美唄市民バス
美唄市民バス(びばいしみんバス)は、北海道美唄市が市内で運行する自治体バス(廃止代替バス)の名称である[1]。
概要
[編集]1972年(昭和47年)に「美唄市営バス」の名称で運行を開始した[2]。これは三菱鉱業バス(のちの美鉄バス)が、美唄市西部の不採算路線を廃止するのに伴い、それを引き継ぐために設定されたものである[3]。
2002年(平成14年)4月1日より「美唄市民バス」として運行開始[1]。同日より市条例が改正され、それまでの美唄市営バスとスクールバスを一体で運用するものとして「美唄市民バス」へ改称された[4][5]。この際、同日に全路線を廃止した美鉄バスの路線を引き継ぎ、美唄市東部の輸送も開始している。
路線は大きく、市の東側を運行する「東線」と西側を運行する「西線」の2つに分けられている[1]。運行は市内に本社を置くバス事業者へ委託されている。
運行受託事業者
[編集]2022年現在。
沿革
[編集]- 1972年(昭和47年)6月1日:美唄市営バス運行開始。三菱鉱業バス(のちの美鉄バス)より路線を引き継ぎ、「茶志内・中村・沼の内線」「拓北・進徳線」を新設。
- 1977年(昭和52年)12月1日:三菱鉱業バスより路線を引き継ぎ、「上美唄線」を新設。
- 1988年(昭和63年)4月1日:北海道中央バス月美線(美唄ターミナル - 三文字 - 月形駅前)の廃止代替で、上美唄線の区間を延長[3][9]。
- 2002年(平成14年)4月1日:美唄市民バスへ改称、市営バスとスクールバスを統合。美唄市東部の美鉄バスの廃止路線を引き継ぐ。
- 2012年(平成24年)10月:「東線」のアルテピアッツァ美唄 - スキー場間の路線を廃止。それに伴い、市東部の「盤の沢・我路方面」に予約制乗合タクシーの運行を開始[1][10]。
- 2014年(平成26年)4月:西側地区でも予約制乗合タクシーの運行を開始[1][10]。
- 2015年(平成27年)4月:「東線」のアルテピアッツァ美唄 - 南美唄間の運行を廃止[1]。
- 2019年(令和元年)10月:市民バスの運賃を改定[1]。
運賃・乗車券類
[編集]市民バスの運賃・乗車券類については以下の通り(2022年6月現在)[11]。
- 運賃は均一運賃制で、大人230円、小人(1歳 - 小学生)110円。
- 小学校・中学校・養護学校の通学証明書提示により運賃無料。
- 各種障害者手帳(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳)提示により、大人110円、小人50円に割引(介助者は無料)。
- 専用回数乗車券が販売されている。
- 専用定期乗車券が販売されている。通勤・通学定期のほか「通院・介護定期」があり、それぞれに障害者割引定期が設定されている。
路線
[編集]2018年(平成30年)6月現在。
東線
[編集]美鉄バスの2002年廃止区間を引き継いだ路線である。
- 美唄駅前 - 翠明通 - 東明中央 - アルテピアッツァ美唄
- 美唄駅前 - 労災病院 - 東明中央 - 市営球場 - アルテピアッツァ美唄
- 上記2路線は、区間便ならびに、図書館経由、ピパの湯ゆ~りん館経由、循環系統(美唄駅前 - 翠明通 - 東明中央 - 東明分団 - 東明中央 - 労災病院 - 美唄駅前)もあり。
2012年4月、アルテピアッツァ美唄 - 国設スキー場間を廃止。同区間は朝の一部便およびスキーシーズンを除き予約制で運行されていた。代替として乗合タクシーが設定されている。
2015年4月、「アルテピアッツァ美唄 - 東明中央 - 南美唄中央通」系統を廃止(アルテピアッツァ美唄 - 東明中央間は上述の系統が残存するが、東明中央 - 南美唄中央通間は路線全廃)。
西線
[編集]スクールバスを兼ねて運行されるため、学校行事により時刻が変更される場合がある。また学校の休校期間は別途定められたダイヤで運行される。土曜・休日は全便運休。
市民バス西線
[編集]- 茶志内・中村・沼の内線(学校の春・夏・冬休みのみ運行)
