コンテンツにスキップ

「リチャード・ドーソン (音楽家)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
Cewbot (会話 | 投稿記録)
20行目: 20行目:
ドーソンが、[[ブルース]]音楽に取り組むアプローチは、[[キャプテン・ビーフハート]]のイングランド版だと表現されてきた<ref name="rollingstone"/><ref name="grauniad" />。ドーソン自身は、[[イスラム神秘主義]]([[スーフィズム]])に捧げられた音楽である[[カッワーリー]]や<ref name="bomb"/>、[[ケニヤ]]のフォーク・ギタリストであるヘンリー・マコビ (Henry Makobi)<ref name="rollingstone"/>、フォーク・ミュージシャンの{{仮リンク|マイク・ウォーターソン|en|Mike Waterson}}<ref name="quietus"/>などから影響を受けたと述べている。アルバム『''The Glass Trunk''』(2013年)と『''Nothing Important''』(2014年)では、ドーソンが「何か親族であるかのような精神 (somewhat of a kindred spirit)」を感じるという[[ハープ]]奏者の{{仮リンク|ロドリ・デイヴィス (音楽家)|label=ロドリ・デイヴィス|en|Rhodri Davies (musician)}}が共演した<ref name="bomb">{{Cite web|last1=Nugent|first1=Cian|title=Richard Dawson by Cian Nugent|url=http://bombmagazine.org/article/2000044/richard-dawson|website=Bomb magazine|accessdate=2014-12-16|date=2014-12-03}}</ref><ref name="quietus">{{Cite web|last1=McKeating|first1=Scott|title=The Ancestor's Tale: An Interview With Richard Dawson|url=http://thequietus.com/articles/11494-richard-dawson-interview|website=[[:en:The Quietus|The Quietus]]|accessdate=2014-12-16|date=2013-02-26}}</ref>。ドーソンとデイヴィス (Dawson and Davies) は、[[2013年]]には共作アルバム『''Dawson-Davies: Hen Ogledd''』をリリースし<ref name="wire">{{Cite journal|last=Bliss|first=Abi|title=Galaxy of Scars|date=November 2014|issue=369|page=40|journal=[[:en:The Wire (magazine)|The Wire]]|url=http://www.thewire.co.uk/issues/369|publisher=The Wire Magazine Ltd.|accessdate=2014-12-16}}</ref>、ドーソンはまた、ソロでの作品を「Eyeballs(アイボールズ)」という名義でも発表してきた<ref name="quietus"/>。
ドーソンが、[[ブルース]]音楽に取り組むアプローチは、[[キャプテン・ビーフハート]]のイングランド版だと表現されてきた<ref name="rollingstone"/><ref name="grauniad" />。ドーソン自身は、[[イスラム神秘主義]]([[スーフィズム]])に捧げられた音楽である[[カッワーリー]]や<ref name="bomb"/>、[[ケニヤ]]のフォーク・ギタリストであるヘンリー・マコビ (Henry Makobi)<ref name="rollingstone"/>、フォーク・ミュージシャンの{{仮リンク|マイク・ウォーターソン|en|Mike Waterson}}<ref name="quietus"/>などから影響を受けたと述べている。アルバム『''The Glass Trunk''』(2013年)と『''Nothing Important''』(2014年)では、ドーソンが「何か親族であるかのような精神 (somewhat of a kindred spirit)」を感じるという[[ハープ]]奏者の{{仮リンク|ロドリ・デイヴィス (音楽家)|label=ロドリ・デイヴィス|en|Rhodri Davies (musician)}}が共演した<ref name="bomb">{{Cite web|last1=Nugent|first1=Cian|title=Richard Dawson by Cian Nugent|url=http://bombmagazine.org/article/2000044/richard-dawson|website=Bomb magazine|accessdate=2014-12-16|date=2014-12-03}}</ref><ref name="quietus">{{Cite web|last1=McKeating|first1=Scott|title=The Ancestor's Tale: An Interview With Richard Dawson|url=http://thequietus.com/articles/11494-richard-dawson-interview|website=[[:en:The Quietus|The Quietus]]|accessdate=2014-12-16|date=2013-02-26}}</ref>。ドーソンとデイヴィス (Dawson and Davies) は、[[2013年]]には共作アルバム『''Dawson-Davies: Hen Ogledd''』をリリースし<ref name="wire">{{Cite journal|last=Bliss|first=Abi|title=Galaxy of Scars|date=November 2014|issue=369|page=40|journal=[[:en:The Wire (magazine)|The Wire]]|url=http://www.thewire.co.uk/issues/369|publisher=The Wire Magazine Ltd.|accessdate=2014-12-16}}</ref>、ドーソンはまた、ソロでの作品を「Eyeballs(アイボールズ)」という名義でも発表してきた<ref name="quietus"/>。


