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「マシュマロ」の版間の差分

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{{Otheruses|マシュマロまたはマシマロと呼ばれる菓子|その他|マシマロ}}
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[[File:Marshmallows.JPG|thumb|right|250px|マシュマロ]]
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'''マシュマロ、マシマロ'''([[英語]]:marshmallow)は、ふんわりとした[[メレンゲ]]に[[シロップ]]を加え、[[ゼリー]]で固めて[[粉]]をまぶした[[菓子]]の名。[[ソフトキャンディー]]の一種。
'''マシュマロ'''([[英語]]:marshmallow)は、ふんわりとした[[メレンゲ]]に[[シロップ]]を加え、[[ゼリー]]で固めて[[粉]]をまぶした[[菓子]]の名。[[ソフトキャンディー]]の一種。


名称は、[[原料]]となった[[アオイ科]]の[[ウスベニタチアオイ]]の[[英語]]名、{{Lang|en|marsh mallow}} に因む。元はこの[[植物]]の[[根]]を[[古代エジプト]]の[[王族]]がすりつぶしてのど薬として使っていた。[[現代]]の製法では、この植物は使われない。[[フランス語]]でも、植物名 marshmallow のフランス語名 {{Lang|fr|Guimauve}}(ギモーヴ)がそのまま菓子名になっている。
名称は、[[原料]]となった[[アオイ科]]の[[ウスベニタチアオイ]]の[[英語]]名、{{Lang|en|marsh mallow}} に因む。元はこの[[植物]]の[[根]]を[[古代エジプト]]の[[王族]]がすりつぶしてのど薬として使っていた。[[現代]]の製法では、この植物は使われない。[[フランス語]]でも、植物名 marshmallow のフランス語名 {{Lang|fr|Guimauve}}(ギモーヴ)がそのまま菓子名になっている。
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== 製法 ==
== 製法 ==
[[File:Pink Marshmallows.jpg|thumb|right|150px|マシュマロ]]
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現在は、[[砂糖]]、[[卵白]]、[[ゼラチン]]、[[水あめ]]を原料とする。
現在は、[[砂糖]]、[[卵白]]、[[ゼラチン]]、[[水あめ]]を原料とする。


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== 食べ方 ==
== 食べ方 ==
[[File:RoastingMarshmallow.jpg|thumb|right|150px|マシュマロを直火で焼く]]
[[File:RoastingMarshmallow.jpg|thumb|right|150px|マシュマロを直火で焼く]]
日本では、[[加熱]]せずにそのまま食べるのが一般的だが、[[北米]]では、[[キャンプファイヤ]]や[[バーベキュー]]の際にマシュマロを[[串]]に刺すなどして直火で焼いてとろけさせ、そのまま熱いうちに食べることも多い。[[漫画]]『[[ピーナッツ (漫画)|ピーナッツ]]』の中で、[[スヌーピー]]や彼の兄・スパイクがマシュマロを焼く場面は有名である。焼いたマシュマロをチョコレートと一緒に[[クラッカー (食品)|クラッカー]]ではさむ、S'more([[スモア]]:Something more)という[[デザート]]も食べられている。[[アメリカ合衆国]]などでは、熱い[[ココア]]などに浮かべて、半分溶けた状態のものを飲むこともあり、マシュマロ入りの[[インスタント食品|インスタント]]ココアも売られている。
日本では、[[加熱]]せずにそのまま食べるのが一般的だが、[[北米]]では、[[キャンプファイヤ]]や[[バーベキュー]]の際にマシュマロを[[串]]に刺すなどして直火で焼いてとろけさせ、そのまま熱いうちに食べることも多い。[[漫画]]『[[ピーナッツ (漫画)|ピーナッツ]]』の中で、[[スヌーピー]]や彼の兄・スパイクがマシュマロを焼く場面は有名である。焼いたマシュマロをチョコレートと一緒に[[クラッカー (食品)|クラッカー]]ではさむ、S'more([[スモア]]:Something more)という[[デザート]]も食べられている。[[アメリカ合衆国]]などでは、熱い[[ココア]]などに浮かべて、半分溶けた状態のものを飲むこともあり、マシュマロ入りの[[インスタント食品|インスタント]]ココアも売られている。



2020年7月19日 (日) 05:17時点における版

マシュマロ。

マシュマロ英語:marshmallow)は、ふんわりとしたメレンゲシロップを加え、ゼリーで固めてをまぶした菓子の名。ソフトキャンディーの一種。

名称は、原料となったアオイ科ウスベニタチアオイ英語名、marsh mallow に因む。元はこの植物古代エジプト王族がすりつぶしてのど薬として使っていた。現代の製法では、この植物は使われない。フランス語でも、植物名 marshmallow のフランス語名 Guimauve(ギモーヴ)がそのまま菓子名になっている。

