直接金修復法
表示
直接金修復法(ちょくせつきんしゅふくほう)とは、歯牙の修復において、金を直接・緊密に充填する修復法[1]のこと。今の日本では、ほとんど選択されることのない修復法である。
特徴
[編集]金修復および修復材料としての金箔の利点欠点について。
利点
[編集]- 表面が汚染されていない場合、常温で分子結合が起きる。
- 加圧によって容易に溶接が可能。
- 展延性によって辺縁封鎖性に優れている。
- 十分な硬さを有している。
- 唾液等で溶解せず、腐食もない。
- 歯牙の変色が起きない。
- 生体為害性がない。
- 処置が短期間(ほとんどが1回)で済む。
欠点
[編集]- 金色が目立つ。
- 熱伝導率が高すぎる。
- 操作性が悪い。
- 充填時に槌打することによって、痛みや不快感を与えることがある。
適応
[編集]- 初期齲蝕
- 磨耗症
なお、金自体には歯質接着性を持たないため、便宜形態として起始点を形成する必要がある。
禁忌
[編集]- 広範囲に及ぶ齲蝕
- 歯髄腔が大きいために、十分な窩洞形成ができないもの
- 著しい咬耗症
- ラバーダム防湿が難しい場合
- 根未完成歯
- 槌打に耐えられない患者