の起源』pp.64-66, 新曜社, 2018, ISBN 978-4-7885-1580-2.</ref>。
世界中の数十カ国で行われた配偶者選択の研究によると、男性は若くて魅力的な女性を好む傾向があり、女性は裕福で、教養があり、野心的で魅力的な男性を好む傾向がある<ref>{{Cite journal|last=Cashdan|first=Elizabeth|year=1996|title=Women's Mating Strategies|url=http://www.anthro.utah.edu/PDFs/ec_evolanth.pdf|journal=Evolutionary Anthropology|volume=5|issue=4|pages=134–143|doi=10.1002/(SICI)1520-6505(1996)5:4<134::AID-EVAN3>3.0.CO;2-G}}</ref>。[[進化心理学]]者は、これは性選択から生じる固有の性差であり、男性は健康な赤ん坊を産む女性を求め、女性は家族の生存に必要な資源を提供できる男性を求めていると主張する<ref>Dortier, Jean-Fran-ois, ジャン=フランソワドルティエ. 『ヒト、この奇妙な動物: 言語、芸術、社会の起源』pp.64-66, 新曜社, 2018, ISBN 978-4-7885-1580-2.</ref>。


しかし、[[社会的学習理論]]家たちは、女性が高い所得能力を持つ男性を重視するのは、女性自身の所得能力が、男性社会で不利な立場に置かれているためだと主張する{{要出典|date=October 2018}}。[[社会的学習理論]]家たちは、社会がより男女平等に移行するにつれて、女性の配偶者選びの嗜好も変化すると主張している。37カ国の8,953人を対象に2012年に行われた調査の分析では、男女が同等であればあるほど、男女の回答者は互いに異なる性質ではなく同じ性質を求めていることが明らかになり<ref>{{Cite journal|last=Zentner|first=M.|last2=Mitura|first2=K|date=1 October 2012|title=Stepping out of the caveman's shadow: nations' gender gap predicts degree of sex differentiation in mate preferences|journal=Psychological Science|volume=23|issue=10|pages=1176–85|DOI=10.1177/0956797612441004|PMID=22933455}}</ref>、この理論を支持する研究もある<ref>{{Cite book|title=Men's and Women's Preferences in Marital Partners in the United States, Russia, and Japan|last=Hadfield|first=Elaine|publisher=Journal of Cross-Cultural Psychology Vol. 26 No. 6, Western Washington University|year=1995|isbn=|location=|pages=728–750|url=http://www.elainehatfield.com/97.pdf|accessdate=2013-11-29|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131203072411/http://www.elainehatfield.com/97.pdf|archivedate=2013-12-03|deadurl=yes}}</ref>。しかし、タウンゼント(1989)は医学生を対象に、結婚相手の可能性がどのように変化したかについての認識を調査した。女性では85%が「自分の地位が上がるにつれて、受け入れてくれるパートナーの数が減っていく」と回答したのに対し、男性では90%が「私の地位が上がるにつれて、受け入れてくれるパートナーの数が増えてくる」と回答している <ref>{{Cite journal|last=Townsend|first=J. M.|year=1987|title=Sex differences in sexuality among medical students: Effects of increasing socioeconomic status|journal=Archives of Sexual Behavior|volume=16|issue=5|pages=425–444|DOI=10.1007/BF01541424|PMID=3689109}}</ref> {{Rp|246}}。
しかし、[[社会的学習理論]]家たちは、女性が高い所得能力を持つ男性を重視するのは、女性自身の所得能力が、男性社会で不利な立場に置かれているためだと主張する{{要出典|date=October 2018}}。[[社会的学習理論]]家たちは、社会がより男女平等に移行するにつれて、女性の配偶者選びの嗜好も変化すると主張している。37カ国の8,953人を対象に2012年に行われた調査の分析では、男女が同等であればあるほど、男女の回答者は互いに異なる性質ではなく同じ性質を求めていることが明らかになり<ref>{{Cite journal|last=Zentner|first=M.|last2=Mitura|first2=K|date=1 October 2012|title=Stepping out of the caveman's shadow: nations' gender gap predicts degree of sex differentiation in mate preferences|journal=Psychological Science|volume=23|issue=10|pages=1176–85|doi=10.1177/0956797612441004|pmid=22933455}}</ref>、この理論を支持する研究もある<ref>{{Cite book|title=Men's and Women's Preferences in Marital Partners in the United States, Russia, and Japan|last=Hadfield|first=Elaine|publisher=Journal of Cross-Cultural Psychology Vol. 26 No. 6, Western Washington University|year=1995|isbn=|location=|pages=728–750|url=http://www.elainehatfield.com/97.pdf|accessdate=2013-11-29|archiveurl=https://web.archive.org/web/20131203072411/http://www.elainehatfield.com/97.pdf|archivedate=2013-12-03|deadurl=yes}}</ref>。しかし、タウンゼント(1989)は医学生を対象に、結婚相手の可能性がどのように変化したかについての認識を調査した。女性では85%が「自分の地位が上がるにつれて、受け入れてくれるパートナーの数が減っていく」と回答したのに対し、男性では90%が「私の地位が上がるにつれて、受け入れてくれるパートナーの数が増えてくる」と回答している <ref>{{Cite journal|last=Townsend|first=J. M.|year=1987|title=Sex differences in sexuality among medical students: Effects of increasing socioeconomic status|journal=Archives of Sexual Behavior|volume=16|issue=5|pages=425–444|doi=10.1007/BF01541424|pmid=3689109}}</ref> {{Rp|246}}。


