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=== エピソード ===
=== エピソード ===
* 帽子を曲げているのは日本の球児が帽子のつばを深く曲げてかぶっているのを真似ていることによる<ref name="yomiuri20230309">{{Cite web|title=遊びに来る度「帰りたくない」と泣いたヌートバー、祖父「野球で日米の絆深めて」|url=https://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc/20230309-OYT1T50104/3/|website=読売新聞|accessdate=2023-03-26|language=ja}}</ref>。
* 帽子を曲げているのは日本の球児が帽子のつばを深く曲げてかぶっているのを真似ていることによる<ref name="yomiuri20230309">{{Cite web|title=遊びに来る度「帰りたくない」と泣いたヌートバー、祖父「野球で日米の絆深めて」|url=https://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc/20230309-OYT1T50104/3/|website=読売新聞|accessdate=2023-03-26|language=ja}}</ref>。
* 2020年は[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症の流行]]でマイナーリーグの試合が全てキャンセルされたため、4か月間週6日、朝4時に起床して[[航空宇宙産業|航空宇宙]]企業で肉体労働をしていた。ヌートバーはその時の経験を「自分を謙虚にさせ、どれほど野球を愛しているか気付かされた」と語っている<ref name="family" />。
* 2020年は[[新型コロナウイルス感染症の世界的流行 (2019年-)|新型コロナウイルス感染症の流行]]でマイナーリーグの試合が全てキャンセルされたため、4か月間週6日、朝4時に起床して[[航空宇宙産業|航空宇宙]]企業でアルバイトをしていた。ヌートバーはその時の経験を「自分を謙虚にさせ、どれほど野球を愛しているか気付かされた」と語っている<ref name="family"/>。
* セントルイスで自身の名前が付いた[[スナックバー (菓子類)|スナックバー]]などを売り出すことを念頭に「NOOTBAAR」など複数の商標を出願している<ref>{{Cite news|url=https://fox2now.com/news/noot-trademark-applications-may-boost-cardinals-rookie-outfielder/|title=Noot! St. Louis Cardinals rookie files trademarks|author=Gregg Palermo|work=FOX2now|language=英語|date=2021-09-16|accessdate=2022-11-19}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://redbirdrants.com/2021/09/16/cardinals-lars-nootbaar-filed-perfect-trademark/|title=Just after a season-defining catch, St. Louis Cardinals outfielder Lars Nootbaar filed for the perfect trademark.|author=Robert Murray|publisher=Redbird Rants|language=En|date=2021-09-16|accessdate=2023-04-20}}</ref><ref>{{Cite news|和書|title=ヌートバー選手による商標登録出願について:やはり指定商品は栄養バー|newspaper=Yahoo!ニュース|date=2023-03-23|author=栗原潔|url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/673b5225d1199a0f5b2df844aec602f6990820d6|accessdate=2023-04-20}}</ref>。
