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「メタバース」の版間の差分

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[[File:Second Life 11th Birthday Live Drax Files Radio Hour.jpg|thumb|right|300px|[[Second Life|セカンドライフ]]での[[アバター]]の交流]]
'''メタバース'''、'''メタヴァース''' ({{lang-en-short|Metaverse}}) は、[[SF作家]]・[[ニール・スティーヴンスン]]による1992年の著作『[[スノウ・クラッシュ]]』の作中で登場する[[インターネット]]上の[[仮想世界]]のこと。転じて、将来における[[インターネット]]環境が到達するであろう[[概念|コンセプト]][[モデル]]{{要曖昧さ回避|date=2021年9月}}や、仮想空間サービスの通称としても用いられる。[[メタ]] (meta-) と[[ユニバース]] (universe) の[[合成語]]。
'''メタバース''' ({{lang-en-short|Metaverse}}) は、[[コンピュータ]]や[[コンピュータネットワーク]]の中に構築された現実世界とは異なる[[3次元]]の仮想空間やそのサービスのことを指す<ref name="xtech20211001">{{Cite web |url=https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00692/093000065/|author= 中田敦|title=ザッカーバーグが入れ込む「メタバース」、15年前の気恥ずかしいブームと何が違う|website=日経XTECH|publisher=[[日経BP]]|date= 2021-10-01|accessdate=2021-11-24}}</ref>。日本における意味合いにおいては、基本的にバーチャル空間の一種で企業やVR(ヴァーチャルリアリティ)を活用し2021年以降、新たに参入した人間達が集まっている[[商業]]的な空間の事が主にそう呼ばれる。将来的に[[インターネット]]環境が到達するであろう[[概念|コンセプト]]で、利用者はオンライン上に構築された[[3次元コンピュータグラフィックス|3DCG]]の仮想空間に世界中から思い思いの[[アバター]]と呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケーションしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行なったり、そこをもう一つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されている<ref name="itmedia2109">{{cite web|url= https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2109/06/news023.html |title=いまさら聞けない「メタバース」 いま仮想空間サービスが注目される“3つの理由”|date= 2021-09-06 |accessdate=2021-11-24|website= ITmedia NEWS|publisher= [[アイティメディア]]}}</ref>。


英的名称に於けるメタバース(metaverse)とは、[[英語]]の「[[超]]([[メタ|meta]])」と「巨大な空間([[ユニバース|universe]])」を組み合わせた[[造語]]で、もともとは[[SF作家]]の[[ニール・スティーヴンスン]]が1992年に発表した[[サイバーパンク]]小説『[[スノウ・クラッシュ]]』に登場する架空の仮想空間サービスの名称だったが、その後、テクノロジーの進化によって実際にさまざまな仮想空間サービスが登場すると、それらの総称や仮想空間自体の名称として主に英語圏で用いられるようになった<ref name="itmedia2109"/><ref name="itmedia2111">{{cite web|url= https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2111/01/news095.html |title=メタバースの原典、『スノウ・クラッシュ』が復刊 早川書房から2022年1月に出版予定|date= 2021-11-24 |accessdate=2021-11-24|website= ITmedia NEWS|publisher= [[アイティメディア]]}}</ref>。
メタバースに関連した概念として、仮想空間サービス([[アバターチャット]])・[[バーチャルリアリティ]]や[[サイバースペース]]がある。


仮想空間の名称は日本には他にも元々複数有り、[[Serial experiments lain|WIRED]](つながっている場所)、[[サイバースペース|バーチャル空間]]、[[VR]](仮想現実空間)、電脳世界、サイバー空間と呼ばれる。
== 機能 ==
メタバースの本来の意味は、インターネット上に構築された仮想の[[三次元]][[空間]]であり、利用者は[[アバター]]と呼ばれる自分の分身を介して仮想空間に入ることでその世界の探索・他の利用者とのコミュニケーションを図ることができ、その他にも仮想世界内の仮想通貨を用いた買い物や、サービス内で商品を制作して販売する経済活動ができたり、利用者自らが作ったゲームなどの、さまざまなコンテンツを楽しむこともできる。


== 概要 ==
== メタバースを志向したサービス ==
[[1997年]]には[[ウルティマオンライン]]が[[世界]]で初めて[[MMORPG]]として[[商業]]的に成功しており、[[オンライン]]における[[アバター]]を用いた[[活動]]と[[ユーザー]]間の交流という考え方も、その後の様々な[[MMORPG]]をベースに普及してきた。それだけではなく、熱心なユーザーを中心としてゲームで活動した仲間と現実で出会うなど、仮想世界から現実世界への社会的なフィードバックも起き始めていた。
メタバースに近いシステムを目指して構築されたサービスとしてを以下に挙げる。[[社会]]を構築するための[[電子空間]]であり、[[MMORPG]]とは異なり、背景の物語・決められた目的や倒すべき敵などは存在せず、利用者同士の交流や商業活動、学術的な研究を主目的に活用されているものが多い。没入感を高めるために[[没入型デジタル環境]]やバーチャルリアリティ[[システム]]も用いられる。


世界で最初にメタバースが注目されたのは2000年代中盤からだった。2006年頃に起こった「メタバース的」な仮想世界サービスの[[先駆け]]と言える[[Second Life]]のブームがきっかけだった<ref name="xtech20211001" /><ref name="itmedia2109" /><ref name="tokurikimotohiko">{{Cite web |url=https://news.yahoo.co.jp/byline/tokurikimotohiko/20210920-00259168|author=徳力基彦|title=世界が注目する「メタバース」で、日本企業は独自の存在感を見せることができるか|website=|publisher=[[Yahoo!]]|date= 2021-09-20|accessdate=2021-11-24}}</ref>。当時、ユーザー数が100万人を超えたばかりのSecond Lifeには米国の大手金融機関やコンピュータメーカーなどが参入し、3DCGで作られた仮想世界でアバターを使い、プロモーション活動や発表会などを開催していた<ref name="xtech20211001" />。[[iPhone]]もまだ世に出ていない当時、仮想世界に参加する手段は[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]だけで、ユーザーは[[マウス (コンピュータ)|マウス]]と[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]を駆使しながらアバターを操っていた<ref name="xtech20211001" />。この当時はメタバースという言葉が知られておらず、[[MMORPG]]から派生したサービスとして認識されていた。
=== 日本国外 ===

2021年、世界的ソーシャルネットワーク企業の[[Facebook]]がメタバース実現に向けて本格的に動き出したことで「メタバース」という用語が業界で再浮上した<ref name="itmedia2108">{{cite web|url= https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2108/15/news017.html |title=NianticのハンケCEO、「メタバースはディストピア。よりよい現実を構築しよう」|date= 2021-08-15 |accessdate=2021-11-24|website= ITmedia NEWS|publisher= [[アイティメディア]]}}</ref>。10月にはFacebookは社名を「Meta(メタ)」に変更すると発表<ref name="nikkei20211029">{{cite web|url= https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN258L20V21C21A0000000/|title=Facebook、社名を「メタ」に変更 仮想空間に注力|date= 2021-10-29|accessdate=2021-11-24|website=|publisher=[[日本経済新聞]]}}</ref><ref name="techcrunch20211029">{{Cite web |url=https://jp.techcrunch.com/2021/10/29/2021-10-28-facebook-changes-its-corporate-branding-to-meta/|author=|title=フェイスブックが「Meta」に社名変更、メタバースを中核事業に|website=[[TechCrunch]]|publisher=Boundless|date= 2021-10-29|accessdate=2021-11-24}}</ref>。同社は[[ソーシャル・ネットワーキング・サービス|SNS]]を主軸に成長してきたが、生みの親である[[マーク・ザッカーバーグ]][[CEO]]は、以後は新たな社名のもと、仮想空間の構築に注力し、数年内にSNSの企業からメタバースの企業へ変わると宣言した<ref name="nikkei20211029" /><ref name="techcrunch20211029" />。ザッカーバーグは2015年時点で「未来では常に装着していられるデバイスによってコミュニケーションは改善される」と語っており、ユーザーはVRヘッドセットを使って「メタバースに[[テレポート]]」して、仮想世界の中でリアルなコミュニケーションをするのだという<ref name="xtech20211001" />。Facebookは2019年にVRワールド「Facebook Horizon」を発表すると、2021年7月にはメタバースを「次のコミュニケーション[[プラットフォーム (コンピューティング)|プラットフォーム]]」と位置付け、10月に名称から企業名を廃して「Horizon Worlds」と改称してメタバースのプラットフォームとした<ref>{{cite web|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/14/news073.html|title= Facebookのメタバース用ヘッドセットのプロトタイプをCEOと次期CTOが披露 |date= 2021-10-14|accessdate= 2021-11-24|website=ITmedia|publisher=アイティメディア株式会社}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/08/news068.html|title=Facebook、メタバースから企業名を廃し「Horizon Worlds」に 1000万ドルのファンドも立ち上げ|date= 2021-10-08|accessdate= 2021-11-24|website=ITmedia|publisher=アイティメディア株式会社}}</ref>。VR空間についてはHorizonという名称で統一し、それまでOculusブランドで展開されてきたVR[[ヘッドセット]]など[[VR]]/[[AR]]分野の[[ハードウェア]]については、2022年初頭よりMetaブランドへの統合を行っていくとのこと<ref>{{Cite news | url = https://www.famitsu.com/news/202110/29239032.html| title =Facebookが“Meta”に社名変更。メタバース構想に注力する一方、2022年初頭よりVRのブランドをOculusからMetaに移行| website = [[ファミ通]]| publisher = [[KADOKAWA]] | date = 2021-10-29| accessdate =2021-11-24}}</ref>。

