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第64次長期滞在

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ISS第64次長期滞在
任務種別ISS長期滞在
運用者NASA / Roscosmos
任務期間177日 2時間 1分
長期滞在
宇宙ステーション国際宇宙ステーション
開始2020年10且21日 23:32:09 UTC[1]
終了2021年4月17日 01:34:04 UTC[1]
到着ソユーズMS-17
スペースX Crew-1
ソユーズMS-18
出発ソユーズMS-17
乗員
乗員数3名、7名、10名
乗員
EVA6回[1][2][3][4]
EVA期間16時間27分

第64次長期滞在の徽章

第64次長期滞在のクルー写真

第64次長期滞在(だい64じちょうきたいざい)は、ソユーズMS-16がドッキング解除した2020年10月21日に開始された、64回目の国際宇宙ステーションへの長期遠征。この長期滞在は、ソユーズMS-17に搭乗して打ち上げられた3名の乗組員で開始され、NASAの商業乗員輸送計画(CCP)の初めての実運用飛行であるスペースX Crew-1で到着したクルーで完全に補充された[5]。Crew-1はソユーズのように3名ではなく4名が登場していたので、第64次長期滞在はISSに7人の乗組員が搭乗して開始された。このミッションの最後の週にはソユーズMS-18と3名の宇宙飛行士が合流した。この長期滞在は、2021年4月17日のソユーズMS-17のドッキング解除で終了した[6]

クルー

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Position 第1期
(2020年10月21日 – 11月17日)
第2期
(2020年11月17日 – 2021年4月9日)
第3期
(2021年4月9日 – 4月17日)
船長 ロシアの旗 セルゲイ・リジコフロスコスモス
2回目の宇宙飛行
第1フライトエンジニア アメリカ合衆国の旗 キャスリーン・ルビンズ英語版NASA
2回目の宇宙飛行
第2フライトエンジニア ロシアの旗 セルゲイ・クド=スベルチコフ英語版、ロスコスモス
1回目の宇宙飛行
第3フライトエンジニア3 アメリカ合衆国の旗 マイケル・ホプキンス英語版、NASA
2回目の宇宙飛行
第4フライトエンジニア アメリカ合衆国の旗 ビクター・グローバー英語版、NASA
1回目の宇宙飛行
第5フライトエンジニア 日本の旗 野口聡一JAXA
3回目の宇宙飛行
第6フライトエンジニア アメリカ合衆国の旗 シャノン・ウォーカー、NASA
2回目の宇宙飛行
第7フライトエンジニア ロシアの旗 オレッグ・ノヴィツキー、ロスコスモス
3回目の宇宙飛行
第8フライトエンジニア ロシアの旗 ピョートル・ドゥブロフ英語版、ロスコスモス
1回目の宇宙飛行
第9フライトエンジニア アメリカ合衆国の旗 マーク・T・ヴァンデハイ、NASA
2回目の宇宙飛行

[5]

船外活動

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第63次長期滞在でISSの科学および電力システムのための数回の船外活動が計画されていた。しかしながら、NASAの商業乗員輸送計画の遅延によってクリストファー・キャシディ英語版だけが唯一の乗組員として米国軌道セグメント英語版に長期間残されることになったため、計画が修正された。Crew Dragon Demo-2ミッションが到着したことで、S6トラスに残っていたニッケル水素電池リチウムイオン電池と交換する、キャシディとロバート・ベンケン英語版による4回の船外活動が可能となった[7]

コロンバス実験モジュールの外部に設置された、CRS-20で運ばれたバルトロメオ英語版科学パッケージの立ち上げは第64次長期滞在まで延期された[8]

リジコフおよびクド=スベルチコフは2020年11月18日に、ピアース・ドッキング室ナウカ実験モジュールで置き換える初期の準備作業を行い、6時間48分で完了した。これはポイスクのエアロックから行われた初めての船外活動となった[9]。NASAが"Russian Spacewalk #47"と名付けた映像は、14:30 UTCに始まり6時間以上後に終了した[10]

2021年の1月下旬から3月上旬にかけて、NASAは5回の船外活動を実施した。12:28 UTCに始まり、6時間56分後に終了した1月27日の船外活動は、バルトロメオの起動準備のためにコロンバスにKaバンドアンテナの設置、クエスト共通エアロックのピンの交換および一連の実験的な太陽電池アレイの更新を開始するするためのP4トラスの把持部材の撤去をするためにホプキンスおよぼグローバーによって実施された[11][12]

12:56 UTCに始まり、5時間20分後に終了した2月1日の船外活動は、第50次長期滞在シェーン・キンブロー英語版およびペギー・ウィットソンによって開始された4年間におよぶ統合トラス構造上の電池の交換作業を終結させるもので、ホプキンスとグローバーが実施した[13][14]ホプキンスとグローバーは右舷トラス、デスティニー実験室およびきぼうのロボットアームの複数のカメラの設置と更新も行った[15][16][11]

