紅乙女酒造
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株式会社紅乙女酒造(べにおとめしゅぞう)は福岡県久留米市田主丸町の酒造メーカー。ふくやの完全子会社である。
概要
[編集]胡麻焼酎「紅乙女」をはじめ、麦焼酎、芋焼酎と多彩な焼酎を作っている[1]。
なお、紅乙女酒造では自社の焼酎には「焼けるの文字では縁起が悪い」と、「祥酎」の表記を用いる[2]。
焼酎ブームが一巡した後は販売が低迷し、最終赤字が続いて経営不振に陥り、地域経済活性化支援機構によって再生支援を受けることになり、支援企業としてふくやが選定された[3]。企業再生支援機構が改組されて発足した地域経済活性化支援機構による再生支援の第1号となる[3]。
製品
[編集]- 胡麻祥酎
- 麦祥酎
歴史
[編集]- 元禄12年(1699年) - 創業[2]。
- 12代目蔵元がワイナリーを作り、ワイン醸造を始める[2]。
- 焼酎蔵を興す[2]。
- 2013年3月 - ふくやによって完全子会社化される[3]。
- 2019年5月 - 江口寿史がラベルデザインを手がけた「紅乙女」を発売する[6]。
- 2022年5月 - 福岡市博多区下川端町に直営の角打ち「焼酎Lab 紅乙女」をオープンする[6]。
ゴマ焼酎
[編集]林田春野は、久留米の造り酒屋の家に生まれ、田主丸の酒蔵に嫁いだ[6]。病に倒れた夫に代わって酒蔵を切り盛りすることになるのだが、「これからは焼酎の時代になる」と考え、当時の日本人にとって憧れの酒でもあった洋酒に負けないような香り高い酒を造ることを目指した[6]。
試行錯誤の末、ゴマ油を掌中に数滴加えると、焼酎独特の臭みが消えることに気づく[6]。風味があり、身体にも良いとされるゴマを最大限に活かすべく、さらに創意工夫を重ね、麦・米麹にゴマを加えて貯蔵熟成させた「ゴマ焼酎」を完成させた[6]。ゴマ焼酎は、コニャックやブランデーにも負けない、自然豊かな風味を楽しめる蒸留酒となった[6]。
出典
[編集]- ^ 六角精児『六角精児鉄旅の流儀』JTBパブリッシング、2014年、50頁。ISBN 978-4533099731。
- ^ a b c d 「日本酒、焼酎、ワイン。お酒好きの欲望をすべて叶えてくれる田主丸」『福岡から行く大人の日帰り旅』JTBパブリッシング、2017年、84頁。ISBN 978-4533119279。
- ^ a b c 「ふくや、紅乙女酒造を買収 地域機構の支援第1号」『日本経済新聞』2013年3月22日。2024年9月29日閲覧。
- ^ a b 渡邉一也『理由がわかればもっとおいしい! カクテルを楽しむ教科書』ナツメ社、2021年、82頁。ISBN 978-4816370946。
- ^ a b c d 『焼酎ぴあ』ぴあ、2015年、54頁。ISBN 978-4835625478。
- ^ a b c d e f g “紅乙女酒造 女性創業者の情熱から生まれた「ごま焼酎」”. YAKUSAKE. 西日本新聞 (2022年8月29日). 2024年9月29日閲覧。
関連項目
[編集]- 舞乙女 - 第13回(1984年)日本ホテルバーメンズ協会カクテル・コンペティションの優勝作品。紅乙女ゴールドの使用が指定されている。
外部リンク
[編集]- 紅乙女酒造 - 公式サイト