それに対し、[[Google]]から[[スピンアウト]]した[[スタートアップ企業]][[Niantic, Inc.|Niantic]]は、AR技術を使って現実の世界とデジタルの世界を融合させ、人々を直接結びつけるという[[没入型デジタル環境]]の仮想世界ではない「現実世界のメタバース」を提唱した<ref name="itmedia2108"/><ref name="techcrunch20211109">{{Cite web |url=https://jp.techcrunch.com/2021/11/09/2021-11-08-niantic-reveals-its-vision-for-a-real-world-metaverse-releases-lightship-ar-developer-kit/|author=|title=Nianticが「現実世界のメタバース」というビジョン&AR開発者キット「Lightship」を発表、AR体験構築をよりアクセシブルに|website=[[TechCrunch]]|publisher=Boundless|date= 2021-11-09|accessdate=2021-11-24}}</ref><ref name="techcrunch20211123">{{Cite web |url=https://jp.techcrunch.com/2021/11/23/2021-11-22-niantic-raises-300m-at-a-9b-valuation-to-build-the-real-world-metaverse/|author=|title=ナイアンティック「現実世界のメタバース」構築のために約344億円調達、評価額1兆328億円に|website=[[TechCrunch]]|publisher=Boundless|date= 2021-11-23|accessdate=2021-11-24}}</ref>。Nianticの創業者兼CEOである[[ジョン・ハンケ]]は、2021年8月以降、VRヘッドセットに拘束されるようなメタバースを「[[ディストピア]]の悪夢」と呼んでいる<ref name="techcrunch20211123"/>。人気ARゲーム「[[Pokémon GO|ポケモンGO]]」などの開発を手掛けるNianticは、2021年11月にARアプリ開発者向けの開発キット「Lightship ARDK(Niantic Lightship AR Developer Kit)」を公開した。これは 同社のARゲームの動作基盤となっているプラットフォーム「Niantic Lightship Platform」を他の開発者にも提供してARアプリ開発を後押しするというもので、デベロッパーはそれを利用して新たなプロジェクトを生み出すことができる<ref name="techcrunch20211109"/><ref name="xtech00191">{{Cite web |url=https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00086/00191/|author=佐野正弘|title=ナイアンティックがAR技術を外部提供、メタバースへの流れに抵抗する理由|website=日経XTECH|publisher=[[日経BP]]|date= 2021-11-22|accessdate=2021-11-24}}</ref>。これには自力で開発するには相当な手間と労力が必要になる技術を公開することで独立系の開発者がARを活用したアプリを作成することを容易にし、開発者を増やすことで「現実世界のメタバース」というコンセプトを広めていくという狙いがある<ref name="techcrunch20211123"/><ref name="xtech00191"/>。また同社は、2千万ドル(約22億6500万円)規模のNiantic Venturesファンドを開設し、Nianticのビジョンに合致する企業に投資する<ref name="techcrunch20211109"/>。ローンチ時点で、すでに[[コーチェラ・フェスティバル]]、英国の歴史的王宮を管理する非営利組織Historic Royal Palaces、[[ユニバーサル・ピクチャーズ]]、[[全米プロゴルフ協会]]などのブランドと提携した<ref name="techcrunch20211109"/>。

一方で、2010年代には広い意味での仮想空間としてのメタバースがすでに生まれ始めていた<ref name="tokurikimotohiko"/>。[[オンラインゲーム]]では2020年時点で仮想世界的なものが複数存在し、圧倒的な数のユーザーを集めていた<ref name="tokurikimotohiko"/>。[[Minecraft]]や[[Roblox]]といった仮想空間を作れるゲームや[[XBOX]]を保有している[[マイクロソフト]]も見逃せない存在となっており、メタバースはネット大手企業による次の戦いの場となりつつある<ref name="xtech20211001"/><ref name="tokurikimotohiko"/>。[[Epic Games]]が運営するオンライン[[バトルロイヤルゲーム]]の「[[フォートナイト (ゲーム)|フォートナイト]]」はVRゴーグルを使うタイプの仮想空間ではなく、そしてゲームがベースとなっている。しかし、アバターを使ったオンライン[[コンサート]]が実施されるなどゲーム以外の楽しみ方をするユーザーの数は年々増加し、2020年に実施された[[トラヴィス・スコット]]のバーチャルコンサートでは、同時接続数1230万人という小さな国家の総人口並みの人数が参加している<ref name="tokurikimotohiko"/>。2021年までに[[ソニーグループ]]はEpic Gamesに累計で少なくとも4億5000万ドルを投資している<ref name="tokurikimotohiko"/>。[[任天堂]]のゲーム「[[あつまれ どうぶつの森]]」も、メタバースの一つとされている<ref name="itmedia2109"/><ref name="itmedia2108"/>。累計販売本数は3200万を超えており(2021年時点)、[[JTB]]がJTB島を公開するなど企業活用の模索もされている<ref name="tokurikimotohiko"/>。ゲームから「メタバース」へのアプローチは、日本のゲーム企業にとっても重要な挑戦分野と言え、日本におけるメタバース推進者の一人である[[Gumi (企業)|gumi]]創業者の国光宏尚は、「ソード・オブ・ガルガンチュア」などのVRゲームを手がけるThirdverseの代表取締役としてメタバース事業に注力することを宣言した<ref name="tokurikimotohiko"/>。[[GREE]]グループは子会社の「REALITY」が提供するアニメ調のアバターを使った[[スマートフォン]]向けバーチャルライブ配信アプリを軸に、メタバース事業に注力することを宣言した<ref name="tokurikimotohiko"/>。[[メタップス]]創業者と知られる[[佐藤航陽]]は、株式会社スペースデータにおいて衛星データからバーチャル空間に世界を自動生成する[[AI]]を開発。自動生成された地球の様々な地域の3Dモデルを公開していき、誰でも無料で使えるように無償提供していく予定だと発表した<ref name="tokurikimotohiko"/>。

2021年10月、調査企業モーニングコンサルトが米国の成人2200人を対象に [[Facebook]]に対する世論調査を行いFacebookの新たなプロジェクトであるメタバースに興味はあるかと尋ねたところ68%が興味なしと回答した。メタバースに興味ある人は[[ミレニアル世代]](興味があるが46%)、[[Z世代]](同44%)、都市部のコミュニティにいる人(同43%)、男性(同39%)の順だがどの層も半分以下となった<ref>{{cite news|url=https://forbesjapan.com/articles/detail/44204|title=ザッカーバーグのメタバースに「興味なし」68%、米世論調査|publisher=forbesjapan|date=2021-11-05|accessdate=2021-11-06}}</ref>。

「メタバース」がこのまま普及していくのか、どのような方式が主流になるのか、インターネットのように様々な企業が作った空間が相互につながる形になるのか、インターネット以前の[[パソコン通信]]のように企業ごとに全く別の空間になるのか、現段階(2021年)ではまだはっきりしていない<ref name="tokurikimotohiko"/>。

== 潜在的実現例 ==
[[File:Nthfloor-art.jpg|thumb|right|[[N階]]と呼ばれる[[バーチャルオフィス]]スペースの例]]
開発者の一部は、作業の生産性を向上させるためにメタバーステクノロジーを使用することを提案している<ref name=":42">{{Cite web|author=Veronica Combs |date=2021-10-29|title=The metaverse: What is it?|url=https://www.techrepublic.com/article/metaverse-what-is-it/|access-date=2021-11-01|website=TechRepublic|language=en}}</ref><ref>{{Cite web|last=Warren|first=Tom|date=2021-11-02|title=Microsoft Teams enters the metaverse race with 3D avatars and immersive meetings|url=https://www.theverge.com/2021/11/2/22758974/microsoft-teams-metaverse-mesh-3d-avatars-meetings-features|access-date=2021-11-03|website=The Verge|language=en}}</ref><ref>{{Cite web|title=The Metaverse: What It Is, Where to Find it, Who Will Build It, and Fortnite|url=https://www.matthewball.vc/all/themetaverse|access-date=2021-11-03|website=MatthewBall.vc|language=en-US}}</ref>。

