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簡野道明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

簡野 道明(かんの どうめい(みちあき)、慶応元年4月9日1865年5月3日〉 - 昭和13年〈1938年2月11日)は日本の漢文学者(漢字学者)・言語学者・教育者である。

人物

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江戸八丁堀で伊予国吉田藩藩士の子として生まれる。幼名は米次郎である。

4歳の時伊予国吉田(現在の愛媛県宇和島市吉田町)に戻り、小学校に入ってから漢学・習字に学び、中学を卒業後小学校の教員を経て愛媛県師範学校に入学する。卒業後は南予地区で教鞭を執る。

1892年に上京後苦労の生活の日々を送り、30歳で東京高等師範学校に入学し、卒業後は東京で再び師範学校教師になる。在任中に「漢文読本」「故事成語大辞典」の編集を担当した。

東京・伝通院にある墓(2023年撮影)

1923年漢和辞典「字源」を編集し刊行した。辞典の編纂に専念するために広大な別荘を建設した。

戦前の中等教育の漢文教育の権威であり、編纂された教材は多くの旧制中学校[1]などで使用された。

墓所は東京都文京区の伝通院

著書

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  • 『故事成語大辞典』明治書院 1907
  • 『増修故事成語大辞典拾遺』明治書院 1912
  • 『和漢名詩類選評釈』明治書院 1914
  • 論語解義』明治書院 1916
  • 『論語集註 補註』明治書院 1921
  • 孟子集註』明治書院 1922
  • 『字源』北辰館 1923
  • 『草字彙・隷法彙纂 字源附録』北辰館 1923
  • 老子解義』明治書院 1924
  • 『孟子通解』明治書院 1925
  • 『學庸章句 補註』明治書院 1927
  • 『歴代詩鈔』編 明治書院 1927
  • 左伝文粋』編 明治書院 1928
  • 『諸子文粋』編 明治書院 1928
  • 『史記文粋』編 明治書院 1929
  • 唐詩選 校註』編 明治書院 1929
  • 『唐詩選詳説』明治書院 1929
  • 『中庸解義』明治書院 1930
  • 『新修日本外史鈔詳解』東京成功社 1931
  • 『新修漢文入門』編 明治書院 1931
  • 『白詩新釈』明治書院 1933
  • 『論孟精選』編 明治書院 1933
  • 『小学新鈔』編 明治書院 1934
  • 孝経校本』編 明治書院 1935
  • 『小学 補註』明治書院 1935
  • 唐宋八大家文鈔』編 明治書院 1936
  • 『字源 増補版』角川書店 1955
  • 『漢詩の名作集』田口暢穗編著 明治書院 2011

参考文献

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  • 『宇和島をゆく 新宇和島文化紀行』アトラス出版 2009

脚注

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  1. ^ 各・府立一中の回想で、高見順の作品「わが胸の底のここには」、加藤周一の回想記『羊の歌』で、簡野の教材が使用された記述されている

関連項目

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  • 蒲田女子高等学校 ‐ 妻の簡野信衛が1941年に「蒲田高等女学校」として創立した学校。
  • 伊予吉田陣屋 ‐ 模擬復元した陣屋風の建物の名称は宇和島市立簡野道明記念吉田町図書館である。

外部リンク

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