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「ノート:ギルベルティオデンドロン・デウェウレイ」の版間の差分

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記事名について: 本来でしたらCharlesyさんを捕まえたのはやり過ぎであったかもしれませんが、色々と懸念要素がございますので説明の為に利用させて頂きます。
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:: アルファベットの記事名だったため拙速に移動してしまいました。申し訳ありません。記事名は中立的な[[ギルベルティオデンドロン・デウェウレイ]]でも[[ギルベルティオデンドロン・デウェヴレイ]]でもよいと思われます。--[[利用者:Charlesy|Charlesy]]([[利用者‐会話:Charlesy|会話]]) 2021年6月2日 (水) 00:36 (UTC)
:: アルファベットの記事名だったため拙速に移動してしまいました。申し訳ありません。記事名は中立的な[[ギルベルティオデンドロン・デウェウレイ]]でも[[ギルベルティオデンドロン・デウェヴレイ]]でもよいと思われます。--[[利用者:Charlesy|Charlesy]]([[利用者‐会話:Charlesy|会話]]) 2021年6月2日 (水) 00:36 (UTC)
:: (追記)人名の原語表記は他国語版の記事が存在する場合、そちらから確認できますので文が見やすくなるように仮リンクとしました。--[[利用者:Charlesy|Charlesy]]([[利用者‐会話:Charlesy|会話]]) 2021年6月2日 (水) 00:39 (UTC)
:: (追記)人名の原語表記は他国語版の記事が存在する場合、そちらから確認できますので文が見やすくなるように仮リンクとしました。--[[利用者:Charlesy|Charlesy]]([[利用者‐会話:Charlesy|会話]]) 2021年6月2日 (水) 00:39 (UTC)
::: {{返信|[[User:Charlesy|Charlesyさん]]}} まず、Charlesyさんが謝られる必要は全くありません。私が記事名を決定するまでの過程には、用意された文書には全く触れられていない要素(言ってしまえば現在は不文律と呼べるかどうかすら怪しいもの)もいくつか入っている為です。ただ生物名の場合は学名をカナ転写することすら中立的かどうか怪しい為に避けてしまいました。私の植物名の記事名決定に関する考え方は以下の様なチャートで表されるものです。
:::# [http://ylist.info/ylist_simple_search.html YList]に和名が登録されている? - はい→ その和名を記事名とする(例: [[オキナヨモギ]]); いいえ→ 2.へ
:::# [[Wikipedia:信頼できる情報源|信頼できる情報源]]である書籍やウェブ上の学者による日本語名あるいは学名カナ転写による言及例がある? - はい→ 3.へ; いいえ→7.へ
:::# それは日本語の和名?海外名のカナ転写?学名のカナ転写? - 和名→ その和名を記事名とする(例: [[タナガワトウダイグサ]] {{small|実際には木本だがこの名称}}、[[パタゴニアヒバ]]、[[ベルノキ]]、[[ウダノキ]]); 海外名のカナ転写→ 4.へ; 学名のカナ転写→ その学名カナ転写を記事名とする(例: [[ミルシネ・アフリカナ]]、[[メトロシデロス・エクスケルサ]] {{small|この例の場合、後から書籍において「[[ケムニンフトモモ]]」なる和名の使用例が1例だけ存在するという事が判明してしまったのですが、この学名転写の方が知られていそうという事もあり、今に至るまで改名提案を行っておりません}}、[[ヌクシア・コンゲスタ]])
:::# その海外名のカナ転写は他の文献(Google Booksで確認できるものも含む)でも確認できるものか(参考: [[Wikipedia:記事名の付け方#記事名の付け方の目安]])? - はい→ 5.へ; いいえ→ 6.へ
:::# その海外名は日本語文献でも複数種を指し得るものか? - はい → 7.へ(この場合曖昧さ回避ページ等を作成しておくことが望ましい、例: [[イロコ]]、[[ココボロ]]; また属の記事が存在する場合はそこに共通する情報を掲載するのも望ましい、例:「[[メンクラン]]」の情報を[[サキシマスオウノキ属]]に記述); いいえ→ その名称を記事名とする(例: [[モバンギ]]、[[オベチェ]]、[[オクメ]]、[[カマトグ]])
:::# その海外名は原語の発音と照らし合わせて妥当と考えられるか? - はい→ その呼称を記事名とする(例: [[モワ]]、[[ポエ (植物)]]); いいえ→ 7.へ