教育セクター内では、学習のためのインタラクティブ環境を考慮に入れる方法として提案された<ref name=":22">{{Cite news|last=Needleman|first=Sarah E.|date=2021-10-16|title=The Amazing Things You'll Do in the 'Metaverse' and What It Will Take to Get There|language=en-US|work=Wall Street Journal|url=https://www.wsj.com/articles/the-amazing-things-youll-do-in-the-metaverse-and-what-it-will-take-to-get-there-11634396401|access-date=2021-10-25|issn=0099-9660}}</ref>。

メタバースは、不動産セクターでバーチャルリアリティのホームツアーを主催することも可能である<ref name=":22" />。

== テクノロジー ==
[[File:Metaverse, illusion and reality.jpg|thumb|学生の幻想と自然の経験の対比(メタバースと現実)]]
メタバースは、既存のインターネット技術への拡張案である<ref name=":32">{{Cite web|last=Antin|first=Doug|date=2020-05-05|title=The Technology of the Metaverse, It's Not Just VR|url=https://medium.com/swlh/the-technology-of-the-metaverse-its-not-just-vr-78fb3c603fe9|access-date=2021-10-25|website=The Startup|language=en}}</ref>。メタバースのアクセスポイントには、[[拡張現実]](AR)、[[複合現実]]、[[仮想現実]](VR)、[[仮想世界]]のテクノロジーに加えて、汎用コンピューターとスマートフォンが含まれる<ref name=":32"/>。

メタバース関連の研究とテクノロジーに対するビジネスと商業の関心には、2014年にVR会社[[Oculus VR]]を買収した[[Facebook]]が含まれ、さまざまなサービスを接続する3Dソーシャルスペースを構築する計画を発表した<ref name=":82"/>。

メタバースのVRテクノロジーへの依存は、その開発と大規模な採用に制限を課している<ref name=":32"/>。コストとデザインのバランスに起因する制限には、高品質のグラフィックスの欠如と機動性の欠如が含まれる。軽量のワイヤレスヘッドセットは、かさばる有線VRゴーグルシステム用に最適化された画質に欠けている<ref name=":82">{{Cite news|date=2021-08-30|title=What is the 'metaverse'? Facebook says it's the future of the Internet.|url=https://www.washingtonpost.com/technology/2021/08/30/what-is-the-metaverse/|access-date=2021-11-01|newspaper=Washington Post|language=en}}</ref>。このテクノロジーを大規模に採用するためのもう1つの問題はコストである。2021年にはHTC Vive Pro2ヘッドセットにコントローラーが追加された<ref name=":82"/>。

2021年、韓国政府は、統一された全国的なVRおよびARプラットフォームを構築することを目的とした全国的なメタバース同盟の創設を発表<ref>{{cite web|last=Sharwood|first=Simon|date=May 18, 2021|title=South Korea creates 'metaverse alliance' to build an open national VR platform|url=https://www.theregister.com/2021/05/18/south_korea_metaverse_alliance/|work=[[The Register]]|accessdate=2021-11-01}}</ref>。

=== 技術基準 ===
仮想環境間で共通の標準、インターフェース、および通信プロトコルが開発中である。コラボレーションとワーキンググループは、次のような仮想環境間の相互運用性をサポートするための標準とプロトコルを作成しようとしている。

*[[OpenXR]]、VRおよびARデバイスとインターフェイスするためのアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)、[[クロノス・グループ]](2019年 – 現在)
*仮想世界 - システム仮想コンポーネントワーキンググループの標準(P1828)<ref name="IEEE VW Standard Working Group2">{{cite web|date=2014-06-08|title=Web Archive of IEEE VW Standard Working Group|url=http://www.metaversestandards.org/index.php?title=Main_Page|url-status=bot: unknown|access-date=2016-01-29|archive-url=https://web.archive.org/web/20140608135859/http://www.metaversestandards.org/index.php?title=Main_Page|archive-date=2014-06-08}}</ref><ref>{{cite web|title=Virtual Worlds - Standard for Systems Virtual Components|url=http://standards.ieee.org/develop/wg/Virtual_Worlds.html|access-date=2011-10-08|publisher=[[IEEE]]}}</ref>、[[IEEE]](2010年 – 現在)
*情報技術 - メディアのコンテキストと制御 - Part 4:仮想世界のオブジェクト特性(ISO / IEC 23005-4:2011年)<ref>{{cite web|title=Information technology -- Media context and control -- Part 4: Virtual world object characteristics (ISO/IEC 23005-4:2011)|url=http://www.iso.org/iso/iso_catalogue/catalogue_tc/catalogue_detail.htm?csnumber=54988|access-date=2011-10-08|publisher=[[International Organization for Standardization|ISO]]}}</ref>、[[国際標準化機構|ISO]](2008年 – 現在)
*没入型教育テクノロジーグループ(IETG)<ref>{{cite web|title=Immersive Education Technology Group (IETG)|url=http://mediagrid.org/groups/technology/grid.ied/|url-status=dead|archive-url=https://web.archive.org/web/20110908045542/http://mediagrid.org/groups/technology/grid.ied/|archive-date=2011-09-08|access-date=2011-10-08|publisher=Media Grid}}</ref>、メディアグリッド(2008年 – 現在)
*仮想世界地域エージェントプロトコル(VWRAP)<ref>{{cite web|title=Virtual World Region Agent Protocol (VWRAP)|url=http://tools.ietf.org/wg/vwrap/|access-date=2011-10-08|publisher=[[IETF]]}}</ref>、[[Internet Engineering Task Force|IETF]](2009年 – 2011年)
*メタバースロードマップ<ref>{{cite web|title=The Metaverse Roadmap|url=http://metaverseroadmap.org/|access-date=2011-10-08|publisher=Acceleration Studies Foundation}}</ref>、アクセラレイション・スタディーズ・ファウンデーション(2006年 – 2007年)
*[[オープンソース・メタバース・プロジェクト]](2004年 – 2008年)
*[[X3D]]、インタラクティブリアルタイム3D([[Web3D]])のオープンスタンダードとしてのバーチャルリアリティモデリング言語([[VRML]])の後継。 X3Dは、仮想現実と拡張現実をWebと統合するための承認された標準<ref>{{Cite web|title=X3D Specification, ISO/IEC 19775-1:2004 -- Part 1: Architecture and base components|url=https://www.web3d.org/documents/specifications/19775-1/V3.0/Part01/Architecture.html|access-date=2021-11-03|website=www.web3d.org}}</ref>。

== 批判と懸念 ==

=== バズワードとにわか専門家 ===
メタバースという言葉は定義が曖昧であり<ref name="moguraVR">{{Cite web|url=https://www.moguravr.com/cluster-conference-redefining-the-metaverse/|title=クラスターが「メタバースを再定義する」カンファレンスを開催、大規模アップデートも発表 11月1日に|website=|publisher=MoguraVR|date=2021-10-15|accessdate=2021-12-18}}</ref>、専門用語風であり、投機的であり、しばしば[[バズワード]]であるとされる<ref name="buzzword">{{Cite news |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/b8b28fd5fb85c78debbe2e00c905886762a4d0e4 |title=バズワードとなるメタバースに生じた「3つの誤解」。時制と媒体、そして正統性への課題点 |newspaper=yahoo!news|date=2021-12-01 |accessdate=2021-12-10}}</ref>。投資性が高いらしいが、それが何か不透明である、という状況に乗じて、「『乗り遅れたくない』『金もうけのチャンス』という焦りを利用したメタバースについての[[情報商材]]、専門家、[[悪徳商法]]も次々に現れており、にわか専門家、[[オンラインサロン]]が大量出現しているという<ref name="china">{{Cite news |url=https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2111/25/news031_3.html |title=映画『アバター』の聖地も便乗、メタバースに群がるにわか専門家 |newspaper=ITmedia|date=2021-11-25 |accessdate=2021-12-10}}</ref>。メタバースを商材に掲げる企業が雨後の筍のように乱立している様について、[[Roblox]]関連企業のCEOは、「私が思い出すのは、インターネットの黎明期だ。どこを見てもインターネット一色で、誰もが自称『インターネット企業』だった」と初期の[[インターネット・バブル|インターネットバブル]]に状況をなぞらえている<ref name="china2">{{Cite news |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/7170fdc24b21889c370959e1cc94a83fe4b3269f?page=2 |title=メタバース の専門家、「本物」と「偽物」の見分け方:続々現れる「自称」の輩に騙されるな |newspaper=yahoo!news|date=2021-12-03 |accessdate=2021-12-10}}</ref>。中国ではメタバースが「金を産みそうな未来技術」として言葉が一人歩きし、ひともうけを企む[[インフルエンサー]]や企業が湧き出て収拾がつかなくなっている。中国検索エンジン大手[[百度]]の副総裁は2021年12月に開かれた自社のイベントで、「メタバースでひともうけを考える企業は多く、どれが本物か見分けがつかない状態だ。今は期待値だけが上がっており、来年後半か再来年にはバブルがはじけると信じている」と苛立ちを隠さなかったという<ref name="china2" />。

