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「ザ・ミュージック・ゴーズ・ラウンド・アンド・ラウンド」の版間の差分

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== 歴史 ==
== 歴史 ==
作曲は、エドワード・ファーレイ (Edward Farley)<!--英語版に記事がある人物とは別人。-->と{{仮リンク|マイク・ライリー (ミュージシャン)|label=マイク・ライリー|en|Mike Riley (musician)}}、作詞はレッド・ホジソン (Red Hodgson) によるこの曲は、[[1935年の音楽|1935年]]に出版された。この曲は[[トミー・ドーシー]]が録音し、[[1936年の音楽|1936年]]にヒット曲となった<ref>{{cite news |first= |last= |authorlink= |coauthors= |title='Music Goes Round and Round' Perpetrated by 'Red' Hodgson. Author of Dizzy Tune Settles Controversy With Farley, Riley; Only a Variation of 'Dinah,' He Asserts. |url= |quote=Chicago ([[:en:Associated Press|Associated Press]]) Less than a year ago the gayer circles of the country were in the throes of a bit of musical mania wherein the song and the singer went round and round deliriously. |work=[[:en:Washington Post|Washington Post]] |date=1937年2月7日 |accessdate=2008年10月2日 }}</ref>。この歌は、[[コロンビア映画]]による[[1936年の映画]]『粋な紐育っ子 (''he Music Goes 'Round'')』の中でも用いられた。『[[ニューヨーク・タイムズ]]』紙は「この映画について、敢えて酷い言い方をするなら、ファーレイとライリーのシークエンスが、この新作映画で一番良い箇所だということになるだろう。少なくとも、この箇所は、単なる幕間の音楽以上のものであるようなそぶりはしないが、どこかのおせっかいな若造がバルブが3つあるサックス・ホルン (a three-valve sax horn) は、どういう仕組みなんだろうとか馬鹿げた質問をするような、酷い状態が人々の間に蔓延していることを、首根っこを引っ掴むように描いて見せている。ニュース映画『{{仮リンク|ザ・マーチ・オブ・タイム|en|The March of Time}}』のように、この箇所は社会現象を活写した記録となっており、ここではある歌のヒットが疫病のごとく、まるで日本の甲虫(Japanese beetles:[[マメコガネ]]のこと)や [[チェーンメール]]のように蔓延していく姿が捉えられている<ref>{{cite news |first= |last= |authorlink= |coauthors= |title=The Music Goes 'round (1936). Notes for the Record on 'Music Goes 'Round,' at the Capitol, and Other Recent Arrivals. |url=http://movies.nytimes.com/movie/review?res=9C03EEDA153FEE3BBC4A51DFB466838D629EDE |quote=If we really wanted to be nasty about it, we could say that this Farley-Riley sequence is the best thing in the new picture. At least it makes no pretense of being anything but a musical interlude dragged in by the scruff of its neck to illustrate the devastating effect upon the public of some anonymous young busybody's question about the workings of a three-valve sax horn. Like the "March of Time," it preserves in film the stark record of a social phenomenon—in this case, the conversion of a song hit into a plague, like Japanese beetles or chain letters. |work=[[:en:New York Times|New York Times]] |date=1936年2月22日 |accessdate=2008年10月2日}}</ref>。以降、数多くのアーティストたちが吹き込みを行ない、この曲は[[ポップ・ミュージック|ポップ]]や[[ジャズ]]の[[スタンダード・ナンバー|スタンダード曲]]となった。この曲は長らく、[[アメリカ合衆国]][[メリーランド州]][[カレッジパーク (メリーランド州)|カレッジパーク]]の{{仮リンク|キャンパス・ラジオ|label=カレッジ・ラジオ|en|Campus radio}}[[:en:WMUC-FM|WMUC-FM]]の『''Irrelevant Show''』のテーマ曲として用いられており、また、[[オーストラリア]]の[[メルボルン]]の 3CR AM の『''Nostalgia Unlimited''』でも同じように使用されている。