:::# [[ラテン文字]](アルファベット)の学名はラテン語や古典ギリシア語のみからなり、それ以外の言語圏の人名や地名と思われる要素が一切含まれていないと考えられる? - はい→ ラテン語や古典ギリシア語の転写に則ってカナ転写しても、アルファベットのままでも構わない(但し[[Wikipedia:独自研究は載せない]]にあたらないか考慮の必要あり); いいえ→ ラテン語やギリシア語の転写の規則に従おうとすると特に元の言語における人名とかけ離れたものになりそうと考えられるものはアルファベットのまま記事名とした方が良い(例: {{Snamei|[[Rytigynia uhligii]]}})

::: 今回の場合、Charlesyさんが「エベン」の名を持ち出される前の時点では上記チャートでいう「1.→2.→3.→4.→6.→7.→いいえ」という通り方をした為にラテン文字のまま記事を出すのが妥当と判断致しました。基準標本の採取者でこの種小名 {{snamei|dewevrei}} の由来と考えられるベルギー人の [[:fr:Alfred Dewèvre|Alfred Dewèvre]] の姓は恐らくフランス語圏のものでカナ転写すると「ドウェーヴル」となると考えられます(残念な事にこれまでに日本語圏で転写された例を見つける事が全くできませんでした。この様な前例が確認できないものに関しては閲覧者がリンク先を確かめるか保証がない為、すぐ見える位置に元の綴りを示しておいた方が良いというのが私の考えでございます)が、見たままの転写「デウェヴレイ」と乖離した読み方となってしまいます。「デウェヴレイ」という転写は[http://m.ja.jetinno-vending.com/info/introduction-to-the-coffee-plant-49198428.html 外部サイト]でアカネ科コーヒーノキ属の {{Snamei|Coffea dewevrei}} という学名の転写に用いられていますが、これを転用すると[[Wikipedia:独自研究は載せない|独自研究]]にあたるかも問題になって参ります(実は私は後述する[[コルディア・ドデカンドラ]]でそれをやってしまいましたが、現在はこれは良くなかったと考えております)。また、Charlesyさんは属名の転写を「ギルベル'''チ'''オデンドロン属」とされ私もその裏付けを見つけましたが、その状態の上で {{Snamei|Gilbertiodendron demonstrans}} のリンク先を「ギルベル'''ティ'''オデンドロン・デモンストランス」とされたり、本種の改名先として「ギルベル'''ティ'''オデンドロン・~」を提案されたりしたのは、お言葉ですが整合性に欠けると存じます。従ってカナ転写も行わない方が問題が起こらないと考えられるのです。ここからは私の活動に関するお話となりますが、以前に有用樹種である {{Snamei|Brachylaena huillensis}}(スワヒリ語由来の「[[ムフフ]]」での言及例あり)や {{Snamei|Cordia dodecandra}}(メキシコのスペイン語由来である「[[ジリコテ]]」)の記事を投稿する際に先述の[[プロジェクト:生物#項目名]]の文書(実はここに書かれているものもさほど拘束力はありません)の「アルファベット - × 日本語版ウィキペディアでは推奨されません。日本語での記述を検討して下さい。ただし和名が存在せず、カタカナで表記した例も見つからない生物では、やむを得ず学名をそのまま項目名としても構いません。」や「俗称 - × 推奨されません。標準和名や学名を使いましょう。」という文言があり、YListにも和名として掲載されていない為解釈に悩みまして、結局左の2例はそれぞれ外部サイトで属名と種小名が別々にカナ転写された例を見つけた為にそれぞれ「ブラキラエナ・フイレンシス」{{small|(こちらに関しては後に書籍におけるカナ転写例が偶然見つかりました)}}、「[[コルディア・ドデカンドラ]]」の名で出しました。しかし、その後『[https://rnavi.ndl.go.jp/mokuji_html/000004350857.html 植物レファレンス事典]』(日外アソシエーツ)という書籍の存在を知り、そこでYListにも登録されていない数々の植物に和名や学名転写による言及例があるという事を知りました。それ以来他の方が提起された[[プロジェクト‐ノート:生物#学名ラテン語の記事名について]]に参加したり(結局この議論は私が後から様々な個別例を見つけてしまった為にまとめきれずに停滞させてしまいました)、自身の中のYList至上主義を薄めつつ上記のチャートの様な基準を徐々に形成していったりしたのですが、今振り返りますと先述 {{Snamei|Cordia dodecandra}} の場合は「1.→2.→3.→4.→5.→いいえ」ですのでやはり「ジリコテ」にしておけば良かったと考えております(但し改名の際は大事を取って改名提案を提出する予定でございます)。他にも私の作成記事で現在の私の考え方とは合致しないものもいくつか存在し、それらに関しても今後どの様にしようか思案中でございます。
