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{{by|2017年}}には、開幕一軍入りを果たしながら、4月8日に出場選手登録を抹消。再び登録された[[セ・パ交流戦]]では、5月30日にロッテとの開幕戦([[千葉マリンスタジアム|ZOZOマリンスタジアム]])で3二塁打4打点を記録した<ref>[http://www.sanspo.com/baseball/news/20170531/tig17053105040002-n1.html 阪神、交流戦球団最多15点!将采配ズバリ初先発・俊介が3二塁打4打点] - サンケイスポーツ(2017年5月31日)</ref>ことを皮切りに、スタメンでの起用やチームの勝利につながる安打が相次いだ。6月13日の対西武戦では、公式戦で自身3年振りの本塁打を、甲子園球場で初めて放っている<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/1839983.html 阪神交流戦Vあるぞ プロ8年目甲子園初、俊介弾] - 日刊スポーツ(2017年6月14日)</ref>。レギュラーシーズンの後半戦からは、左投手の先発が予告されている試合を中心に、「1番・中堅手」としてスタメン起用の機会が増加。[[8月6日]]の対ヤクルト戦(京セラドーム大阪)では、第1打席から2打席続けて二塁打を放つなど、公式戦初の4打数4安打でチームの勝利に貢献した<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/1868299.html 阪神俊介プロ初4安打「1番先発」打率4割超え] - 日刊スポーツ(2017年8月7日)</ref>。公式戦全体では、74試合の出場ながら、打率.309、4本塁打、26打点、出塁率.340、長打率.461を記録。いずれもプロ入り後の自己最高記録で、この年に[[スイッチヒッター]]へ転向した[[前田大和|大和]]とともに、中堅選手の打撃開眼を印象付けた。レギュラーシーズン中の8月3日付で[[フリーエージェント (日本プロ野球)|国内FA権]]の取得要件を満たした<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/1866460.html 阪神俊介、国内FA権取得「うれしいしありがたい」] - 日刊スポーツ(2017年8月3日)</ref>が、同じく国内FA権を取得した大和がシーズン終了後の権利行使によってDeNAへ移籍したのに対して、俊介は「阪神で[[日本シリーズ|日本一]]になりたい」との理由でFA権を行使せずチームへ残留することを秋季キャンプ中に表明<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201711070000484.html 阪神俊介残留「タイガースで日本一」FA権行使せず] - 日刊スポーツ(2017年11月7日)</ref>。12月1日の契約交渉では、球団から初めて複数年契約を提示されたことを受けて、推定年俸5,000万円(前年から2,600万円増)の2年契約という条件で契約を更改した<ref name="nikkan20171201">[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201712010000452.html 阪神俊介「いい評価」2年総額1億円の複数年契約]. 日刊スポーツ (2017年12月1日). 2018年12月8日閲覧。</ref>。
{{by|2017年}}には、開幕一軍入りを果たしながら、4月8日に出場選手登録を抹消。再び登録された[[セ・パ交流戦]]では、5月30日にロッテとの開幕戦([[千葉マリンスタジアム|ZOZOマリンスタジアム]])で3二塁打4打点を記録した<ref>[http://www.sanspo.com/baseball/news/20170531/tig17053105040002-n1.html 阪神、交流戦球団最多15点!将采配ズバリ初先発・俊介が3二塁打4打点] - サンケイスポーツ(2017年5月31日)</ref>ことを皮切りに、スタメンでの起用やチームの勝利につながる安打が相次いだ。6月13日の対西武戦では、公式戦で自身3年振りの本塁打を、甲子園球場で初めて放っている<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/1839983.html 阪神交流戦Vあるぞ プロ8年目甲子園初、俊介弾] - 日刊スポーツ(2017年6月14日)</ref>。レギュラーシーズンの後半戦からは、左投手の先発が予告されている試合を中心に、「1番・中堅手」としてスタメン起用の機会が増加。[[8月6日]]の対ヤクルト戦(京セラドーム大阪)では、第1打席から2打席続けて二塁打を放つなど、公式戦初の4打数4安打でチームの勝利に貢献した<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/1868299.html 阪神俊介プロ初4安打「1番先発」打率4割超え] - 日刊スポーツ(2017年8月7日)</ref>。公式戦全体では、74試合の出場ながら、打率.309、4本塁打、26打点、出塁率.340、長打率.461を記録。いずれもプロ入り後の自己最高記録で、この年に[[スイッチヒッター]]へ転向した[[前田大和|大和]]とともに、中堅選手の打撃開眼を印象付けた。レギュラーシーズン中の8月3日付で[[フリーエージェント (日本プロ野球)|国内FA権]]の取得要件を満たした<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/1866460.html 阪神俊介、国内FA権取得「うれしいしありがたい」] - 日刊スポーツ(2017年8月3日)</ref>が、同じく国内FA権を取得した大和がシーズン終了後の権利行使によってDeNAへ移籍したのに対して、俊介は「阪神で[[日本シリーズ|日本一]]になりたい」との理由でFA権を行使せずチームへ残留することを秋季キャンプ中に表明<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201711070000484.html 阪神俊介残留「タイガースで日本一」FA権行使せず] - 日刊スポーツ(2017年11月7日)</ref>。12月1日の契約交渉では、球団から初めて複数年契約を提示されたことを受けて、推定年俸5,000万円(前年から2,600万円増)の2年契約という条件で契約を更改した<ref name="nikkan20171201">[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201712010000452.html 阪神俊介「いい評価」2年総額1億円の複数年契約]. 日刊スポーツ (2017年12月1日). 2018年12月8日閲覧。</ref>。


