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2023年3月6日 (月) 22:23時点における版
本社・呉工場 | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 〒737-8513 広島県呉市築地町1番24号 北緯34度14分34.54秒 東経132度32分56.27秒 / 北緯34.2429278度 東経132.5489639度座標: 北緯34度14分34.54秒 東経132度32分56.27秒 / 北緯34.2429278度 東経132.5489639度 |
設立 | 1951年(昭和26年) |
業種 | 金属製品 |
法人番号 | 1240001026093 |
事業内容 | 各種グレーチングの製造販売 |
代表者 | 代表取締役社長 山本貴 |
資本金 | 1億円 |
売上高 | 196億円(2021年3月期) |
純利益 | 2億9995万1000円(2020年03月31日時点)[1] |
総資産 | 241億2409万2000円(2020年03月31日時点)[1] |
従業員数 | 477名(2021年7月1日現在) |
外部リンク | http://www.daikure.co.jp/ |
株式会社ダイクレは、広島県呉市に本社を置く、グレーチングをはじめとする建設資材の総合メーカー。
概要
日本で初めてグレーチングを製造したメーカーであり、業界1位のシェアを誇る[2]。
創業者の山本茂は元呉海軍工廠の海軍技師[2]。1951年(昭和26年)、米軍艦船に使われていたグレーチングを元に製造、1953年(昭和28年)に実用新案を取得し製造を開始した。1963年(昭和38年)当時工場や船舶の床材として使われていたグレーチングを道路側溝用として国内で初めて売りだし[3]、これにより業績を伸ばした。
グレーチングにはじまり、その後は熱交製品、橋梁製品、法面製品に参入し、近年は防災製品や防水製品、ガードフェンス製品にも参入し、建設資材の総合メーカーへと展開している。
呉第二工場は、1905年(明治38年)に竣工された呉工廠の建物の一部であり、広島県建物百選に選ばれており、映画の撮影などにも使われている。
歴史
ダイクレのはじまり
創業の地である呉は、旧日本海軍工廠の街でした。大和など幾多の軍艦を送り出した海軍工廠の技術力は、世界でもトップレベルにありました。しかし終戦後、海軍工廠は解体され多くの優秀な技術者たちが職を失いました。海軍工廠の技術者であった創業者の山本茂は、仲間を集め昭和26年( 1951年) 5月26日、船舶塗装業の「大呉興産株式会社」を設立。
折から、旧軍港市転換法の発布と朝鮮動乱の特需を背景に呉へ進出してきたアメリカのNBC (ナショナルバルクキャリアーズインコーポレイテッド)呉造船部から塗装工事を一手に受注。NBCの第一号新造船へのグレーチングの開発から「ダイクレグレーチング」の実用新案を取得、ダイクレのグレーチングはここからはじまりました。
グレーチングのはじまり
昭和26年(1951年) 9月上旬、NBC呉造船部へ作業の打ち合わせに出向いた山本茂は、技術部艤装担当課長の卓上で、アービング社とプローノックス社の2冊のカタログを偶然手にしました。NBCが建造する船舶にはエンジンルームの床材・ガングウェイ・ステアーは全てグレーチングを採用することが制定されていて、このとき第一船「ベトロ・クレ」用としてアメリカへ発注する段階でした。
自社で造れると直感した山本茂は、即座に「ぜひともわが社で造り、納入させていただきたい。価格もかなり安くできる」と申し入れました。その熱意がNBCを動かし、承諾を一気に取り付けることができました。この2冊のカタログとの偶然な出会いがダイクレとグレーチングとの運命を結びつけました。
グレーチングの開発を決意した山本茂には大きな障壁が二つ立ちふさがっていました。ーつは、製造装置の開発で、もうーつは溶接用の電源の確保です。
まず製造装置ですが、当時溶接はアーク方式が主流であって、山本茂たちが目指す特殊プロジェクション溶接機は、電気抵抗で熱溶解加圧する抵抗溶接はまだ受け入れられる時代ではありませんでした。この方式は大容量の電力を必要とするためコスト的に困難と言われる中で取り組み、開発導入に成功しました。
