中古でも恋がしたい!

中古でも恋がしたい！
ジャンル	学園、ラブコメ
小説
著者	田尾典丈
イラスト	ReDrop
出版社	ソフトバンククリエイティブ
レーベル	GA文庫
刊行期間	2015年3月 - 2020年4月
巻数	全13巻
漫画：現実の彼女はいりません！
原作・原案など	田尾典丈（原作） ReDrop（キャラクター原案）
作画	三雲ジョージ
出版社	スクウェア・エニックス
掲載誌	ヤングガンガン マンガUP!
レーベル	ヤングガンガンコミックス
発表号	2016年24号 - 2019年9号（ヤングガンガン）
発表期間	2016年12月2日 -
巻数	既刊8巻（2020年4月現在）
テンプレート - ノート
プロジェクト	ライトノベル・漫画
ポータル	文学・漫画

『中古でも恋がしたい！』（ちゅうこでもこいがしたい）は、田尾典丈による日本のライトノベル。イラストはReDropが担当。GA文庫（ソフトバンククリエイティブ）より、2015年3月31日から2020年4月14日まで刊行された（第1巻は2015年5月21日更新分 - 同年9月3日更新分までスクウェア・エニックスオンラインコミックサイト兼コミックアプリ『ガンガンONLINE』にて丸ごと掲載）。同年12月にドラマCD化。

元々は著者である田尾が太田岳規名義で小説投稿サイト小説家になろうで連載していたものが書籍化されたという経緯を持つ。なお書籍化に伴い現在作品はサイトから削除されている。

漫画版が『現実の彼女はいりません！』（リアルのヒロインはいりません）のタイトルで連載中。『ヤングガンガン』（スクウェア・エニックス）2016年24号から2019年9号まで連載された後『マンガUP!』に移籍。作画は三雲ジョージが担当している。

作者が第10巻のあとがきでも書いている通り、10巻までほぼ3か月ごとに新刊が刊行されていた。第11巻のあとがきでは、自分の執筆したシリーズものでは、外伝も含めると全12巻が最長だが、それを越えることになりそうと語っている。

あらすじ

新宮清一は県立三影高校二年生。18禁のエロゲー趣味のオタク高校生である。

小学校の頃の清一は文武両道の優等生で、明るい性格をしており、クラスの人気者だった。ところが仲のよかった同級生の女子に、突然ラブレターで遠方の地に呼び出された挙句にすっぽかされ、一晩家にも帰れず肺炎になり生死の境をさまよった。その後も同じ手口で別の女子に騙されたため、一時不登校になり、すっかり現実の女性＝３次元の女性に全く興味がもてなくなり、18禁のエロゲーに登場する２次元の女性にうつつを抜かし、処女信仰に走った。現在はというと、成績はよく問題は起こさないものの、親しい友人は少なく、女子にも人望がないきままな学校生活を送っていた。また、一学年下の妹・新宮聖美からは面と向かって「童貞」と蔑まれ、険悪な兄妹関係を築いていた。

そんな清一が偶然にも学校一の不良・綾女古都子の危機を救う羽目になった。清一の数少ない友人の外崎啓太によると、古都子は教師からも恐れられている不良である上に非処女のため「中古」のあだながあるなど、悪い噂が学校内外に響き渡っている少女だった。清一はこれ以上、古都子と関わり合いにならないようにと願うものの、翌日から古都子に付きまとわれ、ついには告白されてしまう。だが「エロゲーヒロインの処女」しか恋愛対象にない清一はこれを拒絶。落ち込んだ古都子だったが、すぐに躍起、「お前の理想になってやる!」と言い放ち猛烈なアプローチを開始する。清一が18禁のエロゲーにはまっていることを知ると、清一に気に入られるために自らエロゲーを始め、ゲームのヒロインに近づくためにツインテールの髪型にしてファッションにも気を配り、エロゲーの展開を参考に毎日、弁当まで用意するようになる。

