「岸辺露伴 ルーヴルへ行く (映画)」の版間の差分
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| 興行収入 = 12.5億円<ref>{{Cite web|和書 |url=http://www.eiren.org/toukei/img/eiren_kosyu/data_2023.pdf |title=2023年(令和5年)全国映画概況 |accessdate=2024-02-02 |date=2024-01-30 |format=pdf |website=一般社団法人 日本映画製作者連盟 公式サイト |publisher=日本映画製作者連盟 }}</ref> |
| 興行収入 = 12.5億円<ref>{{Cite web|和書 |url=http://www.eiren.org/toukei/img/eiren_kosyu/data_2023.pdf |title=2023年(令和5年)全国映画概況 |accessdate=2024-02-02 |date=2024-01-30 |format=pdf |website=一般社団法人 日本映画製作者連盟 公式サイト |publisher=日本映画製作者連盟 }}</ref> |
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| 配給収入 = |
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| 前作 = |
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=== 批評 === |
=== 批評 === |
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{{出典範囲|text1=『[[キネマ旬報]]』のレビューでは、宇野維正・北川れい子・千浦僚がレビューを行った。映画ライターの宇野は星3つとし、美点として「(露伴と京香の)『作家と編集者』や『男と女』の定型に収まらない洒脱な関係性と軽妙な台詞の掛け合い」を、欠点として「アート作品『風』の小賢しいカメラの構図の多用と、散見される稚拙な編集」をそれぞれ挙げ、トリッキーな設定に慣れるのには時間を要したが最終的にはかなり楽しめたと評している。映画評論家の北川は原作漫画もドラマも未読と断った上で星2つとし、露伴のヘアバンドを始めとした形振りや特殊能力、そしてルーヴル美術館を巻き込んだ因縁話はかなりぶっ飛んでおり、「映画のリアリティーを超越した幻覚的ミステリ」と述べている。元[[映写#映写技師|映写技師]]で、映画評論家として活動している千浦は星3つとし、ミステリアスなネタを追う展開はキビキビとして飽きさせず、パリの街とルーヴル美術館でのロケ撮影も効果的であったと評し、本作と同じくパリでロケを行った2015年の映画『[[王妃の館#映画|王妃の館]]』と非常に近い作品だと述べている|ref1=<ref name="kinejun_review">{{Cite web|和書|url=https://www.kinejun.com/criticreview/detail?id=97936 |title=岸辺露伴 ルーヴルへ行くの映画専門家レビュー一覧 |accessdate=2023-12-01 |website=キネマ旬報WEB |publisher=キネマ旬報社}}</ref>}}。 |
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{{出典範囲|text1=フリーライターのヒナタカは、キャスティング、ビジュアル、脚本など全方位的に隙がなく、ドラマシリーズに続いて再び実写化の「正解」を示した作品だと述べている。ヒナタカは高橋一生の演技について、一挙一動から醸し出される変人っぽさが『[[デスノート (映画)|デスノート]]』にて[[L (DEATH_NOTE)|L]]を演じた[[松山ケンイチ]]を彷彿とさせると語り、芸術に対し揺るぎない信念を持つ唯一無二のキャラクターが漫画からそのまま出てきたような魅力があったと評している|ref1=<ref>{{Cite web|和書|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2305/28/news040.html |title=映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」レビュー 高橋一生の存在感と「怪奇テイスト」の成功 |accessdate=2023-12-01 |author=ヒナタカ |date=2023-05-28 |website=ねとらぼ |publisher=アイティメディア |page=1}}</ref>}}。{{出典範囲|text1=また公開前は原作が130ページに満たない中編であったことからボリューム不足を心配したが、小林靖子による原作を大切にしつつも新たな面白さや感動を届ける改変は素晴らしく、杞憂であったと述べている。特にドラマシリーズからレギュラーキャラとなった京香は露伴との掛け合いがホラー描写もある本作の清涼剤として機能しているだけでなく、終盤にてある人物に救いを与える役割があることから、京香の存在によってひとつの「記憶」についての寓話としてもより完成度が高くなった印象があると述べている|ref1=<ref>{{Cite web|和書|url=https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2305/28/news040_2.html |title=映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」レビュー 高橋一生の存在感と「怪奇テイスト」の成功 |accessdate=2023-12-01 |author=ヒナタカ |date=2023-05-28 |website=ねとらぼ |publisher=アイティメディア |page=2}}</ref>}}。 |
