稲上正
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稲上 正(いながみ ただし、1931年5月20日 - 2023年3月13日)は、日本の生化学者[1][2]。ヴァンダービルト大学大名誉教授、日本学士院会員。専門は栄養生化学、分子細胞生理学。たんぱく質分解酵素「レニン」の構造を解明するなど、血圧の降圧剤の開発に貢献した[2][3]。
経歴
[編集]1931年5月、神戸市生まれ。1953年、京都大学農学部を卒業、栄養化学の学士号を取得。1954年にフルブライト奨学生として渡米し、イェール大学に進学。1958年にイェール大学で生物物理化学の博士号を取得。1963年に京都大学で栄養学の理学博士号を取得した。1966年にヴァンダービルト大学の生化学教室の助教授となる[4][5][6]。
米国心臓協会高血圧研究学会からCIBA賞、日本学士院賞(村上和雄と共同[7])などを受賞した。2010年には日本学士院の会員に選出された[3]。
2023年3月13日、急性肺炎のため、アメリカ合衆国ペンシルベニア州ピッツバーグにて死去[2][4]。91歳没。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 「稲上正」『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』 。コトバンクより2023年10月28日閲覧。
- ^ a b c "血圧の降圧剤の開発貢献、稲上正氏が死去…たんぱく質分解酵素「レニン」の構造解明". 読売新聞オンライン. 2023年3月20日. 2023年9月30日閲覧。
- ^ a b "物故会員個人情報 - 稲上 正". 日本学士院. 2023年9月30日閲覧。
- ^ a b Snyder, Bill (2023年3月16日). "Cardiovascular research pioneer Inagami mourned". VUMC Reporter (英語). Vanderbilt University. 2023年9月30日閲覧。
- ^ Eguchi, Satoru; Senbonmatsu, Takaaki (July 2023). “Obituary: Dr. Tadashi Inagami, a legend in the field of renin angiotensin II research” (英語). Hypertension Research 46 (7): 1621-1623. doi:10.1038/s41440-023-01282-2. ISSN 1348-4214.
- ^ Naruse, Mitsuhide (2023). “In Memoriam: Professor Tadashi Inagami” (英語). Endocrine Journal 70 (6): 551-554. doi:10.1507/endocrj.EJ20230510.
- ^ "恩賜賞・日本学士院賞・日本学士院エジンバラ公賞授賞一覧 第81回 (平成3年) ~ 第90回 (平成12年)". 日本学士院. 2023年9月30日閲覧。
レニン・アンギオテンシン系に関する生化学ならびに分子生物学的研究(共同研究)