『''Nothing Important''』以降、ドーソンは、[[フェンダー (楽器メーカー)|フェンダー]]のギターを、[[オレンジ (楽器メーカー)|オレンジ]]の[[アンプ (楽器用)|アンプ]]に[[直列回路と並列回路|直列]]につないで演奏している<ref name="bomb"/>。彼はまた、[[iOS (Apple)|iOS]]のアプリ「ThumbJam」による合成音を使ったり、ごく基本的な知識しかないままに[[サクソフォーン]]を演奏したりしている<ref name="bomb"/>。
『''Nothing Important''』以降、ドーソンは、[[フェンダー (楽器メーカー)|フェンダー]]のギターを、[[オレンジ (楽器メーカー)|オレンジ]]の[[アンプ (楽器用)|アンプ]]に[[直列回路と並列回路|直列]]につないで演奏している<ref name="bomb"/>。彼はまた、[[iOS]]のアプリ「ThumbJam」による合成音を使ったり、ごく基本的な知識しかないままに[[サクソフォーン]]を演奏したりしている<ref name="bomb"/>。


ドーソンの歌詞は、死への言及など暗い内容を扱っている。例えば、アルバム『''The Glass Trunk''』の制作に際し、彼は[[タイン・アンド・ウィア]]の[[アーカイブ]]に関するデータベースを使って、「死」を検索し、殺人事件や傷害事件を報じた古い新聞記事からインスピレーションを得ている<ref name="pitchfork"/><ref name="folkradio">{{Cite web|url=http://www.folkradio.co.uk/2014/03/richard-dawson-the-glass-trunk/|title=Richard Dawson – The Glass Trunk|first=Harry|last=Wheeler|publisher=Folk Radio|date=2014-03-05|accessdate=2014-12-16}}</ref>。アルバム『''Nothing Important''』に収録された「The Vile Stuff」という曲は、様々な出来事を連続して語る内容となっているが、その中には、子どもの頃、学校の遠足で出かけた先で[[ココナッツ]]の殻を割ろうとして、[[ドライバー (工具)|ドライバー]]で手に穴を開けてしまった、という話も含まれている<ref name="grauniad"/>。
ドーソンの歌詞は、死への言及など暗い内容を扱っている。例えば、アルバム『''The Glass Trunk''』の制作に際し、彼は[[タイン・アンド・ウィア]]の[[アーカイブ]]に関するデータベースを使って、「死」を検索し、殺人事件や傷害事件を報じた古い新聞記事からインスピレーションを得ている<ref name="pitchfork"/><ref name="folkradio">{{Cite web|url=http://www.folkradio.co.uk/2014/03/richard-dawson-the-glass-trunk/|title=Richard Dawson – The Glass Trunk|first=Harry|last=Wheeler|publisher=Folk Radio|date=2014-03-05|accessdate=2014-12-16}}</ref>。アルバム『''Nothing Important''』に収録された「The Vile Stuff」という曲は、様々な出来事を連続して語る内容となっているが、その中には、子どもの頃、学校の遠足で出かけた先で[[ココナッツ]]の殻を割ろうとして、[[ドライバー (工具)|ドライバー]]で手に穴を開けてしまった、という話も含まれている<ref name="grauniad"/>。

2021年11月10日 (水) 05:03時点における版

リチャード・ドーソン
Richard Dawson
演奏中のドーソン、2015年撮影。
基本情報
ジャンル フォーク
サイケデリック・フォーク
エクスペリメンタル・ロック
前衛音楽
職業 シンガーソングライター
音楽家
担当楽器 ボーカル
ギター
キーボード
サンプラー
公式サイト http://www.richarddawson.net/

リチャード・ドーソン(Richard Dawson)は、イングランドニューカッスル・アポン・タイン出身のフォーク音楽音楽家[1]。彼の2014年のアルバム『Nothing Important』は、Weird World からリリースされ、批評家たちの注目を集めた[2][3][4]