{{by|2018年}}には、公式戦の開幕を一軍でスタート。開幕当初は、[[山俊]]との併用策ながら中堅手としてスタメンに起用されていたが、前年と同じく極度の打撃不振に見舞われていた。5月には、1日の対DeNA戦に適時打でシーズン初打点を挙げたこと<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201805010000715.html 阪神俊介、今季初打点「いい流れの中で打てた」] - 日刊スポーツ(2018年5月1日)</ref>を皮切りに、スタメンへ起用された試合で5試合連続安打を記録<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201805060000291.html 阪神俊介が貴重な追加点、5戦連続安打で好調キープ] - 日刊スポーツ(2018年5月6日)</ref>。それでも、左投手と対戦した打席で振るわなかったため、5月下旬からは二軍での調整を余儀なくされた<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201805220000323.html 阪神俊介、今季初抹消 片岡ヘッド「本来の姿ない」] - 日刊スポーツ(2018年5月22日)</ref>。6月中旬に一軍へ復帰すると、9月2日の対DeNA戦(いずれも甲子園)では、スタメンからのフル出場で3安打と一軍公式戦自身初の1試合5打点をマーク<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201809020000973.html 金本監督大絶賛!俊介が猛打賞&初5打点で連勝貢献] - 日刊スポーツ(2018年9月2日)</ref>。次に出場した9月4日の対広島戦(マツダ)でも3安打を放ったことから、一軍公式戦で自身初の2試合連続猛打賞を記録した<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201809050000492.html 阪神俊介プロ初2戦連続猛打賞も好機の走塁ミス反省] - 日刊スポーツ(2018年9月5日)</ref>。一軍公式戦全体では87試合に出場したが、外野の守備でチームに大きく貢献する一方で、打率(.224)は前年から大幅にダウン。シーズン終了後の契約交渉では、翌[[2019年]]が2年契約の最終年に当たるにもかかわらず、推定年俸4,000万円(前年から1,000万円減)という条件で契約を更改した<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201812110000453.html 阪神俊介1000万減「打撃見つめ直す」来季へ意欲] - 日刊スポーツ(2018年12月11日)</ref>。
{{by|2018年}}には、公式戦の開幕を一軍でスタート。開幕当初は、[[山俊]]との併用策ながら中堅手としてスタメンに起用されていたが、前年と同じく極度の打撃不振に見舞われていた。5月には、1日の対DeNA戦に適時打でシーズン初打点を挙げたこと<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201805010000715.html 阪神俊介、今季初打点「いい流れの中で打てた」] - 日刊スポーツ(2018年5月1日)</ref>を皮切りに、スタメンへ起用された試合で5試合連続安打を記録<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201805060000291.html 阪神俊介が貴重な追加点、5戦連続安打で好調キープ] - 日刊スポーツ(2018年5月6日)</ref>。それでも、左投手と対戦した打席で振るわなかったため、5月下旬からは二軍での調整を余儀なくされた<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201805220000323.html 阪神俊介、今季初抹消 片岡ヘッド「本来の姿ない」] - 日刊スポーツ(2018年5月22日)</ref>。6月中旬に一軍へ復帰すると、9月2日の対DeNA戦(いずれも甲子園)では、スタメンからのフル出場で3安打と一軍公式戦自身初の1試合5打点をマーク<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201809020000973.html 金本監督大絶賛!俊介が猛打賞&初5打点で連勝貢献] - 日刊スポーツ(2018年9月2日)</ref>。次に出場した9月4日の対広島戦(マツダ)でも3安打を放ったことから、一軍公式戦で自身初の2試合連続猛打賞を記録した<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201809050000492.html 阪神俊介プロ初2戦連続猛打賞も好機の走塁ミス反省] - 日刊スポーツ(2018年9月5日)</ref>。一軍公式戦全体では87試合に出場したが、外野の守備でチームに大きく貢献する一方で、打率(.224)は前年から大幅にダウン。シーズン終了後の契約交渉では、翌[[2019年]]が2年契約の最終年に当たるにもかかわらず、推定年俸4,000万円(前年から1,000万円減)という条件で契約を更改した<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201812110000453.html 阪神俊介1000万減「打撃見つめ直す」来季へ意欲] - 日刊スポーツ(2018年12月11日)</ref>。