ギルス・セントポール(2008)は、数学的モデルに基づいて、女性の上昇婚は、女性が一夫一婦制(生殖率が遅く生殖可能な範囲が限られているため)によって配偶機会コストを大きく失っているために起こり、そのため、この結婚コストを補償しなければならないと主張した。結婚は、親からの投資がないにもかかわらず、遺伝的により質の高い男性による受精の可能性を排除することによって、子供の全体的な遺伝的質を低下させる。しかし、この減少は、遺伝的に質の低い夫によるより高いレベルの親からの投資の増加によって相殺されることも考えられる<ref>Saint-Paul, G. (2008). [http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=1143191 Genes, Legitimacy and Hypergamy: Another look at the economics of marriage.] Econstor, IZA Discussion Papers, No. 4456.</ref>。
ギルス・セントポール(2008)は、数学的モデルに基づいて、女性の上昇婚は、女性が一夫一婦制(生殖率が遅く生殖可能な範囲が限られているため)によって配偶機会コストを大きく失っているために起こり、そのため、この結婚コストを補償しなければならないと主張した。結婚は、親からの投資がないにもかかわらず、遺伝的により質の高い男性による受精の可能性を排除することによって、子供の全体的な遺伝的質を低下させる。しかし、この減少は、遺伝的に質の低い夫によるより高いレベルの親からの投資の増加によって相殺されることも考えられる<ref>Saint-Paul, G. (2008). [http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=1143191 Genes, Legitimacy and Hypergamy: Another look at the economics of marriage.] Econstor, IZA Discussion Papers, No. 4456.</ref>。


ある実証研究では、性比が非常に偏っている(男性646人、女性1,000人)イスラエルのオンラインデートサービス加入者の配偶者選択に関する調査がある。この偏った性比にも関わらず、「教育と社会経済的地位については、女性は平均してより高い上昇婚的選択性を表している。彼女たちはこれらの特徴において自分より優れている配偶者を好む。一方、男性は身体的な魅力に基づいた上昇婚に似たものを求めている。自分よりも外見的な魅力の尺度で上位にランクされる配偶者を望んでいる」という調査結果が見出された <ref>{{Cite journal|last=Bokek-Cohen, Y.|last2=Peres, Y.|last3=Kanazawa, S.|year=2007|title=Rational choice and evolutionary psychology as explanations for mate selectivity|url=http://personal.lse.ac.uk/kanazawa/pdfs/JSEC2008.pdf|journal=Journal of Social, Evolutionary, and Cultural Psychology|volume=2|issue=2|pages=42–55|DOI=10.1037/h0099356}}</ref> {{Rp|51}}。
ある実証研究では、性比が非常に偏っている(男性646人、女性1,000人)イスラエルのオンラインデートサービス加入者の配偶者選択に関する調査がある。この偏った性比にも関わらず、「教育と社会経済的地位については、女性は平均してより高い上昇婚的選択性を表している。彼女たちはこれらの特徴において自分より優れている配偶者を好む。一方、男性は身体的な魅力に基づいた上昇婚に似たものを求めている。自分よりも外見的な魅力の尺度で上位にランクされる配偶者を望んでいる」という調査結果が見出された <ref>{{Cite journal|last=Bokek-Cohen, Y.|last2=Peres, Y.|last3=Kanazawa, S.|year=2007|title=Rational choice and evolutionary psychology as explanations for mate selectivity|url=http://personal.lse.ac.uk/kanazawa/pdfs/JSEC2008.pdf|journal=Journal of Social, Evolutionary, and Cultural Psychology|volume=2|issue=2|pages=42–55|doi=10.1037/h0099356}}</ref> {{Rp|51}}。


