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「Qバート」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
m アニメーション会社のゴンゾはQ*bert Rebootedの開発に携わっていない
Cewbot (会話 | 投稿記録)
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2021年5月21日 (金) 01:09時点における版

Qバート
Q*bert
ジャンル ドットイートゲーム
対応機種 アーケード(AC)
開発元 ゴットリーブ
運営元 アメリカ合衆国 ゴットリーブ
日本 コナミ
デザイナー ワーレン・デイビス
プログラマー ワーレン・デイビス
音楽 デヴィッド・ティール
美術 ジェフリー・P・リー
テリー・ドゥーアーザフ
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
(68.00キロバイト
稼働時期 アメリカ合衆国 1982101982年10月
日本 1983年
対象年齢 アメリカ合衆国 ESRBE(6歳以上)
日本 CEROA(全年齢対象)
ヨーロッパ PEGI3
デバイス 4方向レバー
CPU I8088(@ 5 MHz)
サウンド M6502(@ 894.886 kHz)
DAC
ディスクリート
ディスプレイ ラスタースキャン
縦モニター
256×240ピクセル
61.00Hz
パレット16色
その他 移植されたプラットホームについては本記事#他機種版の項を参照のこと。
テンプレートを表示

Qバート』は、1982年10月アメリカ合衆国ゴットリーブ英語版からリリースされたアーケードドットイートゲーム。日本ではコナミから1983年にリリースされた[1]

主人公の「Qバート」を操作し、敵を避けてブロックの山をジャンプして色を付けていき、全てのブロックに色をつければステージクリアとなる内容。開発はゴットリーブが行い、ゲーム・デザインおよびプログラムは後に『Joust 2: Survival of the Fittest』(1986年)を手掛けたワーレン・デイビスが担当、音楽は『Reactor』(1982年)を手掛けたデヴィッド・ティールが担当している。

後にAtari 2600Atari 5200SG-1000NESなどの家庭用ゲーム機やコモドール64PC/AT互換機MSXなどのパソコン各種への移植が幾度も行われており、他のレトロゲームとともにインターネットアーカイブにて公開されている。

概要

1982年のAmusement & Music Operators Association (AMOA) Showにて、パーカー・ブラザーズは本作の家庭用移植に関するライセンスを取得したと発表した[2]。移植版第1作となるAtari 2600版を発売したのち[3]、1983年から84年にかけてでAtari 5200インテレビジョンコレコビジョン向けの移植版を出した他、VIC-1001TI-99/4A コモドール64[4]といった8ビットパソコン向けの移植版も発売し[5]、卓上サイズの電子ゲーム版も発売した[6]。電子ゲーム版は、当時のゲームとしては珍しい蛍光表示管を用いて表示されており、コレクターズ・アイテムとして知られるようになった[7]。パーカー・ブラザーズは、ヨーロッパ向けとしてフィリップス・ビデオパック英語版向けの移植も行った他[8]、日本向けにはツクダオリジナルオセロマルチビジョン、互換元機セガSG-1000[注 1]、互換機パイオニアのTV VIDEO GAME PACK SD-G5への移植も行った[9]。また、北米にはNintendo Entertainment Systemへの移植がウルトラゲームズ英語版[注 2]によって行われていた[10]

1986年にはアーケード版を販売したコナミからMSX版Qバートが日本とヨーロッパで発売された。このバージョンはQバートの続篇である"Q*bert's Qubes"が基になっている。また、二人対戦にも対応している[11]

1992年、リアルタイム・アソシエーツはスーパーファミコン向けソフト『Qバート 3』の開発・発売を行った[12]。日本ではバップから発売された。

オリジナルのQバートに関わったジェフ・リーは『Qバート3』にて再びグラフィックを担当した[13]

『Qバート 3』はアーケード版『Qバート』に近いプレイだが、ゲームボーイ版では変更が加えられている。また、敵の種類も増えた[14][15]

ゲーム内容

Qバートを操作して敵をよけながらブロックの山をジャンプして色を付け、全てのブロックに色をつければステージクリアとなる。ただしQバートは斜めにしか移動できない上、敵と接触するかキューブの山の外へ出るとゲームオーバーとなる。ステージによっては頂上まで連れて行ってくれるフロートが用意されていることもある。

キャラクター

Qバート(Q*bert)
ゲームの主人公、蛸のような顔に2本足が付いたキャラクター。斜めに隣り合う立方体であれば自由に行き来する事が可能。移動すると移動先の立方体の色が変化する。
コイリー(Coily)
最初に出現する蛇の敵キャラクター。
アグ&ロングウェイ(Ugg and Wrongway)
双子の小悪魔の敵キャラクター。
スリック&サム(Slick and Sam)
緑色の敵キャラクター。一人はサングラスをかけている。