{{by|2019年}}には、新人外野手の[[近本光司]]が春季キャンプから一軍へ抜擢されたことなどを背景に、キャンプから二軍で調整。一軍への合流は、前半戦終了間際の7月6日にまで持ち越された<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201907060001280.html 阪神俊介が今季初出場「腐ったら自分が終わるだけ」] - 日刊スポーツ(2019年7月6日)</ref>。レギュラーシーズンでは、一軍公式戦6試合に出場しただけで、入団後初めてノーヒットに終わった。
{{by|2019年}}には、新人外野手の[[近本光司]]が春季キャンプから一軍へ抜擢されたことなどを背景に、キャンプから二軍で調整。一軍への合流は、前半戦終了間際の7月6日にまで持ち越された<ref>[https://www.nikkansports.com/baseball/news/201907060001280.html 阪神俊介が今季初出場「腐ったら自分が終わるだけ」] - 日刊スポーツ(2019年7月6日)</ref>。レギュラーシーズンでは、一軍公式戦6試合に出場しただけで、入団後初めてノーヒットに終わった。

2020年11月15日 (日) 22:32時点における版

俊介(藤川 俊介)
阪神タイガース #68
2016年8月12日 阪神鳴尾浜球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 福岡県嘉穂郡桂川町
生年月日 (1987-08-17) 1987年8月17日(37歳)
身長
体重
178 cm
76 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2009年 ドラフト5位
初出場 2010年3月26日
年俸 3,200万円(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

藤川 俊介(ふじかわ しゅんすけ、1987年8月17日 - )は、阪神タイガースに所属する福岡県嘉穂郡桂川町出身のプロ野球選手外野手)。右投右打。2011年以降は名前の「俊介」を登録名に用いている。

来歴

プロ入り前

福岡県の桂川町立桂川小学校1年時に、「桂川スターキッズ」で軟式野球を始める。桂川中学校への在学中には、硬式野球の「西日本スコーピオンズ」に所属していた。

中学校からの卒業を機に、広島市にある広陵高校へ進学。チームは入学の直後に第75回選抜高等学校野球大会で優勝していたが、1年時(2003年)の夏には、選手権広島大会で「4番・一塁手」に起用。広島大会での優勝を経て全国大会に出場したが、2回戦で岩国高校に敗れた。2年時(2004年)の春には、中堅手投手として第76回選抜高等学校野球大会に出場したが、1回戦で東邦高校の前に敗退。しかし、在学中には対外試合で通算25本塁打を放った。なお、2学年先輩に白濱裕太西村健太朗、1学年先輩に上本博紀、1学年後輩に吉川光夫、2学年後輩に野村祐輔土生翔平小林誠司がいる。

