コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ワサビ

半保護されたページ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ワサビ
わさび田のワサビ
(2009年8月7日撮影)
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : ビワモドキ亜綱 Dilleniidae
: フウチョウソウ目 Brassicales
: アブラナ科 Brassicaceae
: ワサビ属 Eutrema
: ワサビ E. japonicum
学名
Eutrema japonicum (Miq.) Koidz. (1930)[1]
シノニム
和名
ワサビ(山葵)、
カラフトワサビ[1]
英名
Wasabi[6],
Japanese horseradish

ワサビ山葵[7]・山萮菜[8]学名: Eutrema japonicum)は、アブラナ科ワサビ属の植物。日本原産[9]中国大陸の近縁種とは、約500万年前に分化したと推定される[9]。山地の渓流湿地で生育し、春に4弁の白い小を咲かせる。

根茎は食用となり、強い刺激性のある香味を持つため薬味調味料として使われる。日本で栽培・利用される品種は本ワサビとも呼ばれ[10]、加工品を含めてセイヨウワサビ(ホースラディッシュ)と区別される。食欲増進作用のほか、抗菌作用がある。

名称

漢字で「山葵」と書く由来は諸説あり、一説には深山に生え、ゼニアオイ(銭葵)の葉に似ているからといわれている[11]ワサビの語源については、平安時代中期の『本草和名』(918年)には、「山葵」の和名和佐比と記している。同じく平安時代の『和名類聚抄』にも和佐比と記されている。悪(わる)・障(さわる)・疼(ひびく)の組み合わせという説があるが、詳細は不明である[12]。別名に、ヤマワサビ(山わさび)、サワワサビ(沢わさび)などともよばれている[13][14]

本種の学名Wasabia japonica (Miq.) Matsum. とされることが多いが、現在では Wasabia 属は独立した属とはみなされていないので、Eutrema japonicum (Miq.) Koidz. が正しい学名である[15]

ワサビの名が付く近縁な植物としてセイヨウワサビ(ホースラディッシュ)があるが、加工品の粉ワサビやチューブ入り練りワサビなどでは、原材料にセイヨウワサビのみを使用したり、両方を使っていたりするため、日本原産のワサビを本わさびと呼び、これを使ったものを高級品として区別していることが多い。

地下茎をすり下ろした薬味、調味料も「ワサビ」と呼ぶこともある。寿司屋符牒なみださびがある。寿司刺身の世界的な普及に伴って、英語フランス語台湾語広東語韓国語などでそのままwasabiという発音で借用されている。

花言葉を「実用[11]」「目覚め[11]」「嬉し涙[11]」とする文献がある。

分布・生育地

日本の特産で、北海道本州四国九州に分布し[16]、本来は水のきれいな深山の渓谷、渓流に自生する[17][12][7]。野生のものは珍しく、主に静岡県長野県清流や涼しい栽培されている[17][11]。絶えず澄んだ水が流れている冷涼な湿地の砂礫地、沢や水のかかる岩陰などで生育する[16][11][13]。深い山間の渓流沿いで野生のものが見られるが、一般の山地で見られるものは半栽培の状態で生育している[14]

形態・生態

多年生草本[16]。全草に香気と辛味がある[18]。地下にある根茎は太い円柱状もしくは円錐形で横筋があり、細を出す[17][12][16]。野生のワサビは、栽培ワサビよりも根茎が細い[16]根生葉は根茎の頂部から束になって生え、長さ10 - 20センチメートル (cm) の長い葉柄があり、葉身は径5 - 13 cmの大型で円形に近い心形で光沢があり、葉縁に不揃いな鋸歯と波状の凹凸がある[17][12][11]。茎につく葉もほぼ円形で、光沢がある[18]

花期は春(3 - 5月)[11]。根茎の頂から長さ20 - 30 cmくらいの地上が直立し、柄の短い小型の葉を互生して、茎頂や上部の葉腋に、白色の十字型で花径3ミリメートル (mm) ほどの小さな4弁花を総状につける[17][16][11]。花は上から順に数個から十数個が開く[16]

産地

安曇野 大王わさび農場(2008年5月12日撮影)

日本の主要な産地は静岡県、長野県、東京都(奥多摩)、島根県山梨県岩手県奈良県などである。また、ワサビの産地である伊豆市安曇野市では市の花に指定されている。

日本国外では台湾南部、ニュージーランド中国雲南省韓国江原特別自治道鉄原郡[19]などでも栽培されている。

イギリスでは、クレソンを栽培している会社が2010年にワサビ栽培を提案されて、南部のドーセット州で試行錯誤を経て成功させ、2012年に欧州の料理店向けに販売を開始した[10]。汲み上げた地下水で日本と同様の栽培環境を再現している[10]。欧州で初めての商業ベースのワサビ栽培の事例となった。価格は100グラム30ポンド(2012年時点で約4200円)[20]。欧州では、日本産ワサビにこだわり採用を渋ったシェフもいたが、鮮度を評価して購入する料理店や個人もおり、ウオッカマヨネーズなど加工品の製造にも展開している[10]