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⚫ | {{出典範囲|text1=『[[シネマトゥデイ]]』の短評では、なかざわひでゆき・村松健太郎が短評を寄せた。映画ライターのなかざわは星3つをし、プロットが複雑なうえ説明過多なセリフが多いことからストーリーがわかりにくくなっているものの、大正ロマン的な幻想怪奇ムードや陰鬱なパリの景色は魅力的であったと評している。映画ライターの[[村松健太郎]]は星4つとし、テンションの高い劇画的な原作が、どこかこの世の話ではない雰囲気が漂う、非常に風変わりな怪奇譚に仕上がっていると評している|ref1=<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.cinematoday.jp/movie/T0028410/review |title=岸辺露伴 ルーヴルへ行く (2023):映画短評 |accessdate=2023-12-01 |website=シネマトゥデイ}}</ref>}}。 |
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⚫ | {{出典範囲|text1= |
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⚫ | {{出典範囲|text1=元漫画雑誌編集者で、『漫画家、映画を語る。』などの著書がある島田一志は、[[リアルサウンド]]での特集記事において、原作ではやや分かりにくかった部分を本作ではオリジナルエピソードによって補完しており、かつその改変部分には原作への深い愛情と敬意が感じられるため全く気にならないと評している。特に本作で深く掘り下げられた仁左右衛門のエピソードは、仁左右衛門を高橋が一人二役で演じたことによって、露伴もまた仁左右衛門と同じく「呪われた絵師」になりうると暗に語る物語になったと述べている。また、露伴を演じた高橋の演技は、漫画では難しい複雑な感情表現が為されており、そういった意味で本作は漫画の実写化に「成功」しているといってもいいと評価している|ref1={{R|realsound1350204}}}}。 |
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{{出典範囲|text1=お笑い芸人の[[宮下兼史鷹]]はドラマシリーズの劇場版でありながらスケールが大きくなりすぎず、ドラマシリーズの良さがしっかり活きた作品になっていたと評している。また自身は木村文乃のファンであると語っており、木村の演技については彼女の陰の部分を強調した役柄を評し、露伴のように恋をしてしまったと述べている|ref1=<ref name="realsound20230619">{{Cite web|和書|url=https://realsound.jp/movie/2023/06/post-1352834.html |title=『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は完璧な映画化 宮下兼史鷹が高橋一生の“声”を絶賛 |accessdate=2023-12-10 |author=アナイス |date=2023-06-19 |website=リアルサウンド |publisher=blueprint}}</ref>}}。 |
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{{出典範囲|text1=お笑い芸人の[[宮下兼史鷹]]は、リアルサウンドで連載している自身の映画コラム「宮下兼史鷹のムービーコマンダー」にて、ドラマシリーズの劇場版でありながらスケールが大きくなりすぎず、ドラマシリーズの良さがしっかり活きた作品になっていたと評している。また自身は木村文乃のファンであると語っており、木村の演技については彼女の陰の部分を強調した役柄を評し、露伴のように恋をしてしまったと述べている|ref1=<ref name="realsound20230619">{{Cite web|和書|url=https://realsound.jp/movie/2023/06/post-1352834.html |title=『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』は完璧な映画化 宮下兼史鷹が高橋一生の“声”を絶賛 |accessdate=2023-12-10 |author=アナイス |date=2023-06-19 |website=リアルサウンド |publisher=blueprint}}</ref>}}。 |
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映画評論家の北川れい子は露伴のヘアバンドを始めとした形振りや特殊能力、そしてルーヴル美術館を巻き込んだ因縁話はかなりぶっ飛んでおり、「映画のリアリティーを超越した幻覚的ミステリ」として星5つ中2つの評価を与えている{{R|kinejun_review}}。 |
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フリーライターの千浦僚はミステリアスなネタを追う展開はキビキビとして飽きさせず、パリの街とルーヴル美術館でのロケ撮影も効果的であったとして、星5つ中3つの評価を与えている{{R|kinejun_review}}。 |
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== サウンドトラック == |
== サウンドトラック == |
2024年2月10日 (土) 04:51時点における版
岸辺露伴 ルーヴルへ行く | |
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ROHAN AU LOUVRE | |
監督 | 渡辺一貴 |
脚本 | 小林靖子 |
原作 | 荒木飛呂彦 |
製作 |
土橋圭介 井手陽子 ハンサングン |
製作総指揮 | 豊島雅郎 |
出演者 |
高橋一生 飯豊まりえ 長尾謙杜 安藤政信 美波 池田良 前原滉 中村まこと 増田朋弥 白石加代子 木村文乃 |
音楽 | 菊地成孔 / 新音楽制作工房 |
撮影 |
山本周平 田島茂 |
編集 | 鈴木翔 |
制作会社 |
アスミック・エース NHKエンタープライズ P.I.C.S. |
製作会社 | 「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 |
配給 | アスミック・エース |
公開 |
2023年5月26日 2023年9月22日 |
上映時間 | 119分 |
製作国 | 日本 |
言語 |
日本語 フランス語 |
