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'''ホグワーツの教職員'''では、[[J・K・ローリング]]の小説『[[ハリー・ポッターシリーズ|ハリー・ポッター]]』シリーズに登場する架空の学校、[[ホグワーツ魔法魔術学校]]に所属する、あるいは所属していた教職員について述べる。

2021年9月6日 (月) 08:58時点における版

ホグワーツの教職員では、J・K・ローリングの小説『ハリー・ポッター』シリーズに登場する架空の学校、ホグワーツ魔法魔術学校に所属する、あるいは所属していた教職員について述べる。

教職員の変遷

現職の教職員

校長

アルバス・ダンブルドア
校長(第1巻 - 第6巻)。20世紀で最も偉大な魔法使いとされる。守護霊は不死鳥。

教師

ミネルバ・マクゴナガル
演 - マギー・スミス(映画版) / サンディ・マクデイド(舞台『呪いの子』ロンドン公演[注 2]) / フィオナ・グラスコット(映画『ファンタスティック・ビースト』第2作)
日本語吹き替え - 谷育子(映画版) / 弥永和子(ゲーム版) / 渋谷はるか(映画『ファンタスティック・ビースト』第2作)
担当教科は変身術。グリフィンドール寮監。ひっつめ髪と四角い眼鏡、タータン・チェックが特徴。母は魔女のイゾベル・マクゴナガル(旧姓ロス)、父はマグルのロバート・マクゴナガル・シニア。弟に、マルコム・マクゴナガルとロバート・マクゴナガル・ジュニアがいる。ファーストネームの「ミネルバ」は、彼女の曾祖母にちなんだ名前であり、ローマ神話に登場するミネルウァに由来する。
公平な性格であり、生徒に対しては厳格でありながらも情を持って接する。ハリー・ポッターのこともルールを破ったときは厳しく叱るが、第1巻では自身の箒(ほうき)を持っていなかったハリーに、クィディッチにおける活躍の期待を込めてニンバス2000をプレゼントし、その後もしばしば愛情を垣間見せる。また、自分と共通項が多いハーマイオニー・グレンジャーに対しても親身になって接し、彼女が3年のときには、全科目履修のため逆転時計を貸す。皮肉屋でもあるようで、第2巻ではギルデロイ・ロックハートに対し、彼が逃げ出すと承知のうえで「秘密の部屋」の怪物退治を任せる。
ホグワーツではハットストール(組分け困難者)であり、組分け帽子は彼女をグリフィンドールとレイブンクローで迷っていたが、結果的にグリフィンドール寮に所属し、非常に優秀な成績を修めた。O.W.L試験とN.E.W.T試験ではトップの成績を修め、監督生と首席にも選ばれた。とくに変身術に才能を発揮し、学年で最も傑出した生徒と認識されていた。当時の変身術教授アルバス・ダンブルドアの手ほどきにより、在学中に猫の動物もどきを、かなり優秀だったハリーの父ジェームズ・ポッターよりも早い時期に習得し、雑誌「変身現代」の賞も受けた。また、優れたクィディッチ選手としても活躍していたが、最終学年時にスリザリン寮との優勝決定戦で重傷を負う。このことから、クィディッチでスリザリン寮に対して猛烈な敵対心を抱くようになる。当時はネビルの祖母であるオーガスタ・ロングボトムと親しかった。ホグワーツ卒業後は魔法省に就職するが、反マグル主義の同僚になじめないこともあり間もなく退職し、かねてより求職していたホグワーツの変身術の教職に就任したほか、不死鳥の騎士団にも参加した。
「動物もどき」では、目の周りに眼鏡と同じ模様があるトラ猫に変身できる。この能力は、ダーズリー家の偵察などの不死鳥の騎士団の潜伏業務で使用される。守護霊の呪文を行使することもでき、第7巻ではメッセージを伝える守護霊を一度に3体出す。なお守護霊は変身時の自分同様に、目の周りに眼鏡と同じような模様のある猫。
頭脳明晰で身体能力も高く、第1巻では魔法のチェスの仕掛けを作る。決闘にも優れており、1対1で戦えば相手が闇祓いであってもマクゴナガルが負けるはずがないとマダム・ポンフリーに評される。第7巻ではさまざまな呪文を使いスネイプと互角に渡りあう。
教師仲間との関係はおおむね良好であり、とくに同じ寮監のフリットウィックやスプラウトと仲がよい。ハグリッドやトレローニーを胡散臭い目で見ることはあるが、険悪な仲ではない。ダンブルドアの信頼も厚く、マクゴナガルもダンブルドアには多大な敬意と忠誠を示す。ヴォルデモートのポッター家襲撃によりポッター夫妻が死亡した際は、猫の姿でダーズリー家を偵察し、品行に問題のあるこの家にハリーを預けることに反対する。ヴォルデモートの復活後は不死鳥の騎士団に復帰し、第5巻では、ドローレス・アンブリッジの策により闇祓いに重傷を負わされ、聖マンゴ魔法疾患傷害病院に入院するが、ほどなく退院する。