栽培

江戸時代から栽培が本格化した[7]。江戸時代初期、静岡県有東木において、当地に自生していたワサビを圃場へ移植し、栽培を試みたのが最初とされている。寿司の流行により急激に広まったと言われている[12]

冷涼なところを好む性質で、栽培方法を大別すると、水栽培で渓流や湧水で育てられる通称水ワサビ(谷ワサビ、沢ワサビ)と、畑栽培で育てられる通称畑ワサビ(陸ワサビ)がある[17]。水栽培は、山間部の北斜面で、水が濁らない湧水地がよいとされる[17]。また、畑栽培は落葉樹下の夏は日陰で、冬は日が当たる場所が選ばれる[17]。増殖は、種子のまま砂に埋めておいて秋に播く[17]。春にが揃ったら定植する[17]

歴史

深山幽谷の清冽な渓流に沿い自生していたものが、その利便から人里近辺の清流栽培へと根分けされて広がり、日本の食文化に合う国内需要により農業生産されるに至る。

  • 飛鳥時代の遺跡である飛鳥京跡苑池遺構(現・奈良県明日香村)から出土した木簡に「委佐俾三升(わさびさんしょう)」と書かれていた、これがワサビについて記された最古の史料とされる[21]
  • 718年奈良時代)に出された賦役令(現代の法人税法施行令に相当)の中に「山葵」(わさび)の名前が見られる。土地の名産品として、既に納付され、薬用として使用されていたと考えられる。
  • 1221年7月(鎌倉時代)、後堀河天皇の即位に際して、丹波国よりワサビが献上される。
  • 室町時代、既に現代と同じ薬味としての利用が確立されていた。
  • 江戸時代、有東木(うとうぎ、現・静岡市葵区)のワサビは駿府城大御所政治を執っていた徳川家康に献じられ[22]、その味が絶賛された。これに加えて、ワサビの葉が徳川家家紋の「葵」に通じることから、江戸幕府の庇護を受けることとなった。一方で門外不出の扱いとなり、その栽培技術を他地区に広げることは禁じられた。寿司、蕎麦の普及につれて、広く一般に普及・浸透していった[23]。古くは自生のものを採取・利用していたが、江戸時代に有東木地区に住む村人が野生のワサビを栽培したのが、栽培普及の端緒と伝えられる。
  • 延享元年(1744年)、天城湯ヶ島(現・静岡県伊豆市)で山守を務めていた板垣勘四郎は、三島代官の命によりシイタケ栽培の技術指導で有東木を訪れた。板垣はワサビの栽培を天城でも行いたいと懇願し、有東木の住民はシイタケの礼から禁を犯して板垣にワサビの苗を持たせた。この後、板垣の努力で天城でも栽培が始められることになる[24]
  • 1892年頃、原保村(現・伊豆市)の平井熊太郎が畳石式栽培を開発した[25]
  • 1900年代初め(明治の終わり頃)、丹那盆地および周囲の山々に、清水が湧き出すワサビ沢が7か所あったが、後に真下を丹那トンネルが開通して姿を消した[26]。1918年着工、1934年開通の丹那トンネルは工事中に大量の出水があり、トンネルの真上に当たる丹那盆地は、地下水が抜け、湧き水が失われた。
  • 1958年頃までの日本で栽培されていた品種は、中伊豆町の農家が発見して育成した品種「だるま」が多かったが、1958年の狩野川台風により中伊豆町のわさび田が壊滅。この台風被害からの復興の際に育種苗が不足したことや高品質な味と形を求められたことなどから、和歌山県産「真妻」(マズマ)種に置き換わっていった[27]。また、栽培が盛んな県の農業試験場では、地域毎の栽培特性に合わせた独自品種を開発して県内農家向けに種苗を供給している[28][29][30]
  • 2002年から2004年にかけて日本で「火災時における臭い警報システムに関する研究」が行われ、この研究をもとにワサビの臭いを用いた聴覚障害者向け火災報知器が商品化された[31]。この商品開発に関わる研究は、2011年にイグノーベル賞(化学賞)を受賞した。
  • 2018年3月、国連食糧農業機関(FAO)は静岡県の伝統的ワサビ栽培を世界農業遺産に認定した[32]

水ワサビ

天城山の北麓、伊豆市筏場のワサビ田。
天城山の北麓、伊豆市筏場のワサビ田。

水ワサビはワサビ田で栽培し、その根茎(根と茎の間の芋の部分)は生食用として利用される。このワサビ田は溪流式、地沢式、平地式、畳石式の4つの様式に分かれる[33]。畳石式とは、ワサビ田に石を下から順に大・中・小と積み上げたうえに砂利を敷き、そこに通した湧水をろ過したうえで酸素・養分を含ませ、高品質なワサビを育てる栽培法。畳石は数十年ごとに敷きなおす「畳替え」が必要で、コンクリートによる代用は食味が落ちるという[34]

