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稲田茂 (グラフィックデザイナー)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

稲田 茂(いなだ しげる、1928年 - 2009年7月)は、書体デザイナーグラフィックデザイナー岡山県小田郡矢掛町出身。稲田しげる亜井宇重夫(あい・うえお)名義でも活動した。「イナブラッシュ」「イダシエ」「昭和モダン体」などの書体をデザインしたことで知られている[1]。とくに「昭和モダン体」は漫画『さよなら絶望先生』のロゴに使用されたことがきっかけで「絶望書体」と呼ばれ人気を集めた[2]。死後、書体は有限会社六歌仙が管理している[3]

略歴

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  • 1928年、岡山県小田郡矢掛町に生まれる。
  • 1945年、京城公立工業学校(現・ソウル科学技術大学校)建築科卒業。
  • 株式会社奥村組(岡山県)入社。
  • 株式会社日展(東京のディスプレイ会社)入社。
  • グラフィックデザイナーとして独立。レタリング文字に関する本を多く執筆。書体デザイナーとしては、明朝体ゴシック体のような基本書体よりも、広告の見出しなどに使われるディスプレイ体を中心に制作した。
  • 1973年、「少年少女世界の美術館」(主婦と生活社)全12巻の本文全文の描き文字を担当。
  • 全国ドライ新聞社専属ライター、株式会社CCセンター専属デザイナー。
  • 2009年7月、死去。

デザイン書体

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主要なものに限る。

  • ファニー/FNY(写研、1972)
  • イナブラシュ/ENA(写研)
  • イダシェ/EDA(写研)
  • トーク(モリサワ、1980)
  • イボテ/EBOT(写研、1985)
  • イナひげ/EHGE(写研、1985)
  • イナミン/EEMN(写研、1989)
  • イナクズレ/EKZ(写研、1989)
  • イナピエロ/EPR(写研、1994)
  • ぶらっしゅ(リョービイマジクス
  • 木彫体(エム・ピー・シー、1999)
  • 昭和モダン体(エム・ピー・シー、1999)
  • 民芸体(エム・ピー・シー、2002)

著書

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  • 『日本字フリースタイル700』(ダヴィッド社、1969)
  • 『日本字フリースタイルのエレメント』(ダヴィッド社、1971)
  • 『写真でみるレタリング入門』(ダヴィッド社、1975)
  • 『日本字フリースタイル700 2』(ダヴィッド社、1976)
  • 『タイトル文字1000 そのアイデアとバリエーション』(日美デザイン研究所
  • 『明朝体・ゴシック体マスター』(日美デザイン研究所)
  • 『ちらし広告の技術 いちばん身近な広告媒体』(現代ジャーナリズム出版会、1978)
  • 『PTAとうさん奮戦記』(けいせい出版、1978)※1979年に「PTA父さん奮戦記」のタイトルで東映教育映画化
  • 『日本字フリースタイル700 3』(ダヴィッド社、1981)
  • 『新隷書体字典』(マール社、1981)
  • 『民芸文字』(マール社、1982)
  • 『組み合わせてすぐできるチラシタイトル5000』(マール社、1983)
  • 『昭和モダン体』(エム・ピー・シー、1999)
  • 『木彫体』(エム・ピー・シー、1999)
  • 『MPC看板フォントCD-ROM BOOK 1 木彫体』(エム・ピー・シー、2002)
  • 『MPC看板フォントCD-ROM BOOK 2 昭和モダン体』(エム・ピー・シー、2002)
  • 『MPC看板フォントCD-ROM BOOK 5 民芸体』(エム・ピー・シー、2002)

脚注

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外部リンク

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