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第1回統一地方選挙

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

第1回統一地方選挙(だい1かいとういつちほうせんきょ)とは、1947年(昭和22年)4月5日及び4月30日に行われた統一地方選挙[1]である。それまでは天皇が任命していた東京都長官北海道庁長官及び府県知事、官選であった[注釈 1]市区町村長、男子のみの普通選挙であった東京都議会議員道府県会議員市区町村会議員が、20歳以上の男女全員が選挙権をもつ普通選挙で選出された[1]

背景

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日本の民主化を進めていた連合国軍総司令部は、日本政府に対し、日本国憲法が施行される1947年5月3日より前に、住民の直接選挙による地方自治制度の導入を求めた[2]。そこで政府は、経費を節約し、地方自治への関心を高めるために、地方選挙を全国一斉に行うことにしたのである[2]

選挙

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行われた選挙の数

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出典:[3] 統一率:100%

  • 4月5日投票
東京都長官、北海道庁長官、府県知事選挙
46都道府県中46都道府県
五大市長選挙
5市中5市
一般市町村長選挙[注釈 2]
204市中?、1800町中?、8484村中?
東京都の区長選挙
22区中22区
  • 4月30日投票
東京都議会議員、道府県会議員選挙
46都道府県中46都道府県
五大市市会議員選挙
5市中5市
一般市町村会議員選挙
204市中?、1800町中?、8484村中?
東京都の区会議員選挙
22区中22区

選挙結果

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知事選挙

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  • 投票率:71.85%[4]

五大市長選挙

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  • 投票率:53.3%
当選者一覧
当選者名 年齢 党派 新旧 推薦・支持政党
横浜市 石河京市 49 日本社会党
名古屋市 塚本三 57 無所属
京都市 神戸正雄 69 無所属 推薦:日本自由党民主党国民協同党
大阪市 近藤博夫 62 日本社会党
神戸市 小寺謙吉 71 兵庫県民主政治会

市区町村長選挙

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  • 投票率:72.69%[4]

都道府県会議員選挙

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  • 投票率:81.65%[4]
都道府県会議員選挙の党派別当選者数
定数 党派
民主 自由 社会 国協 共産 諸派 無所属
北海道 81 15 13 15 9 11 18
青森県 47 19 16 5 2 5
岩手県 49 1 11 11 6 20
宮城県 52 16 7 8 1 20
秋田県 48 5 4 26 13
山形県 50 5 11 7 6 21
福島県 59 28 5 10 16
茨城県 59 17 7 9 1 1 24
栃木県 53 27 6 7 1 3 9
群馬県 53 28 6 12 7
埼玉県 60 14 29 10 7
千葉県 60 20 27 7 1 5
東京都 120 23 43 38 1 2 13
神奈川県 60 15 19 16 1 9
新潟県 64 15 16 18 15
富山県 44 7 9 5 13 10
石川県 43 21 15 3 2 2
福井県 40 6 3 2 8 21
山梨県 41 10 5 9 4 13
長野県 60 13 9 11 9 1 1 16
岐阜県 52 18 11 11 12
静岡県 63 9 19 8 6 21
愛知県 73 31 10 10 2 19
三重県 51 6 8 9 1 5 20
滋賀県 42 6 23 7 6
京都府 54 11 13 18 1 11
大阪府 74 26 17 22 3 6
兵庫県 72 3 2 13 1 42 11
奈良県 40 8 4 4 3 21
和歌山県 44 8 6 3 27
鳥取県 40 2 6 2 1 29
島根県 42 3 2 3 7 27
岡山県 53 11 5 8 16 13
広島県 58 7 16 6 2 4 23
山口県 51 6 5 4 36
徳島県 42 5 8 1 28
香川県 43 3 6 10 1 1 22
愛媛県 51 1 7 38 5
高知県 41 7 13 5 2 14
福岡県 73 14 5 19 3 32
佐賀県 43 10 11 1 5 16
長崎県 51 4 9 8 1 1 28
熊本県 55 19 15 1 7 13
大分県 48 9 7 5 7 1 19
宮崎県 45 1 7 37
鹿児島県 51 1 4 4 1 41
合計 2495 508 468 410 117 3 185 801
出典:「新国会選挙大観」(朝日新聞社編)

市区町村会議員選挙

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  • 投票率:81.17%[4]

脚注

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注釈

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  1. ^ 東京都の区長は東京都長官による任命。市長は市会による推薦者のうちから内務大臣が勅裁を経て任命。町村長は町村会による選出後、地方長官による認可を要した。
  2. ^ ソ連占領下の北方地域並びに米軍統治下の小笠原諸島北緯30度以南の南西諸島(口之島を含む)に位置する5市9町79村は除く。

出典

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  1. ^ a b 第1回統一地方選挙”. 昭和毎日. 毎日jp. 毎日新聞社. 2015年8月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月29日閲覧。
  2. ^ a b なぜ一斉に実施”. 基礎からわかる「統一地方選」. YOMIURI ONLINE. 読売新聞東京本社 (2007年3月17日). 2019年1月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月29日閲覧。
  3. ^ 第1回 初の知事公選開票”. 統一地方選の歴史. YOMIURI ONLINE. 読売新聞東京本社. 2011年4月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月29日閲覧。
  4. ^ a b c d 統一地方選挙の投票率推移”. 地方選挙. 明るい選挙推進協会. 2020年12月29日閲覧。