第6巻終盤のホグワーツ城天文塔の戦いにも参加。ダンブルドアの死により、ふたたび校長代理を務めるが、セブルス・スネイプが校長に就任したことにより、副校長に戻る。さらに第7巻では、新たに学校に派遣されてきた死喰い人のカロー兄妹に副校長の実権を奪われるかたちとなる。終盤で分霊箱を探しに学校に戻ってきたハリーから、ダンブルドアの命令で活動していると知ると、学校をヴォルデモートから守ることを決意する。その後は最前線で指揮を取り、校長のスネイプと戦い追放、ほかの寮監に指示を出し、ホグワーツに並ぶ甲冑や石像にピエルトータム・ロコモーターをかけて学校を守ることを命令する。生徒には避難の指示を出し、成人の学生の戦闘を許可する。停戦後はキングズリー・シャックルボルト、スラグホーンとともにヴォルデモートと戦う。ヴォルデモートの死後は、正式にホグワーツの校長に就任する。
映画版は第7作『死の秘宝 PART1』を除く全作品に登場。
フィリウス・フリットウィック
演 - ワーウィック・デイヴィス(映画版)
日本語吹き替え - 田村錦人(映画版第1作・第4作 - 第6作・第8作)、佐々木睦(映画版第3作) / 緒方賢一(ゲーム版)
担当教科は呪文学。レイブンクロー寮監。10月17日生まれで生年は不明だが、ジェームズ・ポッターがO.W.Lを受けたとき(1976年5月)には試験監督を務めていた。ホグワーツ生時代は組分け帽子がレイブンクローとグリフィンドールで少し迷ったらしい。
フレッド・ウィーズリージョージ・ウィーズリーによれば「すべての生徒が試験に合格できるように教えてくれる」といい、分かりやすく面白い授業を行なう高い教育術を持っている。加えて、よいことをすると菓子などの褒美を与えるという優しい性格でもあり、寮監を務めるレイブンクロー寮の生徒はもちろん、グリフィンドール生やハッフルパフ生にも慕われている。
ゴブリンの血を引いているために非常に小柄で、授業を行うときは机の上に本を積み上げて立つ。試験の解答用紙を集めようとして「呼び寄せ呪文」をかけたところ、呼び寄せた解答用紙によって吹き飛ばされる場面もある。体格とは裏腹に戦闘に長けた一面もあり、若いころは決闘チャンピオンであった。第7巻終盤のホグワーツの戦いでは、死喰い人のなかでも戦闘に秀でたアントニン・ドロホフを倒す。
映画版では第1作『賢者の石』から登場。当初は白い髪と長いひげをたくわえたゴブリンのような外見だが、原作者のJ・K・ローリングはフリットウィックについて身長が低いこと以外は普通の人間をイメージしていたため[要出典]、第3作『アズカバンの囚人』以降は茶色の髪に口ひげを生やした人間にデザイン変更された。また映画版では、ホグワーツの合唱団の指揮者も担当する。
ポモーナ・スプラウト
演 - ミリアム・マーゴリーズ(映画版)
日本語吹き替え - 山本与志恵(映画版)
担当教科は薬草学。ハッフルパフ寮監。
ずんぐりした体格をもつ中年(初老)の女性で、ふわふわと散らばった髪に継ぎ接ぎだらけの帽子を被っており、植物を育てるため着ている服は泥だらけなことが多い。第2巻ではマンドレイクを育成し、バジリスクによって石にされた生徒を治療する助けとなり、ダンブルドアに感謝される。第7巻終盤のホグワーツの戦いにも参加し、いろいろな植物を投げて対抗する。
セブルス・スネイプ
担当教科は魔法薬学(第1巻 - 5巻)→闇の魔術に対抗する防衛術(第6巻)。スリザリン寮監(第1巻 - 6巻)→校長(第7巻)。
ホラス・ユージーン・フランシス・スラグホーン
映画『ハリー・ポッターと謎のプリンス』でスラグホーンが潜伏する隠れ家の外観として使用されたカンタックス・ハウス英語版
演 - ジム・ブロードベント(映画版)
日本語吹き替え - 森功至(映画版)
担当教科は魔法薬学(第6巻 - 第7巻)。スリザリン寮監(第7巻)。小太りぎみで、はげ頭と長いセイウチひげが特徴的。特徴的な口癖は「ほっほう」。好きなものはオーク樽熟成蜂蜜酒、パイナップルの砂糖漬け。
退職したホグワーツの教授で、ヴォルデモート復活を知って以降は、死喰い人の勧誘から逃れるため、マグルの家を借用しながら転々としてきた。不死鳥の騎士団の存在は知っていたが、死亡率の高さによる恐怖から、ヴォルデモートと敵対しているダンブルドアにはあまり協力的ではない。第6巻でバドリー・ババートン村に潜伏していた際、ダンブルドアとハリーの働きかけを受けて、魔法薬学教授に復任する。かつて同僚だったダンブルドアには「多大な才能」「非常に優れた魔法使い」と高い評価を受けている。閉心術にも長けているほか、学識も豊富で分霊箱についての知識も持っている。