当初は迷惑がっていた清一だが、徐々に「古都子に対する周囲からの誤解」「古都子は正真正銘の処女であること」「古都子の持つ魅力」に気づいていき、その一途さと純粋さに心を動かされるようになる。古都子を知るなかで、悪い噂自体、古都子を陥れるために意図的に流されたデマだったことを知り、何とか彼女を助けてやりたいという気持ちを抑えられなくなる。デマの片棒を担いでいたのは、男子の人気を一身に集めるアニメ声優でありクラスメイトの初芝優佳だった。古都子の幼馴染だったが、優佳の父親の会社の上司の息子でもある不良の尊郷に脅されていたのだ。清一は尊郷に拉致されて古都子と共にアジトに監禁されるが、頭脳プレーで尊郷のグループを一網打尽。警察送りにして、古都子と優佳の危機をも救う。古都子と優佳は仲直りし、外崎も加わって、校内に根づいた古都子の悪い噂を撲滅するために協力し合うことになる。

登場人物

三影高校

新宮 清一（あらみや せいいち）

声 - 田丸篤志

本作の主人公。県立三影高校二年生。強姦されかけていた古都子を目撃し、警察を呼んで彼女を助けたことがきっかけに、古都子から好意を寄せられ付きまとわれるようになる。

小学生のときはテストや運動会でも活躍を見せていた文武両道の優等生で、当時は女子から人気があったように伺えるが、当時好意を抱いていた天女と別の女子にだまされた後は不登校になり、そのことがトラウマで「3次元お断り」という信念を固め、現在では18禁ゲームの女子しか恋愛対象としてみていない。非常に強い処女信仰であり、18禁ゲームのヒロインといえども非処女とわかったときにはそのゲームをディスクごと叩き割った。非常にディープなオタクであるが、学校ではライトなオタクで通っているらしく、古都子がクラス内でエロゲーの話を振ってきたときにはTPOをわきまえるようにと強く促した。

容姿・性格・会話レベルは外崎いわく「普通」で、当初古都子のアプローチに恐れをなし、桐子に脅されたこともあって彼女と行動していたが、彼女が趣味を合わせてきたり、自分を含めた周囲からの彼女に対する誤解を知ったこともあり、徐々に彼女のことを好意的に見るようになり、初芝や外崎らとともに彼女の悪いうわさの撲滅に奔走するようになる。それに伴い彼女のアプローチに心を動かされることも多くなってきているが、同時に彼女の魅力に自分がふさわしくないとも感じ始めている。

妹の聖美との兄妹仲は険悪そのもので、聖美を「クソ妹」と蔑んでおり、互いに忌み嫌っている。

綾女 古都子（あやめ ことこ）

声 - 内山夕実

本作のヒロイン。県立三影高校二年生。清一に助けられたことがきっかけで彼に恋心を抱くようになり、告白するも「俺は二次元にしか興味がない」と跳ね除けられるが、諦める気などはさらさら無く、彼の理想に近づこうとアプローチを開始する。

学校一の不良と言われ、たびたび恐喝や援助交際をしているとも噂されているが、両親の離婚から本格的な不良になったという事実を除き、そのほぼすべてが誤解や見間違えである。またこれらの誤解から非処女であることを意味する「中古」とも影で言われている（実際の由来は異なることが後に判明する）が、前述のように援助交際をしているなどといった事実はないため処女である（尊郷によって睡眠導入剤で眠らされたという過去から、古都子自身も自分が処女であるか自信がなかったものの、実際には何もされず寝ていただけと知った際には心の底から安堵した）。

つり目であるが美人であり、清一へのアプローチ開始後は外崎から聞きだした情報を元に清一の趣味に合わせるため金髪だった髪を黒に染め、ツインテールに変更している。清一と初めて出かけた際には白のワンピースと麦わら帽子を見事に着こなし彼の心を惹き、周囲からも視線を集めるほどであった。また、すらっとしたモデル体系とは裏腹に腕っ節はかなり強く、同年代の不良複数人を相手にしても圧倒している。

