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『'''彩雲国物語'''』(さいうんこくものがたり)は、[[雪乃紗衣]]の少女向け[[ライトノベル]]およびこれを[[原作]]とした[[漫画]]、[[テレビ]][[アニメ]]作品である。 |
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2020年5月20日 (水) 11:11時点における版
彩雲国物語 | |||
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ジャンル | 中華風ファンタジー 架空歴史、恋愛 | ||
小説 | |||
著者 | 雪乃紗衣 | ||
イラスト | 由羅カイリ | ||
出版社 | 角川書店 | ||
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掲載誌 | ザ・ビーンズ(外伝のみ) | ||
レーベル | 角川ビーンズ文庫 | ||
刊行期間 | 2003年10月 - 2011年7月 | ||
巻数 | 既刊22巻(本編18巻、外伝4巻) | ||
漫画 | |||
原作・原案など | 雪乃紗衣 | ||
作画 | 由羅カイリ | ||
出版社 | 角川書店 | ||
掲載誌 | ビーンズエース→月刊Asuka | ||
レーベル | あすかコミックスDX | ||
発表号 | ビーンズエース:2005年Vol.1 - 2009年 月刊Asuka:2010年3月号 - 2012年5月号 | ||
発表期間 | 2005年7月8日 - 2012年3月24日 | ||
巻数 | 全9巻 | ||
テンプレート - ノート | |||
プロジェクト | ライトノベル・漫画 | ||
ポータル | 文学・漫画 |
『彩雲国物語』(さいうんこくものがたり)は、雪乃紗衣の少女向けライトノベルおよびこれを原作とした漫画、テレビアニメ作品である。
角川ビーンズ文庫(角川書店)より、2003年10月から2011年7月までに刊行されている。挿絵はアンジェリークの由羅カイリ。本編は単行本書きおろし、外伝(主に小説)がザ・ビーンズ、由羅カイリ作画によるコミックが月刊Asukaにて掲載終了とともに完結した。
概要
架空の国、彩雲国を舞台とした中華風ファンタジー架空歴史小説。唐の三省六部を参考にしている。官吏登用試験である国試は科挙をモチーフとしている。また多くの制度は唐代のものを下地としているが、唐代にはまだ実施されていない殿試など、若干の相違点がある。婚姻は夫婦別姓式であり、子供は父親の姓を名乗ることが多い(母親の家柄が上の場合は母親の姓を名乗る)。一部ではあるが登場人物の名前やエピソードは『史記』や『三国志』などの中国の歴史書と『三国志演義』や『水滸伝』などの中国の歴史小説をモチーフしている。作者いわく「面倒なので都合良い箇所を抜き出しただけで、中華風でも中華風歴史でもない」。
発行部数はシリーズ累計650万部を突破[1]。ライトノベルとしては珍しく、高齢の女性にも人気がある[2]。
あらすじ
架空の国、彩雲国を舞台に名門紅家直系長姫ながら貧乏生活を送っている紅秀麗が、あるきっかけで「官吏になりたい」と一度諦めた夢を追い求め叶えようとする物語。
昏君を演じていた劉輝や王の側近である絳攸らの尽力によって官吏となるも、州牧に大抜擢されたかと思うと冗官(無位無官の官吏)に落とされるなど、毀誉褒貶の激しい人生を送る。
その過程で建国にもかかわったとされる「彩八仙」にもかかわってゆくが…?