生徒をコレクションのように捉える傾向があり、そのなかでも気に入った生徒を選び、彼らに自分が影響を与えたと感じることを楽しむ。有能な人物を見抜く才能を持っており、自身が見込んだ生徒を集め、「スラグ・クラブ」(スラグはナメクジの意)と呼ばれる会合を開く。スラグホーンはこのクラブのメンバー間で人脈を固め、魔法省、マスコミ、芸能界、スポーツ界などに対する影響力とコネクションを持っている。「純血主義者」が多いスリザリン寮の出身者のなかでは、純血以外の者に対する差別意識はほとんど見られない数少ない人物である。ただし、マグル生まれは純血より魔法の扱いに劣るとは考えているようで、リリー・エバンズやハーマイオニー・グレンジャー、ダーク・クレスウェルといった非常に優秀な生徒がマグル生まれと知って驚く描写はある。気に入っていたリリーに「スリザリン寮に入るべきだった」と幾度も言い、また、シリウス・ブラックだけがブラック家で唯一グリフィンドールに入ったことを残念がり「出来れば一揃い欲しかった」と発言する。しかし、スリザリン生だけをひいきすることはなく、自身が優秀だと認めた人物であれば、他寮の生徒であっても厚遇する。かつてはヴォルデモートや一部の死喰い人もこのスラグ・クラブに名を連ねていた。
復職して以降、かつてのように気に入った生徒や卒業生を招き、スラグ・クラブを開催する。ハリーやハーマイオニーのことを気に入る一方で、ロンのことは「友人」と呼ぶが、名前を「ラルフ」や「ルパート」と間違える[注 3]。なお、復職後は死喰い人にわずかでも関係がある生徒は招待しない。
人間くさい描写もあり、ダンブルドアに給料を上げるよう要求したり、高価なアクロマンチュラの毒液をこっそり採取するために気持ちを偽ってハグリッドの友であったアラコグの葬式に出席したりする。決して悪人ではないが、スリザリンのOBらしく、計算高く日和見主義的な面が目立つ。1996年に現役復帰して以降、生徒は「スラッギーじいさん (Old Sluggy) 」と、陰で呼ぶこともある。死への恐怖から死喰い人との戦いを避けていたが、ダンブルドアの評価に恥じない勇敢な一面を見せ、ホグワーツの戦いでは積極的に戦いに加わり、ヴォルデモートにも立ち向かう。
学生時代のトム・マールヴォロ・リドル(のちのヴォルデモート)と最も親しかった教師であり、リドルは教師という立場の影響力をスラグホーンから学び取った。1943年ごろ、リドルの巧みな話術によって、彼と分霊箱を複数に分割した場合の概要について話した。リドルはスラグホーンと会話する以前に、すでに概要を知っていたが、スラグホーンはリドルにこれを教えたことを悔やみ、自身の記憶に干渉して事実を隠していた。しかし、スラグホーンがヴォルデモートが分霊箱に魂を保存したことを知る、死喰い人以外の唯一の人物であるため、第6巻でハリーに説得され真実を明らかにする。
第7巻でスネイプが校長に就任してからは、スリザリン寮監も兼務する。ホグワーツの戦いでは、一時的にホグワーツを離れたあと、チャーリー・ウィーズリーとともに残って戦っていた生徒たちの友人や家族、ホクズミード在住の魔法使いたちに声をかけ、多くの戦力を引き連れてヴォルデモートと戦う。
映画では原作とは髪型が異なり、セイウチひげもなく、口癖も「こりゃ、たまげた」になっている。ホグワーツの戦いには緒戦から参戦し、複数の死喰い人を倒す。
カスバート・ビンズ
担当教科は魔法史。ホグワーツで唯一のゴーストの教師。その授業は生徒から酷く退屈に思われており、授業で質問をする学生はほとんどいない。第2巻ではハーマイオニーから「秘密の部屋」について質問を受けるが、回答を拒む。
映画版には未登場。
オーロラ・シニストラ
担当教科は天文学
ロランダ・フーチ
演 - ゾーイ・ワナメイカー(映画版) / ヘレナ・リンベリー(舞台『呪いの子』ロンドン公演[注 2]
日本語吹き替え - 火野カチコ(映画版) / 谷育子(ゲーム版)
担当教科は飛行術。寮対抗クィディッチ試合の審判も担当する。鳥のような短い白髪と、鷹のような目を持つ。
クィディッチ用箒のマニアのようで、ハリー・ポッターが「ファイアボルト」を手に入れたときは、ファイアボルトのよさについて延々と語る。彼女自身は「銀の矢」(シルバー・アロー)で飛ぶことを覚えたらしく、この箒が生産中止になったことを残念がる。クイディッチや箒の知識も豊富で飛行技術も高いが、ネビルが箒を暴走させた際には対処できず、吸魂鬼の影響を受けやすいハリー・ポッターが箒を訓練しているにもかかわらず居眠りをする。
映画では、第1作『賢者の石』のみに登場。原作では何度も登場するが、映画版はワナメイカーが報酬の面でトラブルを起こしたため、第2作以降は登場しない。
シルバヌス・ケトルバーン[注 4]
担当教科は魔法生物飼育学(第1巻 - 第2巻)[注 5]。向こう見ずな性格と魔法生物飼育学の性質がもとで、一方の腕と一方の足の半分以外の手足を失っている。