* セントルイスで自身の名前が付いた[[スナックバー (菓子類)|スナックバー]]などを売り出すことを念頭に「NOOTBAAR」など複数の商標を出願している<ref>{{Cite news|url=https://fox2now.com/news/noot-trademark-applications-may-boost-cardinals-rookie-outfielder/|title=Noot! St. Louis Cardinals rookie files trademarks|author=Gregg Palermo|work=FOX2now|language=英語|date=2021-09-16|accessdate=2022-11-19}}</ref><ref>{{Cite news|url=https://redbirdrants.com/2021/09/16/cardinals-lars-nootbaar-filed-perfect-trademark/|title=Just after a season-defining catch, St. Louis Cardinals outfielder Lars Nootbaar filed for the perfect trademark.|author=Robert Murray|publisher=Redbird Rants|language=En|date=2021-09-16|accessdate=2023-04-20}}</ref><ref>{{Cite news|和書|title=ヌートバー選手による商標登録出願について:やはり指定商品は栄養バー|newspaper=Yahoo!ニュース|date=2023-03-23|author=栗原潔|url=https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/673b5225d1199a0f5b2df844aec602f6990820d6|accessdate=2023-04-20}}</ref>。
* [[日本語]]についてはほとんど話すことができないが、食事に関しては幼少期から朝食に[[納豆]]ご飯や[[梅干し]]を食し、[[ワサビ]]なども好んで食べているため、[[和食|日本食]]には馴染みがあるという<ref>{{Cite web|title=WBCで侍ジャパン入りのヌートバー「誰かの邪魔をしたり、失礼なことはしたくない」。その素顔と数字が表す期待できる理由|url=https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/mlb/2023/01/27/wbc/|website=web Sportiva|accessdate=2023-03-26|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=「JAPAN」に憧れたヌートバー、勉強中の日本語で栗山監督に「よろしくお願いします」|url=https://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc/20230126-OYT1T50195/|website=読売新聞オンライン|date=2023-01-26|accessdate=2023-01-28|language=ja}}</ref><ref name="asahi230111" />。また、母親が日本人である影響から、自宅玄関では靴を脱ぐ<ref name="asahi230111" />。また[[君が代]]を練習していたことも知られている。試合前にも国歌斉唱で口を動かしていた。
* [[日本語]]についてはほとんど話すことができないが、食事に関しては幼少期から朝食に[[納豆]]ご飯や[[梅干し]]を食し、[[ワサビ]]なども好んで食べているため、[[和食|日本食]]には馴染みがあるという<ref>{{Cite web|title=WBCで侍ジャパン入りのヌートバー「誰かの邪魔をしたり、失礼なことはしたくない」。その素顔と数字が表す期待できる理由|url=https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/mlb/2023/01/27/wbc/|website=web Sportiva|accessdate=2023-03-26|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=「JAPAN」に憧れたヌートバー、勉強中の日本語で栗山監督に「よろしくお願いします」|url=https://www.yomiuri.co.jp/sports/wbc/20230126-OYT1T50195/|website=読売新聞オンライン|date=2023-01-26|accessdate=2023-01-28|language=ja}}</ref><ref name="asahi230111" />。また、母親が日本人である影響から、自宅玄関では靴を脱ぐ<ref name="asahi230111" />。また[[君が代]]の歌唱を練習していたことも知られている。試合前にも国歌斉唱で口を動かしていた。