興行収入 | 12.5億円[1] |
『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(きしべろはん ルーヴルへいく)は、荒木飛呂彦による同名の漫画作品を原作とする2023年5月26日公開の日本の映画[2]。監督の渡辺一貴、脚本の小林靖子を始め、NHK総合で放送されたテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』のキャスト・スタッフが続投する形で制作された[2]。
日本映画としては『万能鑑定士Q モナ・リザの瞳』以来2作目となるルーヴル美術館でのロケが行われた[2]。NHKが製作したドラマの映画化作品としては初めて興行収入が10億円を突破した[3]。
あらすじ
次回作として故買屋をモチーフにと考えた岸辺露伴は、取材に訪れた骨董店で、美術品オークションに出品されるフランスの画家モリス・ルグランによる黒い絵を知って興味を抱き、その絵を落札するが、競売相手だった男らに絵を強奪される。絵は手元に戻るが、その絵の裏にはフランス語でモリス・ルグランによる「これはルーヴルで見た黒。後悔」という言葉が書かれていることが分かる。
黒い絵について思案する中、露伴は青年期に出会った女性・奈々瀬のことを思いだす。露伴の祖母が運営する下宿に暮らしていた奈々瀬は、露伴の描く漫画に興味を示し「この世で最も黒く、邪悪な絵」の存在を教える。露伴は奈々瀬に惹かれ、彼女をモデルとして漫画に描くが、その絵を見た奈々瀬は突然取り乱して漫画を切り裂き、露伴に詫びて姿を消す。露伴は彼女が「最も黒い絵」がルーヴル美術館にあると示唆していたことを思いだし、その絵を見るため同美術館へ取材に行く決意をする。
泉京香とともにルーヴルを訪ねた露伴は、問題の絵である日本の画家・山村仁左右衛門の作品が、閉鎖され作品が保管されていないはずのZ-13倉庫にあると示される。美術館関係者も把握していない事態に、露伴は通訳のエマ・野口や東洋美術のキュレーター・辰巳隆之介、消防士たちを伴う条件で絵の見学を許される。一行はZ-13倉庫で、ヨハネス・フェルメールの作とみられる絵画を発見する。辰巳はその絵を贋作と断言するが、真作であると見抜いた露伴は、辰巳らに抱いていた不信感とともに、青年期に祖母宅に絵を引き取りに来たフランス人男性の記憶を思い出し、彼や辰巳、消防士らが美術館の所蔵品をモリスが描いた贋作にすりかえる犯罪グループであるとの推理を披露する。
露伴は辰巳らと格闘するが、その最中に職員たちは次々と幻覚を見て怯え、銃撃や火災などの怪異現象によって死亡してゆく。彼らの見る幻覚と怪異がそれぞれの「後悔」や血縁者の罪に基づくものと気づいた露伴は、我が子の事故死による罪の意識から怪異に見舞われるエマを、京香に指示してその場から離れさせ救う。やがて露伴は怪異を起こすものが倉庫奥にある仁左右衛門の絵であると気付き、自身の前にも、黒い顔料にまみれた武士の霊が現れる。追い詰められた露伴の前に、和装の奈々瀬が現れ、武士を押しとどめ「何もかも、すべて忘れて」と露伴に告げる。露伴はこれを好機に自らにヘブンズ・ドアーを仕掛けて脱出に成功、呪われた仁左右衛門の絵は倉庫内の火災によって焼失する。
帰国後、露伴は湖畔に打ち捨てられた奈々瀬と仁左右衛門夫妻の墓を見つけ出す。露伴は奈々瀬の霊に再会し、彼女にヘブンズ・ドアーを仕掛け、江戸時代に生きていた夫妻の悲劇を読む。藩の御用絵師家系だった仁左右衛門は、新しい絵画表現への挑戦を保守的な父に否定され、妻の奈々瀬とともに実家を出る。しかし奈々瀬が病に倒れて困窮した仁左右衛門は父に頭を下げ家への復帰を頼み、条件として父を超える絵を描けと指示され、愛妻の黒髪の美を再現する絵に執着してゆく。奈々瀬が神社の御神木から黒の樹液を発見し、理想の画材を得たと仁左右衛門は喜ぶが、神聖な木を傷つけたと告発される。捕縛されようとする夫をかばった奈々瀬は役人たちに打ち据えられて死亡し、逆上した仁左右衛門は役人らを皆殺しにする。彼が絶筆として、恨みを込めて描いた妻の肖像が呪われた黒い絵であった。絵の呪いを解くため、自分の子孫にあたる露伴を巻き込んでしまったと詫びる奈々瀬に、露伴はあの夏も自分にとって必要な過去だったと伝え、奈々瀬は微笑んで彼の前から消える。謎が解けた後、露伴は再び漫画家としての日常に戻ってゆく。
登場人物
- 岸辺露伴(きしべ ろはん)
- 演 - 高橋一生(青年:長尾謙杜)[2][4]
- 相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を持った人気漫画家[5]。新作執筆の過程で、かつて奈々瀬より聞かされた「この世で最も黒い絵」の存在を思い出し、その画の謎を追うためルーヴル美術館に訪れる[6]。
- 泉京香(いずみ きょうか)
- 演 - 飯豊まりえ[2]
- 岸辺露伴の担当編集。露伴の取材に同行し、ともに事件に巻き込まれる[7]。
本作では京香の父が5歳の頃に亡くなっていたことが明らかになるが、この設定はテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』第1話「富豪村」で登場する、助監督が制作した京香の本に書かれていた設定であり、本作の制作にあたりこの設定の一部が活かされた[7][8]。
- 奈々瀬(ななせ)
- 演 - 木村文乃[4]
- 露伴が青年の頃、祖母の家で出会ったミステリアスな女性[9]。露伴に「この世で最も黒い絵」がルーヴル美術館にあることを教える[10]。
- 正体は江戸時代に生きた画家・山村仁左右衛門の妻。旧姓は岸辺であり、露伴とは血縁がある[11]。「黒い絵」に取り憑かれた仁左右衛門が引き起こした悲劇により命を落とす。
- 原作では「藤倉奈々瀬」という名前であったが、偽名を名乗った理由が不明であることから、本作では名字が削除されている[12]。
- 山村仁左右衛門(やまむら にざえもん)
- 演 - 高橋一生(二役)[13]
江戸時代の御用絵師。妻である奈々瀬の黒髪をよりよく表現しようとするうちに「黒い絵」に取り憑かれ、悲劇を起こす。生涯の最後に「この世で最も黒い絵」を描く[14]。
- 演じた高橋は「露伴も一歩間違えたらこうなっていたかもしれない」と感じたという[11]。
- 辰巳隆之介(たつみ りゅうのすけ)
- 演 - 安藤政信[4]
- 東洋美術の専門家であり、ルーヴル美術館の依頼で発見された収蔵品の調査を行っている[15]。
- 当初は原作に登場する「ゴーシェ」というキャラクターが悪人を務める予定であったが、セリフがフランス語ばかりになってしまうことから、新たにオリジナルキャラクターとして隆之介が創作された[16]。