ある研究では、米国の初婚の夫婦1,109組を対象に「上昇婚」における男女数の統計的な差は認められなかった<ref>{{Cite journal|last=Dalmia|first=Sonia|last2=Sicilian|first2=Paul|year=2008|title=Kids Cause Specialization: Evidence for Becker's Household Division of Labor Hypothesis|journal=International Advances in Economic Research|volume=14|issue=4|pages=448–459|DOI=10.1007/s11294-008-9171-x}}</ref>。
ある研究では、米国の初婚の夫婦1,109組を対象に「上昇婚」における男女数の統計的な差は認められなかった<ref>{{Cite journal|last=Dalmia|first=Sonia|last2=Sicilian|first2=Paul|year=2008|title=Kids Cause Specialization: Evidence for Becker's Household Division of Labor Hypothesis|journal=International Advances in Economic Research|volume=14|issue=4|pages=448–459|doi=10.1007/s11294-008-9171-x}}</ref>。


別の研究は、英国では、1950年代以降、上昇婚が大幅に減少したことを示している<ref name=":0">{{Cite web|url=https://www.theguardian.com/society/2012/apr/08/marriage-and-class-study|title=Shift in marriage patterns 'has effect on inequality'|author=McVeigh|first=Tracy|date=2012-04-07|website=the Guardian|language=en|accessdate=2018-11-14}}</ref>。
別の研究は、英国では、1950年代以降、上昇婚が大幅に減少したことを示している<ref name=":0">{{Cite web|url=https://www.theguardian.com/society/2012/apr/08/marriage-and-class-study|title=Shift in marriage patterns 'has effect on inequality'|author=McVeigh|first=Tracy|date=2012-04-07|website=the Guardian|language=en|accessdate=2018-11-14}}</ref>。

2020年1月25日 (土) 18:25時点における版

エステルユリウス・シュノル・フォン・カロルスフェルトによるこの1860年の木版画で王冠を戴いている。

上昇婚(口語で「玉の輿にのる」と呼ばれ、時に「上方婚」と呼ばれる[1])は、自分よりも高い階級または社会的地位の配偶者と結婚する人の行為や実践を表すために使用される、社会科学の用語である。

対義語の「下降婚[2]は逆に、社会的階級や地位が低い人と結婚することを意味する(口語で「下方婚」)。いずれも19世紀、インド亜大陸で、サンスクリット語の 「アヌロマ」 と 「プラティロマ」 を使った古典的なヒンドゥー教の法律書を翻訳した際に造語されたものである[3]

現代では上昇婚は本来の学術的用語としての意味を離れて、自分の学歴あるいは収入よりも優れた異性と結婚するという意味で使われることもある[4]。反対に下方婚は自分よりも低学歴、あるいは低収入の異性と結婚するという意味で使われることがある[4]

日本においては、家族社会学者の山田昌弘が上昇婚を、妻が夫の家に入る嫁と離婚を原則とする社会つまり、女性にとって結婚が「生まれ変わり」に相当し、女性が自分の父と同等以上の家の男性と結婚し、対して男性が結婚によって身分や階層、職業などが変わらない結婚制度を「ハイパーガミー(女性の上昇婚)」と呼んでいる[5]。社会学者の赤川学はハイパーガミー(=女性の上昇婚)指向を「結婚相手となるべき女性が、自分よりも経済的・社会的に有利な地位を持つと期待される男性との結婚を求める傾向」と定義している[6]。なお、地位の高い女性が自分よりも地位の低い男性と結婚することはハイポガミー(下降婚)と表現される[7]