=== 投資詐欺===
近年、メタバースの話題性に乗じた[[金融商品詐欺|投資詐欺]]が急増しているという。米IT情報誌の[[CNET|cnet]]が報じるところによると、米国では2021年にサイバー犯罪の被害額が過去最悪なまでに激増し、激増の内訳は[[詐欺]]および[[投資]]であるという<ref name="cnet">{{Cite news |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/a52303bf815437b8074a43a5b72721fa298bed55 |title=2021年の米国サイバー犯罪被害、年初来累計35億ドルで過去最悪--NFTやメタバースに用心 |newspaper=yahoo!news|date=2021-12-09 |accessdate=2021-12-10}}</ref>。同紙では「サイバー犯罪者たちが[[暗号通貨|暗号資産]]や[[非代替性トークン|NFT]]、メタバースといった注目度の高い話題を悪用し、架空のプロジェクトをでっち上げてお金を巻き上げた」というITセキュリティ企業の見解を紹介し、「NFTやメタバースに用心」と題して報じた。日本ではメタバースを題材とした投資詐欺として有名なものに[[Xing World|エクシングワールド]]があり、メタバース上の架空の仮想空間への投資話で資金を詐取する「[[金融商品詐欺|投資詐欺]]」「[[マルチ商法]]」「バーチャル[[原野商法]]」として社会問題となったことがある。

=== 暗号資産(暗号通貨/仮想通貨) ===
[[暗号通貨]]とは[[分散型|非中央集権的]]な[[デジタル通貨]]を指し<ref name="nichigin">{{Cite web|url=https://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/money/c27.htm/|title=暗号資産(仮想通貨)とは何ですか?|publisher=[[日本銀行]]|date=2021-12-07|accessdate=2021-12-11}}</ref>、暗号通貨は[[通貨]]としてメタバース内での決済に使われる'''ことがある'''に過ぎない、メタバースとは直接的には関連のない別個の概念である<ref group="注">前述のように、現状すでにあるサービスも、技術開発が進むメタバースも、暗号資産やNFTとの間で、直接の関わりはない</ref><ref name="ITmedia">{{Cite news |url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/10/news126.html |title=「日本メタバース協会」の違和感 “当事者不在”の団体が生まれる背景 |newspaper=ITmedia|date=2021-12-10 |accessdate=2021-12-10}}</ref>。現時点ではほとんどのメタバースで暗号通貨が利用されていないにも関わらず、暗号資産がメタバースの基幹技術であるかの如く喧伝し<ref name="zaikei">{{Cite news |url=https://www.zaikei.co.jp/article/20211210/651349.html |title=少なくとも現時点では、多くのユーザを抱えるソーシャルVRプラットフォームはブロックチェーンやNFTを利用していない。にも関わらず、最近の報道では同技術が(今の)メタバースの基盤であるかのように語られることがあり、ソーシャルVR利用者の間ではかねてより疑問の声があがっていた。 |newspaper=財経新聞 |date=2021-12-10 |accessdate=2021-12-14}}</ref>、暗号資産への投資を呼び掛ける動きがある。これら動向について、IT金融企業の[[メタップス]]を創業した実業家の[[佐藤航陽]]は、「相場や[[投機]]の勧誘ネタとして新技術が担ぎ出されると、そこから派生して起きる詐欺や炎上の責任まで真っ当にやってきた人達がなぜか負わされることになるので注意。怪しい人は次のネタを探してすぐいなくなるので、後には焼け野原だけが残ることに。今はメタバースがその対象」<ref name="sato2">{{Cite tweet|author=佐藤航陽 |user=ka2aki86 |number=1468850041612046338 |title=相場や投機の勧誘ネタとして新技術が担ぎ出されると、そこから派生して起きる詐欺や炎上の責任まで真っ当にやってきた人達がなぜか負わされることになるので注意。怪しい人は次のネタを探してすぐいなくなるので、後には焼け野原だけが残ることに。今はメタバースがその対象。 |date=2021-12-09 |accessdate=2021-12-10}}</ref>として、メタバースに暗号資産を関連付ける動きに注意を呼び掛けた。2021年12月には、暗号資産企業のみにより「[[日本メタバース協会]]」を称する団体が立ち上げられたが、『メタバースという言葉を暗号資産やNFTビジネスの権威づけに使っているのでは』という疑念を抱かせた<ref name="ITmedia" />」「当事者不在<ref name="ITmedia" />」「明らかにテーマから離れた企業達によって主催されている<ref name="cnet2">{{Cite news |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/e83d56549de4b3104e8f2024bed6d28cb3484664 |title=「メタバース協会」12月に設立へ 暗号資産関連事業4社が旗揚げ、VRユーザーからは懐疑的な声も |newspaper=yahoo!news|date=2021-12-08 |accessdate=2021-12-10}}</ref>」「門外漢による利権狙いの参入<ref name="yahoo2">{{Cite news |url=https://news.yahoo.co.jp/articles/451d061ecdd5d9eb09d8e4c33091182b3938e3ad |title=「メタバース」巡る動きに賛否 未成熟の文化こそ大事にしたい“現地のいま” |newspaper=[[Yahoo!ニュース]]|date=2021-12-13 |accessdate=2021-12-14}}</ref>」などとしてニュースサイトでは批判的な声が多く聞かれた。

=== プライバシー ===
メタバースの運営企業はウェアラブルデバイスやユーザーとのやり取りを通じてユーザーの個人情報を収集する可能性が高いため、メタバースにおける情報プライバシーが懸念されている<ref name=":5">{{Cite book|last1=Lee|first1=Paul|url=https://www.researchgate.net/publication/355172308|title=All One Needs to Know about Metaverse: A Complete Survey on Technological Singularity, Virtual Ecosystem, and Research Agenda|last2=Braud|first2=Tristan|last3=Zhou|first3=Pengyuan|last4=Wang|first4=Lin|last5=Xu|first5=Dianlei|last6=Lin|first6=Zijun|last7=Kumar|first7=Abhishek|last8=Bermejo|first8=Carlos|last9=Hui|first9=Pan|date=2021-10-11|arxiv=2110.05352}}</ref>。メタ社(旧Facebook)は、メタバース内においてもターゲティング広告の実施を予定しており、利用者のプライバシーの流出が懸念されている<ref name=":62">{{Cite web|date=2021-10-24|title=EXPLAINER: What the metaverse is and how it will work|url=https://apnews.com/article/technology-business-lifestyle-games-mark-zuckerberg-f57e01cd5739840945e89fd668b0fa27|access-date=2021-10-25|website=AP NEWS|language=en}}</ref>。

=== 依存 ===
ユーザーのメタバースに対する依存は、メタバースに関する懸念事項の1つである。[[インターネット依存症]]、ソーシャルメディア、および[[ゲーム依存症|ビデオゲーム依存症]]は、[[うつ病]]、[[神経症|不安神経症]]、[[肥満]]など、長期間にわたって精神的および肉体的な影響を与える可能性がある<ref name=":62" /><ref name=":102">{{Cite book|last1=Rajan|first1=Amala|last2=Nassiri|first2=Nasser|last3=Akre|first3=Vishwesh|last4=Ravikumar|first4=Rejitha|last5=Nabeel|first5=Amal|last6=Buti|first6=Maryam|last7=Salah|first7=Fatima|title=2018 Fifth HCT Information Technology Trends (ITT)|date=2018-11-01|chapter=Virtual Reality Gaming Addiction|chapter-url=https://www.researchgate.net/publication/331347512|pages=358–363|doi=10.1109/CTIT.2018.8649547|isbn=978-1-5386-7147-4|s2cid=67876446}}</ref>。専門家は、メタバースが既存のインターネット技術と同様の方法で現実からの「逃避」として使用される可能性も懸念している<ref name=":5" /><ref>{{Cite book| last=Evans| first=Woody| title=Information Dynamics in Virtual Worlds| publisher=Chandos| date=2011| url=https://www.google.com/books/edition/Information_Dynamics_in_Virtual_Worlds/tpRlAgAAQBAJ?hl=en&gbpv=1&dq=woody%20evans&pg=PA95&printsec=frontcover}}</ref>。