高校からの卒業後に近畿大学へ進学すると、1年時からレギュラーの座を確保。関西学生リーグでは、1年秋・3年春・4年春・4年秋に外野手、2年春に三塁手としてベストナインに選ばれた。さらに、3年の春季リーグ戦には、MVPを受賞している。在学中には、リーグ戦で通算77試合に出場。打率.330(288打数95安打)、7本塁打、45打点、26盗塁という成績を残した。当時の同期生に荒木貴裕がいる。

大学4年時の2009年には、NPBドラフト会議の前に社会人野球東邦ガスから採用の内定を得た。「ドラフト会議でどの球団からも3位以内に指名されなければ入社する」という条件での内定であったため、大学側ではその旨をNPBの全12球団に通知[2]。しかし、実際の会議では、阪神タイガースから5位で指名された。上記の事情が編成部門のトップにまで伝わっていない状況での指名だったが、藤川本人は突然の指名に困惑。指名を受けた直後には、体重が5kg減るほどの心労に見舞われた[3]。大学や阪神球団の関係者も交えて話し合いを重ねた結果、12月9日に東邦ガスから阪神への入団を正式に認められたため、契約金6,000万円、年俸1,000万円(金額は推定)という条件で入団が決まった。入団当時の背番号は7で、12月14日には、同期入団の選手たちから遅れて単独で入団会見に臨んだ。その際には、当時の坂井信也オーナーから「迷惑をかけてしまって申し訳ない」という謝罪を受けた[4]

プロ入り後

2010年には、「実戦向きの選手」という首脳陣からの評価[5]を背景に開幕一軍入り。横浜ベイスターズとの開幕戦(3月26日・京セラドーム大阪)9回表から右翼手として公式戦デビューを果たすと、5月2日の対読売ジャイアンツ(巨人)戦(阪神甲子園球場)でプロ初安打(三塁打)、自身の23歳の誕生日であった8月17日の対横浜戦(長野オリンピックスタジアム)でプロ初本塁打を放った。シーズン中盤以降は、スタメンでの起用も増加。結局、シーズンを通して出場選手登録を外れることなく、一軍公式戦124試合に出場した。

2011年には、広島東洋カープとの開幕戦(4月11日・甲子園)からスタメンに起用。同月15日の対中日ドラゴンズ戦(ナゴヤドーム)では、4回表の第2打席でシーズン第1号本塁打を放った。8回表の第4打席でも2死から出塁したが、当時1766試合連続で公式戦に出場していた代打・金本知憲の打席中に、一塁からの盗塁に失敗。金本の打席が完了しないまま阪神の攻撃が終了したばかりか、首脳陣が8回裏から金本の打順に投手小林宏を入れたため、公認野球規則10・23(c)の適用によってNPBの公式戦における金本の連続試合出場記録が衣笠祥雄の2215に次ぐ歴代2位(当時)で途切れた[6]。さらに、序盤戦でチームの上位にあった打率が徐々に下降。6月29日には、プロ入り後初めて出場選手登録を抹消された。再登録後は、自身と同じ外野手・柴田講平の台頭などで、スタメン起用の機会が大幅に減少。2年連続で公式戦100試合以上に出場したものの、後半戦は代走や守備固めでの出場が多くを占めた。

2012年には、打率が2割を切るほどの深刻な打撃不振に陥ったことから、一時二軍で調整。一軍公式戦には、主に代走・守備要員として82試合に出場した。シーズン終了後には、西岡剛の入団に伴って背番号を変更。当初の球団発表では40に変更する予定だった[7]が、「(支配下登録選手用に)空いている背番号で最も大きな番号をあえて付けたい」という自身の希望で68に決まった[8]

2013年には、柴田や大和などの外野手が相次いで一軍の戦線を離脱したことを背景に、公式戦119試合に出場。打席数、安打打率盗塁出塁率OPSなど、多くの打撃指標でプロ入り後自己最高の成績を残した。

2014年には、主に代走・守備要員として、公式戦87試合に出場。前年から一転して打撃が低迷したが、8月12日の対巨人戦(東京ドーム)では、杉内俊哉から公式戦3年振りの本塁打を放った[9]

2015年には、自身より5歳年上の元ネイリストと結婚した[10][11]。公式戦には112試合へ出場。打率こそ.245にとどまったが、一塁に走者がいる状況の代打起用で犠打を何度も成功させるなど、攻撃の随所で存在感を示した[12]