併行して、200KVAもの大容量の電力消費に対する電源確保にも苦心が続きました。もとより戦後の電力供給のおぼつかない不安定な時代で、ダイクレの中国電力詣でが繰りかえされました。そして、中国電力から以下の裁断が下りました。「このような大容量の電力を一社だけへ供給するとなれば一般家庭へ問題が及びかねない。しかし、将来的に呉にとってユニークな産業になる可能性がある」との、中国電力の英断により、特別な送電が許可され電源も確保できました。
二つの障壁をクリアした特殊プロジェクション溶接機は、第一号プロジェクション溶接機(以降PW1号機と略称)と名付けられ、昭和27年8月28日、工場に据えつけられ自社製作のグレーチングがついに誕生しました。
結果的に、手作りでなく、溶接機を導入してグレーチングを製作するという選択が、 受注を一過性に終わらせず、以降のグレーチングの普及に大きく貢献しました。
以降、グレーチングは造船・火力プラント・化学プラントなどの建設プームを経て、道路のみぞぶたなど、用途も広がり日本のインフラを支えています。
沿革
- 1951年(昭和26年)5月:呉市中通1丁目に「大呉興産株式会社」設立
- 1953年(昭和28年)4月:ダイクレ・グレーチングを完成、製造販売を開始
- 1957年(昭和32年)11月:呉市築地町1番24号に本社工場新設
- 1967年(昭和42年):フィンチューブ 販売開始(熱交製品)
- 1969年(昭和44年)5月:社名を現在の「株式会社ダイクレ」に変更
- 1971年(昭和46年)12月:FRPグレーチングの製造販売開始
- 1982年(昭和57年)10月:資本金460,000千円に増資
- 1983年(昭和58年)4月:鋼製高欄製造販売開始(橋梁製品)
- 2021年(令和3年)4月:ホールディングス体制の導入
製品
グレーチング製品
- スチールグレーチング
- NSグレーティング
- ステンレスグレーチング
- FRPグレーチング
- 床板グレーチング
- ダイクレリップ
- ソフトカバー
- 各種ピット
- 化粧蓋
- レインシューター
- 他
ガードフェンス製品
- ガードレール
- ガードパイプ
- ガードケーブル
防水製品
- 簡易型止水製品(AQUADEFENSERシリーズ)
- 防水板
防災製品
- D-step
- オチナイデ
- グレーチングカーゴ
獣害対策製品
- テキサスゲートグレーチング
- イノピー
- マーキング 防止グレーチング
橋梁製品
- グレーティング床版
- 高欄
- 鋼製地覆
- 鋼製排水溝
- FRP排水桝
- FRP水切り
- 接着接合式FRPマンホール
- 接着接合式CFRP補強材
- ファイバーエイド
法面製品
- グリーンパネル
- アンカーパネル
- ハイランナー
熱交製品
- フィンチューブ
- 熱交換器
事業所
- 本社:広島県呉市築地町
- 技術本部
- 呉工場
- 工場
- 熱交事業本部
- 広島工場・熱交営業部:東広島市八本松
- 安浦工場:呉市安浦町
- 支店
- 東京、大阪、中国、九州
- 営業所
- 北海道、東北、千葉、中部、北陸、滋賀、四国、鹿児島
関連会社
- ダイクレ興産株式会社
- 株式会社ダイクレ九州金属
- 株式会社広島メタル&マシナリー
- ダイクレエンジニアリング四国株式会社
- ダイクレエンジニアリング滋賀株式会社
- ダイクレエンジニアリング千葉株式会社
- 株式会社大呉サービスステーション
- 呉国際観光株式会社(呉カントリークラブ)
- 株式会社クレスポーツプラザ
- 株式会社クレオ
- ダイクレ総業株式会社
- 株式会社ディーネット
- DAIKURE(THAILAND) CO.,LTD.
- 台湾大呉股份有限公司
脚注
- ^ a b 株式会社ダイクレ 第69期決算公告
- ^ a b “第224回 戦艦大和から蓋/ダイクレ(広島・呉市)”. ワールド・ビジネス・サテライト (2010年2月15日). 2014年9月3日閲覧。
- ^ “第9回 戦艦大和と側溝のフタを作った会社”. web R25 (2009年9月18日). 2014年9月3日閲覧。