「コマンドキー」の版間の差分
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2021年5月20日 (木) 22:44時点における版
コマンドキーは、Macintosh (Mac) やiPad、NewtonなどのApple製ハードウェア用キーボードに備わる修飾キーの一つである。キートップには、⌘(コマンド)マークが刻印されている。2007年7月より前のアップル製品のコマンドキーには、⌘マークのほか、アップルロゴも刻印されていた。
スペースキーの左右に配置され、他のキーと一緒に押し下げることで、さまざまなコマンドを送信できる。Classic Mac OSやmacOSにおいて軸足のような存在であり、快適に操作するには欠かせない。Windows系OSでのコントロールキーに近い機能を持つが、コントロールキーも別に存在しておりUnix系ソフトウェアの操作や2ボタンマウスのエミュレーション、ことえりに代表されるインプットメソッドの操作などで多用される。2007年8月7日にアップルから発表されたキーボードには、アップルマークの刻印が削除されている(削除理由についてはMacintoshを参照)。なお、NeXTのハードウェアにも "Command" 表記で存在した。Macとの違いはコマンドキーがスペースバーの下に配置されていたことであった。
MacでPC用キーボードを使用する際には、Windowsキーをコマンドキーとして使用するが、Windowsキーが搭載されていないキーボードも存在し、それらを使用する場合はコマンドキーが使用できないという問題があった。Mac OS X v10.4 Tiger以降のmacOSでは標準の機能でいくつかの修飾キーの位置を入れ替えることが可能になり、WindowsキーのないPC用キーボードを使用することができるようになった。
使用例
以下の例は、多くのアプリケーションで使用できる機能である(例外あり)。
⌘ Cmd+A | すべてを選択 |
⌘ Cmd+C | 〔選択項目の〕コピー |
⌘ Cmd+F | 検索 |
⌘ Cmd+H | アプリケーションを隠す |
⌘ Cmd+I | 情報を見る |
⌘ Cmd+M | 最小化 |
⌘ Cmd+N | 新規ウインドウ、新規〔書類〕 |
⌘ Cmd+O | ファイルを開く |
⌘ Cmd+Q | 〔アプリケーションの〕終了 |
⌘ Cmd+S | 保存 |
⌘ Cmd+⇧ Shift+S | 別名で保存 |
⌘ Cmd+W | ウインドウを閉じる |
⌘ Cmd+X | 〔選択項目の〕カット |
⌘ Cmd+V | 〔カーソル位置に〕ペースト |
⌘ Cmd+Z | 元に戻す |
⌘ Cmd+, | 環境設定 |
⌘ Cmd+? | ヘルプ |
⌘ Cmd+F1 | 次のウインドウを手前に表示 |
⌘ Cmd+⇧ Shift+F1 | 前のウインドウを手前に表示 |
※これらの用法はコンピュータに動作させる機能を表す英語の単語の頭文字が選択されていて、一般的な制御文字の動作とは無関係であることに留意されたい。
複数の項目の選択
MacでのFinder上でコマンドキーを押しながら項目をクリックすることで、シフトキーと同様に複数の項目を選択することが可能になる。ただ、コマンドキーを使用した場合、シフトキーを使用する場合とは異なり、範囲ではなく、クリックした項目のみが選択される。Windows系OSでのコントロールキーの役割に近い。Macでコントロールキーを押しながらクリックすると、右クリックと同じ動作をする。
マークの由来
初代Mac開発メンバーであったスーザン・ケアが、北欧の史跡などを示す交通標識に使われる⌘マークを記号辞典で見つけ、採用したといわれている。開発段階ではアップルマークが使われていたが、コマンドキー表示としてアップルマークが連なるメニューを見たスティーブ・ジョブズが自社ロゴを濫用していると感じ、別のマークにするよう指示した[1]。
脚注
- ^ Hertzfeld, Andy. “Swedish Campground”. Folklore.org. 2010年9月13日閲覧。