::: 脱線しかけましたので話を {{Snamei|Gilbertiodendron dewevrei}} に戻す事と致しましょう。「エベン」という呼称に関しては根拠となった論文を示されている為、上記のチャートでいえば {{Snamei|Cordia dodecandra}} に対する「ジリコテ」と同様の「1.→2.→3.→4.→5.→いいえ」という通り方となり、形の上では妥当な範囲となります為、私もわざわざCharlesyさんを捕まえて上記の様にくどくど述べるのはやり過ぎかもしれないという自覚はございます。ただ根拠とされたページ内で筆者の大石氏が既に日本語名が存在する筈の他の植物(カポック)にもわざわざ現地語名をあてて紹介を行っている点や、何語に基づいた名称であるのか明記されていないという細かい点でほんのり懸念を抱いているという程度でございます。分布情報からすると limbali は本来 {{Snamei|G. dewevrei}} を指してつけられたスワヒリ語であり、スワヒリ語が用いられる地域でバア({{Snamei|G. preussii}})の分布が確認されていない事から考えると海外の文献では主流と思われる呼称 limbali に基づく「リンバリ」を記事名としたかったところではあるのですが、日本語資料での扱いがその様になっていない以上は潔く「エベン」を追認すべきであるとは考えております。--[[利用者:エリック・キィ|Eryk Kij]]([[利用者‐会話:エリック・キィ|会話]]) 2021年6月2日 (水) 11:44 (UTC)

2021年6月2日 (水) 11:44時点における版

記事名について

 Gilbertiodendron dewevrei には『熱帯植物要覧』(第4版)に掲載されている「ランバリ」という呼称が見られますが、これを用いることには抵抗を覚えた為、記事名とする事は取りやめと致しました。前掲書では「ザイール, 」名の一つとされる "Limbali" が海外における呼称の一つとして挙げられ、これが「ランバリ」の根拠と考えられるのですが、別の出典(Staner 1941)でこれがスワヒリ語名であるという事が判りました。スワヒリ語では "im" あるいは "in" という文字列を日本語転写で「アン」と読むという事は考えられにくく、それはむしろフランス語をカナ転写する場合によく見られる特徴です(例: Couperinクープラン、Lupinパン)。これはコンゴ民主共和国(旧ザイール)の宗主国であるベルギーの公用語がフランス語である為に働いた類推の結果であると考えております。そして何より問題であるのが Gilbertiodendron dewevrei の日本語名として「ランバリ」表記が定着している気配が全くないという点であり、通常のGoogle検索でもGoogle Booksでも外部におけるまともな言及例が何一つ見つかりませんでした。これと似た様な傾向はUser:エリック・キィ/植物の和名で挙げた Gardenia coronariaMangifera caloneura(いずれもビルマ名に基づくとされる転写が記されているが、ビルマ語を調べるとそれらと全く乖離したものであると分かる)でも見られ、これらについて書く必要が出た場合はどうしようか思案中です。この様な転写として妥当ではないと考えられる上に定着している様子も見られないものは、下手に定着させる事を避けるために記事名とすべきではないという考えでございます。そして本種の場合 limbali を見たまま転写した「リンバリ」が最もスワヒリ語の音に近いものと思われますが、記事公開直前までの時点でこの表記が用いられた例として思い当たるのが木材を扱う株式会社マルホンのサイトにおける紹介のみ(しかも今よくよく確認したところ、同属の別種 Gilbertiodendron preussii (『熱帯植物要覧』で「バアVâa (コートジボアール) として紹介されているもの) や同属の不特定の樹種を指したものである事が分かりました。ますますこの様なものを使う訳には参りません)で心許なく、公開後の追加調査でもやっと見つけられたのが税関の資料のみであり、しかも本種の他に先述の G. preussii や同属の不特定の樹種との共通名として用いられている事が判りました。この様な状況では「リンバリ」を本種の日本語名として用いる事すら憚られ、已むを得ず学名そのままを記事名として本記事を公開する事を決断致しました。--Eryk Kij会話2021年5月31日 (月) 21:32 (UTC)[返信]