水ワサビの生育には、豊富で綺麗な水温9 - 16[35]の水と、砂地などの透水性が良い土壌が必要で、強い日光を嫌う。粘土質土壌や腐葉土質を嫌うため肥料等は必要なく、育成の手間も殆ど要らないが、きれいな水が大量にある場所に生育が限定されるため、栽培の難しい農作物としても知られる。なお、経験的に、20℃ 3時間以上で根の腐敗が始まるとされる[36]。一方、山間のや水路を利用して小規模に栽培されることもある。

種類は赤茎種と緑茎種の2種類がある。静岡県で盛んに栽培される真妻種、島根県の在来種は赤茎系とされる。キャベツと同じアブラナ科の植物であるため、時としてスジグロチョウ[37]モンシロチョウ[38]幼虫青虫)に葉を食害される。また、根茎部分はヨコエビによる食害が報告されている[39][40]

畑ワサビ

畑ワサビは栽培から収穫までを畑で行うもので、水ワサビと異なり、温度と湿度管理が整えばどこでも栽培することが可能である[33]。しかし、株分けによる栽培を続けると数年で「退化現象」と呼ばれるウイルス感染に伴う成長障害や不稔、白さび病[41][42]、うどんこ病[43]が生じ、衰退する。この退化現象を回避するため茎頂培養(成長点培養)によるウイルスフリー苗(メリクロン苗)の生産技術が1990年代には確立され、栽培農家に供給されている[44]。栽培では、日射を避けるため日よけを施した広葉樹[45]針葉樹林の湿り気の多い場所が多く利用される。ハウス栽培も行われる[46]。2000年代になり人工光源を使用した栽培実験も行われている[47]

主要品種と特徴

安曇野 売店に並ぶワサビ(2008年8月18日撮影)

ワサビの上品な味と香り、辛味苦味、甘みについて、国内の交通が急激に変化した明治から大正時代にかけて研究されており、日本国内の主要産地ごと、また近年では外食チェーンで多用される中国産などでかなりの違いが認められる。多くの栽培品種があるが、「真妻」「だるま」「島根3号」が3大品種と云われ、その他の品種はこれらが育種母体として利用されていることが、DNA鑑定の結果判明した[48]。これらと野生在来種を交配選抜して栽培効率や耐病性、食味、保存性などを向上させた改良品種が数多く存在し、近年ではほとんど辛みのないものも栽培・流通している。

  • 真妻(まづま)- 旧・真妻村(現・和歌山県印南町川又)が発祥地の品種。品質が優れていたため静岡県内を中心に栽培が広がった。現在、印南町の農家が発祥の地復活を目指し、一度は途絶えた生産出荷に向け取り組んでいる[49]
    • 正緑(まさみどり)- 真妻の子品種。耐病性と大型化を改良。
  • 達磨(だるま)- 大正時代末期から昭和初期にかけて静岡県において導入された半原種(神奈川県原産)の中から突然変異株として優れた系統を発見し、選抜された。1965年頃から急速に退化現象が現れ、原種に近いものはほとんどなくなり、静岡では代わりに前述の「真妻種」が主力品種となった[50]
  • 島根3号(しまねさんごう)- 島根県農事試験場の野津六兵衛が、1925年以降全国各地から集めたワサビと、島根在来種との自然交配による実生を育て、さらに横木国臣の協力を得て1936年に選抜し、1942年に公表した[52]。一時日本を席巻し、京都の高級料亭ではよく使用された品種とされる[53]
    • 徳育1号 - 「島根3号」の種子から優良株の選抜を複数繰り返し、山口県が開発した[28]
  • 半原(はんばら) - 別名「丹羽山」。
  • みどり - 主にわさび漬けの材料用品種。
  • グリーンサム - 辛みが強いが、病気にかかりやすい。
  • 岩泉1号 - 岩手県に多い品種。畑ワサビ[54]
  • 静岡17
  • 高井(たかい) - 長野県に多い品種。
  • 長野23号 - 大きくなるが、病気にかかりやすい[29][55]
  • 三鷹大沢わさび - 東京都三鷹市大沢で少数現存し、株の老化や絶滅が危惧されている。開発で湧水が減る前の昭和初期までは商業栽培されて、神田青果市場築地市場に出荷されていた。江戸時代後期、伊勢(現在の三重県)出身の箕輪政右衛門が豊富な湧き水に着目し、郷里の五十鈴川上流で自生していたワサビを婿入りに際して持ち込んだと伝わる。野生種や絶えた古い栽培種を受け継いでおり、近縁種との交配による復活・保全が進められている[56]