=== エコーチェンバー ===
{{see also|エコーチェンバー現象|フィルターバブル}}
メタバースは、エコーチェンバー現象とフィルターバブルの社会的影響を拡大する可能性がある<ref name=":03">{{Cite web|last=Newton|first=Casey|date=2021-07-22|title=Mark Zuckerberg is betting Facebook's future on the metaverse|url=https://www.theverge.com/22588022/mark-zuckerberg-facebook-ceo-metaverse-interview|access-date=2021-10-25|website=The Verge|language=en}}</ref><ref name=":7">{{Cite news|last=Shou|first=Darren|title=I Want My Daughter to Live in a Better Metaverse|language=en-US|work=Wired|url=https://www.wired.com/story/i-want-my-daughter-to-live-in-a-better-metaverse/|access-date=2021-11-01|issn=1059-1028}}</ref>。メタバースは各人の信念に基づいて仮想世界をアルゴリズムで生成でき、メタバースは利用者への求心力を維持または増加させるために、偏ったコンテンツでユーザーの現実の認識をさらに歪める可能性がある<ref name=":7" /><ref>{{Cite journal|last=Peck|first=Andrew|date=2020|title=A Problem of Amplification: Folklore and Fake News in the Age of Social Media |journal=Journal of American Folklore|volume=133|issue=529|pages=329–351|doi=10.5406/jamerfolk.133.529.0329|s2cid=243130538|issn=1535-1882}}</ref>。ARのパイオニアである{{仮リンク|ルイス・ローゼンバーグ|en|Louis B. Rosenberg}}は、メタバースは[[ソーシャルメディア]]よりもさらに社会の分断を広げる可能性があると警告した<ref>{{Cite web|last=Canales|first=Katie|date=2021-11-20|title=Mark Zuckerberg's metaverse could fracture the world as we know it — letting people 'reality block' things they disagree with and making polarization even worse|url=https://www.businessinsider.com/facebook-meta-metaverse-splinter-reality-more-2021-11|url-status=live|access-date=|website=Business Insider|language=en-US|accessdate=2021-11-20}}</ref><ref>{{Cite web|last=Tran|first=Rony|date=2021-11-08|title=AR Pioneer Warns That Metaverse Could Make &#8220;Reality Disappear&#8221;|url=https://futurism.com/the-byte/ar-pioneer-warns-metaverse|url-status=live|access-date=|website=Futurism|accessdate=2021-11-08}}</ref>。

=== 法の未整備 ===
[[2009年]]頃から、[[仮想世界]]が無法地帯であるため、[[仮想世界]]のための[[法 (法学)|法制度]]を整えるべきという主張が一部の法律家により行われている<ref>{{Cite web|title=アバターの法的責任〜日経サイエンス2009年9月号 - 日経サイエンス|url=https://www.nikkei-science.com/?p=16918|website=www.nikkei-science.com|date=2009-07-25|accessdate=2021-12-06|language=ja}}</ref>。技術革新により際限なくリアルになって行く仮想世界で犯罪体験が横行した場合、犯罪体験に影響を受けた者が現実でも同様の行動に及ぶ可能性があるためである<ref>{{Cite web|title=「VRでの殺人」は、人生を狂わせるかもしれない。|url=https://tabi-labo.com/284168/murder-in-virtual-reality|website=TABI LABO|accessdate=2021-12-06|first=TABI|last=LABO編集部}}</ref>。

== メタバースを取り扱った作品 ==
=== VRタイプ ===
* 『[[トロン (映画)|トロン]]』(1982年)、『[[トロン:レガシー]]』(2010年)…主人公が物質転送機によって送り込まれるコンピュータ内部の世界で、それ以外の登場人物は全て「プログラム」という扱い<ref name="itmedia2109"/>。続編の『トロン・レガシー』では「グリッド」と命名された<ref name="nikkan-spa">{{cite web|url= https://nikkan-spa.jp/1790645 |title= フェイスブックが社名を“メタ”に変更。ザッカーバーグ「仮想空間に10億人」の現実度 |date= 2021-11-03|accessdate= 2021-11-24|website= 日刊SPA!|publisher= [[扶桑社]] }}</ref>。
* 『電脳空間』または『スプロール』シリーズ(『[[ニューロマンサー]]』『記憶屋ジョニー』など、1984年〜1989年)…意識ごと没入する「[[マトリックス]]」と呼ばれる電脳空間。電子情報網を視覚象徴化した共感覚幻想([[GUI]])。「[[サイバースペース]]」 (英:Cyber-space)という造語と「電脳空間」という和訳はこの作品で初めて使用された。
* 『[[攻殻機動隊]]』シリーズ(1989年〜)…インターネット上に広がる電脳空間。
* 『[[スノウ・クラッシュ]]』(1992年)…語源となった仮想空間「メタバース」<ref name="itmedia2111"/>。
* 『[[デジタルモンスター]]』シリーズ(1997年)…「デジモンワールド」または「デジタルワールド」と呼ばれる電脳空間、あるいはそこに存在する惑星のような球状の世界。
* 『[[マトリックス (映画シリーズ)|マトリックス]]』シリーズ(1999年〜)…[[人工知能]]の誕生で生まれた自我を持った機械により、人類が動力源として幽閉されていた仮想現実システム「マトリックス」<ref>{{cite web|url=https://www.gizmodo.jp/2021/06/world-virtualization-ai.html|title=完全に『マトリックス』。衛星データからバーチャル空間に「世界」を自動生成するAIができた
|date= 2021-06-03|accessdate= 2021-11-24|website=[[ギズモード]]|publisher=株式会社メディアジーン}}</ref>。
* 『[[アヴァロン (映画)|アヴァロン]]』(2001年)…現実世界で使える報酬を得ることが出来る非合法オンラインゲーム「アヴァロン」をプレイする仮想現実空間。ゲームから抜け出せずに「未帰還者」となる人間を生み出すこともある。
* 『[[ソードアート・オンライン]]』シリーズ(2002年〜)…約1万人のユーザーが世界初の[[バーチャルリアリティ|VR]][[MMORPG]]「ソードアート・オンライン」をプレイする完全なる仮想空間。しかし自発的に[[ログアウト]]できなくなり、そこで[[デスゲーム]]が行われることになる。
* 『[[サマーウォーズ]]』(2007年)…人々が集い、自分の分身となるキャラ「アバター」を設定して現実世界と変わらない生活を楽しむことができるインターネット上の仮想世界「OZ」。全世界の老若男女10億人がアカウントを所有し、電話やインターネットから簡単にアクセスできる。デジタル空間でのアバターの活動が当然のように現実世界のIDと紐づけられている<ref name="nikkan-spa"/>。
* 『[[シュガー・ラッシュ]]』(2012年)、『[[シュガー・ラッシュ:オンライン]]』(2018年)…登場人物であるゲームキャラクターたちが活動するインターネット空間<ref name="prtimes81023">{{cite web|url= https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000081023.html |title=メタバースの開拓者4名をお招きし無料オンラインイベントを開催!メタバース最新事情を徹底解剖!現実と仮想の融合の先にある未来とは |date= 2021-11-05 |accessdate=2021-11-24|website= |publisher= PR TIMES}}</ref>。
* 『[[ゲームウォーズ]]』(原題:READY PLAYER ONE、2011年)、『[[レディ・プレイヤー1]]』(2018年)…世界最大規模のSNS型オンラインゲーム「オアシス」をプレイする仮想空間<ref name="nikkan-spa"/>。VRゴーグルやVRグローブなどを装着することで現実と離れた仮想世界に没入し、ゲームに参加したり他者と交流したりする<ref name="itmedia2108"/>。アバターは好きな姿に変えることが可能。
* 『[[竜とそばかすの姫]]』(2021年)…全世界で50億人以上が集い、「As」と呼ばれる自分の分身を作ってまったく別の人生を生きることができるインターネット上の仮想空間<U><ref name="tokurikimotohiko"/>。<U>内には独自のエンタテインメント媒体が構築されており、有名な存在はVR空間から現実世界に発信されて話題になることもあるが、あくまでも人気があるのは「As」での姿で、現実世界では無名のままである。
* 『[[フリー・ガイ]]』(2021年)…ルール無用のオンライン[[アクションゲーム]]「フリー・シティ」をプレイする仮想空間。

=== ARタイプ ===
* 『[[電脳コイル]]』(2007年)…子供たちの間で大流行している[[ウェアラブルコンピュータ]]/[[スマートグラス]]の「電脳メガネ」を用いて現実世界の上に重ねたAR仮想空間で、それを応用した技術が[[自動運転車]]のナビゲーションシステムなど社会[[インフラストラクチャー|インフラ]]の一部として組み込まれている<ref name="nikkan-spa"/><ref name="prtimes81023"/>。仮想空間の操作は、電脳アイテム(現実空間に投影された[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]の[[モニター]]や[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]、封筒型の[[電子メール]]など)を介した入力操作や[[ジェスチャー]](指電話の形を作ることで電話がかけられるなど)などの[[モーションコマンド]]や[[音声コマンドデバイス|音声コマンド]]などの[[複合現実|MR]]技術を使って行う<ref name="journal.vrsj">{{Cite journal |和書 |author= |date= |year= 2008|month= 12|title= 特集■第13回大会 特別セッション アニメ『電脳コイル』にみるリアルとバーチャルの接点〜複合現実感の未来実現形態を探る|journal= 日本バーチャルリアリティ学会誌|volume= 13|issue= 4|pages= 6-19|publisher= [[日本バーチャルリアリティ学会]]|location= |issn= |doi= |naid= |pmid= |id= |isbn= |url=http://journal.vrsj.org/13-4/s6-19.pdf |format= |accessdate= 2021-12-07|quote= }}}</ref>。また、通常は現実世界とはリンクしていないVR仮想空間「あっちの世界」も登場する。

== 関連項目 ==
* [[仮想現実]](VR)
* [[拡張現実]] (AR)
* [[複合現実]] (MR)
* [[クロスリアリティ]](XR)
* [[バーチャルリアリティ]]
* [[サイバースペース]]
* [[スープラネット]]
* [[情報プライバシー]]