コメント 追記 上記の発言は記事名を Gilbertiodendron dewevrei として公開した際のものでございます。先刻Charlesyさんにより京都大学大学院の学位論文である大石 (2014) を根拠としてエベン (植物)への即時改名が行われました。即時改名の是非につきましては現行のプロジェクト:生物#項目名においてアルファベット表記の記事名に関し「日本語版ウィキペディアでは推奨されません。日本語での記述を検討して下さい。ただし和名が存在せず、カタカナで表記した例も見つからない生物では、やむを得ず学名をそのまま項目名としても構いません。」と記されている事もあり、また現在Wikipedia‐ノート:ページの改名#改名提案を行う必要性についての改定提案での議論が進行中ですが、私は出典を示しつつ行うものであれば即時改名されても構わない(むしろ自身もそうしたいと思った局面がいくつもございますがほぼ毎回大事をとって改名提案を行って参りました)という考えでございます上、追認する事も可能でございます。可能でございますが、今少し迷っております。差し戻しを行って強硬な反対意見を唱える事に結び付く程ではないものの、大石 (2014) の挙げている「エベン」が何を根拠としたものであるか不明瞭という懸念要素が存在する為です。恐らく根拠とされた同論文の18頁を参照しますと、ほかにも2種「エッセーブ Uapaca paludosa(この論文が提出されたのは2013年11月の事ですが、丁度その前後から Franciscus Jozef Breteler というオランダの学者が従来独立種とされてきたこの U. paludosaUapaca moleシノニムとして扱い始めた模様で、現在はキュー植物園もこの見解を受け入れています。参照: World Checklist of Selected Plant Familiesと「ドゥム Ceiba pentandra」が挙げられていますが、後者には「カポック」等の日本語名が存在する為、これらはカメルーンにおける何らかの現地語名に基づいたものであると考えるのが妥当であるものと存じます。大石氏の調査対象はカメルーンの狩猟採集民バカ・ピグミーと農耕民バクウェレ(Bakwélé, Bakuele, Bekwil; 参照: en:Kwele people)ですが、恐らく既にお気づきの様に同頁の注で「バカ・ピグミーは, ベンバと呼び」とあり(既に本文で示した内容となりますが、興味深い事に Moutsamboté 1996 は Bemba を〈Gilbertiodendron dewevrei単一優占英語版による森林〉を指すバカ・アカAka)・バンゴンベといった人々共通の語彙としています)、「エベン」が少なくともバカ語Baka language)ではないという事は明らかです。となりますとバクウェレ語en:Bekwil language)である可能性が高いですが、この言語の植物語彙はなかなか見つける事ができません。しかし代わりに手掛かりとなりそうなものは見つける事ができましたのでここに掲示しておく事と致します。カメルーンにおける現地語名を集めた資料はGoogle Booksで探すと複数見つかるのですが、最も使いやすそうなものは Eyog Matig, O., O. Ndoye, J. Kengue and A. Awono, ed (2006). Les fruitiers forestiers comestibles du Cameroun. Cotonou, Benin: IPGRI Regional Office for West and Central Africa. ISBN 978-92-9043-707-9, ISBN 92-9043-707-3. https://www.google.co.jp/books/edition/Les_fruitiers_forestiers_comestibles_du/1jIkoB0cXoQC?hl=ja&gbpv=0  です。こちらには残念ながら Gilbertiodendron dewevrei は掲載されていないのですが、カポックとウアパカ属の別種が見られます。そこに掲載されている現地語名から関連性の窺われるもののみ抽出致します。また、バカ語はいずれも上記のカナ転写のものと全く似ていないのですが一応参考として挙げておきます。
Eyog Matig et al. (2006) における現地語名
エウォンド語 Kaka語 ドゥアラ語 バギエリ語
en:Gyele language; 備考: 話者のバギエリ (en:Bagyele people) はピグミー
バサ語 ファン語 ブル語 (参考)
バカ語
カポック
(学名: Ceiba pentandra、p. 56)
doum n'doum bouma, boumbo - djôm - doum kulo, kulu
リキオ
(学名: Uapaca guineensis、p. 90; U. mole とは別種)
