総務部 (警察)
総務部(そうむぶ)は、一部の都道府県警察本部に設置される(人事を除く)総務担当の部署。
職掌
[編集]本部長の秘書、施設管理、会計[1]、装備、広報、情報管理、留置管理など、各警察本部の組織運営
概要
[編集]- 総務部が置かれているのは警視庁と、政令指定都市を包括する道府県の警察本部のうちの一部である。その他の警察本部にあっては、警務部内に総務課(山形県警察と群馬県警察は総務企画課)、部相当の総務室(山梨県警察と岐阜県警察と愛媛県警察)などの名称で設置されていることがある。青森県警察は警務部総務課とは別に総務室がある。
- 大規模警察本部でも設置されていない場合がある(新潟・岡山・熊本)。
- 警察署には同様の業務を担当する警務課があるが、青森県警察、長野県警察、大阪府警察、島根県警察、福岡県警察、熊本県警察の所轄では総務課という名称を用いる。業務内容は警務課と同じである。
設置されている警察本部
[編集]以下の13警察本部に置かれている。
- 警視庁
- 北海道警察本部
- 宮城県警察本部
- 埼玉県警察本部
- 千葉県警察本部
- 神奈川県警察本部
- 静岡県警察本部
- 愛知県警察本部
- 京都府警察本部
- 大阪府警察本部
- 兵庫県警察本部
- 広島県警察本部
- 福岡県警察本部
企画課
[編集]課長はノンキャリアの警視正
[編集]庶務:庶務係(部内庶務・予算経理、諸会議の運営・連絡)、副総監秘書係
企画:調整係(警察運営の総合的調整、都議会・都庁等に対する総合調整)、
組織係(本部及び警察署の組織機構、警察制度の調査研究)、
企画管理係(警察署の管轄区域、本部及び警察署の処務)
庁務:庁務第1係(国会及び政府諸機関との連絡)、庁務第2係(都議会・都庁等との連絡)
・東京都公安委員会室:秘書係(公安委員会の秘書及び庶務)、管理第1係(公安委員会の監察の指示等)、管理第2係(公安委員会あての苦情の受理及び処理結果の通知)
・警視総監秘書室:総監秘書係
・犯罪被害者支援室:被害者支援管理係(支援の企画・調査・調整)、
被害者給付係(犯罪被害者等給付金)、被害者相談(犯罪被害者カウンセリング)
・庁舎管理室:庁舎管理係(本部庁舎等及び新橋庁舎における警戒警備及び庁内取締り)、電話交換係
・取調監督室:取調管理係(被疑者取調べ適正化のための監督)、取調監督(被疑者取調べの状況の確認、巡察)
文書課
[編集]文書:文書係(課内の庶務・予算経理、公印の管守)、史料編さん係(警視庁史の編さん)、文書集配係(文書等の接受及び発送)、印刷係(施行文書等の印刷及び製本)
審査:審査係(起案文書の審査)、文書管理係(文書管理に係る企画及び調査)
・情報公開センター:情報公開係(企画・連絡調整)、個人情報保護係(企画・連絡調整)、公開第1係~第2係(開示請求の受付[2])
情報管理課
[編集]情報管理:情報管理係(課内庶務・予算経理)、情報セキュリティ第1係~第2係(情報システムのセキュリティの企画及び調整、情報セキュリティの監査)
システム運用:システム運用第1係(情報システムの開発企画及び調整)、
システム運用第2係~第3係(情報システムの設計、プログラミングの作成)
基盤運用:基盤運用第1係~第3係(情報システムの運用計画・操作)
照会:照会計画係(照会事務の計画・調査研究・指導教養・連絡調整)、照会係
広報課
[編集]課長はキャリアの警視正
[編集]第一広報:広報第1係(課内庶務・予算経理)、広報第2係(ニュース報道関係者に対する連絡)、広報第3係(雑誌等の編集関係者に対する連絡)
第二広報:広報第4係(広報の企画・連絡調整・広報資料の収集整備)
広聴:広聴第1係(広聴事案の処理に係る指導教養)、広聴第2係(広聴事案の処理)、広聴第3係(各種事案の受理に係る連絡調整)