2016年には、監督へ就任した金本知憲が新人・若手野手を積極的に起用した影響で、シーズン初の出場選手登録が5月6日にまで持ち越された。6月17日の対福岡ソフトバンクホークス戦(甲子園)では、同点で迎えた9回裏二死から二塁走者・北條史也の代走に起用されると、次打者・福留孝介の左前安打による本塁突入でチームにサヨナラ勝利をもたらした[13]。同月26日の対広島戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)では、試合の途中から左翼の守備に就いたが、同点の9回裏二死満塁から代打・松山竜平が左中間へ放った飛球を追って中堅手中谷将大と交錯。その衝撃で中谷が落球したことから、チームはサヨナラ負けを喫した(記録上は中谷の失策)。交錯によって転倒した俊介は、自力で起き上がれなくなったため、試合終了後に外野グラウンドから担架で病院に搬送。その後の診察で右膝の打撲が判明したため、翌27日に登録を抹消された[14]。8月31日に再登録。「7番・中堅手」としてスタメンで出場した9月30日の対巨人戦(甲子園)では、同点の9回裏一死満塁で迎えた打席で、一軍公式戦では初めてのサヨナラ犠飛を放った。

2017年には、開幕一軍入りを果たしながら、4月8日に出場選手登録を抹消。再び登録されたセ・パ交流戦では、5月30日にロッテとの開幕戦(ZOZOマリンスタジアム)で3二塁打4打点を記録した[15]ことを皮切りに、スタメンでの起用やチームの勝利につながる安打が相次いだ。6月13日の対西武戦では、公式戦で自身3年振りの本塁打を、甲子園球場で初めて放っている[16]。レギュラーシーズンの後半戦からは、左投手の先発が予告されている試合を中心に、「1番・中堅手」としてスタメン起用の機会が増加。8月6日の対ヤクルト戦(京セラドーム大阪)では、第1打席から2打席続けて二塁打を放つなど、公式戦初の4打数4安打でチームの勝利に貢献した[17]。公式戦全体では、74試合の出場ながら、打率.309、4本塁打、26打点、出塁率.340、長打率.461を記録。いずれもプロ入り後の自己最高記録で、この年にスイッチヒッターへ転向した大和とともに、中堅選手の打撃開眼を印象付けた。レギュラーシーズン中の8月3日付で国内FA権の取得要件を満たした[18]が、同じく国内FA権を取得した大和がシーズン終了後の権利行使によってDeNAへ移籍したのに対して、俊介は「阪神で日本一になりたい」との理由でFA権を行使せずチームへ残留することを秋季キャンプ中に表明[19]。12月1日の契約交渉では、球団から初めて複数年契約を提示されたことを受けて、推定年俸5,000万円(前年から2,600万円増)の2年契約という条件で契約を更改した[20]

2018年には、公式戦の開幕を一軍でスタート。開幕当初は、髙山俊との併用策ながら中堅手としてスタメンに起用されていたが、前年と同じく極度の打撃不振に見舞われていた。5月には、1日の対DeNA戦に適時打でシーズン初打点を挙げたこと[21]を皮切りに、スタメンへ起用された試合で5試合連続安打を記録[22]。それでも、左投手と対戦した打席で振るわなかったため、5月下旬からは二軍での調整を余儀なくされた[23]。6月中旬に一軍へ復帰すると、9月2日の対DeNA戦(いずれも甲子園)では、スタメンからのフル出場で3安打と一軍公式戦自身初の1試合5打点をマーク[24]。次に出場した9月4日の対広島戦(マツダ)でも3安打を放ったことから、一軍公式戦で自身初の2試合連続猛打賞を記録した[25]。一軍公式戦全体では87試合に出場したが、外野の守備でチームに大きく貢献する一方で、打率(.224)は前年から大幅にダウン。シーズン終了後の契約交渉では、翌2019年が2年契約の最終年に当たるにもかかわらず、推定年俸4,000万円(前年から1,000万円減)という条件で契約を更改した[26]

2019年には、新人外野手の近本光司が春季キャンプから一軍へ抜擢されたことなどを背景に、キャンプから二軍で調整。一軍への合流は、前半戦終了間際の7月6日にまで持ち越された[27]。レギュラーシーズンでは、一軍公式戦6試合に出場しただけで、入団後初めてノーヒットに終わった。