11月22日、魔法使いと魔女のあいだに生まれた。ホグワーツ在学中はハッフルパフ寮に所属し、魔法生物飼育学で好成績を修めたことが、のちに魔法生物飼育学の教授になるきっかけとなった。卒業後はアーマンド・ディペットのもとでホグワーツで魔法生物飼育学の教鞭を取ることになった。着任期間中には62回の謹慎を命じられた。そのうちのひとつは、ハーバート・ビーリーが演出を行なった「豊かな幸運の泉」(「吟遊詩人ビードルの物語」のなかの物語)をモチーフにした劇の劇中で、旅の障害になるイモムシとして用意した、肥らせ呪文をかけたアッシュワインダーが爆発して火災が発生した事件である。これによって大講堂は全焼し劇は中断され、燃えている舞台装置の裏では出演している生徒同士での決闘が繰り広げられた。ビーリーはこの決闘によって飛び交った魔法を浴びて頭が肥大し、入院を余儀なくされた。この火事により怪我人も多発し、この火事の原因を作ったとしてケトルバーンは謹慎処分になった。その後、変身術の教授であったアルバス・ダンブルドアがディペットから校長職を引き継いだときには、ケトルバーンは一方の腕と一方の足の半分以外を失っていたので、通年と比べて幾分落ち着いていた。
第3巻で「手足がまだあるうちに余生を楽しむため」として退職し、後任にはルビウス・ハグリッドが選ばれる。ダンブルドアは退職祝いとして、ケトルバーンの趣味であるドラゴンの聖地訪問のために必要なすばらしい木製の義足をプレゼントする。退職後はホグズミードに移り、2014年ごろに亡くなる。
ウィルヘルミーナ・グラブリー=プランク
魔法生物飼育学の代理教師。第4巻と第5巻で、ハグリッドの代わりに授業を担当する。授業内容はハグリッドと比べて常識的かつ安全で、生徒の関心も高い。
シビル・パトリシア・トレローニー
演 - エマ・トンプソン(映画版)
日本語吹き替え - 幸田直子(映画版)
担当教科は占い学。魔法界で著名な「予見者」、カッサンドラ・トレローニーの曾々孫に当たる。ホグワーツのレイブンクロー寮出身。シェリー酒が好きらしく何本も隠し持っており、「占い学」の教室はつねにシェリー酒の匂いが漂っている。普段は「俗世に下りると心眼が曇る」ため、自分の教室がある北塔の最上階(屋根裏部屋)に篭りきりで、階下に降りてくることはめったにない。
痩せていて大きな眼鏡を掛けており、スパンコールで飾った服を着ていることが多い。他にも腕輪や指輪、鎖やビーズ玉など装着品が多く、ハリーは「きらめく特大トンボ」とたとえる。彼女の授業はつまらないうえに、面倒な作業が多くほとんどの生徒には不評である。また、ハリーに対してはつねに死や不幸を見いだすことから、ハリーは彼女の授業を非常に嫌う。ハーマイオニーも途中で授業を放棄するほど嫌い、マクゴナガルも「占い学」を「魔法の中でも一番不正確な分野の一つ」と評する。だが、ラベンダー・ブラウンやバーバティ・パチルなど一部の女生徒には熱烈に支持される。
自身に予言の才能があると思っているが、その予言はあまり当たらない。ただし、まったく当たらないというわけではなく、第3巻で「イースターのころ、クラスの誰かと永遠に別れることになる」と予言し、実際にハーマイオニーが「占い学」の履修を中止する。また、ごくまれに普段の人格が意識を失い、「本物の予言」を行なうことがある。普段は霧の彼方から聞こえてくるような声で話すが、トランス状態のトレローニーは荒々しく太い声になり、その記憶は残っていない。このことがダンブルドアに教師として採用される決定打となった。作中でトレローニーがトランス状態に陥るのは2回あり、1回目は、彼女が教員に採用された際、ダンブルドアのまえで「ヴォルデモートを倒す者が7月の終わりに生まれる」という予言を、2回目は第3巻で、ハリーのまえで「ピーター・ペティグリューがヴォルデモートのもとに戻る」という予言を残す。
第5巻では、ドローレス・アンブリッジの査察により解雇され、ホグワーツ城から追放されそうになるが、ダンブルドアの機転で城からの追放は免れる。第6巻で復職し、ラベンダー・ブラウンに対し「赤毛の男子に気をつけろ」と予言し、ロン・ウィーズリーと付き合い出すことを示唆する。タロットカードによる占いを2回行ない、物陰に隠れるハリーの存在と、ダンブルドアの死を言い当てる。第7巻終盤のホグワーツの戦いにも参加し、水晶玉を操って頭にぶつけ、フェンリール・グレイバックを気絶させる。
映画版では第3作『アズカバンの囚人』、第5作『不死鳥の騎士団』、第8作『死の秘宝 PART2』に登場。
フィレンツェ
担当教科は占い学(第5巻 - 第7巻)。第5巻でドローレス・アンブリッジによってトレローニーが解雇されたため、ダンブルドアの依頼を受けて就任する。
セプティマ・ベクトル
担当教科は数占い学
バスシバ・バブリング
担当教科は古代ルーン文字学
チャリティ・バーベッジ
演 - キャロリン・ピックルズ(映画版)
日本語吹き替え - 林りんこ(映画版)
担当教科はマグル学(第1巻 - 第6巻)。「日刊予言者新聞」にマグルを擁護する主張を載せたため、第7巻でヴォルデモートに捕らえられて殺され、遺体はナギニの餌にされる。のちに「日刊予言者新聞」では、教職を辞任したと掲載される。不死鳥の騎士団は、夏ごろからバーベッジを見ていないため、その報道を信じていなかった。その死が気づかれるのは、ヴォルデモートが死んだあとのことになる。
アレクト・カロー
担当教科はマグル学(第7巻)。死喰い人のひとり。