インドにおいて

インドの農村部に住む人々にとって、上昇婚は近代化をする機会である。インドの農村部における結婚生活は、ますます上昇婚の例となっている[8]。大都市圏とつながることによって、インターネットへのアクセス、より良い雇用機会、そして上流階級の社交界といったことがもたらされるため[9]、農家やその他の農村労働者は、自分の娘たちが都市での生活へ進出できるようにしたいと考えている。さらに都市部でのつながりは、新婦の家族にとってより広い社会的地平線を作り、より良い学校教育のために家族の幼い子供たちを、その夫婦と一緒に住むように送ることができる。一方、上昇婚にはコストがかかり、持参金は家全体の額と同じかそれ以上かかることが多い[10]。そのため、娘にふさわしい結婚を手配するために両親が負担しなければならない費用が高いので、女性の胎児の中絶率は上昇した[11]

インドでの結婚の概念は、カーストに基づく階級層化により広まっている。上流階級の女性は、下流階級の男性と結婚することを許されなかった。女性と結婚するというこの概念は、ヴェーダで「アヌロマ」として引用され、ヒンドゥー教のイデオロギー的に等価である遺伝子プールが衰退しないようにするメカニズムとして正当化された。プラティロマと呼ばれるアヌロマの反対の行為は、古代インド社会では許されていなかった。しかしヴェーダにおいては、そのような例外が許された例が1つ存在する。聖賢スクラチャリヤの娘であるデバヤニは、ヤヤーティと名付けられたクシャトリヤ王(インドカースト制度においてブラフマンに比べて低いカースト)と結婚することを許された。

交配選択

世界中の数十カ国で行われた配偶者選択の研究によると、男性は若くて魅力的な女性を好む傾向があり、女性は裕福で、教養があり、野心的で魅力的な男性を好む傾向がある[12]進化心理学者は、これは性選択から生じる固有の性差であり、男性は健康な赤ん坊を産む女性を求め、女性は家族の生存に必要な資源を提供できる男性を求めていると主張する[13]

しかし、社会的学習理論家たちは、女性が高い所得能力を持つ男性を重視するのは、女性自身の所得能力が、男性社会で不利な立場に置かれているためだと主張する[要出典]社会的学習理論家たちは、社会がより男女平等に移行するにつれて、女性の配偶者選びの嗜好も変化すると主張している。37カ国の8,953人を対象に2012年に行われた調査の分析では、男女が同等であればあるほど、男女の回答者は互いに異なる性質ではなく同じ性質を求めていることが明らかになり[14]、この理論を支持する研究もある[15]。しかし、タウンゼント(1989)は医学生を対象に、結婚相手の可能性がどのように変化したかについての認識を調査した。女性では85%が「自分の地位が上がるにつれて、受け入れてくれるパートナーの数が減っていく」と回答したのに対し、男性では90%が「私の地位が上がるにつれて、受け入れてくれるパートナーの数が増えてくる」と回答している [16] :246

ギルス・セントポール(2008)は、数学的モデルに基づいて、女性の上昇婚は、女性が一夫一婦制(生殖率が遅く生殖可能な範囲が限られているため)によって配偶機会コストを大きく失っているために起こり、そのため、この結婚コストを補償しなければならないと主張した。結婚は、親からの投資がないにもかかわらず、遺伝的により質の高い男性による受精の可能性を排除することによって、子供の全体的な遺伝的質を低下させる。しかし、この減少は、遺伝的に質の低い夫によるより高いレベルの親からの投資の増加によって相殺されることも考えられる[17]

ある実証研究では、性比が非常に偏っている(男性646人、女性1,000人)イスラエルのオンラインデートサービス加入者の配偶者選択に関する調査がある。この偏った性比にも関わらず、「教育と社会経済的地位については、女性は平均してより高い上昇婚的選択性を表している。彼女たちはこれらの特徴において自分より優れている配偶者を好む。一方、男性は身体的な魅力に基づいた上昇婚に似たものを求めている。自分よりも外見的な魅力の尺度で上位にランクされる配偶者を望んでいる」という調査結果が見出された [18] :51

ある研究では、米国の初婚の夫婦1,109組を対象に「上昇婚」における男女数の統計的な差は認められなかった[19]