- エマ・野口(のぐち)
- 演 - 美波[4]
- ルーヴル美術館文化メディエーション部の職員であり、取材にやってきた露伴たちをアテンドする[15]。
- モリス・ルグラン
- 演 - Arnaud Le Gall[17]
- ルーヴル美術館にてよく模写をしていた画家。彼の描いた黒い絵を露伴はオークションで競り落とす。
キャスト
- 岸辺露伴、山村仁左右衛門:高橋一生[2]
- 泉京香:飯豊まりえ[2]
- 岸辺露伴(青年):長尾謙杜[4]
- 辰巳隆之介:安藤政信[4]
- エマ・野口:美波[4]
- ワタベ:池田良[18]
- カワイ:前原滉[18]
- 骨董屋A:中村まこと[18]
- 骨董屋B:増田朋弥[18]
- モリス・ルグラン:Arnaud Le Gall[17]
- ユーゴ・ルナール:ロバ[17]
- ニコラス・トーマ:Jean-Christophe Loustau[17]
- アナウンサー:バッキー木場[19]
- 猷:白石加代子[18]
- 奈々瀬:木村文乃[4]
スタッフ
- 原作:荒木飛呂彦『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(集英社ウルトラジャンプ愛蔵版コミックス 刊)
- 監督:渡辺一貴[2]
- 脚本:小林靖子[2]
- 音楽:菊地成孔 / 新音楽制作工房[2]
- 人物デザイン監修・衣装デザイン:柘植伊佐夫[2]
- 製作:牟田口新一郎、尾崎充信、和田佳恵、平賀大介、瓶子吉久[20]
- エグゼクティブプロデューサー:豊島雅郎[20]
- プロデューサー:土橋圭介、井手陽子、ハンサングン[20]
- 撮影:山本周平、田島茂[20]
- 照明:鳥内宏二[20]
- 録音:高木創、藤林繁[20]
- 美術:磯貝さやか[20]
- 装飾:折戸美由紀[20]
- 助監督:田中峰弥[20]
- 編集:鈴木翔[20]
- 記録:上田悠莉[20]
- 制作担当:由利芳伸[20]
- キャスティング:原田浩行[20]
- 制作プロダクション:アスミック・エース、NHKエンタープライズ、P.I.C.S.[2]
- 製作幹事・配給:アスミック・エース[2]
- 製作:「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会(アスミック・エース、NHKエンタープライズ、テレビ東京、P.I.C.S.、集英社)[20]
制作
企画
監督の渡辺一貴とNHKエンタープライズのプロデューサー・土橋圭介は2018年、テレビドラマ『岸辺露伴は動かない』(以下、「ドラマシリーズ」という)の企画段階から妄想レベルで本作を構想しており、「このドラマがうまくいってシリーズ化、最後は長編映画で、長編やるならやっぱり『ルーヴルへ行く』だよね」と話をしていた[21]。また撮影中においても、露伴を演じた高橋一生と渡辺は雑談中に度々「『ルーヴルへ行く』を映画でできたらいいね」と話をしていたという[22]。
本作の企画はアスミック・エースのプロデューサーの井出陽子が土橋たちに、ドラマシリーズを再編集し応援上映を行う企画を持ちかけたことがきっかけとなり、本格的に動き出した[21]。井出は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズのファンであり、ドラマシリーズのキービジュアルを観た際に「原作ファンも喜ぶ作品になる」と直感し、話を持ちかけたと語っている[23]。 話を受けた渡辺たちは今作の企画書を書き上げ土橋に提出し、打ち合わせを重ねる中で劇場版にチャレンジすることが決まった[21][23]。
原作者の荒木飛呂彦と版元の集英社の許諾を得て企画は進み始めたが、コロナ禍の影響などからルーヴル美術館との撮影交渉は困難を極め、パリでの撮影日程が決まったのは日本での撮影が始まってからであった[21]。また、円安の影響から制作費がかさみ、一部費用が足りなくなったことから、テレビ東京が製作に参加し出資した[23]。
本作は監督の渡辺をはじめ、ドラマシリーズのスタッフが引き続き担当している[2]。 渡辺はドラマシリーズから作り方を変えるということはせず、今までやってきたことをそのまま落とし込むことを意識したという。また本作では露伴の過去や江戸時代など様々な時代が描かれるが、過去の記憶でも現実よりも鮮明に記憶されていることもあるので、白黒やセピア色にするといった映像上の演出はしないよう意識された[11]。
脚本
ドラマシリーズに引き続き脚本を務めた小林靖子は荒木より、仁左右衛門と奈々瀬を悲恋にすること、そしてルーヴル美術館で死ぬ消防士たちを悪者にしてほしいという要望を受けていた[19]。そのため本作ではZ-13倉庫のシーンのあとに、新たに書き起こされた尺の長い過去編が入る構成となっている[24]。また、本作の露伴は原作より年齢が高く設定されているため[注 1]、奈々瀬を思い出す展開に違和感が生じないよう、モリス・ルグランや黒い絵の設定を足し、「露伴が漫画のために美術を調べていて、そのためにオークションに潜入し、そこから事件に巻き込まれることで過去に少しずつ繋がっていく」という展開となっている[16]。
ドラマシリーズから引き継がれたオリジナル要素の一つとして、露伴と京香のコンビがある。ドラマシリーズでの京香は荒木の物語に存在する「ユーモア」の要素を引き受ける、息抜きになるようなキャラクターとして描かれた[25]。小林は二人の関係を「全然住む世界が違っていて、普通なら友だちになることもなく関係が終わっちゃうふたり」と捉えており、本作では、露伴は京香を「ちょっと面白いかも」と感じるようにはなりつつも、それ以上の関係にはならないように意識されている[26]。この二人の関係やコミカルな掛け合いは、シリアスな物語の中の清涼剤として高く評価された[27][28]。 ルーヴルでの撮影交渉が難航したことからシナリオハンティングなしで脚本を書き上げる事になったが、ルーヴル美術館に詳しい人や東京藝術大学保存修復日本画研究室教授の荒井経に取材を行い、脚本に反映させた[21][19]。
衣装