有効成分

わさび 根茎 生[57]
100 gあたりの栄養価
エネルギー 368 kJ (88 kcal)
18.4 g
食物繊維 4.4 g
0.2 g
5.6 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
1 µg
(0%)
7 µg
チアミン (B1)
(5%)
0.06 mg
リボフラビン (B2)
(13%)
0.15 mg
ナイアシン (B3)
(4%)
0.6 mg
パントテン酸 (B5)
(4%)
0.20 mg
ビタミンB6
(25%)
0.32 mg
葉酸 (B9)
(13%)
50 µg
ビタミンC
(90%)
75 mg
ビタミンE
(9%)
1.4 mg
ビタミンK
(47%)
49 µg
ミネラル
ナトリウム
(2%)
24 mg
カリウム
(11%)
500 mg
カルシウム
(10%)
100 mg
マグネシウム
(13%)
46 mg
リン
(11%)
79 mg
鉄分
(6%)
0.8 mg
亜鉛
(7%)
0.7 mg
(2%)
0.03 mg
セレン
(13%)
9 µg
他の成分
水分 74.2 g
水溶性食物繊維 0.8 g
不溶性食物繊維 3.6 g
ビオチン(B7 3.5 µg
硝酸イオン 0.1 g

ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した[58]。廃棄部位: 側根基部及び葉柄
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。

ワサビの辛味成分は、芥子菜などアブラナ科の植物が多く含むからし油配糖体(グルコシノレート)の一種シニグリンという成分が含まれており、ワサビをすり下ろす過程で細胞にある酵素と反応することにより、シニグリンがアリルイソチオシアネート(6-メチルイソヘキシルイソチオシアナート、7-メチルチオヘプチルイソチオシアナート、8-メチルチオオクチルイソチオシアナート)などの刺激性ガスに分解される[59][60]。成分は品種、栽培条件、収穫時期で変化するが[61][62]、わさびスルフィニル(wasabi sulfinyl)は国産の本わさびからワサビ特有の辛みを抽出した成分6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート/6-methylsulfinylhexyl isothiocyanate (6-MSITC)を指す[63][64]

抗菌効果があるとする報告[65]胃がん細胞増殖抑制成分が含まれているとする報告[66]など様々な研究が発表されている。名古屋市立大学大学院医学研究科は、神経細胞の再生を促して記憶力や学習能力を改善させると発表し、1日に12.5グラムを摂取することにより脳だけでなく全身で細胞の再生が促進され、認知症予防以外にも血管拡張や骨密度強化など多彩な効果があるとしている[67]。また、中部大学応用生物学の研究チームは、ワサビの辛味成分アリルイソチオシアネートが酸化ストレスを防ぐ体内酵素を活性化させて老化や疾病を防ぐ一定の効果があるほか、抗アレルギー作用があると発表した[68]

ワサビは、強力な抗菌作用だけでなく、魚の臭み成分と反応して生臭さを消す作用を持っており、辛み成分は胃を刺激して消化を助け、食欲を駆り立てる効果もある[60]

栄養価

栄養成分としては、ビタミンCカリウムカルシウムなどが群を抜いて多く含まれる[60]。ただし、ワサビは強力な辛み成分を含み、それらの栄養効果を期待するほど一度に多くの量を食べることはない[60]

利用・加工法

日本原産の野菜で、根茎、茎、根、花などすべてが食用にされる[59][7]。市場に出ているものは山間地の栽培ものである[13]。主に辛味として使われるのは根茎で、一年中流通して特定のはないが、冬場の11月 - 2月を旬とする文献もあり[7]、全体に色鮮やかな淡緑色で良く締まったかたいものが良品とされる[59][7]

ワサビの葉も辛味があり、わさび漬けなどに、太い根茎は、主にすりおろして香辛料とする[17][11][7]。食欲増進、食物防腐、制菌作用があることから、生ものに添えられ[17]刺身寿司蕎麦などの日本料理には欠かせない薬味として知られる[59]。根茎は薬効がある生薬として、民間では山葵根(さんきこん)と称されることもあるが、ワサビは中国にはなく、本来は「山葵」とすることは誤りである[17]。薬用としてよりも、香辛料として用いられる[17]。野生のワサビは根茎部が小さくてほとんど使えないため、山菜として利用するのは主に地上部である[14]

地下茎(根茎)