あらすじ(小説版)
本編
- はじまりの風は紅く
- 本編第1巻。名家の生まれながら貧乏暮らしを余儀なくされている紅秀麗は、金五百両の高給に惹かれて、貴妃として後宮に入り王の教育係をする仕事を引き受けてしまう。国王・紫劉輝は即位以来半年間政務を放棄していたが、秀麗との出会いをきっかけに態度を改めるようになり、秀麗は自分の役目は終わったと考え、後宮を去る。
- 黄金の約束
- 本編第2巻。秀麗が去って数ヶ月。秀麗への気持ちを募らせていた劉輝だが、やがてある案件を実現させるべく動き始める。一方秀麗は、宮廷で過ごした経験から、幼い頃抱いていた官吏への夢に思いを馳せる。そんな中、例年にない猛暑で多くの官吏が体調を崩し、朝廷は人手不足に悩まされる。秀麗は絳攸の勧めで少年のふりをして国の金庫である戸部で臨時の雑用係として朝廷で働く。そして劉輝達の努力もあり次回から試験的に女性も国司受験が認められた。
- 花は紫宮に咲く
- 本編第3巻。みごと国試に合格した秀麗だったが、異例の女性官吏に対して朝廷や世間の反応は冷ややかなものであった。その上、史上最年少で首席合格した杜影月とともに魯官吏の厳しい指導を受け、彼らをねらう陰謀に巻き込まれることとなる。苦境を乗り越えた二人は、異例なことに同時に茶州州牧に任命される。
- 想いは遙かなる茶都へ
- 本編第4巻。秀麗と影月は浪燕青らとともに、権力争いの混乱の中にある任地の茶州州都・琥璉へ向かう。茶州を牛耳る茶家の当主をねらう茶仲障は、中央の介入を避けるため秀麗達へ刺客を送り込む。刺客の襲撃を受けて離ればなれになってしまった秀麗達であったが、何とか合流に成功する。しかし、秀麗に恋心をいだいた茶朔洵に、秀麗は劉輝から下賜された蕾の簪を奪われてしまった。
- 漆黒の月の宴
- 本編第5巻。秀麗達は準備を整え、茶家の妨害を退けて琥璉にたどり着いた。そこに茶仲障から茶家の当主選定に立ち会うよう要請する手紙が届く。その当日、茶仲障の策略により選定式は混乱したが、仲障は死に、その孫の克洵が無事に当主となる。これで茶家による混乱は収束したものの、朔洵が死んでしまい秀麗は自分のせいだと心に傷を負う。
- 欠けゆく白銀の砂時計
- 本編第6巻。龍蓮のおかげで朔洵の事をふっきれた秀麗は、年明けの朝賀のため悠舜と共に貴陽へと戻る。この間に茶州では少しずつ、謎の宗教集団・邪仙教が活動を始めていた。一方、朝賀を終えた秀麗は「ある案件」を興すための一手として工部尚書への面会を申し出るが、ことごとく却下されてしまい、塀をよじのぼって工部に突入。工部尚書と飲み比べをして見事勝利。工部攻略に成功した。悠舜も各部署にさぐりをいれて根回しを行い、計画は着実に進められる。しかし茶州で奇病が蔓延しているとの報が入り…。
- 心は藍よりも深く
- 本編第7巻。正体不明の奇病が発生した茶州・虎林郡。原因も治療法もわからず、多くの人々が衰弱死していく。そこへ邪仙教が「病気は女の州牧が就任したせいだ」という噂を流し、疑心暗鬼に駆られる人々。影月は奇病が数年前に自分の故郷を襲ったものと同じだと気づき、医者として人々を少しでも助けるため、州牧の証を返上して一人密かに虎林郡へと向かう。しかし、影月自身の命も間も無く尽きようとしていた。
- 光降る碧の大地
- 本編第8巻。都で秀麗は奇病の治療法を探し、朝廷や全商連と渡り合って茶州を救うための手立てと資金を調える。一州牧としての権限を超えた行動に周囲の非難が集中するが、自らの地位と命をひきかえにする事をも厭わない覚悟を見せ、いよいよ医師たちと共に茶州へと向かう。その頃影月は虎林郡で懸命に病人の看病を続けていたが、そこである人物の姿を目撃し、姿を消してしまう。
