笠置峠古墳
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笠置峠古墳 | |
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墳丘(左に前方部、右奥に後円部) | |
所在地 | 愛媛県西予市宇和町岩木・八幡浜市釜倉 |
位置 | 北緯33度24分10.21秒 東経132度27分45.07秒 / 北緯33.4028361度 東経132.4625194度座標: 北緯33度24分10.21秒 東経132度27分45.07秒 / 北緯33.4028361度 東経132.4625194度 |
形状 | 前方後円墳 |
規模 | 墳丘長45m |
埋葬施設 | 竪穴式石室 |
出土品 | 鉄製品・土師器 |
築造時期 | 4世紀前半 |
史跡 | なし |
地図 |
笠置峠古墳(かさぎとうげこふん)は、愛媛県西予市宇和町岩木・八幡浜市釜倉にある古墳。形状は前方後円墳。史跡指定はされていない。
概要
[編集]愛媛県南西部、宇和盆地を望む高地(標高400メートル)上に築造された、四国地方で最西端の前方後円墳である[1]。付近には八幡浜街道笠置峠越(国の史跡)が通る。1997-2004年(平成9-16年)に旧宇和町(現在の西予市)・愛媛大学考古学研究室による発掘調査が実施されたほか、2008年(平成20年)までに史跡整備が実施されている[2]。
墳形は前方後円形で、東西方向を墳丘主軸とし、前方部を西方向に向ける[1]。墳丘は2段築成で、墳丘長は45メートルを測る[1]。後円部は楕円形で長軸30メートル、前方部は未発達で前方へと狭まり、全体としては左右非対称の「しゃもじ」形をとる[1][2]。後円部上段および前方部前面は葺石で覆われるほか、墳丘裾部には部分的に石列が巡らされる[1]。埋葬施設は竪穴式石室(竪穴式石槨)で、東方向を頭位とし、長さ4.6メートル・幅0.5-0.6メートル・高さ0.7メートルを測る[1]。石室内外からは土師質高坏片および鉄製品(槍・鍬・鋤先・直刃鎌・袋状斧・錐など)が出土している[1]。築造時期は古墳時代前期前半の4世紀前半[2](または4世紀初頭[3])頃と推定される。西南四国では最古級の古墳として重要視される古墳になる[3]。
現在では、史跡整備のうえで石室は現地で公開されている[2]。なお、笠置峠の南斜面では南予唯一の方墳である東大谷古墳が所在する。
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後円部の竪穴式石室
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前方部から後円部を望む
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後円部から前方部を望む
脚注
[編集]参考文献
[編集](記事執筆に使用した文献)
- 史跡説明板
- 「笠置峠古墳」『日本歴史地名大系 39 愛媛県の地名』平凡社、2006年(刊行後版 ジャパンナレッジ収録)。
- 愛媛県歴史文化博物館編 編『えひめの古墳探訪(平成28年度特別展図録)』伊予鉄総合企画、2017年。
関連文献
[編集](記事執筆に使用していない関連文献)
- 愛媛大学法文学部考古学研究室編 編『笠置峠古墳(西予市埋蔵文化財調査報告書 第10集)』愛媛県西予市教育委員会、2017年。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、笠置峠古墳に関するカテゴリがあります。