根茎はおろして辛味薬味として使う。根わさびとして使う部分は地下茎で、すりおろすと揮発性のからし油が生じて、鼻に抜ける刺激的な辛みが生じる[60]。おろしわさびは、日本料理の薬味として使い、寿司、刺身茶漬け蕎麦白焼きなどに添えられる[59]。特に、魚類の生食には欠かせない食材として知られる[69]。洋食のローストビーフスパゲッティに使われることもある。また西洋料理、特に日本料理に影響を受けた近代フランス料理でソースなどに使用されることがある。牛肉とも相性が良いので焼肉に添えたり牛カツに添える店もある。ワサビをすりおろしたことにより生じる辛味成分アリルイソチオシアネートは、強力な抗菌作用があることが知られており、刺身や寿司に使われることは食中毒予防の観点で理にかなっているといわれ、その香りによって魚の生臭みも防ぐこともできる[59][7]。ワサビの辛味は、根茎の先の根に近い下のほうに行くほど強くなり、水分は少なく白っぽくなってくる[7]。青茎種が最も辛みが強く、粘り気がある[60]

すりおろす道具としては、細胞を細かく摩砕できる鮫皮おろしなどの目の細かいおろし器を用いて、葉がついていた上の方から円を描くようにしておろすと、香りと辛味が増す[69][14]。すりおろすときは、葉を切り落として、葉の付け根のほうからおろしていく[60]。できるだけ金属製のおろし金を避け、陶製または鮫皮のおろし器を使う[60]

ワサビの風味、特に辛味は揮発性のものが多いため、すりおろして余り時間を置くと風味を失ってしまうが、すってすぐの物も味にカドが有る。地下茎とおろし器を供して自分でするシステムを取る店やその来店客は、おろす動作の体験や、おろしたての強い香りを重視する[70]

またワサビを醤油で溶いたりしても、ほとんどが醤油に含まれるメチオノールで消臭されるため、風味を弱く感じるようになる。作家池波正太郎は著書『男の作法』の中で「刺身の上にわさびをちょっと乗せて、それにお醤油をちょっとつけて食べればいいんだ。そうしないとわさびの香りが抜けちゃう。醤油も濁って新鮮でなくなるしね」と述べている[71]。一方、北大路魯山人は著書の中で「しょうゆの中にわさびをいれてしまっては辛味はなくなる。しかししょうゆの味がよくなる」と記述している[72]

ワサビの鼻につんとくる独特の刺激的な辛さは、一般的に子供には好まれない。そのため、寿司などにワサビを入れないものを「サビ抜き」といい、子供やワサビが苦手な人のために作られる。また、逆に鉄火巻きの要領でワサビだけを巻いた寿司として「ワサビ巻き(なみだ巻き)」がある。

刻んだ地下茎を酒粕に混ぜて漬け込んだ粕漬けの一種のわさび漬けは、酒のつまみ米飯副菜となり、静岡県の名物となっている。

島根県の山間部には山葵の風味を生かした汁かけご飯の一種「うずめ飯」がある。

葉、茎、花

浄蓮の滝で撮影したわさびアイス。わさび田を背景に撮影。

ワサビのやわらかい葉や葉柄の部分も食用にされ、「葉ワサビ」とよばれている[73]。沢で栽培されるものは3 - 4月ごろが旬、畑栽培のものは一年中出回る[73]。野生ワサビの茎葉は、花の咲きはじめが旬とされ、花が咲いている株全体を採取して食用とする[74]。野生ものも一年中使えるが、特に葉と茎は花の咲く時期がやわらかい[13]

葉や葉柄にも辛味があり、さっと茹でて水にさらす、あるいは熱湯をかけて冷ましたものをおひたし和え物煮びたしにするほか、醤油漬けわさび漬け塩漬け粕漬け浅漬け酢漬けなどにしてピリッとした辛味を味わう[11][14][73]。また生のまま天ぷらにもする[14]。茎や葉を、さっと湯通しする程度に茹で、塩または出汁醤油をかけて密封容器にいれ、冷蔵庫において一夜漬けにすると、独特の香りと辛味が楽しめる[16][75]三杯酢につけたり、粕漬けにしても楽しめる[75]。また、刻んで汁の実としてもおいしく食べられる[69]。島根県西部(高津川流域)と山口県東部では、新芽の部分をその独特の食感から「ガニ芽」と称し、高級食材として活用している。

2 - 4月ごろの花芽がついた葉や花茎は、「花ワサビ」とよばれて出荷もされている[73][60]。花ワサビも葉ワサビと同様に辛味があり、さっとゆがいてお浸しにしたり、天ぷらにして食べられる[73][7]。花は刺身のつまや、料理のあしらいとしても使われる[69][14]

葉や茎は、成分・エキスを抽出したり、すり下ろして練りわさびやスナック菓子などの風味付けの原料として用いられたりする。ワサビ風味の食品には、冷菓(ソフトクリームアイスクリーム)、米菓(せんべいあられ)もある。ただし、ワサビの辛味成分は数分で揮発してしまう為、添加物を加えてそれを抑止する等の工夫をしている。