清一への思いは本物であり、彼の趣味に合わせて自分も18禁ゲームを始めるほどである（当初はまず敵を知ろうという試みで始めたものの実際彼女自身はゲーム自体にもどっぷりはまってしまっている）。彼の気持ちを第一に考えており、彼の発言や行為に毎回一喜一憂している。また、彼に危害を加えるものには激しい憤りを表し、そのことで暴力に出ようとした際には彼にとがめられている。前述のとおりすぐに手を出そうとする面はあるが、基本的には非常に思いやりがあり、聖美や天女と比べると礼儀正しい性格である。

初芝 優佳（はつしば ゆうか）

声 - 西明日香

県立三影高校二年生。古都子や清一のクラスメートであり、古都子の幼馴染でもある。また、現役の声優でもあり、いくつかのアニメに出演している。当初は尊郷に脅され清一と古都子の仲を引き裂くために清一に嘘の告白をして近づくが、尊郷の真意を知った後は二人に協力し、彼の逮捕後は中学時から疎遠となっていた古都子ともかつてのように親しい間柄となり、彼女の悪い噂の撲滅に協力するようになる。

童顔で可愛らしい容姿と持ち前の声から男子生徒からの人気はかなり高く、自身も知らない生徒から告白されるほどである。また、身長は古都子や天女に比べると小さいがスタイルもかなり良い。尊郷の一件から清一には多大な恩と罪悪感を抱いており、当初彼に付きまとい、古都子にも危害を加えていた天女のことは快く思っていなかった。しかし彼女とかかわっていくにつれ彼女の見方が変わってきており、普通の友人関係と言えるまでになってきている。また、尊郷の件以来から清一へ恋愛感情を抱いており、古都子への負い目からそのことを表には出さずにいたが、聖美らの助言もあり、6巻にてついに彼に思いを告げる。その後は、正々堂々と、清一を巡って古都子と恋のバトルを展開している。

諏訪間 天女（すわま いぶ）

声 - 大坪由佳

尊郷の事件の直後に清一たちのクラスに転入してきた女子生徒。当初はガン黒メイクにピアスといった高校生とは思えない奇抜な身なりであったが、清一の発言からガン黒メイクはやめ、多少濃い目であるが常識的な範囲のメイクに収めている。

小学生時代に亜恋に騙され「好きな人をラブレターで呼び出して放置する」「ラブレターを出した後で冷たく接する」などの嘘を吹き込まれてしまう。これにより清一を放置した末に冷淡に対応してしまい、彼に女性に対するトラウマを植え付けた張本人である。転入直後は古都子におびえずに接するような彼女の様子から一部女子たちから人気を集めクラス内ヒエラルキーでもトップに立つ。清一のことも昔通り好きであったが、自分が亜恋に騙されていたことや清一がトラウマを抱えていたことを理解していなかったため、清一とどう接すればいいのか分からなくなってしまう。精神的に追い詰められたことに加え、亜恋が西羽良を通して再び天女に嘘を吹き込んだため、清一を逆強姦し彼との男女関係での既成事実を作ろうとするという暴挙に出るが古都子に諭され改心する。この際、小学生のときに清一に対してした行動は彼女が彼に好意を持っていたことから行ったことであり、彼女自身も当時のクラスメートに騙されていた被害者であったことが判明し、その後は二人とも和解、彼らとともに行動することが多くなる。

メイクは濃いが元の顔立ちはかなり整っており、また、作中でも隋一のグラマラスな体をしている。一方頭のほうはかなり悪く、そのことを他の女子生徒から利用され結果的に清一をおとしめることとなってしまっている。しかし、清一への好意は小学校のころから現在まで一貫したものであり、彼女なりに本気で彼に好意を表しているつもりであった。改心後は自身の勘違いも解けたことから転入直後のように過剰に彼に付きまとうようなことはなくなったが、それでも隙を見つけては彼にスキンシップを図ろうとしている。また、古都子や初芝との仲も改善されてきており、特に古都子に対しては、男子内で「二人がレズなのでは」と噂されるまでにスキンシップをかけている。清一に対しては今でも熱い思いを抱いており、「聖美の真意を確認するため」と称して清一に昔の関係に戻ろうと呼びかけた。