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{notelist2}}
=== 出典 ===
{{reflist|2}}

== 外部リンク ==
=== 主なサービス ===
;海外
* [[Second Life]](2003年4月、[[リンデン・ラボ]])
* [[Second Life]](2003年4月、[[リンデン・ラボ]])
* [[IMVU]](2004年4月、IMVU,inc.)
* [[IMVU]](2004年4月、IMVU,inc.)
20行目: 125行目:
*[[NeosVR]](2018年、Solirax)
*[[NeosVR]](2018年、Solirax)
*[[Facebook Horizon]](2019年、[[Facebook (企業)|Facebook]])
*[[Facebook Horizon]](2019年、[[Facebook (企業)|Facebook]])
;日本国内

* [[富士通Habitat]](1990年 [[富士通]])
=== 日本国内 ===
* [[まちこ]](1997年、[[NTTデータ]]) - 1998年2月にサービス終了。
* [[富士通Habitat]](1990年 [[富士通]]) - 基本は画像つきチャットサービスであるが、『HabitatII』の拡張機能である『Habitat/3D』では三次元空間をアバターで歩き回ることが出来る<ref>[https://pr.fujitsu.com/jp/news/1997/Sep/5.html 富士通のプレスリリース]</ref>。またIIと3Dの間はドアで接続されている設定。
* [[まちこ]](1997年、[[NTTデータ]]) - 1998年2月にサービス終了<ref>{{cite news|url=https://internet.watch.impress.co.jp/www/article/970331/machiko.htm|title=3次元仮想空間を使ったバーチャルモール「まちこ」が4月1日よりオープン|publisher=impress.co.jp|date=1997-03-31|accessdate=2020-09-11}}</ref>
* [[東京0区]][http://www.tokyozeroku.com/](2007年、[[SBI Robo]]) - 「再検討」としてサービス開始には至らなかった。
* [[東京0区]][http://www.tokyozeroku.com/](2007年、[[SBI Robo]]) - 「再検討」としてサービス開始には至らなかった。
* [[ViZiMO]][http://vizimo.jp/](2007年7月、マイクロビジョン)
* [[ViZiMO]][http://vizimo.jp/](2007年7月、マイクロビジョン)
* [[スプリューム]][https://web.archive.org/web/20090227172714/http://splume.jp/](2007年7月、株式会社スプリューム)
* [[スプリューム]][https://web.archive.org/web/20090227172714/http://splume.jp/](2007年7月、株式会社スプリューム)
* [[はてなワールド]][http://w.hatena.ne.jp/](2007年12月<ref>{{cite news|url=http://www.atmarkit.co.jp/news/200712/13/hatena.html|title=「はてなワールド」限定公開、仮想3D空間でキャラが会話|publisher=@IT|date=2007-12-13|accessdate=2015-01-09}}</ref>、[[はてな (企業)|はてな]]) - 2010年6月にサービス終了<ref>{{Cite web|author=はてな|url=http://d.hatena.ne.jp/hatenaworld/20100518/1274155839|title=はてなワールド終了のお知らせ|date=2010-05-18|accessdate=2015-01-09}}</ref>
* [[はてなワールド]][http://w.hatena.ne.jp/](2007年12月、[[はてな (企業)|はてな]]) - 2010年6月にサービス終了。
* [[インターネットアドベンチャー]](2008年3月、[[セガ]])- 2009年7月にサービス終了<ref>{{cite news|url=http://www.4gamer.net/games/047/G004756/20090529068/|title=セガ,3Dインターネットサービス「インターネットアドベンチャー〔iA〕」のサービス休止を発表|publisher=4Gamer.net|date=2009-05-29|accessdate=2015-01-09}}</ref>
* [[インターネットアドベンチャー]](2008年3月、[[セガ]])- 2009年7月にサービス終了。
* [[ダレットワールド]][http://dwpc.jp/](2008年4月、[[ダレット]]) - サービス終了
* [[ダレットワールド]][http://dwpc.jp/](2008年4月、[[ダレット]]) - サービス終了
* [[meet-me]](2008年4月、株式会社ココア) - 2018年1月にサービス終了
* [[meet-me]](2008年4月、株式会社ココア) - 2018年1月にサービス終了
** [[GAZOO METAPOLIS]](2008年4月、トヨタ自動車) - 2014年3月にmeet-meと統合
** [[GAZOO METAPOLIS]](2008年4月、トヨタ自動車) - 2014年3月にmeet-meと統合
* [[ai sp@ce]](2008年9月、株式会社ドワンゴ - 2011年6月にサービス終了
* [[ニコッとタウン]](2008年8月、[http://www.smile-lab.com/ 株式会社スマイルラボ])- 絵本のような仮想生活コミュニティ。
* [[PlayStation Home]](2008年12月、[[ソニー・コピュータエンタテインメント]]) - 20153月にサービス終了
*[[ai sp@ce]](2008年9月、株式会社ドワ) - 20116月にサービス終了
* [[Synthe]](20097月、株式会社ホビック) - 20102月にサービス終了
* [[PlayStation Home]](200812月、[[ソニ・コンピュータエンタテインメン]]) - 20153月にサービス終了
* [[Synthe]](2009年7月、株式会社ホビーストック) - 2010年2月にサービス終了。
*cluster(2017年6月、株式会社cluster) - バーチャルSNS<ref>{{Cite web|title=バーチャルSNS cluster(クラスター)|url=https://cluster.mu/|website=バーチャルSNS cluster(クラスター)|accessdate=2021-10-22}}</ref>
*[[Virtual Cast]](20184月、株式会社バーチャルキャスト) - バーチャルSNS
*cluster(20176月、株式会社cluster) - バーチャルSNS
*[[Virtual Cast]](2018年4月、株式会社バーチャルキャスト) - バーチャルSNS。
*DOOR (2020年11月、NTT)  - [https://door.ntt/]
*DOOR (2020年11月、NTT)  - [https://door.ntt/]
*[[ダベル]](2021年3月、株式会社ドキドキ) - 音声メタバース
*[[ダベル]](2021年3月、株式会社ドキドキ) - 音声メタバース
*[[ワッピンギルド]](2021年9月、株式会社ワッピンギルド) - 電脳空間にギルドという経済概念を再現するプロジェクト
*[[ワッピンギルド]](2021年9月、株式会社ワッピンギルド) - 電脳空間にギルドという経済概念を再現するプロジェクト
*ホロアース(2021年10月、[[カバー (企業)|カバー株式会社]]) - [[サンドボックスゲーム]]
== 世間のメタバースへの興味 ==
2021年10月、調査企業モーニングコンサルトが米国の成人2200人を対象に [[Facebook]]に対する世論調査を行いFacebookの新たなプロジェクトであるメタバースに興味はあるかと尋ねたところ68%が興味なしと回答した。メタバースに興味ある人はミレニアル世代(興味があるが46%)、Z世代(同44%)、都市部のコミュニティにいる人(同43%)、男性(同39%)の順だがどの層も半分以下となった<ref>{{cite news|url=https://forbesjapan.com/articles/detail/44204|title=ザッカーバーグのメタバースに「興味なし」68%、米世論調査|publisher=forbesjapan|date=2021-11-05|accessdate=2021-11-06}}</ref>。
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
<references/>


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[[Category:仮想世界]]
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2021年12月26日 (日) 07:08時点における版

セカンドライフでのアバターの交流

メタバース (: Metaverse) は、コンピュータコンピュータネットワークの中に構築された現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す[1]。日本における意味合いにおいては、基本的にバーチャル空間の一種で企業やVR(ヴァーチャルリアリティ)を活用し2021年以降、新たに参入した人間達が集まっている商業的な空間の事が主にそう呼ばれる。将来的にインターネット環境が到達するであろうコンセプトで、利用者はオンライン上に構築された3DCGの仮想空間に世界中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケーションしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行なったり、そこをもう一つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されている[2]

英的名称に於けるメタバース(metaverse)とは、英語の「meta)」と「巨大な空間(universe)」を組み合わせた造語で、もともとはSF作家ニール・スティーヴンスンが1992年に発表したサイバーパンク小説『スノウ・クラッシュ』に登場する架空の仮想空間サービスの名称だったが、その後、テクノロジーの進化によって実際にさまざまな仮想空間サービスが登場すると、それらの総称や仮想空間自体の名称として主に英語圏で用いられるようになった[2][3]

仮想空間の名称は日本には他にも元々複数有り、WIRED(つながっている場所)、バーチャル空間VR(仮想現実空間)、電脳世界、サイバー空間と呼ばれる。

概要

1997年にはウルティマオンライン世界で初めてMMORPGとして商業的に成功しており、オンラインにおけるアバターを用いた活動ユーザー間の交流という考え方も、その後の様々なMMORPGをベースに普及してきた。それだけではなく、熱心なユーザーを中心としてゲームで活動した仲間と現実で出会うなど、仮想世界から現実世界への社会的なフィードバックも起き始めていた。