歴史

前述のウスベニタチアオイのエキスと蜂蜜を混ぜたのど飴から、19世紀フランスの菓子職人が砂糖を加えて菓子として完成させた。これは植物エキスの粘りを利用したものだったが、19世紀後半にはゼラチンと泡立てた卵白の粘りで代用する現在のかたちに変化している[1]

日本においては、1892年明治25年)に風月堂が初めてマシュマロを販売、その際に「真珠麿」の漢字が当てられたと当時の新聞で報じられている[2]。しかし、1887年(明治20年)創業の岡山県岡山市下山松壽軒(つるの玉子本舗)が創業と同時に日本初のマシュマロ菓子つるの玉子」を発売したとする説もある[3]

製法

マシュマロ。

現在は、砂糖卵白ゼラチン水あめを原料とする。

まず、ゼラチンを戻しておく。次に、に砂糖・水あめ・水を入れて火にかけ、煮詰めて熱いシロップを作る。泡立てた卵白メレンゲに、熱いシロップを糸を引くように落としながら混ぜ入れ(いわゆるイタリアンメレンゲ)、さらに、戻しておいたゼラチンを素早く混ぜ、十分に泡立てる。型にコーンスターチと粉砂糖を振っておき、生地を入れ固める[4]。成型後、くっつかないよう、デンプンコーンスターチなど)が表面にまぶされる。

菓子メーカーの量産品では、卵白を使わず、ゼラチンとコーンスターチ、時には大豆タンパクや増粘剤などを使っていることが多い。

白いマシュマロ以外に、チョコレートイチゴ香料バナナ香料や着色料を加えた色つきのマシュマロもある。また、中心部にジャムなどを詰めた商品もある。

フランス菓子としてのギモーヴは、フルーツピューレにゼラチンを加え、泡立てて固める。ただしメレンゲを使う製法のほうが簡単であるため、フランスでもメレンゲを使用したギモーヴもあり、日本で売られているギモーヴにもメレンゲを使用したものがある。フルーツピューレを使ったほうが風味はフレッシュであり、メレンゲを使用しない場合は食感も違ってくる。

食べ方

マシュマロを直火で焼く。

日本では、加熱せずにそのまま食べるのが一般的だが、北米では、キャンプファイヤバーベキューの際にマシュマロをに刺すなどして直火で焼いてとろけさせ、そのまま熱いうちに食べることも多い。漫画ピーナッツ』の中で、スヌーピーや彼の兄・スパイクがマシュマロを焼く場面は有名である。焼いたマシュマロをチョコレートと一緒にクラッカーではさむ、S'more(スモア:Something more)というデザートも食べられている。アメリカ合衆国などでは、熱いココアなどに浮かべて、半分溶けた状態のものを飲むこともあり、マシュマロ入りのインスタントココアも売られている。

ホワイトデー

日本独自の慣習として、バレンタインデーに女性からチョコレートを貰った返礼として、特定の日に男性から女性にそのお返しをするという風潮が生まれた。諸説あるが、菓子業界では昭和50年代に入ってから、個々に独自の日を定めて、ビスケットやマシュマロ、キャンデー等を「お返しの贈り物」として宣伝販売するようになった。この動きをキャンデーの販売促進に結びつけ、全国飴菓子工業協同組合(全飴協)関東地区部会が「ホワイトデー」として催事化した。1978年、全飴協の全国総会で「キャンデーを贈る日」として制定され、2年の準備期間を経て、1980年に第1回の全国規模のホワイトデーが開催された。飴の材料である砂糖が白色だったため、「白=ホワイト」から「ホワイトデー」と命名された。

マシュマロもこの例に洩れず、3月14日がマシュマロデーと呼ばれていたという説もある。これは、福岡市の菓子店・石村萬盛堂が、昭和52年に「バレンタインデーのお返しにマシュマロを」というキャンペーンを百貨店と共同で行ったことに因むもので、これがホワイトデーの起源であるとしている。現在でも、石村萬盛堂は毎年ホワイトデー近くなると「ホワイトデーはマシュマロデー」というキャッチコピーでキャンペーンを行っている。

出典

  1. ^ 大森由紀子『フランス菓子図鑑 お菓子の名前と由来』 64頁 世界文化社
  2. ^ レファレンス協同データベース「日本で最初にマシュマロを発売したのはどこか知りたい。」。原典は1892年7月6日朝日新聞朝刊3ページ、1892年7月6日読売新聞朝刊2ページ、および「近代日本食文化年表」(雄山閣出版)61ページである。
  3. ^ 岡山で130年続くマシュマロ和菓子「つるの玉子」、新ブランド開発に挑戦 岡山経済新聞(2017年5月22日) 2018年1月17日閲覧。
  4. ^ 『お菓子の基本大図鑑』、286頁。 

参考文献

  • 『お菓子の基本大図鑑 : ガトー・マルシェ』大阪あべの辻製菓専門学校, エコール・キュリネール国立監修、講談社、2001年。ISBN 4-06-209577-7 

関連項目

外部リンク