経歴

ドーソンは、ニューカッスルで育ち、子どものころから歌うことに興味をもち、アメリカ合衆国歌手たち、例えば、フェイス・ノー・モアマイク・パットンなどを真似て歌っていた[5]。10年ほど、レコード販売店で働いた後、プロの音楽家として活動し始めた。彼は、高価ではないナイロン弦アコースティック・ギターを買い[2]、誤ってこれを壊してしまった。このギターを修理に出したところ、戻ってきた楽器がユニークは音を出すことに、彼は気づき、今ではメインの楽器として使うようになっている[1]

ドーソンが、ブルース音楽に取り組むアプローチは、キャプテン・ビーフハートのイングランド版だと表現されてきた[1][4]。ドーソン自身は、イスラム神秘主義スーフィズム)に捧げられた音楽であるカッワーリー[5]ケニヤのフォーク・ギタリストであるヘンリー・マコビ (Henry Makobi)[1]、フォーク・ミュージシャンのマイク・ウォーターソン英語版[6]などから影響を受けたと述べている。アルバム『The Glass Trunk』(2013年)と『Nothing Important』(2014年)では、ドーソンが「何か親族であるかのような精神 (somewhat of a kindred spirit)」を感じるというハープ奏者のロドリ・デイヴィス英語版が共演した[5][6]。ドーソンとデイヴィス (Dawson and Davies) は、2013年には共作アルバム『Dawson-Davies: Hen Ogledd』をリリースし[7]、ドーソンはまた、ソロでの作品を「Eyeballs(アイボールズ)」という名義でも発表してきた[6]

Nothing Important』以降、ドーソンは、フェンダーのギターを、オレンジアンプ直列につないで演奏している[5]。彼はまた、iOSのアプリ「ThumbJam」による合成音を使ったり、ごく基本的な知識しかないままにサクソフォーンを演奏したりしている[5]

ドーソンの歌詞は、死への言及など暗い内容を扱っている。例えば、アルバム『The Glass Trunk』の制作に際し、彼はタイン・アンド・ウィアアーカイブに関するデータベースを使って、「死」を検索し、殺人事件や傷害事件を報じた古い新聞記事からインスピレーションを得ている[2][8]。アルバム『Nothing Important』に収録された「The Vile Stuff」という曲は、様々な出来事を連続して語る内容となっているが、その中には、子どもの頃、学校の遠足で出かけた先でココナッツの殻を割ろうとして、ドライバーで手に穴を開けてしまった、という話も含まれている[4]

ディスコグラフィ

アルバム

  • Richard Dawson Sings Songs and Plays Guitar (2007, Downbeat Records)
  • Motherland (2008, Pink Triangle)
  • Dawson May Jazzfinger Clay with Nev Clay, Ally May & Jazzfinger (2009, Pink Triangle)
  • The Magic Bridge (2011, Pink Triangle/Box Records)
  • The Glass Trunk (2013, alt.vinyl)
  • Dawson-Davies: Hen Ogledd with Rhodri Davies (2013, alt.vinyl)
  • Nothing Important (2014, Weird World)

脚注

  1. ^ a b c d Richard Dawson – Dej Loaf, Oliver Heldens and 8 More New Artists You Need to Know | Rolling Stone”. Rolling Stone (2014年11月). 2014年12月15日閲覧。
  2. ^ a b c Richard Dawson: Nothing Important”. Pitchfork Media (2014年11月5日). 2014年12月15日閲覧。
  3. ^ NME Reviews – Richard Dawson – 'Nothing Important'”. NME. IPC Media (2014年11月1日). 2014年12月15日閲覧。
  4. ^ a b c Hann, Michael (2014年11月20日). “Richard Dawson: Nothing Important review – remarkably original folk”. The Guardian. http://www.theguardian.com/music/2014/nov/20/richard-dawson-nothing-important-review 2014年12月16日閲覧。 
  5. ^ a b c d e Richard Dawson by Cian Nugent”. Bomb magazine (2014年12月3日). 2014年12月16日閲覧。
  6. ^ a b c The Ancestor's Tale: An Interview With Richard Dawson”. The Quietus (2013年2月26日). 2014年12月16日閲覧。
  7. ^ Bliss, Abi (November 2014). “Galaxy of Scars”. The Wire (The Wire Magazine Ltd.) (369): 40. http://www.thewire.co.uk/issues/369 2014年12月16日閲覧。. 
  8. ^ Wheeler, Harry (2014年3月5日). “Richard Dawson – The Glass Trunk”. Folk Radio. 2014年12月16日閲覧。

外部リンク