- 紅梅は夜に香る
- 本編第9巻。秀麗は茶州から戻ってきた。そして、悠舜は尚書省尚書令に任命される。冗官に降格した秀麗は謹慎の身だったが街でできることを探してはこなしていた。そんなある日、劉輝は名うての画家、碧幽谷に新貨幣を鋳造してもらおうと幽谷を探しに街に出た。そこで贋作と贋金が出回っていることが判明。胡蝶が歌梨という女性なら幽谷を知っているかもと言うので探していた劉輝たちは、そのことを知り、歌梨があちこち飛び回って贋作を指摘しているのと事件に何か関係があるかもしれないと考える。
- 緑風は刃のごとく
- 本編第10巻。謹慎が解け、秀麗は登城することになったが、王城では冗官たちへの厳しい処遇が発表されており、その候補には秀麗の名もあった。猶予期間の中で、どこかの部署で必要とされることが官吏として残る条件だったが、秀麗は他の冗官の面倒までを見ることになってしまう。
- 青嵐にゆれる月草
- 本編第11巻。劉輝の花嫁候補として、藍家の十三番目の姫が送られてきた。しかし、十三姫の暗殺計画がされているという。御史台の官吏として、清雅とにらみ合いっこをしながら過ごしていた秀麗は長官から、十三姫の身代わりとして後宮で暗殺計画について探れという仕事を得る。また、牢で謎の男・隼と出会うが、彼は十三姫と楸瑛の知り合いらしかった。
- 白虹は天をめざす
- 本編第12巻。花菖蒲を返還した楸瑛は藍州の兄たちのもとへ帰る。一方、劉輝は楸瑛を追って、邵可と十三姫とともに藍州に向かう。それを聞いた秀麗は燕青と蘇芳とともに王を追いかける。一行は縹家管轄の地、そして楸瑛のいる九彩江に行く。そこの山頂の社には珠翠を乗っ取った縹璃桜の姉、縹瑠花がいたのだった。
- 黎明に琥珀はきらめく
- 本編第13巻。六人が藍州に赴いている間に、絳攸が黎深の職務怠慢を諫められなかったということで御史台に捕らえられた。黎深と王、どちらを選ぶか絳攸は迷っていた。そんな中、楸瑛を連れて貴陽に帰ってきた秀麗は、絳攸の事を聞いて助ける為に動き出すが、絳攸は瑠花に術を間接的にかけられて眠りに入ってしまう。黎深は息子のために動かなかった。そして、黎深の妻であり、絳攸の母である百合が夫と息子を救う為、貴陽に来たのだった。
- 黒蝶は檻にとらわれる
- 本編第14巻。吏部尚書・紅黎深解任の報が朝廷を駆け巡る中、吏部侍郎・李絳攸の処分をめぐり御史大獄が開かれることになった。秀麗は絳攸の弁護に必死になるが紅姓官吏が紅家の名に泥を塗られたと怒り、一斉に出仕拒否。そのうえ紅家の権力で経済封鎖が行われ、貴陽の物価も高騰寸前になってしまう。これらの黒幕が、紅家の頭脳と謳われた紅門筆頭姫一族の“鳳麟”であるとつきとめた秀麗と清雅は捜査に乗り出す。そんな中、秀麗は劉輝に「紅家直系の姫として後宮に入ってほしい」と言われる。
- 暗き黄昏の宮
- 本編第15巻。最後の仕事の目的地である紅州へ旅立った秀麗たちだが、途中で消息がつかめなくなる。タンタンこと榛蘇芳が合流した時点で秀麗は高熱を出していた。それでも意識がある間は書簡に目を通し、紅家当主の名で経済封鎖が解かれつつあることを知った秀麗は長官や関係者に報告書を出し、当初の任務を完了させていた。その後、秀麗のために出来ることをしようと燕青はそのまま紅州へ行き、蘇芳は自分の仕事の報告もかねて劉輝のもとへ行く。その頃、リオウは、ガタガタにされた秀麗を治すため、彼女を縹本家へ連れてきていた。そして藍楸瑛と彼の幼馴染であった司馬迅(隼)が、藍龍連に宿った藍仙の補助を受けて縹家を訪れる。楸瑛は劉輝に頼まれてきたが、隼は隼で彼が仕えている主からの命令でそこに来ていた。そんな中、瑠花が秀麗の体に干渉してくる。
- 蒼き迷宮の巫女