別の研究は、英国では、1950年代以降、上昇婚が大幅に減少したことを示している[20]

比較的に男女平等な社会では、若い女性は時に権力のある年配の男性とパートナーを組むことがあるというのが一般的に受け入れられている[21]。一般的な原則では、高齢の男性は若い男性よりも富と地位を獲得する時間が長く、平均して富裕で地位も高いためである。

上昇婚のいくつかの形態は、 インド亜大陸中国帝国古代ギリシャオスマン帝国封建時代のヨーロッパなど、いくつかの歴史を通じて実践されてきた。

今日では、ほとんどの人が社会的に同等な人と結婚しており、世界の一部の地域では上昇婚が減少している。女性が年上の男性と結婚することは少なくなってきている(上昇婚は、男性がより高齢であることを要求せず、より高い地位だけを要求し、社会的平等は通常、経済的平等よりも社会的集団を指す) [22] [23] [20]

女性の配偶者選択の傾向といくつかの事例

女性に配偶者選択の傾向

赤川の定義のように、女性が自分よりも経済的・社会的に有利な地位を持つと期待される男性との結婚を求める傾向を上昇婚指向とすると、一般に配偶者選択の際に男性よりも選り好みを行う女性の性質[24]が関係していると考えられ、実際に女性が男性よりも選り好みをすることはいくつかの調査から明らかになっている。

  • アメリカのオンラインデートサービスのOkキューピッドを利用した調査によると、女性に対する男性の評価は対称ベータ分布の曲線からわずか6%しかずれておらず[25]、データ上は男性が女性の外見に対して非現実的な期待をしているわけではなく、女性と比べると異性の外見への評価はかなり寛容である[25]。女性が男性を評価した場合、1-5点の前半4分の1に集中しており、絶対値の「平均点以上」は6人に1人しかいない[25]。このことを著者のクリスチャン・ラダーはわかりやすく表現するために評価の対象をIQに例えて、女性は男性の58%は頭脳に問題あり(男性の58%はIQが85未満)と思っていることになると表現している[26]。この偏りは、Okキューピッドに似たサービスであるTinder、マッチ・ドットコム、デートファックアップでも同じものが確認された[26]
  • 2019年に発表されたデートアプリのTinderを分析した調査によると、Tinder内では学歴の同類婚選好は見られず、男性は高学歴の女性に対して二の足を踏むようなことはなかった[27]。一方で女性は男性より教育程度を重視し、またより選り好みが激しいことがわかった。
  • 国立社会保障・人口問題研究所が行った第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)における「(3)結婚相手に求める条件 『図表I-3-4 調査別にみた、結婚相手の条件として考慮・重視する割合の推移』」では、学歴、職業、経済力、人柄、容姿、趣味、仕事への理解、家事・育児といった項目に関して、1997年、2002年、2010年、2015年にわたる推移が掲載されているが、結婚相手の条件で重視する点に関して、容姿の項目だけは男性が女性の割合を超えるが、その他のすべての項目では男性よりも女性が重視する割合がいずれも高い[28]

なお、日本において男性は結婚相手の条件として、女性に経済力や学歴を重視する人の割合は数%程度であるので[28]、上昇婚指向や下降婚忌避は多くの場合、女性から男性に対して生じると考えられる。