食用外でも、アリルイソチオシアネートの殺菌作用や、植物の老化を早めるエチレンガスの発生を抑制する作用を利用して、食品・野菜用の抗菌・消臭・鮮度保持剤として冷蔵庫などで使用する加工製品もある。弁当用の防腐剤防虫剤としても利用されている。また、樹脂によりワサビ成分(AITC)をマイクロカプセル化したペレットとベース剤を混合することで、揮発量と徐放性を調正可能にしたシート型防虫剤が開発されており、貨物コンテナに混載する縫製品などの梱包製品にも使用されている。台湾や日本で問題になっているヒアリへの燻蒸・殺虫実験も行われており、効果が証明されている[76] [77]

広義のワサビ

ワサビの名が付く植物

ワサビに似た辛味がある植物にワサビの名がついていることがある。ただし、必ずしもワサビと近縁ではない。

粉ワサビ・練りワサビ

加工品として、缶入りの粉ワサビ、チューブあるいはパック入りの練りわさびが存在し、現在、日本の一般家庭では生のワサビ地下茎をすりおろすよりもこちらが広く用いられるが、原材料はワサビ(本わさび)ではなく、安価な代用品としてセイヨウワサビを使用していることが多い[78][79]。 しかしながら、近年では高価な“本来のワサビ(本わさび)”も加えている商品が増えてきている。根茎は高価なため、それ以外の根や茎の部分が使用される事が多い[80][81]。チューブ入りわさびにおいては植物油、食塩、糖分、増粘剤等を添加しているものが多い。品名(名称)は、いずれも「加工わさび」であるが、日本加工わさび協会の基準においては原料わさびのうち本わさび(ワサビ)を50%未満使用している場合は「本わさび入り」、50%以上使用している場合は「本わさび使用」を表記して良いとしている[82]