- 本編第16巻。縹家本家に雪が降る。それは瑠花の神力が弱っている証拠だった。雪を見た璃桜は姉の為に動き出す。一方璃桜から「姉の居場所を知りたいなら珠翠を捜せ」と言われた秀麗達は迅の提案で二手に分かれる事にする。楸瑛は珠翠奪還の為に時の牢へ向かい、秀麗達は蝗害対策の為に多数の書物が所蔵されている隠者の塔に向かう。しかし暗殺傀儡が秀麗らを襲う。その頃朝廷では数々の災害に高官達が議論を重ねていた。碧州で蝗害が発生し、併せて起きた地震が原因で陸の孤島と化したのだ。藍州でも夏から長雨がやまず、碧州から紅州および王都のある紫州にまで蝗害が及びかけている。そして、碧州州牧慧茄が消息不明の為、欧陽玉が臨時州牧に任命され、欧陽侍郎は羽林軍を引き連れ碧州に。旺季は食料確保の為、中央軍を引き連れて紅州へ。王の警備が手薄になる事に異議を申し立てない官吏達に景侍郎は危惧する。一方時の牢では何者かによって珠翠の首が落とされようとしていた。
- 紫闇の玉座
- 本編第17巻・第18巻。上巻あとがきによれば、上巻は「秀麗編」、下巻は「劉輝編」。珠翠と瑠花の暗殺をギリギリで阻止し、縹家の門を全て解放して蝗害への対策を調えた秀麗は、自分が余命幾ばくもない状態だと知りながらも、「自分のため」に縹家を後にすることを決める。そして読み通り旺季が紅州へ発ったことを知った秀麗は、経済封鎖の折に行方不明となった製鉄技術者や紅州産の鉄炭の行方の調査、そして瑠花から聞かされた、暗殺者をよこした黒幕の捕縛を成すべく、次期大巫女・珠翠の協力まで取り付けて、縹家から直接紅州へ向かい、燕青と合流する。一方の劉輝は朝議の時も沈黙して玉座に座す以外に出来ることがなく、彼への信頼は地に堕ちていく一方だった。それでも蘇芳が持ち込んだ貴族録から旺季と自らの血統をたどり、「自分より旺季の方が蒼玄王に近い」ことを知る。羽羽もまた、寿命が近いことを悟りながらもその全力を以て各地の神域を守り、仙洞宮から溢れようとする闇を押しとどめていた。縹瑠花暗殺が一度失敗したため司馬迅は主である旺季の元へ去り、藍楸瑛も王の元へ戻ることを選ぶ。そしてリオウも瑠花から自身と母の素性を知らされ、決意を胸に縹家を出た。同じ頃、貴陽の空に凶兆である赤い妖星が浮かび、貴陽でも大小の地震が頻発していた。紅州で鉄炭や技術者の問題が公になる頃、瑠花は縹家でその命を散らし、茶家の英姫、仙洞省の羽羽とともに、各地の神域を修復するべく人柱となった。だが、後ろ盾であった羽羽が散ったことで、朝廷や地方の貴族派官吏はこぞって旺季につき、悠舜はその本性を明かす。それを受け、劉輝は邵可や白将軍、宋隼凱らの協力の元で貴陽から紅州へ落ちた。しかし護衛の武官が皆離れ、単騎となった劉輝は何故か半月もの間、紫州の隅っこでさまよう羽目に。その後、楸瑛らに見つけ出され何とかたどり着いた紅州で、劉輝は州牧や邵可と策を練る日々を送りながら、縹家の寺に安置された特殊な棺の中で眠る、瑠花に体を貸したことで残り時間があと1日となった秀麗を見守っていた。しかし、ある者によってその棺は貴陽へ運ばれてしまう。同じ頃、劉輝は旺季から届いた会談の申し出にある日時を指定して返信する。そして春、紅州と紫州の境で全てが決着したのだった。
外伝
- 朱にまじわれば紅(外伝第1巻)
- 幽霊退治大作戦!
- 会試直前大騒動!(雑誌掲載から大改稿)
- お見舞い戦線異状あり?
- 薔薇姫(書き下ろしショート)
- 藍より出でて青(外伝第2巻)
- 王都上陸!龍蓮台風
- 初恋成就大奔走!(雑誌掲載から大改稿)
- 心の友へ藍を込めて〜龍蓮的州都の歩き方〜
- 夢は現に降りつもり(書き下ろしショート)
- 隣の百合は白(外伝第3巻)
- 恋愛指南争奪戦!