闇の魔術に対抗する防衛術の教師

クィリナス・クィレル
演 - イアン・ハート(映画版)
日本語吹き替え - 横堀悦夫(映画版) / 中尾隆聖(ゲーム版第1作)
担当教科はマグル学(物語開始前)→闇の魔術に対抗する防衛術(第1巻)。
ハリーがホグワーツに入学した際、「闇の魔術に対抗する防衛術」教授に転任となる。頭にターバンを巻き、そこからニンニクの匂いを出している。つねに怯えたような態度が特徴で、どもりが激しい。
生徒時代にはレイブンクロー寮に所属。当時は臆病な態度や神経質な様子から周囲にからかわれていたため、彼らを見返したいという思いから、闇の魔術に対する関心を高めていき、好奇心や自己顕示欲を満たすためにヴォルデモートを探し出すことを企てるようになる。その後、ホグワーツの教師に就任し、当初はマグル学を教えていた。休暇を取った際に、アルバニアの森で肉体を失ったヴォルデモートと出会い、力についての語りを受けて忠誠を誓い、頭に取り憑かれる。
ターバンやニンニクの匂いはヴォルデモートを隠すためであり、臆病な態度もすべてヴォルデモートとの繋がりを悟られないための演技である。ただし、ダンブルドアには演技であることを見抜かれており、スネイプとは互いに警戒しあう。ダンブルドアに見抜かれていること自体はクィレル自身も認識しており、スネイプが自分の代わりに悪人と思われていることを、周囲の自分に対する警戒心を和らげるために利用する。ハリーも、クィレル本人に真実を告白されるまで、スネイプがクィレルを暴力的に脅していると考える。優秀な魔法使いである描写がなされているが、ヴォルデモートの主導権を握れると思い上がる浅はかさがあり、スネイプが自身を妨害するのも、スネイプが自分を差し置いてヴォルデモートに成り替わろうとする野心が一番の理由としか思わない。なお、ほかの死喰い人が「闇の帝王」などと呼ぶなか、唯一「ヴォルデモート卿」の名前を口にする。
主君を復活させるために「賢者の石」の奪取を図り、グリンゴッツ魔法銀行に忍び込んで「賢者の石」を盗もうとするが、そのときにはすでに「石」はホグワーツに移動されていたため、失敗に終わる。そしてホグワーツで「石」を奪おうとするが今度はハリーに出し抜かれ、ハリーの身体に残るリリーの愛の魔法に身体を焼かれて死亡する。
映画版は、第1作『賢者の石』に登場。原作とは異なり、最期は土塊と化す。また、グリーンイグアナを飼っている。
ギルデロイ・ロックハート
演 - ケネス・ブラナー[注 6](映画版)
日本語吹き替え - 内田直哉(映画版) / 山寺宏一(ゲーム版)
担当教科は闇の魔術に対抗する防衛術(第2巻)。
闇の力に対する防衛術連盟名誉会員で、勲三等マーリン勲章を授与されている。また、ハンサムでもあり、「週刊魔女」チャーミングスマイル賞を5回連続で受賞した。他人に好かれる魅力があり、多くの女性がファンになる一方で、自己顕示欲の強いナルシストで、勘違いや場の空気を読まない発言を繰り返す。簡単な消失呪文ですらまともにできず、それにより失態を演じようとも、すぐに口八丁手八丁に言い訳を繰り返し、自分の非を認めようとしない。
ホグワーツではレイブンクロー寮に組分けされ、平均を上回る能力を有し学業成績も良かったが、自分がトップでなければ気が済まないわりに、1番の成績を修められたわけでもないため、皆の注目を集めることにばかり打ち込むようになった。在学中は、クィディッチ・ピッチに長さ6メートルの文字で自分のサインを刻んだり、自分の顔の形をした巨大な光る映像を闇の印のように打ち上げたり、自分宛に800通のバレンタインカードを送って、ふくろうの羽や糞などで朝食が中止になる事態を招いたりした。卒業後は、自分の能力を忘却術に一点集中させることに決め、忘却術のみをひたすら訓練するようになる。そして手柄を立てた他人の記憶を抹消し、その手柄を自分のものとして著作に載せることにより、上述の名誉を得てきた。
ダンブルドアはその虚構を見抜いており、ペテン師であることを明るみに出すため、周囲の反対を押し切ってロックハートを闇の魔術に対する防衛術の教授に採用する。その授業は自分の著作を読ませたり武勇伝をジェスチャーを織り交ぜて説明するだけであり、さらにクィディッチの試合で腕を骨折したハリーの治療や決闘クラブなどでも、次々と失態を繰り返し、教師陣には鼻つまみ者扱いされるようにまでになる。しかし、「秘密の部屋」への道で蛇の抜け殻をみたことで、辻褄の合う作り話を即座に語り、学校での保身の術を手に入れる。ジニーが「秘密の部屋」に拉致されたときは、教師陣に「闇の魔術に対抗する防衛術」教授であるから適任だという建前の厄介払いのかたちで救出を依頼され、人知れずホグワーツから逃亡を図るも、ハリーとロンに阻止され「秘密の部屋」に連行される。その途中、隙を見てロンの杖を奪い、ふたりに「忘却術」をかけようとするが、ロンの杖が折れていたために呪文が逆噴射し、すべての記憶を失う。以降、聖マンゴ魔法疾患傷害病院で入院生活を送る。第5巻でハリーたちと再会したときも、サインを書きたがるといった一部の癖は復活しながらも記憶は戻らず、その後も記憶が完全に戻ることはない。
映画版は、第2作『秘密の部屋』に登場。エンディング後、ロックハートの著書を宣伝する写真が「私は誰」と話す。
リーマス・ルーピン
第3巻での教師。狼人間。のちに不死鳥の騎士団のメンバーとして登場する。
アラスター・ムーディ
第4巻での教師。しかし、本物はトランクのなかに閉じ込められており、実際の授業は、死喰い人のひとりであるバーテミウス・クラウチ・ジュニアがポリジュース薬で変身して行い、ヴォルデモートのために暗躍する。
ドローレス・アンブリッジ
第5巻での教師。魔法省のウィゼンガモット大法廷上級次官。ホグワーツ高等尋問官に就任し、さらにはダンブルドアを追い出して校長をも自称し圧政を振るうが、最終的にはホグワーツを追い出される。
セブルス・スネイプ
第6巻での教師。
アミカス・カロー
第7巻での教師。死喰い人のひとり。

