ナギナタコウジュ
ナギナタコウジュ | |||||||||||||||||||||
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ナギナタコウジュ
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Elsholtzia ciliata (Thunb.) Hyl.[1][2] | |||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
ナギナタコウジュ |
ナギナタコウジュ(薙刀香薷、薙刀香葇、学名:Elsholtzia ciliata [1][2])は、シソ科ナギナタコウジュ属に分類される一年生草本の植物。
日本では北海道から九州、またアジアの温帯に分布し、山麓、原野などの山の道端に生える[2][4][5]。全体に強い香気(臭気)がある[2][6][5]。
形態
[編集]茎は四角形の断面で軟毛があり、分枝が多く高さ 30 - 60センチメートル (cm) になる[2][4]。葉は対生し、葉柄は 0.5 - 2 cm で、葉身は卵形から狭卵形から長卵形で長さ 3 - 9 cmになり、葉縁には鋸歯がある[2][5]。
開花期は秋(9 - 10月)で、枝の頂や葉腋から花穂がでて、紫色の花が一方向にだけ向いて着く[2][4][5]。開花のころ、花は穂の外側に向かい、薙刀の様になる[5]。苞は扁円形で中央が最大幅となり、その背面はほぼ無毛となっていて[2][4]、縁に短毛がある[2]。花冠は約 5ミリメートル (mm) で淡紅紫色で毛が多い[2]。花は穂の下の方から咲き上がる[7]。
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花序の背面
利用
[編集]秋の開花期に、地上部の全草を刈り取って、風通しのよいところに吊して陰干ししたものは生薬になり、香薷(こうじゅ)と称されている[5]。薬効は、利尿や、血行をよくして発汗を促進する作用があり、感冒をはじめ、水腫、吐き気、下痢、脚気、暑気あたりに効用がある[5]。民間では、乾燥させた全草を1日量10 - 15グラム、水500 ccで半量になるまで煎じ、3回に分けて服用する用法が知られている[5]。口臭を除去するうがい薬代わりに、煎じ液を口をゆすいでもよい[5]。浴湯料としては、香薷200グラムを布袋に入れて、煮出し汁と一緒に風呂に入れる[5]。
アイヌはナギナタコウジュを「セタエント」と呼び、刈り取って乾燥させたものを煮出して茶のように飲用していた[8]。
脚注
[編集]- ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-) YList:ナギナタコウジュ 2011年8月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k 『日本の野生植物』 (1999)、p.84
- ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-) YList:ナギナタコウジュ synonym 2011年8月15日閲覧。
- ^ a b c d 「植物雑学事典」 ナギナタコウジュ 2011年8月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 馬場篤 1996, p. 80.
- ^ 「植物雑学事典」 ナギナタコウジュ 葉 2011年8月15日閲覧。
- ^ 馬場篤 1995, p. 80.
- ^ アイヌと自然 デジタル図鑑 2021年6月27日閲覧。
参考文献
[編集]- 佐竹義輔、大井次三郎、北村四郎 他『日本の野生植物 草本III合弁花』平凡社、1999年。ISBN 4-582-53503-8。
- 馬場篤『薬草500種-栽培から効用まで』大貫茂(写真)、誠文堂新光社、1996年9月27日、80頁。ISBN 4-416-49618-4。
外部リンク
[編集]- 米倉浩司・梶田忠 (2003-) YList:ナギナタコウジュ[リンク切れ]
- 岡山理科大学総合情報学部 生物地球システム学科 植物生態研究室(波田研)「植物雑学事典」ナギナタコウジュ - ウェイバックマシン(2007年11月16日アーカイブ分)