- お伽噺の始まりは
- 地獄の沙汰も君次第(書き下ろし)
- 幸せのカタチ(書き下ろしショート)
- 黄粱の夢(外伝第4巻)
- 鈴蘭の咲く頃に
- 空の青、風の呼ぶ声
- 千一夜(書き下ろし)
- 千一夜のそのあとに(書き下ろしショート)
登場人物
- 紅秀麗(こう しゅうれい)
- 本作の主人公。国でも1,2を争う名門紅家直系の長姫だが、貧乏。ひょんなことから国王の教育係として後宮入りする。国試探花及第後、茶州州牧に就任したが、とある事情で冗官に降格。現在は御史台に採用され、監察御史として働いている。
- 母は彩八仙の一人、紅仙(薔薇姫)である。幼い頃に病で死にかけたため、紅仙が秀麗に入って眠りにつくことでその命を限りあるまで引き延ばすが、貴陽から離れ茶州に行ったときに封印が解けガタガタに。以降、次第にヒトではなくなっていく。
- 29歳で退官、後宮に入り王・紫劉輝との間に娘を出産するが、その翌年の春を待たずに死去。誕生した娘は後に女王として即位、その政務のやり方は秀麗に似ていたという。秀麗の没年齢は30歳だったが、娘は母親の代わりのように70歳まで長生きする。
- 紫劉輝(し りゅうき)
- 彩雲国国王。幼少時に流罪にされた敬愛する兄(清苑第2公子)が王になることを望み、才を隠して政事にやる気なし、興味なしで昏君(ばかとの)のフリをしていたが、秀麗との出会いで現在、王として頑張っている。秀麗に一目ぼれし、長い片思いを経て想いを実らせ、のちに結婚し娘を授かる。しかし結婚生活は秀麗の死去によりわずか1年で終わってしまった。
- 茈静蘭(し せいらん)
- 紅邵可家の家人。正体は外戚による謀反により無実にもかかわらず流刑になった第二公子・清苑公子であり、劉輝の兄。文武両道で、「定時に帰れる」という理由で米倉の門衛を務めているが、秀麗に合わせて特進したりしている。実年齢は楸瑛よりも上なのだが、そうは見えない。
- 藍楸瑛(らん しゅうえい)
- 名門藍家の直系の四男(上の兄達は三つ子)。武官の出世頭。主上(国王)付き。左羽林軍将軍(作中中盤で剥奪され、それでも劉輝のそばにいるために静蘭の部下となる)。最後は左羽林軍大将軍となる。おめでたい性格(絳攸談)。双花菖蒲の一。
- 李絳攸(り こうゆう)
- 紅黎深の養い子。当時史上最年少の国試状元及第者。出世街道まっしぐらだが、極度の方向音痴で実際の道ではよく迷子になる。文官の出世頭。主上付き。吏部侍郎(作中で剥奪される)。黎深の罷免騒動の後冗官に近い状態となるが、最後は吏部尚書となる。双花菖蒲の一。
- 紅邵可(こう しょうか)
- 秀麗の父親。府庫に勤めていた。その手ずから淹れてくれるお茶(通称"父茶")は死ぬほど不味い(先代"黒狼"鬼姫曰く、多種の漢方が入っているらしい)。また、家事は苦手。
- 紅家の長男。次男は黎深、三男は玖琅。いつもポヤーとしている。実は彩雲国最強の暗殺者、黒狼である。ある事情から王都に出され、以降実家に寄り付かない生活を続けていた(それが原因で玖琅によって黎深が当主に据えられる)。中盤ではその黎深に代わり紅家当主となる。
用語
時系列
おおよそ既刊順にストーリーの時系列は、進められている。外伝とドラマCDの時系列はばらばらで本編の間に入るものもある。回想の部分の時系列は省く。アニメは若干時系列が違う。
二重括弧は小説既刊タイトルを指す。
タイトル | 季節 | 収録 |
---|---|---|
「千一夜」 | 『はじまりの風は紅く』より17年前頃 邵可と薔薇姫の出会い |
『黄粱の夢』 |
「千一夜のそのあとに」 | 「千一夜」の後日談 | 『黄粱の夢』 |
「ひとつの小さな願い事」 | 「千一夜のその後に」と同様 | 漫画版5巻 |
「鈴蘭の咲く頃に」 | 『はじまりの風は紅く』より13年前 清苑公子流罪の顛末 |
『黄粱の夢』 |
「空の青、風の呼ぶ声」 | 『はじまりの風は紅く』より約13年前 静蘭と燕青が殺刃賊にいた頃 |
『黄粱の夢』 |
