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2006年11月7日 (火) 09:57時点における版

AutoMag
ファイル:Amp-44am.jpg
44AutoMag
概要
種類 拳銃
製造国 アメリカ合衆国
設計・製造 AM社、TDE社、ハイスタンダード社、AMT社
性能
口径 .44
銃身長 149mm
使用弾薬 .44AMP
装弾数 7発
作動方式 ショートリコイル、ロータリーボルト方式
全長 295mm
重量 1600g
銃口初速 396m/s
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44オートマグ(44 Auto Mag)とは1969年に発表、1970年からAM社(Auto-mag Corporation)によって一般発売された世界初のマグナム弾を使用する自動拳銃である。本来はオートマグという呼称が正しいが、後にAMT社が発売するオートマグシリーズと区別するため、本項では44オートマグという呼称を用いる。

特徴

従来リボルバーにはマグナム弾を使用する拳銃は存在したが、マグナム弾を使用する自動拳銃の開発は構造上リボルバーよりも耐久性に劣るため困難とされた。AM社は当時新技術だったステンレスを使用しマグナム弾の使用に耐えうる自動拳銃の開発を目指した。設計者はハリー・サンフォードである。ボルトのロック機構に工夫を凝らし、ロータリーボルト・ロッキング・システムという自動小銃に用いられるような複雑な閉鎖機構を採り入れ、閉鎖不良を回避するためのボルトアクセラレータも取り付けられている。口径は.44であり、当時世界最強のハンドガンとされたS&W M29を超えるハンドガンとして期待された(銃の構造上、オートマチックの方が発射ガスのロスと反動が少なく装弾数も多い)。先行予約では8,000丁の受注があったとされる。銀色のステンレスモデルのみの発売であり、大型のレシーバー一体型のバレルは上部にリブが設けられ、大型のクーリングホールが開けられていた。

しかし、後述のさまざまな欠点により「オートジャム」という不名誉なあだ名が付けられた。商業的には失敗しAM社は1年余りで倒産、売却・合併などを繰り返したため、メーカー名もTDEであったりAMTであったりと、さまざまな刻印で製造販売されたが、1983年に生産中止となった。今でもコアなファンは存在するが、デザートイーグルに代表されるマグナムオートがいくつか存在しているため忘れ去られた銃となっている。総生産数は16,000丁ほどと推測されている(会社が何度も変わったため、正確な記録は不明)。1998年から2000年にかけて亡くなった設計者の追悼の意味も込めてオリジナル刻印復刻レシーバーの限定販売が行なわれたが、マネジメントを担当したAMT-Galena社が倒産、70丁前後の出荷で終わっている。

AMT社(Arcadia Machine and Tool Inc.)からオートマグという名前で発売されていた銃は同じハリー・サンフォードの設計であり、44オートマグの後継機としてIIからVまであるが、外観も機構も全く違うので注意が必要である。

欠点

  • レシーバー、チャンバー内の汚れにより閉鎖不良を起こすため、手入れが欠かせなかった。
  • ステンレス鋼の加工技術が未熟だったため、内部の細かな仕上げミスも動作不良の原因となった。
  • ステンレス鋼に合う潤滑油が流通していなかったため動作不良を招いた。
  • リムレスの.44AUTO(.44AMP)弾専用であるが、この弾丸の供給が遅れたため自作の弾が使われ動作不良の原因となった。また、販売された弾丸も品質がメーカーによってまちまちで動作不良を起こすことが多かった。
  • 発射時の銃身の跳ね上がりが大きく、銃のホールド具合によっては閉鎖不良を起こした。

バリエーション

  • 180
.44口径のスタンダードタイプ。
  • 160
.357口径のもの。俗に.357オートマグと呼ばれる。
  • 280
AMT社が俳優クリント・イーストウッドに贈呈した8.5インチバレルの特別モデル。刻印からCLINT-1(クリントワン)と呼ばれる。ダーティハリー4において、クリント・イーストウッド演じる主人公のハリー・キャラハンが使用したのはプロップのCLINT-2。
この他に.41JMP弾を使用する.41オートマグが存在したとされるが、型番は不明。
リブ付き6.5インチバレルの他にも、リブなしの8.5インチ、10.5インチバレルが存在する。また、リブなしのバレルがオプションで選択可能だったという。
多くのカスタムモデルも存在している。

登場作品

画像リンク

関連項目