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「コーデック」の版間の差分

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== データ圧縮・伸張を行うコーデック ==
== データ圧縮・伸張を行うコーデック ==
例えば、[[Microsoft Windows]]の標準形式には、[[音|音声]]は[[PCM]]、[[画像]]は[[Windowsビットマップ|BMP]]など無圧縮(非圧縮)の状態のファイル・データが存在する。システムによって頻繁に利用される短い、短い音声や動画、小さい画像などを扱うには無圧縮で扱うのが適している場合もあるが、大きなサイズの映像や音声を無圧縮のまま扱おうとすると大容量の[[メモリ]]や[[ハードディスク]]等が必要になったり、通信回線に広い帯域を必要とする。それを避けるためにファイルを圧縮し、サイズを抑えることが必要になる。その際に必要なのがデータ圧縮・伸張用のコーデックである。
例えば、[[Microsoft Windows]]の標準形式には、[[音|音声]]は[[PCM]]、[[画像]]は[[Windowsビットマップ|BMP]]など無圧縮(非圧縮)の状態のファイル・データが存在する。システムによって頻繁に利用される短い、短い音声や動画、小さい画像などを扱うには無圧縮で扱うのが適している場合もあるが、大きなサイズの映像や音声を無圧縮のまま扱おうとすると大容量の[[メモリ]]や[[ハードディスク]]等が必要になったり、通信回線に広い帯域を必要とする。それを避けるためにファイルを圧縮し、サイズを抑えることが必要になる。その際に必要なのがデータ圧縮・伸張用のコーデックである。

=== ファイル圧縮のコーデック ===
ファイル圧縮のコーデックは、PC分野では[[1980年代]]後半頃から[[パソコン通信]]の発達とともに[[LHA]]や[[ZIP (ファイルフォーマット)|ZIP]]などの圧縮方式が誕生した。[[2000年代]]ではZIPが[[オペレーティングシステム]]の垣根を越えて幅広く使われている。これらは全て可逆圧縮である。

* [[CAB]] (Cabinet archive) - Windowsが標準で利用できる圧縮形式
* [[GCA]], [[DGCA]] (G Compression Archive) - テキストデータに強い国産圧縮形式
* [[LHA]] (Lemple - 純国産の圧縮形式。[[LZH]]とも
* [[RAR]] - マルチメディア系の圧縮が得意な形式
* [[StuffIt]] - [[Macintosh]]系列で利用される圧縮形式
* [[ZIP (ファイルフォーマット)|ZIP]] - 事実上、世界標準の圧縮形式
** [[JAR]] - [[Java言語]]のプラットフォームで用いられる
* [[7z]] - [[7-zip]]で扱うことの出来る多機能形式。オープンソース
* [[UNIX Compress]] - 初期のUNIXで標準で使われていた形式。特許権で問題があった
* [[gzip]] (GNU Zip) -
* [[bzip]] (bunzip) - 特許侵害のために配布が中止された高圧縮形式。[[算術圧縮]]使用
* [[bzip2]] (bunzip ver.2) - 主にUNIXで使われるオープンソースの高圧縮形式


=== 画像圧縮のコーデック ===
=== 画像圧縮のコーデック ===

2006年10月3日 (火) 14:44時点における版

コーデック (Codec) は、符号化方式を使ってデータエンコード(符号化)とデコード(復号)を双方向にできる装置やソフトウェアアルゴリズム[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。などのこと。

コーデックには、データ圧縮機能を使ってデータを圧縮・伸張するソフトウェアや、音声動画などのデータを別の形式に変換する装置およびソフトウェアが含まれる。

語源

コーデックはもともとデータをデジタル通信回線で送受信するための装置を意味する、電気通信分野の用語であった。語源は、coder/decoderの略語である。なお、電気信号をアナログ通信回線で送受信するための装置は、似た語源(modulator demodulator)をもつモデムである。

さまざまなコーデック

現在では、デジタル機器やパーソナルコンピュータ (PC) などの発達で、コーデックというとデジタル信号間やデジタルデータ間の変換を行うものを指すことが多い。古くは、例えば、音声コーデック、オーディオコーデックと呼ぶ場合、デジタル信号とアナログ信号を変換するDAコンバータADコンバータのことを指していた。

1980年代に、デジタル画像を圧縮してモデムを介してアナログ回線で通信を行う技術や、デジタル回線を用いて音声や画像などの通信を行う技術が本格的に実用化され、これらの処理を行う集積回路 (IC) が登場した。音声の符号化・復号に用いるICを音声コーデック、画像の圧縮・伸張を行うICを画像コーデックと呼ぶようになった。前者には例えば、ISDNの音声通信に用いるG.711コーデック、後者にはG3、G4ファクシミリの画像圧縮・伸張に用いるコーデックなどがある。

1990年代に入ると、PCの周辺ハードウェアで映像の圧縮・伸張を行えるコーデックも登場した。その後、コンピュータの急速な進歩で画像や音声などの圧縮・伸張をソフト的に行えるようになり、ソフトウェアのみで処理を行うソフトコーデックも登場した。現在ではコーデックというとデジタル信号のデータ圧縮・伸張を行う装置及びソフトウェアを指すことが多い。