世界で最初にメタバースが注目されたのは2000年代中盤からだった。2006年頃に起こった「メタバース的」な仮想世界サービスの先駆けと言えるSecond Lifeのブームがきっかけだった[1][2][4]。当時、ユーザー数が100万人を超えたばかりのSecond Lifeには米国の大手金融機関やコンピュータメーカーなどが参入し、3DCGで作られた仮想世界でアバターを使い、プロモーション活動や発表会などを開催していた[1]iPhoneもまだ世に出ていない当時、仮想世界に参加する手段はパソコンだけで、ユーザーはマウスキーボードを駆使しながらアバターを操っていた[1]。この当時はメタバースという言葉が知られておらず、MMORPGから派生したサービスとして認識されていた。

2021年、世界的ソーシャルネットワーク企業のFacebookがメタバース実現に向けて本格的に動き出したことで「メタバース」という用語が業界で再浮上した[5]。10月にはFacebookは社名を「Meta(メタ)」に変更すると発表[6][7]。同社はSNSを主軸に成長してきたが、生みの親であるマーク・ザッカーバーグCEOは、以後は新たな社名のもと、仮想空間の構築に注力し、数年内にSNSの企業からメタバースの企業へ変わると宣言した[6][7]。ザッカーバーグは2015年時点で「未来では常に装着していられるデバイスによってコミュニケーションは改善される」と語っており、ユーザーはVRヘッドセットを使って「メタバースにテレポート」して、仮想世界の中でリアルなコミュニケーションをするのだという[1]。Facebookは2019年にVRワールド「Facebook Horizon」を発表すると、2021年7月にはメタバースを「次のコミュニケーションプラットフォーム」と位置付け、10月に名称から企業名を廃して「Horizon Worlds」と改称してメタバースのプラットフォームとした[8][9]。VR空間についてはHorizonという名称で統一し、それまでOculusブランドで展開されてきたVRヘッドセットなどVR/AR分野のハードウェアについては、2022年初頭よりMetaブランドへの統合を行っていくとのこと[10]

それに対し、Googleからスピンアウトしたスタートアップ企業Nianticは、AR技術を使って現実の世界とデジタルの世界を融合させ、人々を直接結びつけるという没入型デジタル環境の仮想世界ではない「現実世界のメタバース」を提唱した[5][11][12]。Nianticの創業者兼CEOであるジョン・ハンケは、2021年8月以降、VRヘッドセットに拘束されるようなメタバースを「ディストピアの悪夢」と呼んでいる[12]。人気ARゲーム「ポケモンGO」などの開発を手掛けるNianticは、2021年11月にARアプリ開発者向けの開発キット「Lightship ARDK(Niantic Lightship AR Developer Kit)」を公開した。これは 同社のARゲームの動作基盤となっているプラットフォーム「Niantic Lightship Platform」を他の開発者にも提供してARアプリ開発を後押しするというもので、デベロッパーはそれを利用して新たなプロジェクトを生み出すことができる[11][13]。これには自力で開発するには相当な手間と労力が必要になる技術を公開することで独立系の開発者がARを活用したアプリを作成することを容易にし、開発者を増やすことで「現実世界のメタバース」というコンセプトを広めていくという狙いがある[12][13]。また同社は、2千万ドル(約22億6500万円)規模のNiantic Venturesファンドを開設し、Nianticのビジョンに合致する企業に投資する[11]。ローンチ時点で、すでにコーチェラ・フェスティバル、英国の歴史的王宮を管理する非営利組織Historic Royal Palaces、ユニバーサル・ピクチャーズ全米プロゴルフ協会などのブランドと提携した[11]

一方で、2010年代には広い意味での仮想空間としてのメタバースがすでに生まれ始めていた[4]オンラインゲームでは2020年時点で仮想世界的なものが複数存在し、圧倒的な数のユーザーを集めていた[4]MinecraftRobloxといった仮想空間を作れるゲームやXBOXを保有しているマイクロソフトも見逃せない存在となっており、メタバースはネット大手企業による次の戦いの場となりつつある[1][4]Epic Gamesが運営するオンラインバトルロイヤルゲームの「フォートナイト」はVRゴーグルを使うタイプの仮想空間ではなく、そしてゲームがベースとなっている。しかし、アバターを使ったオンラインコンサートが実施されるなどゲーム以外の楽しみ方をするユーザーの数は年々増加し、2020年に実施されたトラヴィス・スコットのバーチャルコンサートでは、同時接続数1230万人という小さな国家の総人口並みの人数が参加している[4]。2021年までにソニーグループはEpic Gamesに累計で少なくとも4億5000万ドルを投資している[4]任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」も、メタバースの一つとされている[2][5]。累計販売本数は3200万を超えており(2021年時点)、JTBがJTB島を公開するなど企業活用の模索もされている[4]。ゲームから「メタバース」へのアプローチは、日本のゲーム企業にとっても重要な挑戦分野と言え、日本におけるメタバース推進者の一人であるgumi創業者の国光宏尚は、「ソード・オブ・ガルガンチュア」などのVRゲームを手がけるThirdverseの代表取締役としてメタバース事業に注力することを宣言した[4]GREEグループは子会社の「REALITY」が提供するアニメ調のアバターを使ったスマートフォン向けバーチャルライブ配信アプリを軸に、メタバース事業に注力することを宣言した[4]メタップス創業者と知られる佐藤航陽は、株式会社スペースデータにおいて衛星データからバーチャル空間に世界を自動生成するAIを開発。自動生成された地球の様々な地域の3Dモデルを公開していき、誰でも無料で使えるように無償提供していく予定だと発表した[4]

2021年10月、調査企業モーニングコンサルトが米国の成人2200人を対象に Facebookに対する世論調査を行いFacebookの新たなプロジェクトであるメタバースに興味はあるかと尋ねたところ68%が興味なしと回答した。メタバースに興味ある人はミレニアル世代(興味があるが46%)、Z世代(同44%)、都市部のコミュニティにいる人(同43%)、男性(同39%)の順だがどの層も半分以下となった[14]

「メタバース」がこのまま普及していくのか、どのような方式が主流になるのか、インターネットのように様々な企業が作った空間が相互につながる形になるのか、インターネット以前のパソコン通信のように企業ごとに全く別の空間になるのか、現段階(2021年)ではまだはっきりしていない[4]

潜在的実現例

N階と呼ばれるバーチャルオフィススペースの例

開発者の一部は、作業の生産性を向上させるためにメタバーステクノロジーを使用することを提案している[15][16][17]

教育セクター内では、学習のためのインタラクティブ環境を考慮に入れる方法として提案された[18]

メタバースは、不動産セクターでバーチャルリアリティのホームツアーを主催することも可能である[18]

テクノロジー

ファイル:Metaverse, illusion and reality.jpg
学生の幻想と自然の経験の対比(メタバースと現実)

メタバースは、既存のインターネット技術への拡張案である[19]。メタバースのアクセスポイントには、拡張現実(AR)、複合現実仮想現実(VR)、仮想世界のテクノロジーに加えて、汎用コンピューターとスマートフォンが含まれる[19]

メタバース関連の研究とテクノロジーに対するビジネスと商業の関心には、2014年にVR会社Oculus VRを買収したFacebookが含まれ、さまざまなサービスを接続する3Dソーシャルスペースを構築する計画を発表した[20]

メタバースのVRテクノロジーへの依存は、その開発と大規模な採用に制限を課している[19]。コストとデザインのバランスに起因する制限には、高品質のグラフィックスの欠如と機動性の欠如が含まれる。軽量のワイヤレスヘッドセットは、かさばる有線VRゴーグルシステム用に最適化された画質に欠けている[20]。このテクノロジーを大規模に採用するためのもう1つの問題はコストである。2021年にはHTC Vive Pro2ヘッドセットにコントローラーが追加された[20]

2021年、韓国政府は、統一された全国的なVRおよびARプラットフォームを構築することを目的とした全国的なメタバース同盟の創設を発表[21]

技術基準

仮想環境間で共通の標準、インターフェース、および通信プロトコルが開発中である。コラボレーションとワーキンググループは、次のような仮想環境間の相互運用性をサポートするための標準とプロトコルを作成しようとしている。

  • OpenXR、VRおよびARデバイスとインターフェイスするためのアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)、クロノス・グループ(2019年 – 現在)
  • 仮想世界 - システム仮想コンポーネントワーキンググループの標準(P1828)[22][23]IEEE(2010年 – 現在)
  • 情報技術 - メディアのコンテキストと制御 - Part 4:仮想世界のオブジェクト特性(ISO / IEC 23005-4:2011年)[24]ISO(2008年 – 現在)
  • 没入型教育テクノロジーグループ(IETG)[25]、メディアグリッド(2008年 – 現在)
  • 仮想世界地域エージェントプロトコル(VWRAP)[26]IETF(2009年 – 2011年)
  • メタバースロードマップ[27]、アクセラレイション・スタディーズ・ファウンデーション(2006年 – 2007年)
  • オープンソース・メタバース・プロジェクト(2004年 – 2008年)
  • X3D、インタラクティブリアルタイム3D(Web3D)のオープンスタンダードとしてのバーチャルリアリティモデリング言語(VRML)の後継。 X3Dは、仮想現実と拡張現実をWebと統合するための承認された標準[28]