下降婚忌避や上昇婚指向の事例

前述の女性の選り好みの性質と、現代の女性の高学歴化・社会進出が合わさり、結果的に経済力や学歴に関して下降婚忌避もしくは上昇婚指向となる事例がいくつか見られる。

  • 一般に高学歴が要求される医師では、日本の男女の未婚率において男性が6.1%なのに対し、女性は28.7%と大きな差がある[29]。また、女医の生涯未婚率は35.9%である[30]
  • 「次世代を担う男女産婦人科医師キャリアサポート委員会」が日産婦学会員に対する調査を行った結果、産婦人科女性医師の未婚率、離婚率は男性より高く、子どもの数は少ないことがわかった[31]。また、女性医師の43.3%が「産婦人科医であることが結婚や婚活の妨げになる」と感じていて、女性医師の配偶者は産婦人科医を含む医師が多く(63.9%、内、産婦人科医14.0%)、男性医師の配偶者は専業主婦が53.7%を占めていた[31]
  • 第6回『世界価値観調査』(2010~14年)の調査によると、タイでは30~40代の有配偶女性のうち、「主たる家計支持者」の割合において、56.8%の女性が「自分が主たる家計支持者」であるが[32]、タイの都市部の高学歴の女性は理想の相手を見つけることが出来ないため、結婚を避けるようになってバンコクの合計特殊出生率は0.8になったと言われている[33]
  • 香港の女性の中には、不動産王の末裔と結婚しようとする人はほとんどいないが、多くの女性は月収が8万香港ドル(約111万円)から10万香港ドル(約139万円)の男性との結婚を目指している[34]。なお香港の男性は経済的な関係のため、中国本土の女性と結婚する割合が増加している[35]
  • ノルウェーは2008年には世界で最も女性の労働参加率高い国(79%)であったが、2008年の調査では10人の女性のうち7人が男性が主たる家計の支持者であることを好む[36]
  • 20年以上大学進学率において女性が男性を上回っているデンマークでは、優秀な女性が自分以上の男性を探すため、ミスマッチが起こり、晩婚化がますます進んだという[37]。なお、女性に選ばれなかった男性は、東南アジアなどの移民との結婚を目指している[38]
  • アメリカにおいて黒人女性の大学進学率は57%であるものの、黒人男性の大学進学率は48%に過ぎず、さらに黒人男性の収監率は黒人女性や他の人種と比べて高く、黒人女性は黒人男性を選好する(既婚黒人女性の96%は黒人男性の配偶者)ため、1970年には30歳から44歳までの黒人女性の婚姻率は62%であったが、2007年には44%にまで下がった[39]。なお、希少である高学歴の黒人男性の既婚率も低下している[39]。これはカジュアル・デートやセックス市場でも大きな交渉力を持ち、結婚を先送りしてカジュアル・セックスを楽しめるからだと考えられる[39]

また、フェミニストの上野千鶴子は「エリート女の泣きどころは、エリート男しか愛せないってこと(笑)。男性評論家はよく、エリート女は家事労働してくれるハウスハスバンドを選べなんて簡単に言うけど、現実的じゃない」と述べている[40]

同類婚の事例

人間には自分と似た性質をもった人と繋がりやすい傾向であるホモフィリーが存在する[41]。実際に恋人たちは教育水準や政治的意見が近いという調査結果がある[42]。更には、収入、各種身体的魅力(身長、体重、美醜)についてでさえ、当人とよく似た相手と収まっていることを示す論文は多くある[43]

  • 1964年前後に生まれた東大女子学生126人について2004年に集計されたデータでは、結婚している105人のうち、夫も東大卒という人が70人いた。東大以外の国公立大卒を含めると、94人になる[44]。なお、橘木科学研究費調査に基づく年収1000万以上の東大卒男性19人の妻の学歴と勤務状況に関する調査では、妻の学歴が短大卒4名、大学卒(ハーバード、京大、慶応、上智、お茶の水、津田塾、フェリスなど名門)が13名であり、勤務状況は専業主婦が12名であった[45]
  • 2007年に発表された日経メディカルオンラインの調査では、女性医師(140人)の配偶者の職業は、医師が67.9%、医療従事者が6.4%、その他が25%、無回答が0.7%であった[46]。一方、男性医師(170人)の配偶者の職業は、医師が22.9%、医療従事者が36.5%、その他が38.8%、無回答が1.8%であった[46]
  • 2008年に調査が実施された「法律家の仕事と家庭のバランスに関する調査」によると、日本女性法律家協会会員318人の配偶者の職業は、弁護士が48.11%、裁判官が9.12%、検察官が4.40%、会社員が12.26%、無職が3.14%、その他が21.38%であった[47]。日本弁護士連合会の女性395人の配偶者の職業は、弁護士が42.53%、裁判官が2.78%、検察官が1.77%、会社員が25.82%、無職が2.78%、その他が23.4%であった[47]。一方、日本弁護士連合会の男性631人の配偶者の職業は、無職が63.39%、その他が24.72%、無回答が1.43%、弁護士が6.66%、裁判官が0.32%、検察官が0.16%であった[47]
  • 文部科学省「平成13・14年度科学技術振興調整費科学技術政策提言プログラムによる調査結果」から明らかになった研究者の配偶者について、女性研究者の配偶者の職業は、大学教員・研究者などが51.9%、その他教員(小中高教師など)が1.9%、その他勤め人が33.8%、自営業・自由業が5.3%、派遣・パート・アルバイトが0.6%、学生が0.8%、無職が0.5%、その他が4.4%、無回答が0.9%であった[48]。男性研究者の配偶者の職業は、無職が43.2%、その他勤め人が20.8%、派遣・パート・アルバイトが11.9%、大学教員・研究者などが10.3%、その他教員(小中高教師など)が5.4%、その他が4.7%、自営業・自由業が2.4%、無回答が0.8%、学生が0.7%であった[48]
  • ハリウッド俳優トップ400人を調査した研究では、ハリウッドスターの結婚や恋愛事情は一般の米国平均とそれほど変わらなかった。そして職業の性質上、学歴はそれほど職業で重視されないが、ハリウッドスターは自分と同程度の学歴を持つ配偶者を選んでいた[49]
  • アメリカでは1960年にはどちらも大学卒という組み合わせは全米のカップルのわずか3%であったが、2010年には25%になっていた[50]。また、名門校出身同士の結婚も増加している[51]。アメリカでは高学歴(高IQ)同士の増加し、そのIQが子供にも引き継がれるため、知能格差に加えてその格差の固定や、高知能の人たちと低知能の人たちの断絶(精神的・地理的など)が問題となっている[52]

