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2014年4月16日に[[観梅島]]沖海上で発生した[[セウォル号沈没事故]]では韓国政府の対応の不手際が指摘され、4月27日に[[鄭烘原]]が国務総理辞任を表明。5月22日、元大法院判事の[[安大熙]]がいったん後継の国務総理に指名された<ref>{{Cite news |
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2020年8月24日 (月) 11:58時点における版
文昌克(ムン・チャングク) | |
---|---|
各種表記 | |
ハングル: | 문창극 |
漢字: | 文昌克 |
発音: | ムンチャングク |
ローマ字: | Moon Chang keuk |
文昌克(ムン・チャングク、문창극、1948年10月29日 - )は、大韓民国の新聞記者。元中央日報主筆。現在、ソウル大学校言論情報学科招聘教授。韓国新聞放送編集者協会会長などを歴任した。2014年6月10日、朴槿恵大統領より国務総理に指名されたが、6月24日に指名を辞退した。これはセウォル号沈没事故後、2人続けての指名辞退。
来歴
1948年10月29日、忠清北道清州府(現在の清州市)に生まれる[1]。ソウル高等学校、ソウル大学校政治学科を卒業後、1975年に中央日報に入社し、ワシントン特派員(1991年)、政治部長(1995年)、米州総局長(1999~2001年)、論説主幹(2003~2006年)、主筆(2006年)、論説委員などを歴任した[1]。このほかソウル大学校言論情報学科招聘教授なども務めている[2]。2008年から2013年末までの6年間、シニョン基金理事長。2013年の1年間、高麗大学校客員教授[3]。
国務総理指名と辞退
2014年4月16日に観梅島沖海上で発生したセウォル号沈没事故では韓国政府の対応の不手際が指摘され、4月27日に鄭烘原が国務総理辞任を表明。5月22日、元大法院判事の安大熙がいったん後継の国務総理に指名された[4]ものの弁護士時代に不透明な多額の収入があったと指摘され指名を辞退[5][6]。統一地方選挙終了後の6月10日、朴槿恵より文が国務総理に指名された。指名が発表されるまで、その名前が報道に登場しない異例の抜擢とも言われた[7]。国務総理指名の発表に際し、大統領報道官は文を「優れた洞察力と推進力」を持つ人物と表現した[8]。就任すれば初の忠清北道出身の国務総理となる。また言論人出身の国務総理としては他に崔斗善元東亜日報社長がいるが、記者出身は文が初である[2]。
しかし、指名翌日の6月11日、朴槿恵が大統領選挙時の公約として掲げた、首相に従来より強い権限と責任を持たせる「責任首相制」[9]について具現化の方法を記者団から問われた際に、責任首相制については初耳だと発言してしまう[10]。また同日、文が韓国併合や南北分断について「神がなぜ、この国を日本の植民地にしたのか? 神の意思がある、『お前たちは李朝500年を無駄に過ごした民族だ。試練が必要だ』と」「南北を分断してくれた、これも今考えれば神の意思だと思う。当時の体質で南北一緒に独立していれば、共産化されるほかなかった」「怠け者で自立心が足りず、他人の世話になることがわが民族のDNA」などと2011年に教会[11]で講演した際に発言していたことが韓国国内で大々的に報じられ、講演の際の動画も公開されるなど波紋を呼んだ[12]。野党勢力を中心として文に対する批判が巻き起こり[13][14][15]、与党のセヌリ党からも「韓国人なのか疑わしい」との声が上がった[16]。文は一連の発言について釈明に追われることとなった[12]。しかし、文は「謝る必要はない」と発言していた[16]。一方、2014年6月17日、文は河野談話検証の動きを見せている日本に対し、「われわれの隣人になれるのか」と批判したが[17]、この発言については先とは逆に「極端な反日発言」と韓国内で批判された[18]。
結局、首相就任のための国会の同意が得られない可能性が高まった結果、6月24日、文は首相指名を辞退すると表明した。文は「反民族主義と言われ、家族が傷ついた」とも述べ、悔しさをにじませた[19]。
出典・脚注
- ^ a b “문창극”. NAVER人物検索. 2014年6月11日閲覧。
- ^ a b “韓国の新首相候補、初の記者・忠清北道出身者を指名”. 中央日報. (2014年6月11日) 2014年6月11日閲覧。
- ^ イユ・チュヒョン (2014年6月13日). “ムン・チャングク、恥知らずな‘セルフ客員教授’”. ハンギョレ 2014年6月16日閲覧。
- ^ “韓国大統領、新首相に安大熙・元最高裁判事を指名”. ロイター (ロイター). (2014年5月22日) 2014年6月11日閲覧。
- ^ “首相候補が辞退=高収入問題で批判-韓国”. 時事ドットコム (時事通信). (2014年5月28日) 2014年6月11日閲覧。
- ^ 中川孝之 (2014年5月28日). “韓国首相候補の安氏が辞退…過去の疑惑発覚”. 読売新聞 2014年6月11日閲覧。
- ^ “[社説]「異例の抜擢」文昌克候補 、国民が期待する首相か”. 東亜日報. (2014年6月11日) 2014年6月11日閲覧。
- ^ “新首相候補者の文昌克・元中央日報主筆…「優れた洞察力と推進力」=韓国”. 中央日報. (2014年6月10日) 2014年6月11日閲覧。
- ^ “韓国政府組織が大幅改編 首相権限を強化=副首相は2人体制”. 朝鮮日報. (2014年5月27日) 2014年6月1日閲覧。
- ^ “首相内定の文昌克氏「責任首相?初耳の話」”. 東亜日報. (2014年6月12日) 2014年6月12日閲覧。
- ^ ソウルにあるオンヌリ教会での講演であり、大韓イエス教長老会の河用祚(ハ・ヨンジョ)教組が興した教会。
- ^ a b “韓国首相候補 また危うい?=植民地関連発言など波紋”. 聯合ニュース. (2014年6月12日) 2014年6月12日閲覧。
- ^ “韓国新首相候補、過去の発言が物議”. 中央日報. (2014年6月12日) 2014年6月12日閲覧。
- ^ 「日本の支配は神の意思」=首相候補の発言波紋-韓国 時事通信2014年6月12日
- ^ 「植民地支配は神の意思」 韓国首相候補が発言 共同通信2014年6月12日
- ^ a b 豊浦潤一 (2014年6月12日). “韓国首相候補「日本の植民地支配は神の御心」”. 読売新聞 2014年6月14日閲覧。
- ^ “朴大統領 きょう国会に首相候補の任命同意案提出”. 朝鮮日報. (2014年6月17日) 2014年7月3日閲覧。
- ^ 前川祐補 (2014年7月2日). “朴が再び反日カードを切る日”. ニューズウィーク 2014年7月3日閲覧。
- ^ “韓国首相候補、2人続けて辞退 朴政権に痛手”. 日本経済新聞. (2014年6月24日) 2014年6月24日閲覧。