批判と懸念

バズワードとにわか専門家

メタバースという言葉は定義が曖昧であり[29]、専門用語風であり、投機的であり、しばしばバズワードであるとされる[30]。投資性が高いらしいが、それが何か不透明である、という状況に乗じて、「『乗り遅れたくない』『金もうけのチャンス』という焦りを利用したメタバースについての情報商材、専門家、悪徳商法も次々に現れており、にわか専門家、オンラインサロンが大量出現しているという[31]。メタバースを商材に掲げる企業が雨後の筍のように乱立している様について、Roblox関連企業のCEOは、「私が思い出すのは、インターネットの黎明期だ。どこを見てもインターネット一色で、誰もが自称『インターネット企業』だった」と初期のインターネットバブルに状況をなぞらえている[32]。中国ではメタバースが「金を産みそうな未来技術」として言葉が一人歩きし、ひともうけを企むインフルエンサーや企業が湧き出て収拾がつかなくなっている。中国検索エンジン大手百度の副総裁は2021年12月に開かれた自社のイベントで、「メタバースでひともうけを考える企業は多く、どれが本物か見分けがつかない状態だ。今は期待値だけが上がっており、来年後半か再来年にはバブルがはじけると信じている」と苛立ちを隠さなかったという[32]

投資詐欺

近年、メタバースの話題性に乗じた投資詐欺が急増しているという。米IT情報誌のcnetが報じるところによると、米国では2021年にサイバー犯罪の被害額が過去最悪なまでに激増し、激増の内訳は詐欺および投資であるという[33]。同紙では「サイバー犯罪者たちが暗号資産NFT、メタバースといった注目度の高い話題を悪用し、架空のプロジェクトをでっち上げてお金を巻き上げた」というITセキュリティ企業の見解を紹介し、「NFTやメタバースに用心」と題して報じた。日本ではメタバースを題材とした投資詐欺として有名なものにエクシングワールドがあり、メタバース上の架空の仮想空間への投資話で資金を詐取する「投資詐欺」「マルチ商法」「バーチャル原野商法」として社会問題となったことがある。

暗号資産(暗号通貨/仮想通貨)

暗号通貨とは非中央集権的デジタル通貨を指し[34]、暗号通貨は通貨としてメタバース内での決済に使われることがあるに過ぎない、メタバースとは直接的には関連のない別個の概念である[注 1][35]。現時点ではほとんどのメタバースで暗号通貨が利用されていないにも関わらず、暗号資産がメタバースの基幹技術であるかの如く喧伝し[36]、暗号資産への投資を呼び掛ける動きがある。これら動向について、IT金融企業のメタップスを創業した実業家の佐藤航陽は、「相場や投機の勧誘ネタとして新技術が担ぎ出されると、そこから派生して起きる詐欺や炎上の責任まで真っ当にやってきた人達がなぜか負わされることになるので注意。怪しい人は次のネタを探してすぐいなくなるので、後には焼け野原だけが残ることに。今はメタバースがその対象」[37]として、メタバースに暗号資産を関連付ける動きに注意を呼び掛けた。2021年12月には、暗号資産企業のみにより「日本メタバース協会」を称する団体が立ち上げられたが、『メタバースという言葉を暗号資産やNFTビジネスの権威づけに使っているのでは』という疑念を抱かせた[35]」「当事者不在[35]」「明らかにテーマから離れた企業達によって主催されている[38]」「門外漢による利権狙いの参入[39]」などとしてニュースサイトでは批判的な声が多く聞かれた。

プライバシー

メタバースの運営企業はウェアラブルデバイスやユーザーとのやり取りを通じてユーザーの個人情報を収集する可能性が高いため、メタバースにおける情報プライバシーが懸念されている[40]。メタ社(旧Facebook)は、メタバース内においてもターゲティング広告の実施を予定しており、利用者のプライバシーの流出が懸念されている[41]

依存

ユーザーのメタバースに対する依存は、メタバースに関する懸念事項の1つである。インターネット依存症、ソーシャルメディア、およびビデオゲーム依存症は、うつ病不安神経症肥満など、長期間にわたって精神的および肉体的な影響を与える可能性がある[41][42]。専門家は、メタバースが既存のインターネット技術と同様の方法で現実からの「逃避」として使用される可能性も懸念している[40][43]

エコーチェンバー

メタバースは、エコーチェンバー現象とフィルターバブルの社会的影響を拡大する可能性がある[44][45]。メタバースは各人の信念に基づいて仮想世界をアルゴリズムで生成でき、メタバースは利用者への求心力を維持または増加させるために、偏ったコンテンツでユーザーの現実の認識をさらに歪める可能性がある[45][46]。ARのパイオニアであるルイス・ローゼンバーグ英語版は、メタバースはソーシャルメディアよりもさらに社会の分断を広げる可能性があると警告した[47][48]

法の未整備

2009年頃から、仮想世界が無法地帯であるため、仮想世界のための法制度を整えるべきという主張が一部の法律家により行われている[49]。技術革新により際限なくリアルになって行く仮想世界で犯罪体験が横行した場合、犯罪体験に影響を受けた者が現実でも同様の行動に及ぶ可能性があるためである[50]

メタバースを取り扱った作品

VRタイプ

  • トロン』(1982年)、『トロン:レガシー』(2010年)…主人公が物質転送機によって送り込まれるコンピュータ内部の世界で、それ以外の登場人物は全て「プログラム」という扱い[2]。続編の『トロン・レガシー』では「グリッド」と命名された[51]
  • 『電脳空間』または『スプロール』シリーズ(『ニューロマンサー』『記憶屋ジョニー』など、1984年〜1989年)…意識ごと没入する「マトリックス」と呼ばれる電脳空間。電子情報網を視覚象徴化した共感覚幻想(GUI)。「サイバースペース」 (英:Cyber-space)という造語と「電脳空間」という和訳はこの作品で初めて使用された。
  • 攻殻機動隊』シリーズ(1989年〜)…インターネット上に広がる電脳空間。
  • スノウ・クラッシュ』(1992年)…語源となった仮想空間「メタバース」[3]
  • デジタルモンスター』シリーズ(1997年)…「デジモンワールド」または「デジタルワールド」と呼ばれる電脳空間、あるいはそこに存在する惑星のような球状の世界。
  • マトリックス』シリーズ(1999年〜)…人工知能の誕生で生まれた自我を持った機械により、人類が動力源として幽閉されていた仮想現実システム「マトリックス」[52]
  • アヴァロン』(2001年)…現実世界で使える報酬を得ることが出来る非合法オンラインゲーム「アヴァロン」をプレイする仮想現実空間。ゲームから抜け出せずに「未帰還者」となる人間を生み出すこともある。
  • ソードアート・オンライン』シリーズ(2002年〜)…約1万人のユーザーが世界初のVRMMORPG「ソードアート・オンライン」をプレイする完全なる仮想空間。しかし自発的にログアウトできなくなり、そこでデスゲームが行われることになる。
  • サマーウォーズ』(2007年)…人々が集い、自分の分身となるキャラ「アバター」を設定して現実世界と変わらない生活を楽しむことができるインターネット上の仮想世界「OZ」。全世界の老若男女10億人がアカウントを所有し、電話やインターネットから簡単にアクセスできる。デジタル空間でのアバターの活動が当然のように現実世界のIDと紐づけられている[51]
  • シュガー・ラッシュ』(2012年)、『シュガー・ラッシュ:オンライン』(2018年)…登場人物であるゲームキャラクターたちが活動するインターネット空間[53]
  • ゲームウォーズ』(原題:READY PLAYER ONE、2011年)、『レディ・プレイヤー1』(2018年)…世界最大規模のSNS型オンラインゲーム「オアシス」をプレイする仮想空間[51]。VRゴーグルやVRグローブなどを装着することで現実と離れた仮想世界に没入し、ゲームに参加したり他者と交流したりする[5]。アバターは好きな姿に変えることが可能。
  • 竜とそばかすの姫』(2021年)…全世界で50億人以上が集い、「As」と呼ばれる自分の分身を作ってまったく別の人生を生きることができるインターネット上の仮想空間<U>[4]。<U>内には独自のエンタテインメント媒体が構築されており、有名な存在はVR空間から現実世界に発信されて話題になることもあるが、あくまでも人気があるのは「As」での姿で、現実世界では無名のままである。
  • フリー・ガイ』(2021年)…ルール無用のオンラインアクションゲーム「フリー・シティ」をプレイする仮想空間。

ARタイプ

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 前述のように、現状すでにあるサービスも、技術開発が進むメタバースも、暗号資産やNFTとの間で、直接の関わりはない

出典

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