学歴や経済力で同類婚が生じると、高収入同士のカップルであるパワーカップルと低収入同士のカップルであるウィークカップルとの間で世帯間格差ができ、社会の格差が広がるという指摘がある[53][54]

下降婚の事例

ロデリック・ダンカンの研究によると、1940年にはアメリカの高卒女性の45%は高校終了未満の男性と結婚していて、カレッジ入学以上の男性と結婚した高卒女性は20%程度しかいなかった[55]。1960年には高卒女性のうち高校未終了の男性と結婚した女性は33%で、カレッジ入学以上の男性と結婚した女性は23%であった[55]。1990年になると、カレッジ以上の学歴を持つ男性と結婚する女性の方が多くなった[55]。このような推移をした理由として考えられるのは、昔は高校を卒業していない男性でも高卒の妻以上の収入が得られたものの、ここ30年間で低学歴労働者の賃金が低下し、女性の賃上げがあり男女の賃金格差は縮まり、低学歴女性も自分以上の学歴の男性を求めるようになったというものである[55]

男女平等・格差対策・少子化対策のトリレンマ

赤川は自身の著作の中で、女性上昇婚志向とその放棄が容易でないことを前提とした男女平等・格差対策・少子化対策のトリレンマ論を紹介した[56]。これは、女性は自分より年収の高い男性としか結婚したがらないという前提では、男女平等・格差対策・少子化対策のいずれか2つまでしか並列で達成できず、1つは達成できないことを論証したものである。そして、赤川は学歴下降婚が少ないことの説明として、女性が包括適応度を高めている進化上の理由があるという可能性を示唆した。後に赤川は、ISSP(The International Social Survey Programme)の2012年度のデータを利用して、下降婚の比率を計算し下降婚率が増えるほど出生率が高まる関係を明らかにした[57]。さらに赤川はこの調査から下降婚が多くの国で実際にあることを確認して、下方婚を避けるという進化的基盤を打ち破り少子化を克服する可能性を示している[57]。しかし、赤川が提示した下降婚が三分の一を大きく上回るような国であるベネズエラ(45.2%)、ポーランド(38.0%)、スウェーデン(37.0%)、クロアチア(35.4%)、フィンランド(34.8%)、リトアニア(33.3%)、インド(33.1%)、フランス(30.6%)といった多くのヨーロッパの国々では、女性の学歴が男性のそれを上回るようになっており、高学歴の女性にとって学歴が同等以上の男性が不足しているため、結果的に学歴下降婚が増加している可能性がある[58]

関連項目

脚注

  1. ^ What is hypergamy and are some people prone to it?”. 2019年7月2日閲覧。
  2. ^ Not to be confused with the botanical term "hypogamous".
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参考文献

外部リンク

  • ウィクショナリーには、上昇婚の項目があります。