ドラマシリーズに引き続き人物デザイン監修[注 2]を担当した柘植伊佐夫は原作を読んだ際、辻褄が合っているのに合っていないような不思議な読後感を感じたといい、本作では各パートごとに分裂した、整合性や共通性のなさを意識したという。またドラマシリーズでは元気さや生命力がイメージされていたが、今作は悲劇性のある物語であることから、より重みのある印象になるよう意識されている[30]。なお、京香の衣装はドラマシリーズに引き続き、靴とタイツ以外のすべてがオートクチュールとなっている[31]。 オークションを始めとした現代パートにて京香が着用している紫のワンピースは、落ち着きと華やかさの両方を柘植が欲していたため取り入れられた。作中では京香が「もっとドレスっぽいのを着てこようと思った」と話している衣装であり、柘植は「オークションでこれはすでにかなり派手だよ?!」と突っ込みたくなると語っている[32]。飯豊はこの衣装のゴージャスな雰囲気が、いち編集部員というより編集長並みの貫禄を感じさせてくれたと回想している[31]。
過去編にて登場する青年期の露伴は、現在の露伴がもつ明快さをまだ持ち合わせておらず、また演じた長尾謙杜もふわふわしたところがあったため、曖昧な白の階調が意識された衣装となっている[33]。柘植はこの白の風合いを出すための素材を見つけるのに苦労したと語っている[34]。
パリパートの衣装は「パリの街やルーヴルに露伴と京香が立ったとき、しっくり来るものなのか」を意識して制作された[35]。また、ルーヴルで撮影すると聞いた時点で映画『シャレード』のケーリー・グラントとオードリー・ヘプバーンのようにしたいと考え、色の組み合わせなどをオマージュしている[36]。 パリでの京香の衣装である黒の革のワンピースは彼女のアイコンであるリボン以外の装飾が排されたミニマムなものとなっている。このワンピースは本来フロントジップで作られたものだったが、衣装合わせの際の飯豊の提案から前後逆に着ることになった。京香が時折羽織っていたシャンパンゴールドのコートは、ベージュと黒はフランス人の好む組み合わせであり、パリの建築物ともマッチすると考えられたことから採用された。なお、ドラマシリーズ第8話「ジャンケン小僧」にて京香がレザーのショートパンツを履いていたのは、今作に向けての匂わせの一つだったという[37]。
パリでの露伴は、シリーズを通して初めてタイを着用しており、保守的なイメージのタイをいかにアバンギャルドなイメージの露伴に馴染ませるかが意識された。そのためシャツの襟の構造から見直し、襟の中にタイが通る不思議な構造になっている[38]。 また、コートもシリーズを通して初めて着用しており、パリの雰囲気に即したシックなものになっている。スタンドカラーに大きなボタンが3つあしらわれており、柘植は偶然にも「ジョジョ」のキャラクターがしばしば着用している学ランのようなシルエットになったと語っている[34]。 生地には起毛したウールが使われており、高橋は撮影中コートの温かさがとても助かったと語っている[34][39]。
劇中画
仁左右衛門の描いた絵画を始めとした劇中画は日本画家の宮崎優が担当した。劇中で仁左右衛門の描いた「蘭画」「微笑む奈々瀬」は1770年代の秋田蘭画を参考に約250年前の画材や技法で制作された。一方、物語の肝となる「黒い絵」は時代考証を無視して制作され、遠目から見ると真っ黒な板に見えるほどの絵画に仕上がっている。「黒い絵」での奈々瀬の黒髪は、まるで奈々瀬の魂が閉じ込められているように、時間の止まった空間に漂うようなイメージで描かれている。宮崎は、仁左右衛門の描きたいものに執着し周りが見えなくなるところに共感し、「黒い絵」の制作時には最初から完成形がはっきりとイメージできたという[14]。
撮影
本作は2022年9月にクランクインし、オークションのシーンから撮影が始められた。ロケ地は横浜の老舗ホテル・ホテルニューグランドが選定された[40][17]。このホテルは渡辺が挙式した場所であり、クラシカルな場所というイメージで思い浮かんだことからオークション会場として選ばれた[41]。美術の磯貝さやかは撮影前に実際のオークションに参加し取材を行ったが、そのオークションは会議室のようなあまり華やかでない場所で行われたため、本作では花などが並べられた「オークションのイメージ」が強い物となっている[42]。 続いて、露伴の祖母・猷の下宿を舞台とした、露伴の青年期の撮影が行われた。ロケ地は会津若松の旅館・向瀧が選定された[17]。この場所は渡辺が演出し高橋が主演を務めたNHKのテレビドラマ『雪国 -SNOW COUNTRY-』のロケ地でもあり、渡辺は『雪国』の撮影中(2022年1月)から猷の下宿にも理想的だと考えていたという[41]。 奈々瀬の部屋は向瀧の茶室が使用されており、磯貝は奈々瀬の実在感のない不思議な感じを表現するため、部屋の物を極力減らすよう意識した。また、対照的に猷の部屋は生活感を出すため、物の密度を高くし、ごちゃごちゃとさせている。なお、露伴の部屋のみ向瀧でない場所を使用しており、磯貝は部屋の木の色を向瀧と同じ色に塗り替えるなど同じ場所に見えるように意識したという[43]。
青年期の露伴には長尾謙杜が起用された。 キャスティングの際には憂いがあり、また駆け出しでスタイルが確立されていない「まだ完成される前の露伴」が前提となり、渡辺が画像検索で長尾の写真を見つけ、キャストの検討会議に提案した。渡辺は長尾が人気アイドルであること、また「ジョジョ」のファンであることを知らずに推薦したため、土屋は不思議な縁を感じたという[44]。長尾は渡辺のアドバイスから高橋の露伴を意識しないようにし、また年齢感が近いことから原作だけでなく『ダイヤモンドは砕けない』も読み直し、役作りを行った[45]。
仁左右衛門と奈々瀬の物語が描かれた江戸時代パートも会津若松にて撮影され、主に霧幻峡や大内宿が舞台となっている[46]。 仁左右衛門が黒に魅せられていく場面はZ-13倉庫のシーンとリンクされており、蜘蛛の巣が徐々に増える演出が施されている。また、御神木の黒い樹液は、木から流れるものと指についたものとで素材を変えるなど、拘って制作された[47]。この江戸時代パートは原作から大きく加筆されている。 高橋はこの江戸時代パートがあることによって、タイトルが『ルーヴルへ行く』でありながらもパリに気触れず、自分たちが日本人であるというところに立ち返ることができると語っている。渡辺と高橋は大河ドラマ『おんな城主 直虎』でもタッグを組んだ間柄であり、高橋はデジャブを感じたものの渡辺が「(小野政次[注 3]とは)また違う人ですね」と言ってくれたことで安心したという[48]。