* アメリカでは「'''ヌート'''」の愛称で親しまれているが、日本ではミドルネームの「'''タツジ'''」や「'''たっちゃん'''」という愛称が広まっている<ref>{{Cite news|title=【WBC】「ヌートバー」と呼ぶと罰金も?ヌートバーの愛称「タツジ」「たっちゃん」に決定 - WBC2023|url=https://www.nikkansports.com/baseball/samurai/wbc2023/news/202303020001089.html|newspaper=日刊スポーツ|date=2023-03-02|accessdate=2023-03-04|language=ja}}</ref>。「'''たっちゃん'''」の名付け親は野球日本代表の[[清水雅治]]外野守備・走塁コーチ。第5回のWBC日本代表にヌートバーが参加することを受け「チームの環境に早く慣れて欲しい」との思いからチームメイトや関係者に提案<ref>{{Cite news|title=【朝刊先読み!】ヌートバー愛称「たっちゃん」提案は清水コーチ 故郷でWBC秘話伝える|url=https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/364045|newspaper=山陰中央新報|date=2023-04-04|access-date=2023-05-09|language=ja}}</ref>。現に、チームメイトは強化試合の初戦に向けた練習で『たっちゃん[[Tシャツ]]』(胸に「JAPAN」のロゴが、背中に[[アメリカ合衆国の国旗|アメリカ国旗]]・[[日本の国旗|日本国旗]]のイラストと「たっちゃん」の文字がそれぞれプリントされたTシャツ)を着用することによってヌートバーを歓迎している<ref>{{Cite web|title=侍ジャパンが「たっちゃんTシャツ」でグラウンド入り ヌートバーの“愛称”を背に始動 | BASEBALL KING|url=https://baseballking.jp/ns/357692|website=BASEBALL KING|accessdate=2023-03-04|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=侍ジャパンが「たっちゃんTシャツ」 日系選手のヌートバーを歓迎|url=https://www.sankei.com/article/20230303-EOOS2M3C55ITBL6OWZI4DJGTPM/|website=産経ニュース|date=2023-03-03|accessdate=2023-03-04|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>。
* アメリカでは「'''ヌート'''」の愛称で親しまれているが、日本ではミドルネームの「'''タツジ'''」や「'''たっちゃん'''」という愛称が広まっている<ref>{{Cite news|title=【WBC】「ヌートバー」と呼ぶと罰金も?ヌートバーの愛称「タツジ」「たっちゃん」に決定 - WBC2023|url=https://www.nikkansports.com/baseball/samurai/wbc2023/news/202303020001089.html|newspaper=日刊スポーツ|date=2023-03-02|accessdate=2023-03-04|language=ja}}</ref>。「'''たっちゃん'''」の名付け親は野球日本代表の[[清水雅治]]外野守備・走塁コーチ。第5回のWBC日本代表にヌートバーが参加することを受け「チームの環境に早く慣れて欲しい」との思いからチームメイトや関係者に提案<ref>{{Cite news|title=【朝刊先読み!】ヌートバー愛称「たっちゃん」提案は清水コーチ 故郷でWBC秘話伝える|url=https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/364045|newspaper=山陰中央新報|date=2023-04-04|access-date=2023-05-09|language=ja}}</ref>。現に、チームメイトは強化試合の初戦に向けた練習で『たっちゃん[[Tシャツ]]』(胸に「JAPAN」のロゴが、背中に[[アメリカ合衆国の国旗|アメリカ国旗]]・[[日本の国旗|日本国旗]]のイラストと「たっちゃん」の文字がそれぞれプリントされたTシャツ)を着用することによってヌートバーを歓迎している<ref>{{Cite web|title=侍ジャパンが「たっちゃんTシャツ」でグラウンド入り ヌートバーの“愛称”を背に始動 | BASEBALL KING|url=https://baseballking.jp/ns/357692|website=BASEBALL KING|accessdate=2023-03-04|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|title=侍ジャパンが「たっちゃんTシャツ」 日系選手のヌートバーを歓迎|url=https://www.sankei.com/article/20230303-EOOS2M3C55ITBL6OWZI4DJGTPM/|website=産経ニュース|date=2023-03-03|accessdate=2023-03-04|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>。