職員

ルビウス・ハグリッド
演 - ロビー・コルトレーン(映画版) / クリス・ジャーマン英語版(舞台『呪いの子』ロンドン公演[注 2]
日本語吹き替え - 斎藤志郎(映画版) / 玄田哲章(ゲーム版)
ホグワーツの森番。魔法使いを父に、巨人のフリドウルファを母に持つ半巨人で、体躯は非常に大柄。長髪に加え、顔の下半分を針金のようなもじゃもじゃのひげが覆っている。瞳はしばしばコガネムシにたとえられる。ハリーが初めて接する魔法使いであり、親子以上に年齢が離れているが、ホグワーツ魔法魔術学校への入学案内を届けて以来、よき友人となり、絶対の信頼を寄せる。ハリーを通じてロンやハーマイオニーとも知り合い、親しくなる。
粗野な面もあるが、純朴で優しい。猫以外の動物をこよなく愛し、魔法生物の知識にも精通している。しかし親しい人物や魔法生物を守るために力や魔法を行使することもあり、そのときは恫喝も辞さず、「凶暴」な巨人の血が流れていることを垣間見せる。魔法界において血に飢えた「凶暴な人種」として差別されている巨人族である自分を受け入れ、後述の事件においても無実を信じ、機会を与えたアルバス・ダンブルドアには絶大な信頼を寄せており、ダンブルドアを侮辱する者はいかなる相手であろうといっさい容赦しない。
半巨人であるため、常人を超える怪力を有しており、生身で「失神の呪文」も跳ね返す。ハリーの肩を軽く叩いたつもりが、馬車へ突っ込ませるということもよくある。
危険な珍獣や猛獣ほど飼いたがる傾向があり、みずから交配して尻尾爆発スクリュートを作り出す場面もある。加えて自分の好きなものは自分の友人も好きだと考えるタイプなので、ハリーたちがトラブルに巻き込まれることもしばしばである。のちに「魔法生物飼育学」の教授となるが、教師としての適性は高くないようである。
ハリーたちが小屋へ遊びに来るとよく手料理をふるまうが、その内容は「歯が欠けるほど硬いロックケーキ」「鈎爪入りシチュー」「イタチ肉のサンドイッチ」などであり、ハリーたちとはかなり異なる嗜好の持ち主である。
不死鳥の騎士団の創立メンバーのひとりであり、ほかの騎士団のメンバーとも面識がある。シリウス・ブラックからは第1巻冒頭で空飛ぶ大型バイクを借りる。ロンの実家・ウィーズリー家の人々とも面識があり、とくにロンの次兄チャーリー・ウィーズリーとは、互いに魔法生物好きであることから仲が良い。
オリンペ・マクシームにも好意を持っており、一時は非常に親しい関係になる。禁じられた森に棲むケンタウルスとも友好関係にある。第5巻でホグワーツの教職を引き受けたことで群れから攻撃されるフィレンツェを助けたために仲違いするが、のちに共闘する。異父弟の巨人・グロウプの存在も判明し、禁じられた森でともに暮らすようになる。ハグリッドにとってグロウプは父が死んで以来の家族であり、非常に可愛がる。
かつてはホグワーツのグリフィンドール寮に所属していた。しかし、3年生のときに「秘密の部屋」事件が起こり、当時ひそかに飼っていた巨大蜘蛛のアラゴグが女子生徒(のちの嘆きのマートル)を死亡させたとして、当時監督生を務めていたトム・マールヴォロ・リドルに告発され、退学処分となった。しかし、実際は濡れ衣であり、真犯人はバジリスクを操っていたリドルである。こうして無実の罪を受けながらも、ダンブルドアの配慮により森番として訓練され、ホグワーツに残ることができた。なお、退学に際してハグリッドの杖は折られたことにされたが、実際には彼が持つピンク色の傘にそのまま隠され、現在でもたびたび使用する。
第2巻で「秘密の部屋」事件がふたたび発生すると、前回の犯人として再犯を疑われ、アズカバンへ収監される。のちにハリーとロンが事件を解決し、真犯人が明らかになると釈放され、前回の事件も含めて名誉を回復する。
第3巻では魔法生物飼育学の教授に就任する。第4巻終盤でヴォルデモートが復活すると、不死鳥の騎士団にも参加する。第5巻ではダンブルドアの命を受け、巨人の協力を仰ぐためにオリンペ・マクシームとともに巨人の頭を訪ねる。その後、グロウプを連れてホグワーツに戻り、ともにホグワーツの戦いに参加して生き残る。
ポピー・ポンフリー
演 - ジェマ・ジョーンズ(映画版)
日本語吹き替え - 麻生美代子(映画版)
ホグワーツの校医。傷病の原因を深く追求することはせず、明らかに学校の規則を破ったことが原因でもそれを咎めることはない。また基本的にどのような傷病にも対応できるため、ハリーもよく世話になる。ただし患者の安静を重視しており、面会の制限に関しては厳格である。とはいえ、制限時間を超えた面会を許すこともある。また、周囲の人物に対して不平を言うこともしばしばあり、第2巻ではギルデロイ・ロックハートを「あんな能無しの先生」と評する。第7巻終盤でのホグワーツ最終決戦にも参戦し、ヴォルデモートによって戦闘が中断されたあいだに負傷者の手当てを行なう。
映画版では、第2作『秘密の部屋』、第6作『謎のプリンス』、第8作『死の秘宝 PART2』に登場。
アーガス・フィルチ
演 - デイビッド・ブラッドリー(映画版)
日本語吹き替え - 青野武(映画版第1作 - 第6作)→浦山迅(映画版第8作)
ホグワーツの管理人。非常に意地が悪く、酷いかんしゃく持ち。自身がスクイブであるため、魔法が使える生徒に嫉妬し、罰を与えることを生きがいにしている。そのため、第5巻では生徒に対して厳しい罰を科せるよう約束したドローレス・アンブリッジに、積極的に協力する。猫のミセス・ノリスをペット兼相棒として溺愛しており、生徒にはペットとともにひどく嫌われている。また、悪戯好きのポルターガイスト、ピーブズとも敵対関係にある。司書のマダム・ピンスとは親しい。
映画では、第1作『賢者の石』から登場。原作とは異なり、ホグワーツ最終決戦に参加する。
イルマ・ピンス
演 - サリー・モルトモア(映画版)
ホグワーツの司書禿鷹に似た容姿をしており、短気な性格。本をとても大事にしており、本を大事にしない者は誰であろうと攻撃するよう、自分の管理下にある本すべてに異常な呪いがかけられている。
映画版では第2作『秘密の部屋』に登場。

