細菌性溶血性黄疸
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細菌性溶血性黄疸(さいきんせいようけつせいおうだん、英: bacterial jaundice)とは直径4-6μmの未同定の長桿菌の感染を原因とするブリの感染症。
解説
[編集]溶血による酸化ストレスの増加により発症すると考えられ[1]、外部所見として体色の黄変、鰓の褪色、内部所見および病理所見は脾臓、肝臓の腫大および脆弱化。
原因菌はウシ胎子血清添加L-15培地で培養が可能である。マクロライド系抗生物質の経口投与が有効。また、高アスコルビン酸飼料を与える事で発症の抑制が可能である[2]。
出典
[編集]- 反町稔、前野幸男、中島員洋 ほか、「養殖ブリ“黄疸症”の原因」『魚病研究』 28巻 3号 1993年 p.119-124, doi:10.3147/jsfp.28.119
- 前野幸男、中島員洋、反町稔 ほか、「養殖ブリ黄疸の病態生理」『魚病研究』 30巻 1号 1995年 p.7-14, doi:10.3147/jsfp.30.7
参考文献
[編集]- 畑井喜司雄ほか 『魚病学』 学窓社 1998年 ISBN 4873620775
脚注
[編集]- ^ 伊東尚史、毛良明夫、村田寿 ほか、「ブリにおける実験的細菌性溶血性黄疸と酸化ストレス」『日本水産学会誌』 66巻 1号 2000年 p.50-54, doi:10.2331/suisan.66.50
- ^ 伊東尚史、村田寿、大山剛 ほか、「高アスコルビン酸飼料給与によるブリの細菌性溶血性黄疸軽減の試み」『日本水産学会誌』 66巻 2号 2000年 p.298-299, doi:10.2331/suisan.66.298
外部リンク
[編集]- 高野倫一、「ブリの細菌性溶血性黄疸の原因細菌のドラフトゲノム解析」 魚病学会 (2011) 平成23年日本魚病学会春季大会要旨