[[File:Tatsuji-Call Lars-Taylor-Tatsuji-Nootbaar.webm|thumbnail|300px|代替文=2023年のWBC日本代表・侍ジャパンでの"タツジ"コールとラーズ・ヌートバーへの応援歌の様子|{{Nowrap begin}}2023年のWBC日本代表・侍ジャパンでの{{Wrapj}}"タツジ"コールとラーズ・ヌートバーへの応援歌{{Wrapj}}(2023年3月16日撮影){{Nowrap end}}]]
[[File:Tatsuji-Call Lars-Taylor-Tatsuji-Nootbaar.webm|thumbnail|300px|代替文=2023年のWBC日本代表・侍ジャパンでの"タツジ"コールとラーズ・ヌートバーへの応援歌の様子|{{Nowrap begin}}2023年のWBC日本代表・侍ジャパンでの{{Wrapj}}"タツジ"コールとラーズ・ヌートバーへの応援歌{{Wrapj}}(2023年3月16日撮影){{Nowrap end}}]]
* 日本代表応援団はヌートバーが第5回WBC日本代表に選出されたことに伴い、日本球界に在籍したことのない選手に対して初めて応援歌作成た(コールはミドルネームの「タツジ」)<ref name="sankei230304">{{Cite web|title=侍ジャパン・ヌートバーの応援歌が完成 コールは「タツジ」に決定/WBC|url=https://www.sanspo.com/article/20230304-S7DWYIJFWBOW3KA7BZVJ7LCQDM/|website=サンスポ|date=2023-03-04|accessdate=2023-03-05|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>。なお、当初はチャンステーマにも使われている「スーパースター」や「[[Dream Park〜野球場へゆこう〜|野球場へゆこう]]」からの流用が検討されていた<ref name="sankei230304"/>、ファンの反対の声を受けて新たに汎用応援歌(第5回WBCでは実質ヌートバー専用。以降はヌートバーと同様に専用応援歌の無い選手に使用される)として作成された<ref name="sankei230304"/><ref name="maidona230315" /><ref>{{Cite web|title=【WBC】どうするヌートバー応援歌 新曲緊急制作し6日阪神戦でお披露目、コールは「タツジ」 - WBC2023 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/baseball/samurai/wbc2023/news/202303050001381.html|website=nikkansports.com|accessdate=2023-03-06|language=ja}}</ref>。この応援歌はヌートバー自身も気に入っており、「タツジと聞こえて最高だよ!応援歌を大声で歌ってくれてとても嬉しい」とコメントを残している<ref name="maidona230315">{{Cite web|title=侍Jヌートバー応援歌騒動の舞台裏…「手抜き」と批判殺到→3日で新曲制作、本人も「最高だよ!」と激賞 応援団の思い|まいどなニュース|url=https://maidonanews.jp/article/14861965|website=まいどなニュース|accessdate=2023-04-19|language=ja-JP}}</ref>。
* 日本代表応援団はヌートバーが第5回WBC日本代表に選出されたことに伴い、日本球界に在籍したことのない選手応援歌が初めて作成された(コールはミドルネームの「タツジ」)<ref name="sankei230304">{{Cite web|title=侍ジャパン・ヌートバーの応援歌が完成 コールは「タツジ」に決定/WBC|url=https://www.sanspo.com/article/20230304-S7DWYIJFWBOW3KA7BZVJ7LCQDM/|website=サンスポ|date=2023-03-04|accessdate=2023-03-05|language=ja|first=SANKEI DIGITAL|last=INC}}</ref>。なお、当初はチャンステーマにも使われている「スーパースター」や「[[Dream Park〜野球場へゆこう〜|野球場へゆこう]]」からの流用が検討されていた<ref name="sankei230304"/>、ファンの反対の声を受けて新たに汎用応援歌(第5回WBCでは実質ヌートバー専用。以降はヌートバーと同様に専用応援歌の無い選手に使用される)として作成された<ref name="sankei230304"/><ref name="maidona230315" /><ref>{{Cite web|title=【WBC】どうするヌートバー応援歌 新曲緊急制作し6日阪神戦でお披露目、コールは「タツジ」 - WBC2023 : 日刊スポーツ|url=https://www.nikkansports.com/baseball/samurai/wbc2023/news/202303050001381.html|website=nikkansports.com|accessdate=2023-03-06|language=ja}}</ref>。この応援歌はヌートバー自身も気に入っており、「タツジと聞こえて最高だよ!応援歌を大声で歌ってくれてとても嬉しい」とコメントを残している<ref name="maidona230315">{{Cite web|title=侍Jヌートバー応援歌騒動の舞台裏…「手抜き」と批判殺到→3日で新曲制作、本人も「最高だよ!」と激賞 応援団の思い|まいどなニュース|url=https://maidonanews.jp/article/14861965|website=まいどなニュース|accessdate=2023-04-19|language=ja-JP}}</ref>。
* 第5回WBC日本代表で優勝した後に、[[大谷翔平]]から高級腕時計([[グランドセイコー]])をプレゼントされ、その際に大谷から「もし、(次回開催の)2026年に戻ってこなかったり、他の国を代表したりしたら、それを返してもらうからね」と言われ、ヌートバーは合意の握手をした<ref>{{Cite web|url=https://hochi.news/articles/20230324-OHT1T51001.html?page=1|title=ヌートバー、侍の仲間が「恋しい」金メダルは「ママに」大谷翔平からもらった「腕時計」の意味|publisher=スポーツ報知|date=2023-03-24|accessdate=2023-03-25}}</ref>。
* 第5回WBC日本代表で優勝した後に、[[大谷翔平]]から高級腕時計([[グランドセイコー]])をプレゼントされ、その際に大谷から「もし、(次回開催の)2026年に戻ってこなかったり、他の国を代表したりしたら、それを返してもらうからね」と言われ、ヌートバーは合意の握手をした<ref>{{Cite web|url=https://hochi.news/articles/20230324-OHT1T51001.html?page=1|title=ヌートバー、侍の仲間が「恋しい」金メダルは「ママに」大谷翔平からもらった「腕時計」の意味|publisher=スポーツ報知|date=2023-03-24|accessdate=2023-03-25}}</ref>。



