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経ヶ岬通信所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
経ヶ岬通信所
Kyogamisaki Communications Site
日本の旗 日本 京都府京丹後市
経ヶ岬通信所の位置(日本内)
経ヶ岬通信所
経ヶ岬通信所の位置
経ヶ岬通信所の位置(京都府内)
経ヶ岬通信所
経ヶ岬通信所 (京都府)
座標北緯35度46分0秒 東経135度11分43秒 / 北緯35.76667度 東経135.19528度 / 35.76667; 135.19528
種類軍事基地
面積0.035 km2
施設情報
所有者アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 with authority from 日本の旗 日本
運営者アメリカ陸軍
歴史
建設2014年 (2014)
駐屯情報
現指揮官ブレイク・ベネディクト少佐[1]
駐屯部隊第14ミサイル防衛中隊

経ヶ岬通信所(きょうがみさきつうしんじょ)は、京都府京丹後市丹後町袖志にあるアメリカ軍在日米軍)の通信所。

京都府・近畿地方の最北端地点である経ヶ岬に近い。航空自衛隊経ヶ岬分屯基地に隣接し、マイクロ波を使用したミサイル防衛用早期警戒レーダーXバンドレーダー TPY-2」が配備されている。同レーダーの日本配備は、米軍車力通信所青森県つがる市航空自衛隊車力分屯基地隣接)に次いで2例目である[2]。米軍の専用施設としては近畿地方唯一の在日米軍施設であり、軍人・軍属など最大で160人が勤務する[3]

配置部隊

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沿革

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  • 2013年(平成25年)
    • 2月22日 - 日米首脳会談で、Xバンドレーダーの追加配備決定[6]
    • 12月12日、航空自衛隊経ヶ岬分屯基地の一部とその隣接地を日本側が米側に提供することを日米合同委員会で承認。
  • 2014年(平成26年)
    • 10月2日 - レーダーから発生する電波による航空機の計器等への影響を防止のため、国土交通省より航空法第80条の規定に基づき、飛行制限区域を設定。
      • 区域:経ヶ岬通信所を中心とする半径6キロメートルの円内の区域のうち中心線から北側にあるもの(半円形状) 
      • 高度:1万9千フィート(約6000メートル)以下の高度。なお、ドクターヘリ運航時や、海難等緊急事態発生によるヘリ運航時には、同レーダーを停波することが決定している[7]
    • 10月20日 - この日の深夜、アメリカ合衆国本土から空輸されたレーダー本体が、航空自衛隊小松基地を陸路にて警察や米軍関係による厳重警戒態勢で出発。
    • 10月22日 - レーダー本体が経ヶ岬通信所に搬入される。輸送搬入日時に関しては、輸送経路上での混乱防止、反対活動派による妨害工作防止など、保安上の理由により機密とされていた。同日付で、通信所に駐留する米陸軍第14ミサイル防衛中隊(中隊長ジェイソン・E・オルブライト少佐)が発足。
    • 12月 レーダーの運用開始[8]
  • 2015年(平成27年)
  • 2016年(平成28年)
  • 2018年(平成30年)
    • 4月、米軍人のための宿舎・厚生施設を建設する工事で、米側が無断で敷地外を掘削し、埋め戻していたことが周辺住民の見回りにより発覚[11]。周辺住民は「明らかに日本の領土を侵犯している」として、防衛省と京丹後市に事実関係の調査を申し入れた[11]。後日、米軍は事実関係を認め、京丹後市に謝罪[12]。米側が無断で掘削した箇所は、京丹後市が管理する里道であった[13]
    • 5月15日、与謝郡伊根町で起きた交通事故による重傷者を兵庫県豊岡市の病院にドクターヘリで搬送する際、日本側が米軍に電波の停止を要請したが、停波が実施されなかったため、ドクターヘリは飛行経路を変更[14]。重傷者の病院への到着が17分遅延(命に別状なし)[14]。後日、京都府は日本政府に再発防止策を講ずるよう申し入れた[14]
    • 5月25日、京丹後市の三崎政直市長が小野寺五典防衛大臣に面会し、米側が事前の説明に反し市や周辺住民に無断で土曜日に工事している件で、市から防衛局への緊急申入れ後も土曜日の無断工事が行われたことについて、強く抗議し、再発防止を申し入れた[15]

脚注

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  1. ^ “米軍経ケ岬通信所 新司令官にベネディクト氏 京丹後市長に着任報告”. 毎日新聞. (2020年1月25日). https://mainichi.jp/articles/20200125/ddl/k26/040/314000c 
  2. ^ “米軍Xバンドレーダー運用開始 京都・京丹後、国内配備2基目”. 京都新聞. (2014年12月26日). http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20141226000177 
  3. ^ “米軍レーダー、工事に着手 近畿唯一の施設、京都”. 共同通信. (2014年5月27日). https://web.archive.org/web/20150402124615/http://www.47news.jp/CN/201405/CN2014052701001370.html 
  4. ^ “レーダー配備、米軍中隊が発足 京都・京丹後”. 京都新聞. (2014年10月22日). http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20141022000057 
  5. ^ 2018年経ヶ岬通信所だより No.3(通算第55号)近畿中部防衛局
  6. ^ “米軍Xバンドレーダー、2基目は京丹後に 年内配備めざす”. 日本経済新聞. (2013年2月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS25028_V20C13A2PP8000/ 
  7. ^ “米軍レーダーを初停止 京都・京丹後、ドクターヘリ運航で”. 京都新聞. (2015年1月20日). http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20150120000013 
  8. ^ "Second Missile Defense Radar Deployed to Japan" (Press release) (英語). アメリカ国防総省. 26 December 2014.
  9. ^ 参照値を大幅超過、発生源認め防音措置[1]
  10. ^ “「米軍基地に侵入」立命大教授ら聴取 京都府警、学生2人も”. 京都新聞. (2015年5月31日). http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20150531000007 
  11. ^ a b “米軍経ケ岬通信所 敷地越え工事 住民「領土侵犯だ」”. 毎日新聞. (2018年4月28日). https://mainichi.jp/articles/20180428/k00/00e/040/286000c 2018年6月3日閲覧。 
  12. ^ 塩田敏夫 (2018年5月5日). “米軍経ケ岬通信所 基地外掘削 検証「約束順守」ほころび 安全確保、市は主体的対応を/京都”. 毎日新聞. https://mainichi.jp/articles/20180505/ddl/k26/010/240000c 2018年6月3日閲覧。 
  13. ^ 2期工事の安全対策等に係る緊急申入れについて』(プレスリリース)京丹後市、2018年5月15日https://www.city.kyotango.lg.jp/top/shisei/3/4/7553.html2018年6月3日閲覧 
  14. ^ a b c “レーダー停波要請に米軍「NO」ドクターヘリ、搬送17分遅れ”. 産経WEST. (2018年6月1日). https://www.sankei.com/article/20180601-X7B2PCNXVFOFZCALEPO7RNG7LQ/ 2018年6月3日閲覧。 
  15. ^ 米軍経ヶ岬通信所2期工事に関する防衛大臣への申し入れ』(プレスリリース)京丹後市、2018年5月25日https://www.city.kyotango.lg.jp/top/shisei/3/4/7677.html2018年6月3日閲覧 

外部リンク

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