続いて、大谷石採石場跡にて、本作のクライマックスシーンの一つであるZ-13倉庫のシーンが4日間にわたって撮影された[17][31]。 渡辺はアンドレイ・タルコフスキーの映画『ストーカー』をイメージし、20分以上続く無機質な暗がりのシーンを、いかにエンターテイメントとして飽きさせないものにするかに注力したという[49][50]。 磯貝は原作を読んだときから再現に一番ハードルを感じていた場所だといい、洞窟や廃墟の資料や『ストーカー』を参考に、長い間放置されたような雰囲気を作り出したという。蜘蛛の巣は真綿を引き伸ばして作られており、カメラに収まるところに重点的に付けたり、レイヤーを重ねるようにしたりして、大量の蜘蛛の巣が張っているように見せている[50]。 Z-13に続く地下通路は大森ベルポートの地下3階、および館山市にある能忍寺の廃トンネルにて撮影された。螺旋階段のシーンの撮影ではステディカムが使用され、動きのあるダイナミックな映像となっている[17]。 続いて、神奈川県を中心に現代パートの撮影が進められた。露伴邸はドラマシリーズと同様に葉山加地邸がロケ地となった[17]。 ドラマシリーズとの違いとして、部屋には顔料のもととなる植物などが大量に吊るされており、これらは磯貝が荒井に行った取材がもとになっている。また、ドラマシリーズとの繋がりが感じられるよう、ホットサマー・マーサのフィギュアやバキンのフードボウルなども置かれている[42]。
パリでの撮影は2022年11月と2023年3月の2回に分けて行われた[21]。 渡辺はベルナルド・ベルトルッチの映画『暗殺の森』をベースに今作を演出しており、『暗殺の森』でのパリのシーンが曇天であることから、今作でも曇天に拘って制作されたという。また、パリのシーンは観光名所巡りのような雰囲気は出さないことも意識されている[41]。
1回目のロケは3日間にわたって行われ、パリ市街を舞台としたシーンが撮影された。露伴と京香が2階建てバスに乗り、エトワール凱旋門からシャンゼリゼ通りの方へ抜けるシーンの撮影では、信号や他の車のタイミングが合わず、理想の画が撮れるまで30分以上、何十周も凱旋門を周回したという[21][51]。また、カフェ・ルテシアでのシーンでは、エキストラの女性が偶然『ジョジョリオン』の登場人物・東方大弥のような耳付きのフードを被っており、その女性が映るように撮り直したという[52]。
ルーヴル美術館文化メディエーション部のオフィスはヴィクトル・ユゴーの弁護士事務所にて撮影された。磯貝自身は現地に赴くことはできなかったものの、現地スタッフとオンライン上で打ち合わせを重ね、オフィスを美術で飾ったという。
2回目のロケではルーヴル美術館での撮影が3日間にわたって行われた[53]。原作ではルーヴル美術館のシーンは少なく、すぐにZ-13倉庫に行ってしまうことから、映画化に際し館内の描写が多く足されている[54]。撮影は閉館後から翌朝にかけて行われた。渡辺らによる下見は10回ほど行われたが、閉館後の人がいない美術館は雰囲気が全く異なり、本番では考えてきたことをリセットし、その場で感じたことを大事にしながら撮影は行われたという[55]。飯豊は閉館後の館内は常に誰かに見られているような不思議な空気感があり、貴重な経験だったと回想している[56]。 高橋は、露伴ならルーヴル美術館は畏敬する場所でありながらも「こんなすごい絵を書きやがって、腹立つ」と思うだろうと想像し、かつての画家に対してのライバル心を意識して露伴を演じた。その意識はモナ・リザに背を向けながらスケッチをするという演技に繋がっているという[57]。
最終日はカルーゼル凱旋門前の広場からルーヴル美術館のピラミッドを臨む撮影が行われ、これをもって本作はクランクアップとなった[17]。なお、カルーゼル凱旋門自体は撮影当時工事中だったため、本作には登場していない[58]。撮影中は太陽が月に見えるほどの厚い雲が空を覆い、気温は1℃ほどと非常に低く、高橋と飯豊は不穏な天気が幻想的でラストシーンにピッタリであったと回想している[17][39]。
音楽
ドラマシリーズに引き続き音楽を担当した菊池成孔は原作を読んだことはなかったものの、周囲には「ジョジョ」の熱狂的なファンが多くおり、ある程度予備知識を持った状態で制作に臨むことができたという[59]。本作の音楽制作は映像がすべて完成してから行われ、菊池は様々な時代が描かれる映像に合わせて、音楽も統一感を出さずオムニバスのような形で制作した。なお、本作ではドラマシリーズに引き続き「新音楽制作工房[注 4]」も音楽制作を行っている[61]。
菊池はドラマシリーズとの違いとして、シネコンの大出力のスピーカーにも耐えうる音の厚みを心がけたといい、ドラマシリーズでは4人編成でダビングを2回行い最大8人分の音だったストリングスが、今作では14人編成でレコーディングが行われた[62]。メインテーマである「大空位時代」も今作に向けて音を厚くアレンジされており、この曲のブローアップが本作の最初のミッションだったという[61]。 今作の音楽制作にはAIを使用した楽曲が使われており「AI制作によるふたつの弦楽四重奏の同時演奏」がその一つである。この曲はMaxが2台入ったモデルを使い、片方のMaxが生成したものにもう片方のMaxを反応させて制作されている[63]。 露伴の青年期が描かれる過去編の音楽は、菊池が映像を見た際に花街のような印象を受けたことから、浄瑠璃音楽の一つ清元節を元に、インドネシアの打楽器アンサンブルであるガムランとシンセサイザーの一種モジュールシンセをミクスチャーしたものとなっている。レコーディングではこれらの奏者を集め、本編映像を観ながらのセッションが24分間ノンストップで行われた[64]。 パリパートの音楽は日本人がパリ風の音楽を制作すると陥りがちな「疑似ミシェル・ルグラン」にならないように意識し、モーリス・ラヴェルやクロード・ドビュッシーのようなフランスの近代音楽風のものを、新音楽制作工房のメンバー・丹羽武史が菊池の依頼を受けて制作した[62][60]。
江戸時代パートの音楽は新音楽制作工房のメンバー・大野格と菊池の共作となっている[60]。大河ドラマのようになるのを避けるため、グスタフ・マーラーやジャコモ・プッチーニのようなドラマティックなクラシックが作曲された[61]。ラストシーンにて使用された「愛の遺伝」は「大空位時代」と同じくボーカロイドが歌唱したアリアがトップノート[注 5]になっており、「大空位時代」へのアンサーとなっている[60][61]。
封切り
制作発表から公開まで