「地獄の沙汰も君次第」 | 『はじまりの風は紅く』より12年前、"悪夢の国試"前後中心 | 『隣の百合は白』 |
「いつか、会いにゆきます」 | 『はじまりの風は紅く』より約12年前 | The Beans vol.6(漫画) |
「幸せのカタチ」 | 「地獄の沙汰も君次第」の後日談 絳攸が吏部にいることから『はじまりの風は紅く』より 約4年前から『紅梅は夜に香る』辺りまでの間と思われる |
『隣の百合は白』 |
「まんじゅうの味は…」 | 劉輝と秀麗が出会う前(季節は冬) | 漫画版2巻 |
「幽霊退治大作戦!」 | 『はじまりの風は紅く』の半月前 | 『朱にまじわれば紅』 |
『はじまりの風は紅く』 | 物語の始まりから後宮を去るまで(季節は春から初夏) | 本編 |
「天女の羽衣」 | 秀麗が後宮に来て間もない頃 (劉輝がまだ藍 楸瑛と名乗っていた頃) |
『彩雲国物語 絵巻一巻』 |
「紅い風と共に来たる」 | 秀麗が後宮にいた頃 | ドラマCD1巻・おまけ小説 |
「親睦温泉旅行」 | 秀麗が後宮が来て少したった頃(茶太保の乱の前) | ドラマCD1 番外編 |
「親睦花火大会」 | 「親睦温泉旅行」の後日談 | ドラマCD2 番外編 |
「親睦?熊退治」 | 「親睦花火大会」の後日談 | ドラマCD3 番外編 |
「秀麗と劉輝」 | 秀麗が後宮を去る少し前(茶太保の乱が終わった後) | ドラマCD1 番外編 |
「秀麗と双花菖蒲、ここだけの秘密の話」 | 秀麗が後宮を辞した後 | 応募者全員プレゼントドラマCD |
『黄金の約束』 | 後宮を去ってから国試に合格するまで(季節は夏から冬) | 本編 |
「静蘭と劉輝」 | 秀麗が後宮を辞した後(文や藁人形を贈ったと言っている) | ドラマCD2 番外編 |
「楸瑛と絳攸」 | 季節は夏(議案作りと言ってるので) | ドラマCD1 番外編 |
「夏とおにぎりと黄金の誓い」 | 季節は夏 (秀麗と燕青が戸部で働いていた頃の話で燕青視点) |
ドラマCD2巻・おまけ小説 |
「雷雨の夜の正しい過ごし方」 | 季節は夏(雷雨の話なので戸部に働いている頃?) | 漫画版3巻 |
「豊作御礼大祭典」 | 季節は秋 | The Beans vol.3(漫画) |
「秋の夜長に…」 | 季節は秋 | 応募者全員プレゼントドラマCD |
「恋愛指南争奪戦!」 | 季節は年末 | 『隣の百合は白』 |
「お見舞い戦線異常あり?」 | 季節は冬(会試前) | 『朱にまじわれば紅』 |
「薔薇姫」 | 「お見舞い戦線異常あり?」の後日談(季節は冬) | 『朱にまじわれば紅』 |
「愛情手料理奮闘記!」 | 季節は冬 | アニメ版ドラマCD1巻 |
「会試直前大騒動!」 | 季節は冬 (会試直前。「愛情手料理奮闘記!」より前の可能性も有) |
『朱にまじわれば紅』 |
「王都上陸! 龍蓮台風」 | 季節は冬(会試直後) | 『藍より出でて青』 |
『花は紫宮に咲く』 | 季節は春 | 本編 |
「春の夜の夢」 | 季節は春 | DVD一期 後期連動購入特典 |
『想いは遙かなる茶都へ』 | 季節は春から夏 | 本編 |
『漆黒の月の宴』 | (季節は夏から秋) | 本編 |
「初恋成就大奔走!」 | 季節は秋(「漆黒の月の宴」の後日談) | 『藍より出でて青』 |
「裏か表か〜静蘭と燕青と悠舜〜」 | 季節は秋(秀麗と影月が茶州州牧就任後) | セカンドシリーズ ドラマCD2 番外編 |
「みんな朝を目指してる」 | 季節は年末 秀麗が貴陽を出発する前 |
アニメ版ドラマCD3巻 |
「海より深き愛」 | 季節は年末(朝賀に出席する前) | セカンドシリーズ ドラマCD1 番外編 |
『欠けゆく白銀の砂時計』 | 季節は新年 | 本編 |
「虹の生まれる場所に」 | 季節は新年 | The Beans vol.6付録 |
『心は藍よりも深く』 | 季節は新年 | 本編 |