2023年10月11日 (水) 13:35時点における版

ラーズ・ヌートバー
Lars Nootbaar
セントルイス・カージナルス #21
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州ロサンゼルス郡エルセグンド英語版
生年月日 (1997-09-08) 1997年9月8日(26歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 外野手
プロ入り 2018年 MLBドラフト8巡目(全体243位)
初出場 2021年6月22日
年俸 $732,400(2023年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム 日本の旗 日本
WBC 2023年
獲得メダル
男子 野球
日本の旗 日本
ワールド・ベースボール・クラシック
2023

ラーズ・テイラー=タツジ・ヌートバーLars Taylor-Tatsuji Nootbaar1997年9月8日 - )は、 アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルス郡エルセグンド英語版出身のプロ野球選手外野手)。右投左打。MLBセントルイス・カージナルス所属。

アメリカ人の父と日本人の母を持つハーフで、榎田 達治(えのきだ たつじ)の日本名をもつ[2]。メディアでは「タツジ」と表記されることもある[3]日本での愛称は「たっちゃん[4]

経歴

プロ入り前

野球経験がある父や兄の影響で5歳の頃から野球を始める。高校までソフトボール選手だった母を相手に打撃練習や自宅の駐車場の壁に向かってボールを投げ練習した。

2006年に、日米親善高校野球大会でアメリカを訪れた日本代表選手の船橋悠(当時早稲田実業学校高等部)、塩澤佑太(当時帝京高等学校)をヌートバー家でホームステイさせた際、ヌートバーは田中将大斎藤佑樹らと写真を撮ってもらったほか、ボールボーイとしてアメリカ選抜の試合に参加している[5][6][7]。この経験から幼少期より日本代表としてWBCに出場することを夢見ていた[8]

高校時代は野球とアメフトをプレー[9]

カージナルス時代

2018年MLBドラフト8巡目(全体243位)でセントルイス・カージナルスから指名されプロ入り。契約後、傘下のA-級ステート・カレッジ・スパイクスでプロデビュー。56試合に出場して打率. 227、2本塁打、26打点、2盗塁を記録した。

2019年はA級ピオリア・チーフス、A+級パームビーチ・カージナルス英語版、AA級スプリングフィールド・カージナルスでプレーし、3球団合計で101試合に出場して打率.264、7本塁打、38打点、4盗塁を記録した。

2020年新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグの試合が開催されなかったため、公式戦の出場は無かった。

2021年は5月のマイナーリーグ開幕からAAA級メンフィス・レッドバーズでプレーし、6月22日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[10]。メジャーデビューとなった同日のデトロイト・タイガース戦では「9番・左翼手」で先発出場して3打数無安打だったが、犠飛でメジャー初打点を記録した[11]。この年メジャーでは58試合に出場して打率.239、5本塁打、15打点、2盗塁を記録した。

2022年は主にライトでの起用が続き、メジャーで108試合に出場して打率.228、14本塁打、40打点を記録した。出塁率長打率OPSはMLB平均を上回っているデータから、12月23日に「第5回WBC日本代表」の最終候補にリストアップされていることが報じられた[12]

代表経歴

WBCでのヌートバー

2023年1月4日、第5回WBC日本代表のメンバー入りを果たしたことが報じられた[13]。1月11日には第5回WBC日本代表の栗山英樹監督からメンバー入りが確定したとの発言があった[14]。1月27日に、初の日系人選手として正式に日本代表に選出[15]。ヌートバー自身はアメリカ国籍だが、7つあるWBCの出場資格規定のうち「親のどちらかが、その国の国籍を持っている」「親のどちらかが、その国で生まれている」の2つに該当しているため選出された。

