コンテンツにスキップ

「ミスティ (曲)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
タグ: ビジュアルエディター モバイル編集 モバイルウェブ編集 改良版モバイル編集
Cewbot (会話 | 投稿記録)
2行目: 2行目:
「'''ミスティ'''」 (''Misty'') は、[[ジャズ]]・[[ピアニスト]]の[[エロル・ガーナー]]によって[[1954年]]に作曲された[[バラード]]。
「'''ミスティ'''」 (''Misty'') は、[[ジャズ]]・[[ピアニスト]]の[[エロル・ガーナー]]によって[[1954年]]に作曲された[[バラード]]。


ジャズにおける代表的な[[スタンダード・ナンバー]]の一つであり、また甘やかで親しみやすい曲調からポピュラー系ボーカルや[[バックグラウンドミュージック|BGM]]のスタンダード・ナンバーにもなっている。ガーナーのもっとも有名な作品である。
ジャズにおける代表的な[[スタンダード・ナンバー]]の一つであり、また甘やかで親しみやすい曲調からポピュラー系ボーカルや[[背景音楽|BGM]]のスタンダード・ナンバーにもなっている。ガーナーのもっとも有名な作品である。


== 来歴 ==
== 来歴 ==

2021年11月23日 (火) 09:39時点における版

ミスティ」 (Misty) は、ジャズピアニストエロル・ガーナーによって1954年に作曲されたバラード

ジャズにおける代表的なスタンダード・ナンバーの一つであり、また甘やかで親しみやすい曲調からポピュラー系ボーカルやBGMのスタンダード・ナンバーにもなっている。ガーナーのもっとも有名な作品である。

来歴

1954年、ニューヨークからシカゴへ空路移動中だったガーナーは、霧中を飛行する旅客機の窓外を眺めているうち、唐突に魅力的なメロディを着想したという[注釈 1]。しかしガーナーは、ほとんど我流でピアノ演奏を習得した人物で楽譜の読み書きができず、機内で楽譜を書いて曲を記録できなかった。そのままではメロディを忘れかねない「危機」に直面した彼は、シカゴに飛行機が着陸するまで、思いついた曲を必死に反芻し続け、空港からはホテルにタクシーで急行した。ホテルのピアノで着想したメロディを弾き、急遽借り出したテープレコーダーで録音したことで、メロディは失われずに済んだのであった[1]

この逸話と、曲を聴いたガーナーの友人が「霧のようにぼんやりした曲だ」と評したことから『ミスティ』という題名がつけられた。同年、ガーナー自身のピアノ演奏が録音され、12月に発売されたアルバム『Contrast』に収録された[2]

1960年代にはアメリカNBCニュースの番組『トゥデイ』のテーマ曲としても使用されている。

カバー

元々インストゥルメンタルとして作曲されたが、ほどなく作詞家のジョニー・バーク (Johnny Burke) により歌詞がつけられ、1959年9月ジョニー・マティス歌唱によるカバー版がシングルで発表され、後にマティスのアルバム『Heavenly』に収録された[2]。マティスのカバー版はポピュラー・ソングとしてヒットしたことで、広く知られることとなった。

以後、多くのカバー版が発表された。

レイ・スティーヴンスのカバー版

ミスティ
レイ・スティーヴンスシングル
初出アルバム『ミスティ
B面 Sunshine
リリース
規格 7インチシングル
録音 1975年2月
ジャンル カントリー
レーベル バーナビー・レコード
作詞・作曲 ジョニー・バーク(作詞)
エロル・ガーナー(作曲)
レイ・スティーヴンス シングル 年表
Moonlight Special
1974年
ミスティ
(1975年)
Indian Love Call
(1975年)
ミュージックビデオ
「Misty」 - YouTube
テンプレートを表示

レイ・スティーヴンス英語版のカバー版は、1975年4月にリリースされた。 こちらは原曲よりもテンポが早くなり、カントリー調のアレンジが施されている。イギリスでは2位、アメリカビルボードが発表したカントリー・シングル&トラックランキングで3位、イージーリスニングランキングで8位[3]を記録した。1975年12月27日に発表されたBillboard Hot 100では91位にランクインしている[4]

同月に同名のアルバムが発売され、「ミスティ」は1曲目に収録された。

なお、スティーヴンスのカバー版は、グラミー賞の最優秀編曲賞を受賞している[5]

参加ミュージシャン

その他のカバー

エラ・フィッツジェラルドサラ・ヴォーン[2]などによりカヴァーされたほか、クリント・イーストウッドの初監督映画『恐怖のメロディ』(原題:Play Misty For Me, 1971年)は、この曲を重要なモチーフの一つとしている。

脚注

注釈

  1. ^ 機窓から虹を見て着想したという異説もある。

出典

  1. ^ Jazz Standards Songs and Instrumentals (Misty)”. JazzStandards.com. 2018年12月5日閲覧。
  2. ^ a b c Gioia, Ted (2012). The Jazz Standards. Oxford: Oxford University Press. p. 269. ISBN 978-0-19-993739-4 
  3. ^ Whitburn, Joel (1993). Top Adult Contemporary: 1961–1993. Record Research. p. 229 
  4. ^ "Pop Singles" Billboard December 27, 1975: Talent in Action-8
  5. ^ Ray Stevens - About "Misty" and Live Performance - YouTube

外部リンク