外崎 啓太（とざき けいた）

声 - 逢坂良太

県立三影高校二年生。清一のクラスメイトであり、また自身も18禁ゲームをやっているため、清一がその手のディープな趣味を晒せる数少ない親しい友人である。中肉中背で頬にそばかすがあり、清一曰く「どこにでもいる顔」。また、古都子や初芝と同じ小学校出身で、古都子の「中古」というあだ名も彼が呼び始めたものである。そのことを聞いた清一から脅されたことで(実際に本人が恐れていたのは古都子だが)古都子の悪い噂の撲滅に協力することとなる。しかしその後は比較的積極的に活動に協力しており、また古都子と清一との仲に関しても進展を望んでいる。そのため優佳が清一へ恋愛感情を抱いていることを知ってからは、内心、穏やかではない日々を送っている。

新宮 聖美（あらみや きよみ）

声 - 洲崎綾

県立三影高校一年生。清一の妹。清一とは違い荒っぽい性格。普段から清一を「童貞」と蔑んでおり、辛く当たっている。その一方、外面の良さもあって古都子をはじめとする清一と仲の良いクラスの女子たちには懐いており、彼が彼女らと出かける際には同行することが多い。

兄である清一に対する扱いは粗暴で、日常的に「童貞」を含む罵詈雑言を浴びせ、「同じ屋根の下にいるのも我慢できない」とまで公言しており、兄妹仲は険悪そのもので互いに忌み嫌っている。しかし、清一が成績優秀だった頃に常に比較されていたためのコンプレックスや、清一がエロゲーにしか興味を持たない無気力な人間になったことで挑戦する対象を失ってしまったことへの複雑な思いを抱いていた。

教員

小谷 桐子（こたに きりこ）

声 - 田村睦心

県立三影高校教員。担当教科は物理。清一の従姉で、彼の家に小さいころからよく出入りしていることもあり仲は良い。清一が古都子とよく一緒にいることを知ったことで、それを利用し半ば脅すような形で彼に古都子の更生を依頼する。清一をこきつかったりからかったりすることも多いが、彼のことは本当に大事に思っており、小学生時代に彼が騙されて行方不明になった際には誰よりも心配し、それ以降彼に自腹でGPS付きの端末を持たせているほどである。

自身も一時期不良であったこともあり古都子のことは元から他の教師陣ほど嫌悪していなかったようで、むしろ彼女が不良時代だったころのほうが絡みやすかったとも思っている。また、これらのサバサバした性格と親しみやすい風貌から生徒からの人気は高い。

田所

県立三影高校教員。担当教科は数学。男性としては青年の部類にはいるが雷神と呼ばれるほど厳しさと怖さを併せ持っている。痩身であるにも関わらず凄まじい実力の持ち主であり、不良が複数相手でも簡単にねじ伏せてしまうんど規格外の武力を誇る。

かつては真面目に授業を受けていなかった古都子に厳しく接しているが、実際には変わろうと努力している古都子のことを見守っている。古都子が不良たちに絡まれた際には不良たちが故意に古都子に冤罪を着せるべく行動していたことを即座に見抜き、古都子はその場で無罪放免にする一方で不良たちは停学にするなど判断力にも優れている。

かつての教え子たちが大切なもののために道を誤り悪人となってしまったことを悔やんでおり、清一が古都子を守り道を踏み外さないことを願っている。

村上

県立三影高校教員。担当教科は古文。パンチパーマの男性で慇懃無礼な態度と丁寧な言葉遣いが特徴。筋骨隆々な体格に加え、怒ると丁寧な口調から威圧的な口調へ変わるため風神と恐れられている。生徒への偏見は激しいが、生徒に不正行為を行えば自分が不利になる可能性を考慮して公平な判断を下すため、ある意味では公平な教師。

イメージチェンジした後の古都子に厳しく接しているが、田所と違い授業を真面目に受けてこなかった古都子への憂さ晴らしで頻繁に古都子を指名している。古都子に対しては自分で指定した以上の点数を取らねばクラス全員が補習という厳しい条件を出していたが、古都子が条件をクリアした際には激昂しつつも自身の敗北を認めた。