2022年12月27日に放送されたテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』第8話「ジャンケン小僧」のエンドロール後に泉京香が本作を匂わすセリフ[注 6]を発し、それから9日後の2023年1月5日、ティザービジュアルと超特報映像とともに本作の映画化が発表された[66][2]。4月24日には初号試写が行われ、翌25日には当時ルーヴル美術館展が行われていた国立新美術館にて完成報告イベントが開催された[67]。 5月18日にはTOHOシネマズ日比谷にて先行上映会が行われ、高橋と渡辺が登壇した。イベントの最後にはサプライズとして荒木飛呂彦が本作に描き下ろしたイラストの複製原画が高橋に送られた[68]。この描き下ろしイラストはのちに第2弾入場者プレゼントとして配布された[69]。
公開後
本作は2023年5月26日に全国272スクリーンで公開され、翌27日にはTOHOシネマズ六本木ヒルズにて公開記念舞台挨拶が行われた[3][70]。舞台挨拶の最後に高橋は次のように述べている。
この作品は娯楽です。娯楽作品は人の心を動かし得るものだと思っています。僕は岸辺露伴の役をいただいたときに、この虚構の世界で皆さんに夢を見ていただき、現実で生きる力を携えていただきたいと思い、3年間やってきました。その集大成がこの作品に詰まっています。 — 高橋一生、[70]
また、公開に際し原作者の荒木飛呂彦は以下のコメントを寄せた。
ドラマや本劇場作を拝見して感じることは、出演される俳優さんたちに恵まれているということです。(中略)画面の向こうに本当に存在しているように思えて、原作を忘れて観てしまいます。着ている衣装や包み込む音楽がその世界観をさらに煽ってくるのです。きっと映画を見た皆様の心の中にも深く残るキャラクターたちになってくれているのだと思います。 — 荒木飛呂彦、[71]
同年6月9日からはスマートフォンアプリ「HELLO! MOVIE」を利用した副音声コメンタリー上映が行われ、高橋一生、飯豊まりえ、木村文乃、渡辺一貴が参加した[72]。
同年9月6日に公式X(旧Twitter)で、本作の日本国内での上映を終了したことが発表された[73]。
同年9月22日には台湾にて『岸邊露伴在羅浮』の題で公開された[74]。公開に先立ち、高橋と渡辺は15日から17日までの3日間の日程で台湾に渡り、3回の上映会に参加した[75]。
評価
興行収入
本作は公開3日間で22万1000人を動員し、興行収入は3億1500万円を記録した[76]。 これは2023年に公開された300館以下の劇場映画の初週3日間の成績としては同年5月末時点で最高の興行収入であり、ライターの宇野維正は映連4社以外の配給作品としては異例であると述べている[77][76]。本作はその後も成績を伸ばし、6月18日にはNHKの連続ドラマの映画化作品として初めて興行収入が10億円を突破した[3]。
宇野は、NHKの連続ドラマの映画化作品は公共放送局というNHKの特性上、ドラマの放送から映画公開までのタイムラグが大きく、また民放のような局を挙げての宣伝ができないため大きなヒットに繋がりにくいという特徴があるが、本作はドラマシリーズの最新話の放送から映画公開までが6か月以内というタイムリーさを実現したため、快挙と言っていい成績を残すことができたと述べている[76]。
反響
本作は公開直後からパンフレットを始めとしたグッズの売り切れが続出し、MANTANWEBが関係者に取材した話によると、観客は女性が多く、劇場内の物販コーナーは行列状態であったという[78]。
批評
『キネマ旬報』のレビューでは、宇野維正・北川れい子・千浦僚がレビューを行った。映画ライターの宇野は星3つとし、美点として「(露伴と京香の)『作家と編集者』や『男と女』の定型に収まらない洒脱な関係性と軽妙な台詞の掛け合い」を、欠点として「アート作品『風』の小賢しいカメラの構図の多用と、散見される稚拙な編集」をそれぞれ挙げ、トリッキーな設定に慣れるのには時間を要したが最終的にはかなり楽しめたと評している。映画評論家の北川は原作漫画もドラマも未読と断った上で星2つとし、露伴のヘアバンドを始めとした形振りや特殊能力、そしてルーヴル美術館を巻き込んだ因縁話はかなりぶっ飛んでおり、「映画のリアリティーを超越した幻覚的ミステリ」と述べている。元映写技師で、映画評論家として活動している千浦は星3つとし、ミステリアスなネタを追う展開はキビキビとして飽きさせず、パリの街とルーヴル美術館でのロケ撮影も効果的であったと評し、本作と同じくパリでロケを行った2015年の映画『王妃の館』と非常に近い作品だと述べている[27]。 『シネマトゥデイ』の短評では、なかざわひでゆき・村松健太郎が短評を寄せた。映画ライターのなかざわは星3つをし、プロットが複雑なうえ説明過多なセリフが多いことからストーリーがわかりにくくなっているものの、大正ロマン的な幻想怪奇ムードや陰鬱なパリの景色は魅力的であったと評している。映画ライターの村松健太郎は星4つとし、テンションの高い劇画的な原作が、どこかこの世の話ではない雰囲気が漂う、非常に風変わりな怪奇譚に仕上がっていると評している[79]。 元漫画雑誌編集者で、『漫画家、映画を語る。』などの著書がある島田一志は、リアルサウンドでの特集記事において、原作ではやや分かりにくかった部分を本作ではオリジナルエピソードによって補完しており、かつその改変部分には原作への深い愛情と敬意が感じられるため全く気にならないと評している。特に本作で深く掘り下げられた仁左右衛門のエピソードは、仁左右衛門を高橋が一人二役で演じたことによって、露伴もまた仁左右衛門と同じく「呪われた絵師」になりうると暗に語る物語になったと述べている。また、露伴を演じた高橋の演技は、漫画では難しい複雑な感情表現が為されており、そういった意味で本作は漫画の実写化に「成功」しているといってもいいと評価している[13]。 お笑い芸人の宮下兼史鷹は、リアルサウンドで連載している自身の映画コラム「宮下兼史鷹のムービーコマンダー」にて、ドラマシリーズの劇場版でありながらスケールが大きくなりすぎず、ドラマシリーズの良さがしっかり活きた作品になっていたと評している。また自身は木村文乃のファンであると語っており、木村の演技については彼女の陰の部分を強調した役柄を評し、露伴のように恋をしてしまったと述べている[28]。
サウンドトラック
『「岸辺露伴は動かない/岸辺露伴 ルーヴルへ行く」オリジナル・サウンドトラック』 | |
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菊池成孔、新音楽制作工房 の サウンドトラック | |
リリース | |
録音 |
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時間 | |
レーベル | 日本コロムビア |