2020年には、前年と同様に、春季キャンプからレギュラーシーズンの前半戦まで二軍での調整を余儀なくされていた。シーズンの前半には、ウエスタン・リーグ公式戦26試合に出場。打率.309を記録するなど成績が安定していたことから、シーズン中盤の9月1日に出場選手登録を果たした[28]。9月9日の対DeNA戦(横浜)6回表に一軍公式戦2シーズン(732日振り)の安打を代打で記録した[29]が、チーム事情との兼ね合いで同月19日に登録を抹消された[30]

選手としての特徴・人物

高校時代に内・外野を守った経験があるユーティリティープレイヤー[31]。50 m走5秒96の俊足[32]で、外野の守備範囲も広い[33]

阪神1年目の2010年には、リリーフ投手の藤川球児[34]と区別すべく、スコアボードや報道などで藤川俊と表記されていた(藤川球児#表記名について参照)。翌2011年から、登録名を「俊介」に変更[35]。球児が他球団に在籍していた時期(2012 - 2015年)や、球児の阪神復帰後(2016 - 2020年)も、この登録名を使い続けている。

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2010 阪神 124 183 161 32 41 12 2 1 60 10 5 1 13 0 9 3 0 32 2 .255 .294 .373 .667
2011 108 205 190 20 46 6 2 1 59 9 5 3 6 0 9 0 0 28 2 .242 .276 .311 .587
2012 82 74 65 10 12 0 0 0 12 4 1 1 6 1 2 0 0 14 1 .185 .206 .185 .391
2013 119 216 192 30 56 7 2 0 67 9 8 5 16 0 8 0 0 19 2 .292 .320 .349 .669
2014 87 119 102 13 21 4 0 1 28 6 2 1 6 0 10 1 1 12 3 .206 .283 .275 .558
2015 112 126 102 21 25 5 0 0 30 2 3 3 13 0 9 0 2 20 2 .245 .319 .294 .613
2016 41 56 43 4 8 2 0 0 10 2 2 1 3 1 9 0 0 12 1 .186 .321 .233 .554
2017 74 202 191 26 59 15 1 4 88 23 1 0 2 0 9 0 0 33 1 .309 .340 .461 .801
2018 87 200 183 25 41 5 1 2 54 21 1 0 6 0 11 0 0 29 4 .224 .268 .295 .563
2019 6 6 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .000 .000 .000 .000
NPB:10年 840 1387 1235 181 309 56 8 9 408 86 28 15 71 2 76 4 3 200 18 .250 .295 .330 .625
  • 2019年度シーズン終了時

年度別守備成績



外野












2010 阪神 118 112 3 0 0 1.000
2011 105 82 3 1 1 .988
2012 66 40 2 0 0 1.000
2013 104 103 1 0 0 1.000
2014 76 70 0 1 0 .986
2015 83 71 2 1 2 .986
2016 27 71 0 0 0 1.000
2017 60 72 2 0 0 1.000
2018 77 89 2 1 1 .989
2019 3 0 0 0 0 .000
通算:10年 718 669 15 4 4 .994
  • 2019年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

表彰

記録

背番号

  • 7 (2010年 - 2012年)
  • 68 (2013年 - )

登録名

  • 藤川 俊介 (ふじかわ しゅんすけ、2010年)
  • 俊介 (しゅんすけ、2011年 - )

