総地頭
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総地頭(そうじとう)は、琉球王国において、一間切を采地(領地)として総領する地頭職のこと。狭義には親方部に属する地頭職を言い、広義には按司地頭をも含む。惣地頭とも表記する。
概要
[編集]狭義には、親方の地位にある者が一間切を采地として賜った場合、総地頭と呼ばれる。間切内の一村を采地として賜った場合には、脇地頭と呼ばれる。これに対して、王子・按司の地位にある者が一間切を采地として賜った場合、一括して按司地頭と呼ばれる。
広義には、親方部に属する総地頭と按司地頭の両方を含む。一間切には通常、按司地頭と(親方の)総地頭の2人がいるわけで、この場合一括して「両総地頭」と呼ばれる。「羽地仕置」(1666年 - 1673年)に「総地頭両人」という語が出てくる。
通常按司地頭は間切名を家名とするのに対して、親方部に属する(狭義の)総地頭は間切内の首邑(村)を家名とした。本部按司(本部間切)、伊野波親方(本部間切伊野波村)の如くである。
しかし、按司地頭、(狭義の)総地頭とも間切名を家名とする場合もあった。この場合、按司地頭が王子位にある場合は、親方部の総地頭は遠慮して家名を変更した。宜野湾親方→宜湾親方、豊見城親方→豊見嶺親方、伊江親方→川平親方等である。また王家直領や王世子(中城王子)が領する間切(中城間切)の場合も、間切名を家名にするのを避けた。
参考文献
[編集]- 東恩納寛惇『南島風土記』 沖縄郷土文化研究会 1974年
- 宮里朝光(監修)、那覇出版社(編集)『沖縄門中大事典』那覇出版社、1998年(平成10年)。ISBN 978-4890951017。