過去の教職員

歴代校長

アーマンド・ディペット
演 - アルフレッド・バーク
ダンブルドアの前任の校長であり、1940年代から1960年代にかけて校長を務めた。在職中の1942年から1943年にかけて「秘密の部屋」が開かれる事件が発生したが、この事件の黒幕であり、自身が一番気に入っていた生徒でもあったトム・リドルに対し「もしこのまま攻撃が続くようであれば、ホグワーツを閉校にせざるを得ないだろう」と語り、この発言を受けたリドルは同級生であったルビウス・ハグリッドに自身の罪を着せ、みずからもホグワーツへの攻撃を終結させた。リドルの発言を疑わなかったディペットは、ハグリッドに退学処分を言い渡した。リドルの卒業後、闇の魔術に対する防衛術の教授職への就任を打診してきた際は、ダンブルドアの助言によって彼を採用しなかった。その後はダンブルドアに校長職を譲り、1992年に死亡。
映画版では第2作『秘密の部屋』に登場。
ディペット校長のとき、薬草学の教授で、熱心なアマチュア演出家であったハーバート・ビーリーは教授陣と生徒にクリスマスの出し物として豊かな幸運の泉(「吟遊詩人ビードルの物語」のなかの物語)をモチーフにした劇を提案した。しかし、この劇は大失敗に終わった。劇中で、旅の障害になるイモムシとして準備された、肥らせ呪文をかけたアッシュワインダー(これは向こう見ずな性格のシルバヌス・ケトルバーンが用意した)が爆発し、熱い火の粉と灰を降らせながら燃え、大講堂を煙とその残骸で満たした。これによって劇は中断され、燃えている舞台装置の影でラックレス卿役の生徒の元恋人であるアマータ役の生徒と、アシャ役の生徒がラックレス卿役の生徒を巡って激しい決闘を始めた。ビーリー教授はこの決闘によって飛び交った魔法を浴びて頭が肥大し、入院を余儀なくされた。この火事により怪我人も多く出て、夜は医務室が満員になった。ディペット校長は、この火事の原因を作ったケトルバーン教授を謹慎処分とし、それ以降もホグワーツで芝居をやることを禁止した。
フィニアス・ナイジェラス・ブラック
歴代校長のひとり。ブラック家の一員で、シリウス・ブラックの高祖父。尖った山羊ひげが特徴。甲高く不快な声で喋る。ホグワーツ在学中の出身寮であるスリザリンを特別視し、「穢れた血」といったマグル生まれを蔑視する言葉を平然と使うといった、行き過ぎた純血主義の傾向はあるが、グリフィンドール寮出身のダンブルドアを「彼は粋だ」と擁護したこともある。のちに母校の校長に就任したが、子供を「真理を理解しようとしない未熟な存在」として嫌っていたため、ホグワーツ歴代校長の中でもとくに人望がなかった。
ホグワーツ城の校長室とブラック邸に肖像画がある。ホグワーツの肖像画はどこかほかに掛かっている自分の肖像画とを自由に移動できることから、アルバス・ダンブルドアはブラック邸に伝達をするためにたびたびフィニアスを利用する。また第7巻ではスネイプの校長就任を受け、ハーマイオニー・グレンジャーがブラック邸にいる自分たちの動向を探られないように、肖像画を外して自身のビーズバッグに入れて持ち歩く。
玄孫のシリウスには嫌われており、フィニアスも、純血主義の家風に反してウィーズリー家やハーマイオニーをブラック邸に招き入れたシリウスを「ろくでもない曾々孫」と呼ぶ。しかし、第5巻終盤では校長室でシリウスが死んだと聞かされたときは衝撃を受け、即座にブラック邸に移動してシリウスを探す。
デクスター・フォーテスキュー
歴代校長のひとり。赤鼻のでっぷりとした魔法使い。フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラーの店主、フローリアン・フォーテスキューとは苗字が同じ。
エバラード
歴代校長のなかで最も有名な人物のひとり。第5巻で肖像画として登場する。
ディリス・ダーウェント
歴代校長のなかで最も有名な人物のひとり。1722年から1741年まで聖マンゴ魔法疾患傷害病院で活躍した。
エルフリーダ・クラッグ
歴代校長のひとり。魔法評議会委員長も務めており、「ヒトたる存在」を「ヒトの言葉を話すもの」と規定して会議を開いたが、簡単な言葉のみを話すトロールが会場を破壊するなどして再び成立しなかった。またクィディッチの試合でスニジェットを使用することを禁止した。スニジェットに代わるものとして創り出されたのがスニッチである。
オッタライン・ギャンボル
歴代校長のひとり。ホグワーツ特急開通時の校長であり、生徒を確実にホグワーツまで届けるために特急にさまざまな魔法を施した。