『光降る碧の大地』 | 季節は新年から春 | 本編 |
「お伽噺のはじまりは」 | 『光降る碧の大地』の間 | 『隣の百合は白』 |
「夢は現に降りつもり」 | 季節は春(劉輝が進退を発表する前) | 『藍より出でて青』 |
「心の友へ藍を込めて」 | 季節は春(「光降る碧の大地」の後日談) | 『藍より出でて青』 |
『紅梅は夜に香る』 | 季節は春 | 本編 |
『緑風は刃のごとく』 | 季節は春 | 本編 |
「怪盗ジャジャーンを追え!」 | 季節は春から初夏 | DVD二期 初回限定特典の書き下ろし連続ミニ小説 |
「逢瀬の相手……」 | 季節は春から初夏(怪盗ジャジャーンに繋がる話?) | 『彩雲国物語 絵巻二巻』 |
『青嵐にゆれる月草』 | 季節は初夏 | 本編 |
『白虹は天をめざす』 | 季節は夏 | 本編 |
「王の選択」 | 季節は夏 | 「藍州顛末記2/3」The Beans vol.10(4コマ漫画) |
「家人の心得」 | 季節は夏 | |
『黎明に琥珀はきらめく』 | 季節は初秋 | 本編 |
「光の記憶」 | 季節は初秋(『黎明に琥珀はきらめく』の後日談) | 『黎明に琥珀はきらめく』 |
『黒蝶は檻にとらわれる』 | 季節は初秋 | 本編 |
『暗き黄昏の宮』 | 季節は秋 | 本編 |
『蒼き迷宮の巫女』 | 季節は秋 | 本編 |
『紫闇の玉座』 | 季節は晩秋から初冬、および翌春 | 本編 |
- 番外編
-
- 「男子禁制!雨夜の品定め」
既刊一覧
巻 | タイトル | 発行日 | コード |
---|---|---|---|
本編 | |||
1 | はじまりの風は紅く[3] | 2003年10月31日 | ISBN 4-04-449901-2 |
2 | 黄金の約束 | 2004年2月28日 | ISBN 4-04-449902-0 |
3 | 花は紫宮に咲く | 2004年7月31日 | ISBN 4-04-449903-9 |
4 | 想いは遙かなる茶都へ | 2004年9月30日 | ISBN 4-04-449904-7 |
5 | 漆黒の月の宴 | 2005年3月1日 | ISBN 4-04-449905-5 |
6 | 欠けゆく白銀の砂時計 | 2005年7月30日 | ISBN 4-04-449907-1 |
7 | 心は藍よりも深く | 2005年9月30日 | ISBN 4-04-449908-X |
8 | 光降る碧の大地 | 2006年2月1日 | ISBN 4-04-449909-8 |
9 | 紅梅は夜に香る[4] | 2006年9月1日 | ISBN 4-04-449911-X |
10 | 緑風は刃のごとく | 2006年10月1日 | ISBN 4-04-449912-8 |
11 | 青嵐にゆれる月草 | 2007年4月1日 | ISBN 978-4-04-449913-6 |
12 | 白虹は天をめざす | 2007年9月1日 | ISBN 978-4-04-449914-3 |
13 | 黎明に琥珀はきらめく | 2008年5月1日 | ISBN 978-4-04-449916-7 |
14 | 黒蝶は檻にとらわれる | 2008年12月1日 | ISBN 978-4-04-449917-4 |
15 | 暗き黄昏の宮 | 2009年12月1日 | ISBN 978-4-04-449919-8 |
16 | 蒼き迷宮の巫女 | 2010年4月1日 | ISBN 978-4-04-449920-4 |
17 | 紫闇の玉座 (上) | 2011年6月1日 | ISBN 978-4-04-449921-1 |
18 | 紫闇の玉座 (下) | 2011年7月1日 | ISBN 978-4-04-449922-8 |
外伝 | |||
1 | 朱にまじわれば紅 | 2005年4月28日 | ISBN 4-04-449906-3 |