ただし、データ圧縮・伸張を行うコーデックは、コーデックの一群の中の一カテゴリーに相当し、狭い意味でのコーデックを指している。通常、コーデックという言葉はあまり用いられないが、より広い意味では以下のようなものもコーデックである。

  • 電子メールで用いられるMIMEエンコード・デコードの処理を行うもの
  • URLの文字列を%xxのような文字列に符号化(URLエンコード)、逆に復号(URLデコード)するもの
  • 圧縮を伴わない画像データフォーマット間の相互変換(例えば、BMPTIFFPICTなど)を行うもの
  • データの暗号化や暗号化されたデータの復号を行うもの

データ圧縮のコーデックには、元のデータに完全に復元できる可逆圧縮(Losslessとも呼ばれる)を用いるものと、圧縮の段階で元のデータには復元できない処理を施す代わりに高い圧縮を行う非可逆圧縮(Lossyとも呼ばれる)を用いるものがある。前者は、完全に復元されることが必須のドキュメントファイルや一部の画像・音声ファイルで用いられる。後者は、可逆圧縮ではデータサイズが相対的に大きくなりやすい画像、音声、動画の高能率圧縮に用いられる。→ データ圧縮を参照。

データ圧縮・伸張を行うコーデック

例えば、Microsoft Windowsの標準形式には、音声PCM画像BMPなど無圧縮(非圧縮)の状態のファイル・データが存在する。システムによって頻繁に利用される短い、短い音声や動画、小さい画像などを扱うには無圧縮で扱うのが適している場合もあるが、大きなサイズの映像や音声を無圧縮のまま扱おうとすると大容量のメモリハードディスク等が必要になったり、通信回線に広い帯域を必要とする。それを避けるためにファイルを圧縮し、サイズを抑えることが必要になる。その際に必要なのがデータ圧縮・伸張用のコーデックである。

画像圧縮のコーデック

  • ERINA
  • GIF - 256色までの可逆圧縮
  • JPEG - 非可逆圧縮
    • JPEG 2000 - 指定により非可逆圧縮、可逆圧縮の選択が可能
  • PNG - 最大48bit(各色16bit)フルカラー(約280兆色)までの可逆圧縮、8bit(256段階)のアルファチャンネル(透明化)が可能
  • 二値画像の可逆圧縮 : ファクシミリなどで用いられる。
    • MH(modified huffman) - 連長圧縮
    • MR(modified READ:relative element address designate) - 二次元符号化
    • MMR(Modified Modified READ) - ITU-T T.6
    • JBIG(Joint Bi-lebel Image experts Group) - Arithmetic Coding

音声圧縮のコーデック

音声圧縮のコーデックには、人間の発声を主な対象とした音声帯域向けのコーデックと、それに限定せず音楽なども対象としたコーデックとがある。前者は人の発声の特性を利用しているため、後者よりも低い符号化レートで音声の符号化が可能である。

音声帯域向けのコーデックの代表的なものでは、ITU-Gシリーズ勧告の各種コーデック(下記)が携帯電話IP電話などで広く利用されており、音声を4~13kbps程度に圧縮している。 音楽も対象としたコーデックの代表的なものでは、1990年代前半に登場したミニディスク (MD) に用いられているATRACや、1990年代末頃からPCオーディオで広く浸透しはじめたMP3がある。例えば、128kbpsのステレオ音声の圧縮オーディオではコンパクトディスク (CD) に比べて1/10以下に圧縮されている。これらは、元の音声には完全には復元できない非可逆圧縮方式を用いている。

一方で、近年、記録メディアの容量が飛躍的に増加したことで、データサイズは大きくなるものの、まったく劣化を生じさせない可逆圧縮を用いたコーデックも増えてきている。こちらはおおむね6割から7割程度の圧縮が行える。

  • 圧縮しないコーデック
    • LPCM - CD、DVDなどに採用されるコーデック
    • ADPCM - ドリームキャストなどに使用されたコーデック
    • AIFF - MacintoshSGIに採用されたコーデック。圧縮も可能。
  • 可逆圧縮のコーデック
    • AAL (ATRAC Advanced Lossless) - 非可逆圧縮部分を内包し、用途に応じて取り出して利用する。
    • ALAC (Apple Lossless Audio Codec、Appleロスレス) - iTunesQuickTimeなどに搭載されているコーデック
    • MLP または Packed PCM - Dolby Digitalの派生。DVD-AudioやDolby Digital Plusに採用されている。
    • MPEG-4 ALS (MPEG-4 Audio Lossless) - 国際標準規格
    • DTS-HD - Blu-ray DiscHD DVD向けのコーデック
    • FLAC (Free Lossless Audio Codec)
    • Monkey's Audio - フリーソフトながら、高い圧縮と平易な操作を実現
    • TTA (The True Audio)
    • WavPack - 可逆モード、非可逆モード、そしてユニークなハイブリッドモードを備えている。

動画圧縮のコーデック

動画では大容量のデータを扱うため、高能率の非可逆圧縮が必須となっている。代表的なものではDVDに用いられるMPEG2がある。

関連項目