サプリメント

上述の「ワサビ スルフィニル」の有用性が確認され、その成分を抽出したサプリメントが製造販売されている。

文化・俗信

脚注

出典

  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Eutrema japonicum (Miq.) Koidz. ワサビ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月14日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Wasabia japonica (Miq.) Matsum. ワサビ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月14日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Wasabia japonica (Miq.) Matsum. var. sachalinensis (Miyabe et T.Miyake) Hisauti ワサビ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月14日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Eutrema wasabi Maxim. ワサビ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月14日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Eutrema japonicum (Miq.) Koidz. var. sachalinense (Miyabe et T.Miyake) Nemoto ワサビ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月14日閲覧。
  6. ^ 講談社 2013, p. 111.
  7. ^ a b c d e f g h i j 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 2012, p. 171.
  8. ^ 「わさび」/三省堂百科辞書編輯部編『新修百科辞典』(三省堂、1934年)2128頁
  9. ^ a b 山根京子, 杉山泰昭, 魯元学, 律娜, 丹野研一, 木村衣里, 山口裕文、【原著論文】日本のワサビ属植物(Eutrema japonicum and E. tenue)と中国の近縁野生種(E. yunnanense)における遺伝的分化,分子系統解析および民族植物学的研究『The Horticulture Journal』2016年 85巻 1号 pp.46-54, doi:10.2503/hortj.MI-065
  10. ^ a b c d 東京新聞』夕刊2023年8月31日1面「本ワサビ薫る欧州/英南部の農家、苦節13年7ヵ国に/日本食ブーム追い風採れたての新鮮さ人気](共同通信による[1]
  11. ^ a b c d e f g h i j k 主婦と生活社編 2007, p. 70.
  12. ^ a b c d e 大嶋敏昭監修 2002, p. 438.
  13. ^ a b c d 篠原準八 2008, p. 126.
  14. ^ a b c d e f g 金田初代 2010, p. 176.
  15. ^ 植物遺伝育種学 ワサビ属植物系統保存 岐阜大学植物遺伝育種学研究室HP
  16. ^ a b c d e f g h 高橋秀男監修 2003, p. 146.
  17. ^ a b c d e f g h i j k l m n 馬場篤 1996, p. 117.
  18. ^ a b 金田初代 2010, p. 177.
  19. ^ 강원도민일보 (2017年6月29日). “[로컬푸드를 찾아서 1. 드라마틱 철원 샘통 물고추냉이]” (朝鮮語). 강원도민일보. 2019年5月15日閲覧。
  20. ^ 「英で日本のワサビ栽培・販売、欧州初 仏料理にも採用」MSN 産経ニュース(2012年12月28日16:55版)
  21. ^ 飛鳥京跡苑池遺構第3次調査(飛鳥京跡第145次調査)現地説明会資料”. 奈良県立橿原考古学研究所 (2001年7月7日). 2012年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月5日閲覧。
  22. ^ 【ぐるっと首都圏・食べる・つながる】静岡市葵区 静岡ワサビ/世界に伝統と味伝えたい 畳石式栽培で手間かけ毎日新聞』朝刊2019年5月23日(東京面)2019年6月10日閲覧
  23. ^ 江戸時代後期、19世紀の『守貞謾稿』には握り寿司に関する記述のなかで「刺身及ビコハダ等ニハ飯ノ下肉ノ上ニ山葵ヲ入ル」とある。
  24. ^ とれたてぴちぴち伊豆育ち。ふるさとの特産品をご紹介 伊豆市(2012年11月2日閲覧)
  25. ^ 地域森林景観 山間に広がる美しい棚田~中伊豆ワサビ田~ 東京大学(2012年11月2日閲覧)
  26. ^ 野本寛一『庶民列伝』(白水社 2000年4月10日発行 ISBN 4560022461)201頁
  27. ^ 青木幸代「伊豆天城地方におけるワサビ栽培の地域的展開」『地理空間』2009年 2巻 1号 pp.17-31, doi:10.24586/jags.2.1_17
  28. ^ a b 近藤修一、坂井崇人、刀祢茂弘 ほか:ワサビ新品種「徳育1号」の育成経過と品種特性『山口県農業試験場研究報告』(53), 73-74, 2002-03
  29. ^ a b 信州花めぐり♪安曇野でわさびの花を味わう JA長野
  30. ^ 地域の特産物(わさび)天城山麓 静岡県 東部農林事務所
  31. ^ 株式会社シームスの2011年イグノーベル賞受賞について”. 消防庁消防大学校 消防研究センター (2011年11月24日). 2015年7月3日閲覧。
  32. ^ “静岡の伝統的ワサビ栽培、世界農業遺産に 徳島の急傾斜地農耕も”. 中日新聞. (2018年3月9日). https://web.archive.org/web/20180310010602/http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018030901002329.html 2018年3月10日閲覧。 
  33. ^ a b ワサビの栽培 (PDF) - 愛媛県、2012年11月2日[リンク切れ]
  34. ^ 【産地からの手紙 旬菜物語】ワサビ/静岡・JA伊豆の国 伝統と湧水が育む味 「畳石式」技術時代に『日本農業新聞』2019年6月8日9面
  35. ^ 東京都立農業高校 神代農場 ワサビ栽培
  36. ^ 築地録太郎、鈴木正、ワサビ栽培の基礎調査 (1)温度調査について『日本林学会誌』Vol.38 (1956) No.10 p.415-418, doi:10.11519/jjfs1953.38.10_415