2 | 藍より出でて青 | 2006年4月1日 | ISBN 4-04-449910-1 |
3 | 隣の百合は白 | 2007年11月1日 | ISBN 978-4-04-449915-0 |
4 | 黄粱の夢 | 2009年5月1日 | ISBN 978-4-04-449918-1 |
連作短編集 | |||
※ | 彩雲国秘抄 骸骨を乞う | 2012年3月26日 | ISBN 978-4-04-110139-1 |
ファンブック | |||
※ | 彩なす夢のおわり | 2012年9月26日 | ISBN 978-4-04-110215-2 |
- 文庫未収録
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- The Beans vol.6 全員サービス ぷちザ・ビーンズ「虹の生まれる場所に」
- The Beans vol.8 「深き眠りの水底で」
- The Beans vol.12、13 「運命が出会う夜」(前後編) *骸骨を乞うに収録
テレビアニメ
NHK等で第1シリーズが2006年、第2シリーズが2007年に放映された。
他メディアミックス
ドラマCDや音楽CD、Webラジオ、アニメブックなどは彩雲国物語 (アニメ)#関連商品 を参照。
関連書誌
漫画
挿絵担当の由羅カイリが「ビーンズエース」に創刊より連載していたが、休刊により「月刊Asuka」に移籍、不定期掲載している。全9巻完結。
- 2006年6月26日 ISBN 4-04-853969-8
- 2007年6月26日 ISBN 978-4-04-854104-6(番外編「まんじゅうの味は…」収録)
- 2008年5月26日 ISBN 978-4-04-854178-7(番外編「雷雨の夜の正しい過ごし方」収録)
- 2009年2月26日 ISBN 978-4-04-854299-9
- 2010年1月26日 ISBN 978-4-04-854418-4(番外編「夢は現に降りつもり」、「ひとつの小さな願い事」収録)
- 2010年10月26日 ISBN 978-4-04-854544-0
- 2011年3月26日 ISBN 978-4-04-854612-6(番外編「夢のつづき」、4コマ漫画「○得の女」、「第四の男」、「噂の男」収録)
- 2011年10月26日 ISBN 978-4-04-854690-4(番外編「豊作御礼大祭典」収録)
- 2012年4月4日 ISBN 978-4-04-120193-0(番外編「お伽噺のはじまりは」、「王都上陸!龍蓮台風」、「いつか会いに行きます〜愛すれど君は彼方〜」収録)
- 未収録
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- The Beans vol.10 4コマ漫画「藍州顛末記2/3」、「ああ 親心」、「王の選択」、「家人の心得」 *イラスト集に収録
イラスト集
- 彩雲国物語 イラスト集 2009年3月25日発売 ISBN 978-4-04-854288-3
- 雪乃紗衣の特別書き下ろし短編小説も収録。
その他の本
- 『彩雲国物語』で漢文が面白いほど身につく本 ISBN 978-4-8061-4811-1
- 佐藤賢/解説、雪乃紗衣/原作、由羅カイリ/イラスト
- 2013年7月10日発売、中経出版
脚注
- ^ 彩雲国秘抄 骸骨を乞う (仮)おすすめコメント[出典無効]
- ^ “ライトノベルが高齢女性に静かなブーム 「彩雲国物語」シリーズ”. MSN産経ニュース (産経デジタル). (2007年11月21日). オリジナルの2007年11月22日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「'07角川文庫 発見。夏の百冊」限定カバーとして劉輝がいない茶色系バージョンがある。
- ^ 初期のタイトルは「紅梅は花嵐の夜に香り」だった。
関連項目
外部リンク