なお、WBCで自分の国籍以外の国の代表となるケースは決して珍しいことではない。2017年大会でアメリカ代表を優勝に導いたマーカス・ストローマンは2023年大会ではプエルトリコ代表として、ブランドン・レアードも前回大会ではメキシコ代表としてそれぞれ大会に出場している[16]日本国籍保有者のケースでも、元福岡ソフトバンクホークス真砂勇介が2023年大会では中国代表として出場し、1次ラウンドで日本代表と対戦している[17][18]

WBC本大会では決勝戦までの全7試合に「1番・中堅手」で先発出場。26打数7安打、打率.269ながら7打点を記録し、7安打に対して7四死球を得て出塁率.424の好成績をマーク[19]。3月9日の日本の初戦となる1次ラウンド・中国戦では1回裏の第1打席で初球をセンター前ヒットにし、その後の押し出しで先制のホームを踏んだ[20]。守備面でもスライディングキャッチでのファインプレーを見せた[21]。22日の決勝・アメリカ戦では2回裏、1死満塁の場面で一塁ゴロながら勝ち越し点を挙げ[22]、日本代表のWBC優勝に貢献した。

選手としての特徴

打撃

長打力と選球眼の良さ、そして変化球への対応力の高さが魅力で、狙い球を絞ってスイングするスタイル[23][24][25]。打球速度の速さはMLB屈指と評されている[24]

守備

外野の全ポジションをこなし[26]、スピードを生かした広い守備範囲と強肩が魅力[23][27]

人物・エピソード

家族

父のチャーリー(Charlie)はオランダ系アメリカ人、母の榎田 久美子(えのきだ くみこ)は埼玉県東松山市出身の日本人[28][29][30]。日本名の「達治」は、東松山市議会議員を務めた祖父の名前にちなむ[2][31]。父方の曽祖父、全米穀物飼料協会(NGFA)会長を務めた実業家のハーバート英語版[32]は、カリフォルニア州を地盤とするロナルド・レーガンとも親交があり、後にロナルド・レーガン記念大統領図書館を建設して寄贈、1990年代にはラーズの母校である南カリフォルニア大学野球部にも多額の寄付を行っていた。

父親は大学在学中に日本語を学び、日本へ語学留学した経験もある[33][34]

3人兄弟の末っ子で、兄と姉は母の郷里である埼玉県で生まれている[35]。兄のナイジェルはかつてオリオールズ傘下の1Aでリリーフ投手だった[36][37]。なお、ラーズはアメリカ生まれであり、日本での生活経験はない。

叔母(父の妹)は1990年に来日して以来日本に在住しており、大分県立芸術文化短期大学国際総合学科の教授をつとめている[38][39]

人柄

明るい性格の持ち主で、チームではムードメーカーとしても愛されている[40]。カージナルスでは同僚が打撃で活躍した際に、ベンチで私物のペッパーミルを回してお祝いし、好評を博してチーム内で広がりを見せている[41]。このパフォーマンスには「小さなことからコツコツと継続して進んでいけば、良いことが起きる」という意味が込められている[42]。なお、第5回WBCでも日本代表メンバー間に波及し[43]、このパフォーマンスをモチーフにした公式フェイスタオルが急遽作成されるまでに至っている[44]

カージナルスファンからの人気が高く、自身が打席に立つ際や活躍した際に「ヌーーーート!(Noooot!)」と声援(ヌーイングと称される)を送られるのが恒例となっている[45][2]。なお、第5回WBC以降は日本にも浸透し、東京ドームでの試合では日本人ファンからも沸き起こっている[46]