  37. ^ 中田正彦「ワサビの害虫スジグロチョウの幼虫,蛹の天敵について」『日本応用動物昆虫学会誌』Vol.7 (1963) No.4 p.348-349
  38. ^ 西東力、杉山泰昭、芳賀一 ほか「ワサビにおける総合的病害虫管理 4. 静岡県におけるスジグロシロチョウの寄生性天敵相」『関西病虫害研究会報』Vol.52 (2010) p.135-137
  39. ^ 西島卓也「ワサビ栽培における病害虫対策 (PDF) 」静岡県農林技術研究所伊豆農業研究センターわさび科
  40. ^ ワサビの総合的作物管理(ICM)マニュアル (PDF) 』島根県
  41. ^ 竹内純、竹内浩二、鍵和田聡ほか「東京都奥多摩地域のワサビ栽培における病害の発生状況」『関東東山病害虫研究会報』Vol.2008 (2008年) No.55 pp.39-44
  42. ^ 外側正之、芳賀一、杉山泰昭ほか「ワサビにおける総合的病害虫管理 8 ワサビ白さび病菌のアブラナ科植物に対する病原性」『関西病虫害研究会報』Vol.52(2010年) pp.87-88
  43. ^ 奥尚、有江麻美、岸良日出男「ワサビうどんこ病(新称)」『日本植物病理学会報』1993年 59巻 5号 pp.601-606, doi:10.3186/jjphytopath.59.601
  44. ^ 山田員人, 春木和久「ワサビの茎頂培養による大量増殖法」『島根県農業試験場研究報告』第26号、島根県農業試験場、1992年、85-95頁、ISSN 0388-905X 
  45. ^ 畑ワサビ栽培の実証(森林環境教育) 奈良県 農林部
  46. ^ 畑わさび(ハウス)JA全農やまぐち
  47. ^ 田中逸夫、舟橋芳仁、嶋津光鑑:【原著論文】ワサビの人工光栽培に関する研究『Eco-Engineering』Vol.20 (2008年) No.3 pp.119-124, doi:10.11450/seitaikogaku.20.119
  48. ^ ワサビ属植物系統保存 岐阜大学 植物遺伝育種学、2010年
  49. ^ 真妻わさび[リンク切れ][特集]発祥の地、和歌山、Vol.23(2014年)
  50. ^ 「ダルマ種」について 北村わさび(2010年)
  51. ^ ワサビ新品種'ふじだるま'について」『静岡県農業試験場研究報告』(19), 64-69, 1974年10月, NAID 40017854084
  52. ^ 吉田正温「ワサビ属の細胞学的研究(II) : ワサビ 島根3号」『島根大学農学部研究報告』8, 49-50, 1974年12月15日, NAID 120005583092
  53. ^ 「世界から愛される和食に不可欠なワサビの危機」山根京子(2015年)
  54. ^ 上部明広, 佐々木仁, 菅原誠司, 山村三郎, 西原昌宏, 中塚貴司、「畑ワサビクローン選抜の有効性」日本森林学会 第117回 日本森林学会大会 doi:10.11519/jfsc.117.0.570.0
  55. ^ 園芸作物等の取扱苗一覧(全品種受注生産)長野県原種センター
  56. ^ 東京ワサビ 残そう在来種「三鷹大沢」DNA鑑定でルーツ判明●宅地化で激減/株が老化、絶滅の恐れ『日本農業新聞』2021年11月5日13面
  57. ^ 文部科学省日本食品標準成分表2015年版(七訂)
  58. ^ 厚生労働省日本人の食事摂取基準(2015年版)
  59. ^ a b c d e f 主婦の友社編 2011, p. 255.
  60. ^ a b c d e f g h i 講談社編 2013, p. 111.
  61. ^ 鈴木正、長島善次、内山正昭「ワサビ無機成分の時期別変化について」『日本林学会誌』Vol.41 (1959年) No.5 pp.180-183
  62. ^ 大鶴勝, 花山和美、「わざびの生育期間中における辛味生成因子の変動」『日本農芸化学会誌』Vol.56 (1982年) No.10 pp.935-937
  63. ^ 金印わさび機能性研究所 「わさびスルフィニル」 / 「わさびスルフィニル」とは
  64. ^ 村田充良、宇野みさえ、永井陽子ほか「わさびおよび加工わさび製品中の6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート含量」『日本食品科学工学会誌』Vol.51 (2004年)No.9 pp.477-482
  65. ^ 七山征子、橋本明子、新井輝義ほか「調味料と香辛料が腸炎ビブリオの生存に及ぼす抗菌作用 I. 醤油と沢わさび, しょうが, にんにくの共働抗菌作用」『日本食品微生物学会雑誌』Vol.11 (1994-1995年) No.3 pp.173-178
  66. ^ 小野晴寛、足立圭子、福家洋子ほか「沢わさびの胃がん細胞増殖抑制成分の精製と構造解析」『日本食品科学工学会誌』Vol.43 (1996年) No.10 pp.1092-1097
  67. ^ 「※記事名不明※」『中日新聞』2008年12月18日
  68. ^ 「※記事名不明※」『静岡新聞』2010年2月18日
  69. ^ a b c d 高橋秀男監修 2003, p. 147.
  70. ^ 【産地からの手紙 旬菜物語】ワサビ丼/おろしたて 香り抜群『日本農業新聞』2019年6月8日8面
  71. ^ 池波正太郎『男の作法』(新潮文庫 1981年)p.83
  72. ^ 『星岡』1933年
  73. ^ a b c d e 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編 2012, p. 61.
  74. ^ 高橋秀男監修 2003, pp. 146–147.
  75. ^ a b 篠原準八 2008, p. 127.
  76. ^ ヒアリ対策最前線 ~決め手は「わさび」~ NHK WEB特集 環境”. NHK. 2024年6月27日閲覧。
  77. ^ ヒアリ燻蒸・殺虫法にマイクロカプセル化ワサビ成分を安全・簡便に活用する研究成果を発表しました。 兵庫県立 人と自然の博物館(ひとはく)”. 兵庫県立 人と自然の博物館. 2024年6月27日閲覧。
  78. ^ 金印グループ 西洋わさびについて]”. 2015年2月22日閲覧。
  79. ^ ハウス食品 粉わさび”. 2015年2月22日閲覧。
  80. ^ テレビ朝日「島根・益田市 ~単身移住でワサビ栽培~」2016年2月17日閲覧
  81. ^ 岩泉産業開発主に茎を利用する「畑わさび」で、現在では練りワサビの原料として日本一の生産量 2016年2月17日閲覧
  82. ^ 【チューブわさび】「本わさび使用」や「本わさび入り」と書かれていますが、どのように違うのでしょうか。|Q&A・お問い合わせ”. ヱスビー食品. 2019年5月29日閲覧。
  83. ^ 鈴木棠三『日本俗信辞典 植物編』KADOKAWA〈角川ソフィア文庫〉、2020年、525頁。ISBN 9784044005917 
  84. ^ 鈴木棠三『日本俗信辞典 植物編』KADOKAWA〈角川ソフィア文庫〉、2020年、524頁。ISBN 9784044005917 

参考文献

関連項目

外部リンク