田中徳子

古都子の姉。両親の離婚に伴い父についていくが今でも古都子を溺愛している。それまでの養護教諭に代わり県立三影高校へ赴任、保健室で生徒を相手にしている。桐子とは先輩後輩の関係であり現在でも慕っている。

性産業に対して異常なまでの偏見を抱いており、コンビニなどで成人向け雑誌を見かけると破り捨てるほど嫌悪している。（品物を破損した徳子に代わって古都子が料金を払い謝罪する羽目に陥っている。）性産業に関する偏見については身内とて自分に意見することは許さず、基本的に「自分の発言が正しい」として他者からの諫言に耳を貸すことはない。三影高校へ赴任後も生徒たちの持ち物チェックを行い、成人向け雑誌などを見つける度に焼却炉で処分するという過激な行動に出たため男子生徒からは恐れられている。女子生徒にも当初こそ慕われていたが、性産業への偏見が公になって以降は敬遠されつつある。

清一に対しては古都子にエロゲーを教えた張本人として嫌っており、古都子が購入したエロゲーだけでなく清一が貸していたコレクションまで没収してしまい清一の逆鱗に触れてしまう。他人の性癖への行き過ぎた干渉に抗議する清一に対し「男性が性欲を我慢すれば解決」という持論を展開するが、結局は徳子自身が成人向け雑誌たエロゲーを見たくないので処分しているだけの我儘な行為という図星を突かれてしまう。本音を見抜かれた際には逆上し、教師と生徒という立場を利用して清一を指導しようとするが、徳子の行き過ぎた他人への干渉を懸念していた桐子によって逆にお説教をされてしまう。さすがに先輩である桐子相手には持論も通じず、古都子と清一から没収していた数々のコレクションは返却されることとなった。

その後は不本意ながらも古都子と清一の関係を見守っており、両親の離婚などのトラウマを抱えた古都子を清一が本当に支え切れるのかを懸念しつつ力を貸すようになっている。

その他

時雨亜恋

小学生時代の清一のクラスメイトであり、天女を騙して清一を遠方の公園に呼び出して放置した張本人。誰よりも優れていた清一を貶めるため清一を笑い者にする噂を流し不登校にまでするまで追い込んだ。清一と再会直後も全く反省しておらず、何故自分が清一に謝罪しなければならないのか疑問に感じていた。

家が隣で幼馴染の郷弥のことは彼氏扱いしており、彼がどれほど女性関係が多彩にしても必ず自分のところへくると勝手に信じている。自分が一番であることを何より望み郷弥にも一番であることを要求している。郷弥の評価としては郷弥につきまとうヤンデレであり、際限なく一番であることを望み続ける傲慢な女性。

中学生になってからも自分勝手に過ごしていたが、自分の言いなりにならない古都子に相手にすらされなかったことを逆恨みし、古都子に押された際に骨折したという嘘をでっちあげ古都子の悪評を流した。更に郷弥が尊郷を集団で暴行して古都子に成敗されたことで逆恨みが頂点に達したため、裏SNSを使って万単位の人間に古都子の悪評を流し続けていた。

コミケイベントで古都子と対決した際は粗探しで古都子の失格を狙うが、八百谷に論破され失敗する。三影高校との合同文化祭でも古都子に執着し、優佳や西羽良を脅迫して古都子を排除しようとするも再び失敗する。業を煮やしたことでミスコンに出場し、テープで作った偽物の傷を古都子によるものと発表することで古都子の悪評を流す作戦に打って出る。この行為が清一の逆鱗に触れてしまい、全校放送を利用した清一の反撃により小学生時代に亜恋が清一にした悪行・中学生時代に亜恋が古都子に着せた冤罪・郷弥が尊郷を集団で暴行したことなど全てを皆の前で暴露されてしまう。当時のサッカー部顧問をはじめとした証言まで清一がしっかり確保していたうえに誤魔化すことができず、裏SNSで得た万単位の信望者にもミスコンのことを宣伝していたことが災いし、裏SNSで流していた悪評も嘘であると発覚し影響力を失った。