作曲は、エドワード・ファーレイ (Edward Farley)<!--英語版に記事がある人物とは別人。-->と{{仮リンク|マイク・ライリー (ミュージシャン)|label=マイク・ライリー|en|Mike Riley (musician)}}、作詞はレッド・ホジソン (Red Hodgson) によるこの曲は、[[1935年の音楽|1935年]]に出版された。この曲は[[トミー・ドーシー]]が録音し、[[1936年の音楽|1936年]]にヒット曲となった<ref>{{cite news |first= |last= |authorlink= |coauthors= |title='Music Goes Round and Round' Perpetrated by 'Red' Hodgson. Author of Dizzy Tune Settles Controversy With Farley, Riley; Only a Variation of 'Dinah,' He Asserts. |url= |quote=Chicago ([[:en:Associated Press|Associated Press]]) Less than a year ago the gayer circles of the country were in the throes of a bit of musical mania wherein the song and the singer went round and round deliriously. |work=[[:en:Washington Post|Washington Post]] |date=1937年2月7日 |accessdate=2008年10月2日 }}</ref>。この歌は、[[コロンビア ピクチャーズ]]による[[1936年の映画]]『粋な紐育っ子 (''he Music Goes 'Round'')』の中でも用いられた。『[[ニューヨーク・タイムズ]]』紙は「この映画について、敢えて酷い言い方をするなら、ファーレイとライリーのシークエンスが、この新作映画で一番良い箇所だということになるだろう。少なくとも、この箇所は、単なる幕間の音楽以上のものであるようなそぶりはしないが、どこかのおせっかいな若造がバルブが3つあるサックス・ホルン (a three-valve sax horn) は、どういう仕組みなんだろうとか馬鹿げた質問をするような、酷い状態が人々の間に蔓延していることを、首根っこを引っ掴むように描いて見せている。ニュース映画『{{仮リンク|ザ・マーチ・オブ・タイム|en|The March of Time}}』のように、この箇所は社会現象を活写した記録となっており、ここではある歌のヒットが疫病のごとく、まるで日本の甲虫(Japanese beetles:[[マメコガネ]]のこと)や [[チェーンメール]]のように蔓延していく姿が捉えられている<ref>{{cite news |first= |last= |authorlink= |coauthors= |title=The Music Goes 'round (1936). Notes for the Record on 'Music Goes 'Round,' at the Capitol, and Other Recent Arrivals. |url=http://movies.nytimes.com/movie/review?res=9C03EEDA153FEE3BBC4A51DFB466838D629EDE |quote=If we really wanted to be nasty about it, we could say that this Farley-Riley sequence is the best thing in the new picture. At least it makes no pretense of being anything but a musical interlude dragged in by the scruff of its neck to illustrate the devastating effect upon the public of some anonymous young busybody's question about the workings of a three-valve sax horn. Like the "March of Time," it preserves in film the stark record of a social phenomenon—in this case, the conversion of a song hit into a plague, like Japanese beetles or chain letters. |work=[[:en:New York Times|New York Times]] |date=1936年2月22日 |accessdate=2008年10月2日}}</ref>。以降、数多くのアーティストたちが吹き込みを行ない、この曲は[[ポップ・ミュージック|ポップ]]や[[ジャズ]]の[[スタンダード・ナンバー|スタンダード曲]]となった。この曲は長らく、[[アメリカ合衆国]][[メリーランド州]][[カレッジパーク (メリーランド州)|カレッジパーク]]の{{仮リンク|キャンパス・ラジオ|label=カレッジ・ラジオ|en|Campus radio}}[[:en:WMUC-FM|WMUC-FM]]の『''Irrelevant Show''』のテーマ曲として用いられており、また、[[オーストラリア]]の[[メルボルン]]の 3CR AM の『''Nostalgia Unlimited''』でも同じように使用されている。