登場曲

脚注

  1. ^ 阪神 - 契約更改 - プロ野球.日刊スポーツ.2019年12月4日閲覧。
  2. ^ 「阪神、入団難色の近大・藤川と話し合いへ」サンケイスポーツ、2009年11月1日。
  3. ^ ドラ5・藤川「赤星さんに近づけるよう頑張りたい」 スポーツニッポン、2009年12月12日。
  4. ^ 「阪神・坂井オーナー、大型補強に満足げ」サンケイスポーツ、2009年12月15日。
  5. ^ 藤川俊が開幕1軍へ、林は2軍 日刊スポーツ、2010年3月16日。
  6. ^ 金本「笑えたよ」ルールの盲点、連続試合出場歴代2位でストップ…阪神 スポーツ報知、2011年4月16日。
  7. ^ 俊介選手の背番号変更について 阪神タイガース 2012年11月20日
  8. ^ 【阪神】俊介 7→40辞退し68で再出発 nikkansports.com 2012年11月26日
  9. ^ 阪神・俊介、でかした大仕事!1215日ぶりのびっくり弾!! - サンケイスポーツ(2014年8月13日)
  10. ^ 俊介選手の結婚について 阪神タイガース 2015年3月24日
  11. ^ 俊介、5歳上の元ネイリストと結婚 - デイリースポーツ(2015年3月24日)
  12. ^ 阪神俊介200万増 マートン退団で外野定位置狙う - 日刊スポーツ(2015年12月3日)
  13. ^ 阪神代走俊介ズバリ リプレー検証も「絶対セーフ」 - 日刊スポーツ(2016年6月18日)
  14. ^ 俊介の診断結果は右膝打撲 登録を抹消 - デイリースポーツ(2016年6月27日)
  15. ^ 阪神、交流戦球団最多15点!将采配ズバリ初先発・俊介が3二塁打4打点 - サンケイスポーツ(2017年5月31日)
  16. ^ 阪神交流戦Vあるぞ プロ8年目甲子園初、俊介弾 - 日刊スポーツ(2017年6月14日)
  17. ^ 阪神俊介プロ初4安打「1番先発」打率4割超え - 日刊スポーツ(2017年8月7日)
  18. ^ 阪神俊介、国内FA権取得「うれしいしありがたい」 - 日刊スポーツ(2017年8月3日)
  19. ^ 阪神俊介残留「タイガースで日本一」FA権行使せず - 日刊スポーツ(2017年11月7日)
  20. ^ 阪神俊介「いい評価」2年総額1億円の複数年契約. 日刊スポーツ (2017年12月1日). 2018年12月8日閲覧。
  21. ^ 阪神俊介、今季初打点「いい流れの中で打てた」 - 日刊スポーツ(2018年5月1日)
  22. ^ 阪神俊介が貴重な追加点、5戦連続安打で好調キープ - 日刊スポーツ(2018年5月6日)
  23. ^ 阪神俊介、今季初抹消 片岡ヘッド「本来の姿ない」 - 日刊スポーツ(2018年5月22日)
  24. ^ 金本監督大絶賛!俊介が猛打賞&初5打点で連勝貢献 - 日刊スポーツ(2018年9月2日)
  25. ^ 阪神俊介プロ初2戦連続猛打賞も好機の走塁ミス反省 - 日刊スポーツ(2018年9月5日)
  26. ^ 阪神俊介1000万減「打撃見つめ直す」来季へ意欲 - 日刊スポーツ(2018年12月11日)
  27. ^ 阪神俊介が今季初出場「腐ったら自分が終わるだけ」 - 日刊スポーツ(2019年7月6日)
  28. ^ 阪神 11年目俊介が今季初の1軍登録 ファームで打率・309 - スポーツニッポン(2020年9月1日)
  29. ^ 阪神・俊介が732ぶりの安打 2018年9月8日の巨人戦以来 - デイリースポーツ(2020年9月9日)
  30. ^ 阪神・長坂が一軍に再昇格、梅野離脱で捕手3人体制 - サンケイスポーツ(2020年9月19日)
  31. ^ 西武は2位以降で近大・藤川を指名へ デイリースポーツ、2009年10月28日。
  32. ^ ドラ5・藤川俊介、球団新人盗塁記録の更新に意欲 スポーツニッポン、2009年12月30日。
  33. ^ 氏原英明「「斎藤世代」だけじゃない!!ドラフトの目玉はPLの吉川大幾。」、Number Web, 2010年6月23日。
  34. ^ 血縁関係はない
  35. ^ “藤川俊、登録名「俊介」でGG賞狙う”. デイリースポーツonline. (2010年11月10日). オリジナルの2010年11月24日時点におけるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20101124024906/http://www.daily.co.jp/tigers/2010/11/23/0003627946.shtml 
  36. ^ “阪神・福留、MVPに誓う来季優勝!そのためにも「嫌われ役」になる”. SANSPO.COM (産業経済新聞社). (2017年11月23日). http://www.sanspo.com/baseball/news/20171123/tig17112305050004-n1.html 2018年1月19日閲覧。 

関連項目

外部リンク