プロデュース | 菊地成孔 |
チャート最高順位 | |
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EANコード | |
EAN 4549767187495 |
菊地成孔と新音楽制作工房によるサウンドトラックは、テレビドラマ『岸辺露伴は動かない』の劇伴とカップリングされ、2023年10月25日に発売された[80]。同年6月に本作の制作が発表された際には9月13日に発売予定であると予告されていたが、制作上の都合により延期された[81]。同年12月1日には本作のスペシャルイベントが開催され、菊地成孔、高橋一生、飯豊まりえ、渡辺一貴が出演した[82]。初週のオリコンの週間アルバムチャートでは25位を記録した[83]。
関連書籍
- ノベライズ
-
- 北國ばらっど(小説)、荒木飛呂彦(原作)小林靖子(脚本)『映画ノベライズ 岸辺露伴 ルーヴルへ行く』集英社〈集英社オレンジ文庫〉2023年5月26日発売、ISBN 978-4-0868-0505-6
- ヴィジュアルブック
-
- 『岸辺露伴 ルーヴルへ行く VISUAL BOOK』集英社、2023年5月26日発売、ISBN 978-4-0879-0119-1
イベント
試写会、および先行上映会は#封切りを参照のこと。
ティーチイン
監督の渡辺一貴とゲストが対談するティーチインが2023年6月より順次行われた。開催日時、場所、出演者は以下の通り。
日時 | 場所 | ゲスト | 出典 |
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6月8日 | TOHOシネマズ池袋 | 小林靖子 | [19] |
6月15日 | TOHOシネマズ六本木ヒルズ | 菊池成孔 | [3] |
6月22日 | TOHOシネマズ日本橋 | 柘植伊佐夫 | |
6月25日 | TOHOシネマズ梅田 | 土橋圭介 | |
あべのアポロシネマ | |||
ミッドランドスクエア シネマ | |||
シネシティザート | |||
7月3日 | シネクイント | [85] |
体験型イベント
本作の体験型イベント「岸辺露伴 ルーヴルへ行く 体験型イベント 〜ようこそ、岸辺露伴の世界へ〜」が2023年9月より池袋、梅田、博多の「バンダイナムコ Cross Store」にて順次開催された。オリジナルグッズやコラボメニューの販売や、自分だけの「ヘブンズ・ドアー」の記事を作れるアトラクションなどが行われた[86]。
コラボレーション
2023年5月15日から6月15日にかけて京王電鉄とのタイアップ企画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く×KEIO」が行われ、「ヘブンズ・ドアー」を模した京王井の頭線の記念乗車券が発売された[87]。
2023年5月15日から6月11日にかけてフランス料理店「俺のフレンチ」とのタイアップ企画が行われ、コラボメニュー「高知県産カツオのたたきルーヴル仕立て 〜岸辺露伴のノワールを添えて〜」が販売された[88]。
脚注
注釈
出典
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- ^ コロムビアクラシック [@Co_Classics] (2023年8月25日). "【発売日変更】 9月13日に予定しておりました「岸辺露伴は動かない/岸辺露伴 ルーヴルへ行く」オリジナル・サウンドトラック【完全生産限定版】の発売日を、制作上の都合により10月25日に延期させて頂くこととなりました。". X(旧Twitter)より2023年12月23日閲覧。
- ^ “10月25日(水)発売『岸辺露伴』オリジナル・サウンドトラックのトークイベントに飯豊まりえの参加が決定!”. 時事ドットコム. 時事通信社 (2023年10月23日). 2023年12月1日閲覧。
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- ^ a b “「岸辺露伴は動かない/岸辺露伴 ルーヴルへ行く」オリジナル・サウンドトラック [2CD+ブックレット]<完全生産限定盤>”. タワーレコード オンライン. 2023年12月23日閲覧。
- ^ “『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』渡辺一貴監督×スペシャルゲストによる追加ティーチイン開催決定!”. 映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』公式サイト (2023年6月29日). 2023年7月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月2日閲覧。
- ^ “映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』体験型イベントが東京、大阪、福岡で開催。自分だけの“ヘブンズ・ドアー”記事が作成できるアトラクションが展開”. ファミ通.com. KADOKAWA Game Linkage (2023年8月23日). 2023年12月1日閲覧。
- ^ 西新宿LOVEWalker (2023年4月25日). “記念乗車券は京王線新宿駅でも販売! 「岸辺露伴 ルーヴルへ行く×KEIO」タイアップ企画を京王線・井の頭線にて5月15日~6月15日実施”. ASCII.jp. 角川アスキー総合研究所. 2023年12月1日閲覧。
- ^ “映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」と「俺のフレンチ」がコラボ!映画をテーマにしたスペシャルメニューをご注文で、オリジナルポストカードプレゼント!”. 俺の株式会社 公式サイト (2023年5月11日). 2023年12月1日閲覧。
参考文献
- 井藤涼 編『岸辺露伴 ルーヴルへ行く VISUAL BOOK』瓶子吉久 発行、集英社、2023年5月31日。ISBN 978-4-0879-0119-1。
- 渡辺彰浩、魚住桜子 著、東宝ステラ 編『岸辺露伴 ルーヴルへ行く パンフレット』大田圭二 発行、東宝、2023年5月26日。
外部リンク
- 映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』公式サイト
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