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筋原説

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

筋原説(きんげんせつ、myogenic hypothesis)とは、スイスの神経学者アルブレヒト・フォン・ハラーw:Albrecht von Haller)が1754年に提唱した循環の自己調節における学説である。

内容

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心臓は、神経とは関係なく筋肉によってポンプのように収縮するという説で、今の刺激伝導系の基となった考え方である。血管神経やホルモンに関係なく血管壁の働きにより平滑筋が伸展し、反応して平滑筋が収縮するというウイリアム・ベイリスが提唱したベイリス効果の基となった考えである。この説が提唱された時はトーマス・ウィリスが提唱した神経原説が圧倒的多数を占めており、1906年田原淳田原結節を発見しこの説を証明するまで、100年以上にわたって繰り広げられた論争であった[1]

仮説

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筋原説では、以下のような仮説により自己調節を説明する。

ただし、前毛細血管括約筋が壁内外圧差に反応することから、以下のような修正説も考えられている。

  • 血圧上昇 ⇒ 動脈壁伸展 ⇒ 前毛細血管括約筋収縮 ⇒ 内腔閉鎖の頻度高まり ⇒ 平均的血流抵抗上昇 ⇒ 血流量増大を相殺[2]

脚注

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  1. ^ 須磨幸蔵「故田原淳教授の業績 : 刺激伝導系発見にいたるまで」『東京女子医科大学雑誌』第46巻第9号、東京女子医科大学学会、1976年9月、775-781頁、CRID 1050564286185695744hdl:10470/3014ISSN 0040-90222024年8月21日閲覧 
  2. ^ a b 本郷利憲、廣重力、他編『標準生理学』(第3版)医学書院、1993年、489頁。ISBN 4-260-10130-7