2月28日 11:12 UTCに始まり、7時間4分におよんだ船外活動は、2021年6月に打ち上げられたスペースX CRS-22の主要な貨物である実験的な太陽電池アレイの更新のためのP6トラスへのブラケットの設置のためにルビンズとグローバーによって行われた[17]

3月5日の船外活動は11:37 UTCに開始され、ブラケット設置の続きを行うためにルビンスと野口によって6時間56分行われた[1][2][3][4]。当初はクエストを強化するための新しいエアロックカバーの展開、ユニティ・ノードのワイヤレスビデオトランシーバーの交換、バルトロメオへのケーブルの追加敷設およびアンモニアホースの排気と再配置も計画されていた。ブラケットの設置中にいくつかのボルトの取り扱いが困難だったことから計画されていた追加の作業を中止した[17][18][19]

3月13日の船外活動は13:14 UTCに開始され、6時間47分をかけてルビンズと野口ができなかった作業を完了したが、将来の船外活動のためのバルトロメオへのクランプの設置は見送られた[20]

脚注

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  1. ^ a b c d ISS Expedition 64”. spacefacts.de (17 October 2021). 6 November 2021閲覧。
  2. ^ a b Astronauts Kate Rubins and Soichi Noguchi began their spacewalk today at 6:37am ET to continue solar array modification work.”. Twitter. NASA (5 March 2021). 5 March 2021閲覧。
  3. ^ a b Garcia, Mark (5 March 2021). “Astronauts Begin Spacewalk for Solar Array Modifications”. NASA. 5 March 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  4. ^ a b The fourth spacewalk of the year concluded at 1:33pm ET, after an excursion lasting 6 hours and 56 minutes.”. Twitter. NASA (5 March 2021). 5 March 2021閲覧。
  5. ^ a b Burghardt, Thomas (17 November 2020). “Crew Dragon Resilience successfully docks, expands ISS crew to seven”. NASASpaceflight.com. https://www.nasaspaceflight.com/2020/11/resilience-expands-station-crew/ 
  6. ^ Schedule of ISS flight events (part 2)”. forum.nasaspaceflight.com (24 March 2020). 2022年1月5日閲覧。
  7. ^ Corbett, Tobias (19 May 2020). “NASA outlines the near and far future of the Space Station”. nasaspaceflight.com. 21 May 2020閲覧。
  8. ^ Spacesuit Work and Heart Research Fill Crew Day – Space Station”. blogs.nasa.gov. 2022年1月5日閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  9. ^ Potter, Sean (12 November 2020). "NASA TV Coverage Set for Russian Spacewalk" (Press release). NASA. 2020年11月14日閲覧  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  10. ^ NASA TV Main Page”. NASA (18 November 2020). 18 November 2020閲覧。  この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  11. ^ a b Garcia, Mark (27 January 2021). “Spacewalk wraps up with upgrades on European lab module”. NASA. 28 February 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  12. ^ Strickland, Ashley (January 27, 2021). “NASA astronauts Victor Glover, Mike Hopkins conduct spacewalk Wednesday”. CNN. March 1, 2021閲覧。 “The spacewalk officially began at 6:28 a.m. ET and ended at 1:24 p.m. ET. It lasted for about six hours and 56 minutes.”
  13. ^ Garcia, Mark (6 January 2017). “Astronauts complete first of two power upgrade spacewalks”. NASA. 28 February 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  14. ^ Garcia, Mark (1 February 2021). “Spacewalkers complete multi-year effort to upgrade space station batteries”. NASA. 28 February 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  15. ^ Garcia, Mark (1 February 2021). “Spacewalkers wrap up battery work and camera installations”. NASA. 28 February 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  16. ^ Gohd, Chelsea (February 1, 2021). “Spacewalking astronauts complete a space station battery upgrade years in the making”. Space.com. March 1, 2021閲覧。
  17. ^ a b Moran, Norah (28 February 2021). “Spacewalkers conclude today's spacewalk”. NASA. 28 February 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。
  18. ^ Brinkmann, Paul (5 March 2021). “Watch live: International Space Station astronauts set for space walk”. United Press International. 5 March 2021閲覧。
  19. ^ Dunn, Marcia (5 March 2021). “Spacewalking astronauts tackle more solar panel advance work”. Associated Press. 5 March 2021閲覧。
  20. ^ Garcia, Mark (13 March 2021). “NASA Astronauts Complete Year's Fifth Spacewalk at Station”. NASA. 16 March 2021閲覧。 この記述には、アメリカ合衆国内でパブリックドメインとなっている記述を含む。