会計課
[編集]課長はノンキャリアの警視正
[編集]予算:会計管理(課内庶務・予算経理)、予算第1係~第2係(都費歳入歳出予算)
決算:決算第1係(都費の決算)、決算第2係(都費の旅費)
国費:国費係(国費歳出の予算・決算・支出)
・会計監査室:監査計画係(会計監査の計画・実施)、監査指導係(会計関係法令の調査・研究)、監査第1係(東京都の機関が行う会計の監査の連絡調整)、
監査第2係(国の機関が行う会計の監査の連絡調整、捜査費の指導)
・遺失物センター:遺失物対策係(遺失物関係法令の調査・研究)、遺失物第1係(遺失物等の受理・集荷・調査・保管)、遺失物第2係(遺失物等の返還・交付・売却・廃棄・移管)
用度課
[編集]物品管理:物品管理第1係~第2係(課内庶務・予算管理、物品の需給計画)
契約調整:契約調整係(契約制度の調査・研究)、精算入札係(精算及び入札)
契約実施:契約第1係~第3係(契約事務、不用品等の処分)
・検収センター:検収第1係~第2係(検収事務)
装備課
[編集]装備:装備第1係(課内庶務・予算経理)、装備第2係(装備資器材の調達・配分)、装備第3係(武器・弾薬の保管出納・整備)
被服:被服第1係~第2係(支給品・貸与品の調達・出納・保管)
車両:車両係(自動車の調達・配置・管理・登録・検査、船舶)
車両支援:車両支援第1係(警察車両に係る業務支援)、車両支援第2係~第5係
・装備開発運用センター:開発係(警察装備の開発・調査・研究)、運用係(警察装備の運用・技術指導)
・通信管理運用センター:通信企画係(通信運用の調査・企画)、有線通信係(有線通信施設の整備計画・運用)、無線通信係(無線通信施設の整備計画・運用)
施設課
[編集]計画:計画係(課内庶務)、修繕(施設修繕工事の設計・精算)
施設予算:施設予算(施設の予算経理)
建築:建築企画第1係(建築工事に係る連絡調整)、建築企画第2係(建築工事の企画・設計・監督)、建築第1係~建築第3係(建築工事の設計・精算・監督)
管財:管財第1係~第2係(財産の維持管理・処分)、用地係(土地・建物・工作物の買入れ・借入れ)
設備:電気設備係(電気設備等工事の設計・精算・監督)、機械設備第1係~第2係(機械設備工事の設計・精算・監督)、設備保全係(電気設備等・機械設備の保全・改修)
設備管理:設備管理第1係~第4係(電気設備等及び機械設備の保全及び改修)
留置管理第一課
[編集]管理:管理係(課内庶務・予算経理、留置業務の企画・調査)、留置係(被留置者の留置)
留置指導:指導係(留置業務及び護送業務の実務指導)
第一留置:留置第1係(被留置者の留置、本部留置施設東京湾岸分室管理)
第二留置:留置第2係(被留置者の留置、本部留置施設原宿分室管理)
第三留置:留置第3係(被留置者の留置、本部留置施設西が丘分室管理)
第四留置:留置第4係(被留置者の留置、本部留置施設多摩分室管理)
第五留置:留置第5係(被留置者の留置、本部留置施設武蔵野分室管理)
留置管理第二課
[編集]第一護送:管理係(課内庶務・予算経理、巡回護送業務の企画・調査)
護送第1係~第5係(被留置者の巡回護送)
第二護送:護送第6係~第7係(被留置者の巡回護送)
部長
[編集]キャリア警視監が就任する警視庁を除き、原則として地方採用警察官の
職員
[編集]警察官以外の一般職員(事務職員)も多く在籍する。課によっては課長以下全員が一般職員となるケースも存在する。
脚注
[編集]- ^ ただし課などの細かい部署の会計業務は担当部署の経理担当が行なう。
- ^ a b “警視庁本部の課長代理の担当並びに係の名称及び分掌事務に関する規程”. 2025年2月24日閲覧。