[[トミー・ドーシー]]の楽団が、{{仮リンク|イーディス・ライト|en|Edythe Wright}}をフィーチャーしたバージョン(曲中でふたりは互いに相手に言及する)は、[[2009年の映画]]『[[僕と彼女とオーソン・ウェルズ]]』の[[クレジットタイトル|エンディングのクレジット]]で流される。
[[トミー・ドーシー]]の楽団が、{{仮リンク|イーディス・ライト|en|Edythe Wright}}をフィーチャーしたバージョン(曲中でふたりは互いに相手に言及する)は、[[2009年の映画]]『[[僕と彼女とオーソン・ウェルズ]]』の[[クレジットタイトル|エンディングのクレジット]]で流される。

2021年8月18日 (水) 00:06時点における版

ザ・ミュージック・ ゴーズ・ラウンド・アンド・ラウンド (The Music Goes Round and Round)」は、1935年に書かれたポピュラー音楽の歌。

歴史

作曲は、エドワード・ファーレイ (Edward Farley)とマイク・ライリー英語版、作詞はレッド・ホジソン (Red Hodgson) によるこの曲は、1935年に出版された。この曲はトミー・ドーシーが録音し、1936年にヒット曲となった[1]。この歌は、コロンビア ピクチャーズによる1936年の映画『粋な紐育っ子 (he Music Goes 'Round)』の中でも用いられた。『ニューヨーク・タイムズ』紙は「この映画について、敢えて酷い言い方をするなら、ファーレイとライリーのシークエンスが、この新作映画で一番良い箇所だということになるだろう。少なくとも、この箇所は、単なる幕間の音楽以上のものであるようなそぶりはしないが、どこかのおせっかいな若造がバルブが3つあるサックス・ホルン (a three-valve sax horn) は、どういう仕組みなんだろうとか馬鹿げた質問をするような、酷い状態が人々の間に蔓延していることを、首根っこを引っ掴むように描いて見せている。ニュース映画『ザ・マーチ・オブ・タイム英語版』のように、この箇所は社会現象を活写した記録となっており、ここではある歌のヒットが疫病のごとく、まるで日本の甲虫(Japanese beetles:マメコガネのこと)や チェーンメールのように蔓延していく姿が捉えられている[2]。以降、数多くのアーティストたちが吹き込みを行ない、この曲はポップジャズスタンダード曲となった。この曲は長らく、アメリカ合衆国メリーランド州カレッジパークカレッジ・ラジオ英語版WMUC-FMの『Irrelevant Show』のテーマ曲として用いられており、また、オーストラリアメルボルンの 3CR AM の『Nostalgia Unlimited』でも同じように使用されている。

トミー・ドーシーの楽団が、イーディス・ライト英語版をフィーチャーしたバージョン(曲中でふたりは互いに相手に言及する)は、2009年の映画僕と彼女とオーソン・ウェルズ』のエンディングのクレジットで流される。

ダニー・ケイは、1959年の映画5つの銅貨』の中で、スーザン・ゴードンと一緒に独自のバージョンでこの曲を歌った。このバージョンは、エラ・フィッツジェラルド1961年のアルバム『Clap Hands, Here Comes Charlie!』(ヴァーヴ・レコード)で取り上げた。

ディズニーは、この曲を全面的に使って、ドナルド・ダックの短編作品『ドナルドの物理教室』(1961年)を制作しており、その際には、「Oh you / I blow through here.」という歌詞によって、先行した作品『ドナルドのトロンボーン騒動』(1944年)をも踏まえていた。

日本語での歌唱

この曲は、日本にも同時代から紹介されており、1936年には、渡辺良北村季俊の作詞により「ミュージック・ゴーズ・ラウンド」として[3]榎本健一サトウ・ハチローの作詞により「エノケンの浮かれ音楽」として[4]、また、岸井明も独自の歌詞により、同名の映画と連動した「唄の世の中」として[5]、それぞれ日本語の歌唱によるレコードを出した。

1981年には外山喜雄訳詞で、自身と実子によるデュエット曲として「デキシーワンダーランド」がNHKの『みんなのうた』で放映されている。

脚注

  1. ^ “'Music Goes Round and Round' Perpetrated by 'Red' Hodgson. Author of Dizzy Tune Settles Controversy With Farley, Riley; Only a Variation of 'Dinah,' He Asserts.”. Washington Post. (1937年2月7日). "Chicago (Associated Press) Less than a year ago the gayer circles of the country were in the throes of a bit of musical mania wherein the song and the singer went round and round deliriously." 
  2. ^ “The Music Goes 'round (1936). Notes for the Record on 'Music Goes 'Round,' at the Capitol, and Other Recent Arrivals.”. New York Times. (1936年2月22日). http://movies.nytimes.com/movie/review?res=9C03EEDA153FEE3BBC4A51DFB466838D629EDE 2008年10月2日閲覧. "If we really wanted to be nasty about it, we could say that this Farley-Riley sequence is the best thing in the new picture. At least it makes no pretense of being anything but a musical interlude dragged in by the scruff of its neck to illustrate the devastating effect upon the public of some anonymous young busybody's question about the workings of a three-valve sax horn. Like the "March of Time," it preserves in film the stark record of a social phenomenon—in this case, the conversion of a song hit into a plague, like Japanese beetles or chain letters." 
  3. ^ ジャズコーラス:ミュージック・ゴーズ・ラウンド”. 国立国会図書館. 2015年9月25日閲覧。
  4. ^ 菊池清麿. “『日本流行歌変遷史』(論創社)”. 菊池清麿. 2015年9月25日閲覧。
  5. ^ 唄の世の中(ミュージック・ゴーズ・ラウンド)”. 国立国会図書館. 2015年9月25日閲覧。