その後も清一とは和解しておらず、古都子の過去を責める亜恋自身も過去を反省していないことを指摘され逆上するなど関係は最悪のままとなっている。天女を介した会話により聖美と和解するための情報を得た際には以前としてお互いに嫌悪して合っていること、情報交換はあってもなれあいはしないことなどを確認し合っている。

風祭郷弥

小学生時代の清一のクラスメイトであり、亜恋を通して古都子の悪評を流していた真の黒幕的存在。小学生時代には何をやっても清一に劣っており、隣に住む亜恋や家族にも一番ではないことを咎められるという屈辱の日々を送っていた。これにより清一を一方的に恨み、自分を彼氏扱いする亜恋を通して清一にトラウマを植え付けることに成功、清一が不登校になったことでクラスで誰よりも優れた存在となった。

中学は清一と違ったものの、亜恋や家族が過大な期待を押し付け続けるため次第に清一以上に憎悪を募らせるようになる。表向きは優等生を演じていたが、裏では尊郷を集団で暴行するなど悪行を重ねていたため、古都子に成敗された際にサッカー部の顧問をはじめとした教員たちには本性がバレてしまう。サッカー部も追放されてしまうが、クラスメイト達には古都子によって歯を折られたため退部という嘘で乗り切り、悲劇の優等生として卒業した。

清一と再会した時にはリア充を演じていたが実際には自分の辛さを理解しようとしない周囲に疲れ切っており、清一への憎悪もかつてほどは抱いていなかった。古都子のことも恐れていても今更復讐するほどの気概はなく、一人で勝手に憎悪に燃えている亜恋を通して運よく古都子の悪評が流せればよい程度の執着しかなかった模様。亜恋の陰謀が全て失敗し古都子の悪評が流せなくなった際は潔く手を引き、かつて自分よりも優れていた清一が予想通りに自分を待っていたことで昔の清一に戻りつつあることを確信する。この際に清一を排除しても何も変わらなかった自分の人生への後悔と恨みを語り、自分と清一の違いは理解のある家族の優しさの有無・そばにいた女性たちがまともかどうかの差であったという皮肉を告げて立ち去った。

尊郷

清一が古都子に関わることになった張本人。古都子にふられたことを逆恨みして彼女につきまとっていた。警察の捜査をもみ消すほどの影響力があると自負しており、仲間を集めては危険な行動を繰り返している。

中学時代からが体格が良く声も大きかったが、小心者で素行も悪い問題児だった。同じ中学で面識のなかった啓太にさえ虚言癖のある面倒な男として認識されていたが、郷弥たち5人を相手に集団で暴行されていた時に古都子に助けられ好意をもつ。古都子を自分の彼女にしようとするも拒絶され高校受験も失敗してしまう。父親の退職をちらつかせることで優佳を脅し、古都子を誹謗中傷する噂を流させた。

古都子が清一の趣味に合わせるためイメージチェンジをした後も古都子につきまとい、ついに清一を監禁して古都子をおびき出す。この際に仲間達を使って古都子の処女を奪おうとしたことが清一の逆鱗にふれてしまい、実は尊郷も清一と同じく非常にディープなオタクであることを見抜かれてしまう。かつて睡眠導入剤を利用して古都子を眠らせたのは臆病なため彼女の処女を奪う勇気がなかったこと、古都子を誹謗中傷していたのは孤独にすることで彼女を処女のままにしておきたかったという発想であったこと、仲間達を使って古都子に襲わせようとしていたのは童貞であるため性交の仕方が分からなかったためであることを皆の前で暴露される。

清一によって偽悪者ぶっている小心者とばれた後は逆上し、古都子ではなく清一を襲うよう仲間に指示を出すが、清一の行動に勇気をもらった優佳が警察に通報したため現行犯逮捕された。その後は優佳の父を退職させる権力や警察の捜査をもみ消す影響力などなかったことが暴露されてしまった。