他機種版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 Q*bert ヨーロッパ 1982年
アメリカ合衆国 1983年
ヨーロッパ Videopac G7000
アメリカ合衆国 Magnavox Odyssey²
ゴットリーブ パーカー・ブラザーズ ロムカセット
フロッピーディスク
-
2 Q*bert アメリカ合衆国 1983年
Atari 2600
Atari 5200
Atari 8ビット・コンピュータ
VIC-1001
インテレビジョン
コモドール64
コレコビジョン
Adrenalin Entertainment パーカー・ブラザーズ ロムカセット
フロッピーディスク
PB5360
9500
1120

PB6360
PB1550
9800
3 Q*bert ヨーロッパ 1983年
BBC Micro
コモドール64
Adrenalin Entertainment パーカー・ブラザーズ フロッピーディスク -
4 Qバート 日本 1983年
オセロマルチビジョン
SG-1000
ツクダオリジナル ツクダオリジナル ロムカセット OM-G001
5 Q*bert アメリカ合衆国 1984年
PC/AT互換機
TI-99/4A
パーカー・ブラザーズ パーカー・ブラザーズ フロッピーディスク PB1620
6 Qバート 日本 1986年
ヨーロッパ 1987年
MSX コナミ コナミ ロムカセット RC746
7 Q*bert アメリカ合衆国 1989021989年2月
NES コナミ Ultra Games ロムカセット NES-QB-USA
8 Qバート 日本 199201141992年1月14日
アメリカ合衆国 1992021992年2月
ヨーロッパ 1992年
ゲームボーイ Realtime Associates ジャレコ ロムカセット 日本 DMG-QTJ
アメリカ合衆国 DMG-QT-USA
ヨーロッパ DMG-P-QT
9 Q*bert アメリカ合衆国 200306132003年6月13日
J2ME Centerscore ソニー・ピクチャーズ モバイル ダウンロード -
10 Q*bert アメリカ合衆国 200702222007年2月22日
ヨーロッパ 200704172007年4月17日
PlayStation 3
PlayStation Network
ソニー ソニー ダウンロード -
11 Q*bert アメリカ合衆国 200907282009年7月28日
iPhone
iPod touch
iOS
Handmark ダウンロード 325065512
12 Q*bert Rebooted INT 201407012014年7月1日
Linux
Macintosh
Windows
Gonzo Games
Sideline Amusements
Gonzo Games
Sideline Amusements
ダウンロード
Steam
-
13 Q*bert Rebooted INT 201502172015年2月17日
PlayStation 3
PlayStation 4
PlayStation Vita
(PlayStation Network)
Gonzo Games
Sideline Amusements
LOOT Entertainment ダウンロード -
14 Q*bert Rebooted INT 201507202015年7月20日
iPhone
iPod
Gonzo Games
Sideline Amusements
Sideline Amusements ダウンロード -
15 Q*bert Rebooted INT 201507302015年7月30日
iPhone
iPod
Gonzo Games
Sideline Amusements
Sideline Amusements ダウンロード -
16 Q*bert Rebooted INT 201602122016年2月12日
Xbox One Gonzo Games
Sideline Amusements
LOOT Entertainment ダウンロード -

スタッフ

アーケード版
  • デザイン、プログラム:ワーレン・デイビス
  • グラフィック:ジェフリー・P・リー
  • オーディオ:デヴィッド・ティール
  • キャビネット・イラストレーション:テリー・ドゥーアーザフ
ゲームボーイ版
  • プログラム:スティーヴン・エッティンガー
  • グラフィック:コニー・ゴールドマン
  • 音楽:ジョージ・アリスター・サンガー
  • プロデュース、ディレクト:デヴィッド・ウォーホル

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム4.5/5stars (AC)[16]
4/5stars (CV)[17]
3/5stars (NES)[18]
Computer and Video Games8/10点 (ZX)[19]
Crash87% (ZX)[19]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー18//40点 (NES)[18]
25/40点 (GB)[20]
Eurogamer8/10点 (AC)[16]
ファミ通25/40点 (GB)[21]
EF&CG3.5/4点 (A26)[22]
Aktueller Software Markt8/12点 (GB)[20]
ファミリーコンピュータMagazine16.3/30点 (GB)[23]
ゲームボーイ版

ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計25点(満40点)[21]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、16.3点(満30点)となっている[23]

項目 キャラクタ 音楽 お買い得度 操作性 熱中度 オリジナリティ 総合
得点 2.8 2.6 2.6 2.9 2.8 2.7 16.3

関連作品

他作品への登場

ディズニーのアニメ映画『シュガー・ラッシュ』(2012年)にQバートを含む本作のキャラクターが登場[24]。ゲームセンターから筐体が撤去されてホームレスになっているところをラルフに励まされたのを機に、彼らはラルフの旅に同行し、フェリックスにラルフがおかしくなりつつあることを知らせるなど重要な役割を演じた。なお、QバートはQバート語という記号を組み合わせたような言語で話しており、フェリックスもQバート語を少し話せる。エンディングではフェリックスのゲームのボーナスステージに本作の敵キャラクターが登場し、Qバートはフェリックスの助手として登場している。

Qバートはソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントの映画『ピクセル』(2015年)にも登場しており[25]、劇中ではパックマン撃破に対するゲームトロフィーとして登場している。

脚注

注釈

  1. ^ SC-3000には非対応、初期ロットには対応の表記があったが、後に不具合が発生し非対応表記となった。
  2. ^ 1992年まで存在したコナミの北米子会社。

出典

  1. ^ “Q*Bert (Konami)” (Japanese). AM Life (Kabushiki Kaisha Amusement) (3): 10. (March 1983). 
  2. ^ “Parker Grabs Two Hot Licenses”. Electronic Games (Reese Publishing Company) (Volume 1, Number 14): 8. (April 1983). 
  3. ^ Brownstein, Mark (March 1984). “Follow the Leader: Spin-offs Jump To The Q*bert Challenge”. Video Games (Pumpkin Press) (Volume 2, Number 6): 28–31. 
  4. ^ “Q*Bert”. Computer Games (Carnegie Publications) (Volume 3, Number 2): 60. (June 1984). 
  5. ^ “How to Get Q*bert Out of your System”. Electronic Games (Reese Communications) (Volume 2, Number 10): 101. (December 1983). 
  6. ^ Worley, Joyce (January 1984). “The Block Bouncer Busts Loose!”. Electronic Games (Reese Communications) (Volume 2, Number 11): 122–125. 
  7. ^ Ellis, David (2004). “Classics Handheld and Tabletop Games”. Official Price Guide to Classic Video Games. Random House. p. 237. ISBN 0-375-72038-3 
  8. ^ Parker Video Game Cartridge: Q*bert”. RetroMO. 2014年4月30日閲覧。
  9. ^ Q*bert”. SMS Power!. 2014年4月30日閲覧。
  10. ^ Q*bert for NES”. MobyGames. 2014年4月30日閲覧。
  11. ^ “Qbert: De toutes les couleurs!” (French). MSX News (Sandyx S.A.) (5): 12. (September–October 1987). 
  12. ^ Q*bert 3 for SNES”. MobyGames. 2014年4月30日閲覧。
  13. ^ Davis, Warren. “The Creation of Q*Bert”. Coinop.org. 26 September 2011閲覧。
  14. ^ Weiss, Brett A. “Q*bert 3 – Overview”. Allgame. 2009年6月2日閲覧。
  15. ^ IGN: Q*bert 3”. IGN. 2009年6月2日閲覧。
  16. ^ a b Q*bert for Arcade (1982)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年8月16日閲覧。
  17. ^ Q*bert for ColecoVision (1983)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年8月16日閲覧。
  18. ^ a b Q*bert for NES (1989)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年8月16日閲覧。
  19. ^ a b Pogo for ZX Spectrum (1983)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年8月16日閲覧。
  20. ^ a b Q*bert for Game Boy (1992)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年8月16日閲覧。
  21. ^ a b Q・bert まとめ [ゲームボーイ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年8月16日閲覧。
  22. ^ Q*bert for Atari 2600 (1983)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年8月16日閲覧。
  23. ^ a b 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、471頁、ASIN B00J16900U 
  24. ^ Zeitchik, Steven (2012年11月3日). Wreck-It Ralph Cheat Code: Which Video Games Get Shout-Outs?”. The Los Angeles Times. https://www.latimes.com/entertainment/movies/la-xpm-2012-nov-03-la-et-mn-wreck-it-ralph-video-games-20121102-story.html 2012年11月5日閲覧。 
  25. ^ Classic video game characters unite via film 'Pixels'”. Philstar (July 23, 2014). July 23, 2014閲覧。

外部リンク