assam - bossombi lesambo lissamba assam sengui
上の表に登場した言語のうち、バカ語以外は全てバントゥー諸語という括りに入ります。Kaka というのは Ethnologue(第18版、2015年によれば)Kako語の別名・Bakaka語Bakaka方言の別名・Yamba語の蔑称のいずれか3つの事を指し、これらは全てカメルーンで話されるバントゥー語ですが、もしこれがYamba語の事ではない場合、数多くあるバントゥー諸語の中でも更に互いに近縁な(Glottolog 4.4 では "Bantu A-B10-B20-B30" とされているグループ)に入り、更に Ethnologue 付属の言語地図でもカメルーン南部で話されてきた事が確認可能な言語という事になります。そして先のグループにはバクウェレ語も Bekwil の名で見られ、大石氏が用いたカナ表記がバクウェレ語に由来するものである可能性は比較的高そう、という推測を行う事が可能です。--Eryk Kij会話2021年6月1日 (火) 10:34 (UTC)[返信]
アルファベットの記事名だったため拙速に移動してしまいました。申し訳ありません。記事名は中立的なギルベルティオデンドロン・デウェウレイでもギルベルティオデンドロン・デウェヴレイでもよいと思われます。--Charlesy会話2021年6月2日 (水) 00:36 (UTC)[返信]
(追記)人名の原語表記は他国語版の記事が存在する場合、そちらから確認できますので文が見やすくなるように仮リンクとしました。--Charlesy会話2021年6月2日 (水) 00:39 (UTC)[返信]
返信 (Charlesyさん宛) まず、Charlesyさんが謝られる必要は全くありません。私が記事名を決定するまでの過程には、用意された文書には全く触れられていない要素(言ってしまえば現在は不文律と呼べるかどうかすら怪しいもの)もいくつか入っている為です。ただ生物名の場合は学名をカナ転写することすら中立的かどうか怪しい為に避けてしまいました。私の植物名の記事名決定に関する考え方は以下の様なチャートで表されるものです。
  1. YListに和名が登録されている? - はい→ その和名を記事名とする(例: オキナヨモギ); いいえ→ 2.へ
  2. 信頼できる情報源である書籍やウェブ上の学者による日本語名あるいは学名カナ転写による言及例がある? - はい→ 3.へ; いいえ→7.へ
  3. それは日本語の和名?海外名のカナ転写?学名のカナ転写? - 和名→ その和名を記事名とする(例: タナガワトウダイグサ 実際には木本だがこの名称パタゴニアヒバベルノキウダノキ); 海外名のカナ転写→ 4.へ; 学名のカナ転写→ その学名カナ転写を記事名とする(例: ミルシネ・アフリカナメトロシデロス・エクスケルサ この例の場合、後から書籍において「ケムニンフトモモ」なる和名の使用例が1例だけ存在するという事が判明してしまったのですが、この学名転写の方が知られていそうという事もあり、今に至るまで改名提案を行っておりませんヌクシア・コンゲスタ
  4. その海外名のカナ転写は他の文献(Google Booksで確認できるものも含む)でも確認できるものか(参考: Wikipedia:記事名の付け方#記事名の付け方の目安)? - はい→ 5.へ; いいえ→ 6.へ
  5. その海外名は日本語文献でも複数種を指し得るものか? - はい → 7.へ(この場合曖昧さ回避ページ等を作成しておくことが望ましい、例: イロコココボロ; また属の記事が存在する場合はそこに共通する情報を掲載するのも望ましい、例:「メンクラン」の情報をサキシマスオウノキ属に記述); いいえ→ その名称を記事名とする(例: モバンギオベチェオクメカマトグ
  6. その海外名は原語の発音と照らし合わせて妥当と考えられるか? - はい→ その呼称を記事名とする(例: モワポエ (植物)); いいえ→ 7.へ
  7. ラテン文字(アルファベット)の学名はラテン語や古典ギリシア語のみからなり、それ以外の言語圏の人名や地名と思われる要素が一切含まれていないと考えられる? - はい→ ラテン語や古典ギリシア語の転写に則ってカナ転写しても、アルファベットのままでも構わない(但しWikipedia:独自研究は載せないにあたらないか考慮の必要あり); いいえ→ ラテン語やギリシア語の転写の規則に従おうとすると特に元の言語における人名とかけ離れたものになりそうと考えられるものはアルファベットのまま記事名とした方が良い(例: Rytigynia uhligii