尊郷の取り巻き達

尊郷の招集に応じて徳子に暴行を加えようと試みるなど基本的に倫理観に欠けた若者達の集まり。尊郷と同じく高校受験に失敗したかは全員不明。性欲の対象が女性ではなく男性でも問題ないメンバーもいるらしく、荒事には手慣れた者が多い。

古都子の処女を奪うよう尊郷が命令した際、怒りが頂点に達した清一により尊郷がディープなオタク＆彼自身が童貞と発覚した際には自分達を率いるリーダーとして疑問を抱いたものの、反旗を翻すほどの気概は無かったらしく、それが故に尊郷の仲間として後に現行犯逮捕されてしまった。その後の動向は不明。

尊郷の父親

優佳の父親と懇意な知り合い。優佳の父親を退職させるほどの権力者として度々名前のみ紹介されていた。

実際には非常に常識的な人物であり、優佳の父親を退職させるほどの権力はなく、そもそもそういった発想とは無縁であった。息子が繰り返していた悪事にも全く気付いておらず、 全てを知った後は清一達に謝罪、息子に罪を償わせることを約束した。

優佳の父親

尊郷の父親と懇意な知り合い。かなりの資産家らしく溺愛する優佳のため声優育成所への費用をはじめ数々の支援をしている。

既刊一覧

原作

• 田尾典丈、SBクリエイティブ〈GA文庫〉、全13巻
  1. 2015年3月14日発売、ISBN 978-4-7973-8132-0
  2. 2015年6月15日発売、ISBN 978-4-7973-8295-2
  3. 2015年9月15日発売、ISBN 978-4-7973-8483-3
  4. 2015年12月15日発売、ISBN 978-4-7973-8513-7
  5. 2016年3月15日発売、ISBN 978-4-7973-8622-6
  6. 2016年6月15日発売、ISBN 978-4-7973-8673-8
  7. 2016年9月15日発売、ISBN 978-4-7973-8673-8
     • 小冊子付き限定版 同日発売、ISBN 978-4-7973-8742-1
  8. 2016年12月15日発売、ISBN 978-4-7973-8983-8
  9. 2017年3月15日発売、ISBN 978-4-7973-8992-0
     • ドラマCD付き限定特装版 同日発売、ISBN 978-4-7973-9008-7
  10. 2017年6月15日発売、ISBN 978-4-7973-9155-8
  11. 2017年12月15日発売、ISBN 978-4-7973-9419-1
  12. 2018年6月15日発売、ISBN 978-4-7973-9683-6
  13. 2020年4月14日発売、ISBN 978-4-8156-0014-3

漫画

• 田尾典丈（原作）・ReDrop（キャラクター原案）・三雲ジョージ（作画） 『現実の彼女はいりません！』 スクウェア・エニックス〈ヤングガンガンコミックス〉、既刊8巻（2020年4月11日現在）
  1. 2017年6月13日発売、ISBN 978-4-7575-5371-2
  2. 2017年12月13日発売、ISBN 978-4-7575-5546-4
  3. 2018年6月13日発売、ISBN 978-4-7575-5745-1
  4. 2018年8月25日発売、ISBN 978-4-7575-5825-0
  5. 2019年2月25日発売、ISBN 978-4-7575-6007-9
  6. 2019年7月25日発売、ISBN 978-4-7575-6215-8
  7. 2020年1月23日発売、ISBN 978-4-7575-6480-0
  8. 2020年4月11日発売、ISBN 978-4-7575-6621-7

ドラマCD

シーサイド・コミュニケーションズより発売。

1. 「〜ぜってーお前の理想になってやる！〜」（2015年12月11日）
2. 「〜せーいちはウチに惚れてるもんね？〜」（2016年4月13日）
3. 「〜お前とふたりで、出掛けられたらなって......〜」（2016年9月14日）

外部リンク

• GA文庫「中古でも恋がしたい！」特設ページ
• ドラマCD 中古でも恋がしたい！ 〜ぜってーお前の理想になってやる!〜
• 現実(リアル)の彼女(ヒロイン)はいりません！ | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX

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