過去の教師・職員

ガラテア・メリィソート
アーマンド・ディペットが校長であったころの闇の魔術に対する防衛術の教授であり、同教科を約50年のあいだ教えていた。彼の退職後にトム・マールヴォロ・リドルが同教科の担当に志願したものの採用は見送られ、以来ヴォルデモートが死亡するまでのあいだ、この教科を2年以上担当した教師は存在しない。
ハーバート・ビーリー
アーマンド・ディペットが校長であった頃の薬草学の教授であり、スプラウトの前任の教授で、熱心なアマチュア演出家でもあった。退職後は魔法演劇アカデミー(W.A.D.A.)で演劇を教えていた。後年にはクリスマスのパーティの出し物として、寓話の豊かな幸運の泉をモチーフにした劇を提案し演出も行なった。しかしこの時ケトルバーンの失態により火災と劇の役者同士による決闘が起こり、以降この作品を劇でやることはなかったという。
アポリオン・プリングル
アーサー・ウィーズリーが学生だったころの管理人。
オッグ
ハグリッドの前任の森番。
パトリシア・レークピック
スマートフォン用ゲーム『ハリー・ポッター:ホグワーツの謎英語版』に登場。同作の主人公が5年時(ハリーが入学する3年前)の闇の魔術に対する防衛術の教授。3年時に「呪い破り」としてホグワーツに来校する。スネイプとは学生時代からの知り合いだが、関係は険悪。主人公に対しても敵か味方か曖昧な態度を取る。シックルワースという名前のニフラーを飼っている。
その正体は闇の魔女で、「R」と協力して呪われた部屋を開けることが目的だった。そして主人公たちを利用して呪われた部屋を開けるも、彼らの反撃により撤退し、闇の魔術に対する防衛術の教授を放棄。そして翌年禁じられた森での戦いでローワンを殺害する。

創始者

ゴドリック・グリフィンドール
「西の荒野」からホグワーツに移住し、ほかの3人とともにホグワーツを創設した。その出身地は、のちに彼の名前をとってゴドリックの谷と名付けられた。また、ゴドリックが遺したグリフィンドールの剣は、物語の中でハリーたちの助けとなる。蛙チョコレートのカードにもなっている。
寮の信条や組分け帽子の歌にもあるように、勇猛果敢で騎士のような人物と思われる。創設者のなかでもとくにスリザリンとは断琴の交わりを結んでいたが、純血主義のスリザリンとは次第に考えが合わなくなり、一転して不和となる。マグルのホグワーツ入学を支持し、マグルに対してもある程度理解を示していたが、善悪問わずすべての者に教えを与えたのはヘルガ・ハッフルパフが唯一だったとされ、マグルに対しては寛容であり差別をしなかったが、サラザール・スリザリンのような純血主義者や、闇の魔術に傾倒していた者に対しては、差別意識があったようである。
ヘルガ・ハッフルパフ
ウェールズからホグワーツに移住し、ほかの3人とともにホグワーツを創設した。寮の信条や組分け帽子の歌にもあるように、包容力があり、心優しく温厚な性格と思われる。創設者の中で唯一差別をせず(これはサラザールの純血主義はもちろん、ゴドリックの勇気やロウェナの英知に優れるものを良しとする思想も差別として含まれる)、すべての者に教えを与えたため、人望が厚かった。料理上手でもあったらしく、ホグワーツで宴などに出される食事のレシピの多くを発明していた。子孫はヘプジバ・スミス
ロウェナ・レイブンクロー
スコットランドからホグワーツに移住し、ほかの3人とともにホグワーツを創設した。寮の信条や組分け帽子の歌にもあるように、怜悧な頭脳を誇ると思われる。また素晴らしい創造性の持ち主で、動く階段を始めとする学校内の設備はすべて彼女の手製だという。グリフィンドールとスリザリンの諍いが原因で病気がちになり、娘・ヘレナに宝の髪飾りを盗まれた不幸も重なって、若くして生涯を終えた。なお、ヘレナは「灰色のレディ」としてレイブンクロー寮憑きのゴーストになっている。
サラザール・スリザリン
「東の湿原」からホグワーツに移住し、ほかの3人とともにホグワーツを創設した。寮の信条や組分け帽子の歌にもあるように、野心に溢れ狡猾さを備えた性格と思われる。また蛇語が堪能だった。マグルに対する差別意識が酷く、このことが創設者間の不和の一因となった。組分け帽子の歌によればグリフィンドールとの諍いは凄まじく、決闘もしたようだが、もとは断琴の交わりを結んだ仲だった。やがてサラザールはホグワーツ城から去るが、去る前に「この学校で教えを受けるに相応しからざる者(=マグル生まれ)」を追放するために「秘密の部屋」を設け、中にバジリスクを棲まわせたとされる。名前はポルトガルの実在の人物で大学教授から独裁者となったアントニオ・サラザールに由来する[1]

脚注

注釈

  1. ^ ドローレス・アンブリッジが臨時校長に就任するが、正式な校長とは認められず、校長室への入室も拒否される。
  2. ^ a b c その他の公演におけるキャストについては「ハリー・ポッターと呪いの子#キャスト」を参照。
  3. ^ いずれも「R」で始まる名前だが、後者は映画版でロン役を演じたルパート・グリントにちなむ。映画版では「ウォレンビー」や「ウェンビー」などと間違えて覚えられる。
  4. ^ 吟遊詩人ビードルの物語』で名前が明かされる。
  5. ^ 魔法生物飼育学は3年次から履修可能な教科なので、ハリーはケトルバーンの授業は受けない。
  6. ^ 当初はヒュー・グラントにオファーがあったが、スケジュール調整の関係で実現しなかった。

出典