今回の場合、Charlesyさんが「エベン」の名を持ち出される前の時点では上記チャートでいう「1.→2.→3.→4.→6.→7.→いいえ」という通り方をした為にラテン文字のまま記事を出すのが妥当と判断致しました。基準標本の採取者でこの種小名 dewevrei の由来と考えられるベルギー人の Alfred Dewèvre の姓は恐らくフランス語圏のものでカナ転写すると「ドウェーヴル」となると考えられます(残念な事にこれまでに日本語圏で転写された例を見つける事が全くできませんでした。この様な前例が確認できないものに関しては閲覧者がリンク先を確かめるか保証がない為、すぐ見える位置に元の綴りを示しておいた方が良いというのが私の考えでございます)が、見たままの転写「デウェヴレイ」と乖離した読み方となってしまいます。「デウェヴレイ」という転写は外部サイトでアカネ科コーヒーノキ属の Coffea dewevrei という学名の転写に用いられていますが、これを転用すると独自研究にあたるかも問題になって参ります(実は私は後述するコルディア・ドデカンドラでそれをやってしまいましたが、現在はこれは良くなかったと考えております)。また、Charlesyさんは属名の転写を「ギルベルオデンドロン属」とされ私もその裏付けを見つけましたが、その状態の上で Gilbertiodendron demonstrans のリンク先を「ギルベルティオデンドロン・デモンストランス」とされたり、本種の改名先として「ギルベルティオデンドロン・~」を提案されたりしたのは、お言葉ですが整合性に欠けると存じます。従ってカナ転写も行わない方が問題が起こらないと考えられるのです。ここからは私の活動に関するお話となりますが、以前に有用樹種である Brachylaena huillensis(スワヒリ語由来の「ムフフ」での言及例あり)や Cordia dodecandra(メキシコのスペイン語由来である「ジリコテ」)の記事を投稿する際に先述のプロジェクト:生物#項目名の文書(実はここに書かれているものもさほど拘束力はありません)の「アルファベット - × 日本語版ウィキペディアでは推奨されません。日本語での記述を検討して下さい。ただし和名が存在せず、カタカナで表記した例も見つからない生物では、やむを得ず学名をそのまま項目名としても構いません。」や「俗称 - × 推奨されません。標準和名や学名を使いましょう。」という文言があり、YListにも和名として掲載されていない為解釈に悩みまして、結局左の2例はそれぞれ外部サイトで属名と種小名が別々にカナ転写された例を見つけた為にそれぞれ「ブラキラエナ・フイレンシス」(こちらに関しては後に書籍におけるカナ転写例が偶然見つかりました)、「コルディア・ドデカンドラ」の名で出しました。しかし、その後『植物レファレンス事典』(日外アソシエーツ)という書籍の存在を知り、そこでYListにも登録されていない数々の植物に和名や学名転写による言及例があるという事を知りました。それ以来他の方が提起されたプロジェクト‐ノート:生物#学名ラテン語の記事名についてに参加したり(結局この議論は私が後から様々な個別例を見つけてしまった為にまとめきれずに停滞させてしまいました)、自身の中のYList至上主義を薄めつつ上記のチャートの様な基準を徐々に形成していったりしたのですが、今振り返りますと先述 Cordia dodecandra の場合は「1.→2.→3.→4.→5.→いいえ」ですのでやはり「ジリコテ」にしておけば良かったと考えております(但し改名の際は大事を取って改名提案を提出する予定でございます)。他にも私の作成記事で現在の私の考え方とは合致しないものもいくつか存在し、それらに関しても今後どの様にしようか思案中でございます。
 脱線しかけましたので話を Gilbertiodendron dewevrei に戻す事と致しましょう。「エベン」という呼称に関しては根拠となった論文を示されている為、上記のチャートでいえば Cordia dodecandra に対する「ジリコテ」と同様の「1.→2.→3.→4.→5.→いいえ」という通り方となり、形の上では妥当な範囲となります為、私もわざわざCharlesyさんを捕まえて上記の様にくどくど述べるのはやり過ぎかもしれないという自覚はございます。ただ根拠とされたページ内で筆者の大石氏が既に日本語名が存在する筈の他の植物(カポック)にもわざわざ現地語名をあてて紹介を行っている点や、何語に基づいた名称であるのか明記されていないという細かい点でほんのり懸念を抱いているという程度でございます。分布情報からすると limbali は本来 G. dewevrei を指してつけられたスワヒリ語であり、スワヒリ語が用いられる地域でバア(G. preussii)の分布が確認されていない事から考えると海外の文献では主流と思われる呼称 limbali に基づく「リンバリ」を記事名としたかったところではあるのですが、日本語資料での扱いがその様になっていない以上は潔く「エベン」を追認すべきであるとは考えております。--Eryk Kij会話2021年6月2日 (水) 11:44 (UTC)[返信]