エピソード

  • 帽子を曲げているのは日本の球児が帽子のつばを深く曲げてかぶっているのを真似ていることによる[8]
  • 2020年は新型コロナウイルス感染症の流行でマイナーリーグの試合が全てキャンセルされたため、4か月間週6日、朝4時に起床して航空宇宙企業でアルバイトをしていた。ヌートバーはその時の経験を「自分を謙虚にさせ、どれほど野球を愛しているか気付かされた」と語っている[29]
  • セントルイスで自身の名前が付いたスナックバーなどを売り出すことを念頭に「NOOTBAAR」など複数の商標を出願している[47][48][49]
  • 日本語についてはほとんど話すことができないが、食事に関しては幼少期から朝食に納豆ご飯や梅干しを食し、ワサビなども好んで食べているため、日本食には馴染みがあるという[50][51][2]。また、母親が日本人である影響から、自宅玄関では靴を脱ぐ[2]。また、君が代の歌唱を練習していたことも知られている。試合前にも国歌斉唱で口を動かしていた。
  • アメリカでは「ヌート」の愛称で親しまれているが、日本ではミドルネームの「タツジ」や「たっちゃん」という愛称が広まっている[52]。「たっちゃん」の名付け親は野球日本代表の清水雅治外野守備・走塁コーチ。第5回のWBC日本代表にヌートバーが参加することを受け「チームの環境に早く慣れて欲しい」との思いからチームメイトや関係者に提案[53]。現に、チームメイトは強化試合の初戦に向けた練習で『たっちゃんTシャツ』(胸に「JAPAN」のロゴが、背中にアメリカ国旗日本国旗のイラストと「たっちゃん」の文字がそれぞれプリントされたTシャツ)を着用することによってヌートバーを歓迎している[54][55]
2023年のWBC日本代表・侍ジャパンでの"タツジ"コールとラーズ・ヌートバーへの応援歌(2023年3月16日撮影)
  • 日本代表応援団はヌートバーが第5回WBC日本代表に選出されたことに伴い、日本球界に在籍したことのない選手の応援歌が初めて作成された(コールはミドルネームの「タツジ」)[56]。なお、当初はチャンステーマにも使われている「スーパースター」や「野球場へゆこう」からの流用が検討されていた[56]が、ファンの反対の声を受けて新たに汎用応援歌(第5回WBCでは実質ヌートバー専用。以降はヌートバーと同様に専用応援歌の無い選手に使用される)として作成された[56][57][58]。この応援歌はヌートバー自身も気に入っており、「タツジと聞こえて最高だよ!応援歌を大声で歌ってくれてとても嬉しい」とコメントを残している[57]
  • 第5回WBC日本代表で優勝した後に、大谷翔平から高級腕時計(グランドセイコー)をプレゼントされ、その際に大谷から「もし、(次回開催の)2026年に戻ってこなかったり、他の国を代表したりしたら、それを返してもらうからね」と言われ、ヌートバーは合意の握手をした[59]

詳細情報

年度別打撃成績

















































O
P
S
2021 STL 58 124 109 15 26 3 1 5 46 15 2 1 1 1 13 1 0 28 0 .239 .317 .422 .739
2022 108 347 290 53 66 16 3 14 130 40 4 1 0 5 51 1 1 71 3 .228 .340 .448 .788
2023 117 503 426 74 111 23 1 14 178 46 11 1 1 3 72 2 1 99 7 .261 .367 .418 .784
MLB:3年 283 974 825 142 203 42 5 33 354 101 17 3 2 9 136 4 2 198 10 .246 .351 .429 .780
  • 2023年度シーズン終了時

WBCでの打撃成績

















































O
P
S
2023 日本 7 33 26 7 7 0 0 0 7 4 2 0 0 0 6 0 1 6 1 .269 .424 .269 .693
  • 太字は大会最高

年度別守備成績



中堅(CF) 左翼(LF) 右翼(RF)




































2021 STL - 9 10 0 0 0 1.000 26 45 3 2 1 .960
2022 12 17 1 0 1 1.000 11 11 1 0 0 1.000 79 141 6 2 3 .987
2023 73 164 2 1 1 .994 24 36 0 0 0 1.000 34 68 4 1 1 .986
MLB 85 181 3 1 2 .995 44 57 1 0 0 1.000 139 254 13 5 5 .982
  • 2023年度シーズン終了時

背番号

  • 68(2021年)
  • 21(2022年 - )

代表歴

関連情報

出演

CM

脚注

出典

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関連項目

外部リンク