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「E-mote」の版間の差分

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2021年5月23日 (日) 04:25時点における版

E-mote(エモート)は、M2が開発した、イラストを立体的にアニメーションさせる技術、および開発ツールの名称である[1][2]。なお、名称は「Emotional Motion Technology」の略[2]

概要

映像外部リンク
E-moteサンプル(M2) - YouTube
E-moteサンプル・テンプレート(M2) - YouTube

キャラクターの立ち絵で、表情やポーズなどのアニメーションを簡単に作成することができる[2]。例えば表情をアニメーションさせる場合、通常は口パク・目パチ・眉毛など様々な差分パターン画像を用意しなければならないが、E-moteでは目・口・眉などの各パーツを変形させてパターンを作るため、少ない画像素材で簡単にアニメーションが作成できる[2]。各パーツについて、物理挙動(硬さ・重さ・揺れ具合)、風や角度の影響、変形遷移・円形クランプなど、様々な設定が可能[3]。また「男子正面」「女子正面」などのテンプレートがあらかじめ用意されており、立ち絵画像をそのテンプレートに当てはめることで、すぐに立体的なアニメーションとして動かすことができる[3]

開発の経緯

M2では以前から、アクションゲームのキャラクターやユーザーインターフェイスの制作ツールを社内で開発していた[2]。『魂斗羅ReBirth』や『ドラキュラ伝説 ReBirth』の開発で使用したモーションエディターをベースに、アドベンチャーゲームのキャラクターを動かすことに特化した技術として「E-mote」が開発された[2]

開発のきっかけはういんどみるからの「動く立ち絵」についての相談で[2]、2012年11月30日に発売された『ウィッチズガーデン』(ういんどみるOasis)で正式に導入された[4][5]。『ウィッチズガーデン』開発時にはまだE-mote用のUIツールが無く、元々のモーションエディターを使って開発していたが、そのままでは複雑で操作が難しいため、キャラクター作成に必要な機能だけを搭載した専用ツール「E-mote Lite」が開発された[2]

なお、E-moteの技術には、雪などの背景パーティクルを動かす機能もあるが、これらの背景テンプレートについては今後E-mote Liteに組み込まれる予定[2]

歴史

  • 2012年12月 - E-mote技術のライセンス提供を開始[2]
  • 2013年
    • 2月5日 - 専用ツール「E-mote Lite」の試用版を公開[6]
    • 4月4日 - E-mote Liteの正式版を提供開始[3]
  • 2014年
    • 6月9日 - E-mote 3.0を正式リリース。Adobe PhotoshopのPSD画像からの一括インポート、吉里吉里2Unity Proへの対応、インディーズライセンスの提供など[1][7]
    • 6月27日 - E-mote Free Movie Maker(通称「えもふり」)をリリース。アニメーションGIF・連番PNG・WMV動画ファイル出力に特化した簡易版で、個人利用のみで無償ダウンロード提供[8][9]

対応プラットフォーム

(出典:[10]

採用作品

アプリ

家庭用ゲーム

アーケードゲーム

ブラウザゲーム

  • 戦国武将姫 MURAMASA 乱(GMOゲームポット)[11]
  • ジェミニシード(合同会社DMM GAMES)[11]

Windows用ゲーム

  • Go!Go!Nippon!(MangaGamer)[11]
  • Malus Code(Dogenzaka Lab)[11]
  • ネコぱら(NEKO WORKs)[11]
  • 剣と幻想のアカデミア(TECHNOFRONEX )[11]
  • NinNinDays(qureate)[11]
  • TroubleDays(qureate)[11]
  • くっころでいず(qureate)[11]

その他

  • ふれあえるシアンちゃん(サンリオとの共同開発・サンリオアニメストアにて公開展示)[12]
  • E-mote Communicator まいてつ(Loseとの共同開発・秋葉原ソフマップSM館にて公開展示)[13]
  • E-mote Communicator ケッコンVR(ポップアップストア in AKIBAにて公開展示)[14]

アダルト作品

出典

  1. ^ a b キャラクターアニメショーンツールE-mote”. M2. 2014年6月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j アドベンチャーゲームの表現をひとつ上のレベルに―“超・立体”映像イラストアニメーション技術「E-mote」の開発者にインタビュー”. Gamer (2013年3月26日). 2014年6月12日閲覧。
  3. ^ a b c 2Dイラストに3Dグラフィックの自由度を与えるアニメーション技術「E-mote」の正式版が提供開始|Gamer”. Gamer (2013年4月4日). 2014年6月12日閲覧。
  4. ^ PUSH!! 2012年12月号 pp.48-55.
  5. ^ TECH GIAN 2012年12月号 pp.55-61.
  6. ^ 4Gamer.net ― 2Dイラストを立体的に動かす技術「E-mote」の“Lite”試用版が公開に”. 4Gamer.net (2013年2月5日). 2014年6月12日閲覧。
  7. ^ 2Dイラストのアニメーション化エンジン「E-mote」が3.0にバージョンアップ。インディーズライセンスの提供を開始 - 4Gamer.net”. 4Gamer.net (2014年6月10日). 2014年6月12日閲覧。
  8. ^ E-mote Free Movie Maker「えもふり」”. M2. 2014年6月30日閲覧。
  9. ^ エムツー、2Dキャラクターアニメ作成ツール「E-mote」の無償版「えもふり」を公開 - 窓の杜”. Impress Watch Corporation (2014年6月27日). 2014年6月30日閲覧。
  10. ^ 特徴”. 2015年2月3日閲覧。
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af 導入事例”. 2015年9月24日閲覧。
  12. ^ 「SHOW BY ROCK!!」よりE-moteを導入した「ふれあえるシアンちゃん」がサンリオアニメストアで公開”. ゲーム情報サイト Gamer. 2021年3月10日閲覧。
  13. ^ エムツー、E-moteを導入しハチロクと触れ合える「E-mote Communicator まいてつ」を秋葉原ソフマップSM館にて公開”. 2021年3月10日閲覧。
  14. ^ 『アズールレーン』の艦船とふれあえる等身大デジタルサイネージ 『E-mote Communicator ケッコンVR』を秋葉原に期間限定設置”. 2021年3月10日閲覧。
  15. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad 導入事例(アダルト)”. 2021年3月10日閲覧。
  16. ^ コロナ・ブロッサム:E-moteとは 2016年6月20日閲覧
  17. ^ スタッフ雑記 『あなたは、彼が理解できてしまうかもしれない……』” (2015年9月18日). 2015年9月24日閲覧。

外部リンク