米刺
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米刺(こめさし)は、米俵に突き刺し、米を抜き出し、その品質を検査するのに用いられる、タケ製の筒。米俵に突き刺しやすいように、その先端は斜めに切られている。たんに「さし」ともいう。『米差』と書かれる場合がある。
概要
[編集]抜き出された少量の米穀は、「刺米」という。 刺米は検査後、当然、米俵に戻されるべきものである。 江戸時代、大坂、堂島では、仲仕が「米性検分」の名をかりて刺米を取り、じぶんたちの労賃として取得した。 これは労賃であるために、搗米屋によって黙許され、米 10 石につき刺米 5 升で小売値段は見積もられていたが、のちにより太い米刺が製され、巧妙に抜き取られたために、刺米高が 2 倍になり、小売値段が高騰したことがある。 このために町奉行の阿部正蔵は文政3年、仲仕以下の労賃を定めて、別途、買手から支払われることとし、米方年行司に命じて蔵出ごとに仲仕の取締を命じた。
この種の弊害については、中井竹山が『草芽危言』十 において仲仕の不法を論難している。
参考文献
[編集]- 大阪市史 二