- 日東-図書館2往復
- 7線-図書館1往復
- 7線-美唄駅 直行上り1本
- 上美唄線(学校の春・夏・冬休みのみ運行)
- 分岐点-図書館3往復(南沼-保健センター通過上り1本・下り2本、5号線-尚栄高校通過1往復、尚栄高校-市民会館通過上り1往復)
- 分岐点-美唄駅1往復(5号線-尚栄高校通過)
- 進徳・拓北線
- 上美唄→美唄中学校上り1本
- 上美唄→美唄駅 直行上り1本
- 21線→図書館2往復(全停留所停車1往復・進徳東団地通過上り1本・進徳東団地-20線入口間通過下り1本)
- 図書館→上美唄下り1本
スクールバス利用便
[編集]一般混乗便、学校登校日のみ運行。
- 茶志内・日東線
- 東8線(藤岩橋)→尚栄高校上り1本
- 茶志内小学校 - 美唄駅1往復
- 茶志内・中村線
- 三文字→尚栄高校 茶志内経由上り1本
- 茶志内小学校→美唄駅上り1本
- 美唄駅→三文字下り1本
- 開発線
- 13線(開勇橋)→美唄駅 開発経由上り1本
- 中央小学校(図書館)→美唄駅 開発・北沼の内経由上り1本
- 美唄駅→14線下り1本
- 北沼の内線
- 11線入口→美唄駅 北沼の内経由上り1本
- 中央小学校(図書館)→美唄駅 開発・北沼の内経由上り1本
- 美唄駅→14線下り1本
- 拓北・豊葦・光珠内・峰延線
- 21線(専大入口)→美唄駅 峰延経由上り1本
- 峰延中学校・峰延小学校→美唄駅 豊葦経由上り1本
- 美唄駅→21線8号 光珠内経由下り1本
- 峰延・峰樺線
- 峰樺通(岩峰)→美唄駅1往復
- 峰延中学校・峰延小学校→美唄駅 上り1本
- 美唄駅→峰樺通(岩峰)下り1本
- 上美唄・中美唄線
- 峰樺17号→尚栄高校上り1本
- 中央小学校→美唄駅上り1本
- 美唄駅→峰樺15号下り1本
- 西美唄・大富線
- 峰樺19号→尚栄高校上り1本
- 中央小学校→美唄駅上り1本
- 美唄駅→峰樺19号下り1本
- 峰延・峰樺線の一部区間は、ジェイ・アール北海道バス(岩見沢線:「岩見沢駅 - 峰延 - 石狩月形駅」系統)の廃止代替。
車両
[編集]2021年現在、市が保有する自家用バス(白ナンバー)の三菱ふそう・ローザが使用されている[1]。
中型車(首都圏など道外からの移籍車を含む)も使用されていた[12]。
市民バスの全車両には、足の不自由な高齢者・障害者等の乗降を補助するため踏み台を備え付けている[1][12]。乗降に踏み台が必要な乗客は乗務員に申し出る[1]。冬期の降雪期間には安全確保のため踏み台は使用できない[1]。
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k 市民バスについて 美唄市、2021年8月23日更新、2022年6月22日閲覧。
- ^ 美唄市営バス運行条例(昭和47年条例第1号)
- ^ a b 美唄市百年史編さん委員会『美唄市百年史』1991年。
- ^ 美唄市民バス運行条例(平成14年3月25日条例第9号、前述の美唄市営バス運行条例を全部改正)
- ^ 美唄市広報ka『メロディー』平成14年4月号
- ^ 市民バス西線からのお知らせ 美唄市、2022年3月30日、2022年6月22日閲覧。問い合わせ先として「美唄自動車学校」の連絡先が掲載されている。
- ^ 業務案内 フラワー観光バス株式会社、2022年6月22日閲覧。
- ^ 市民バス東線 バス路線図 美唄市、2021年8月23日更新、2022年6月22日閲覧。問い合わせ先として「フラワー観光バス株式会社」の連絡先が掲載されている。
- ^ 美唄市議会議事録、昭和63年第1回定例会
- ^ a b 乗合タクシーについて(東側・西側) 美唄市、2020年12月16日更新、2022年6月22日閲覧。
- ^ 市民バス料金一覧表 美唄市、2019年(令和元年)9月作成、2022年6月22日閲覧。
- ^ a b 美唄市民バス 踏み台詳細 美唄市
参考文献
[編集]- 美唄市百年史編さん委員会『美唄市百年史』1991年。
関連項目
[編集]- 美唄市
- 美唄自動車学校#バス事業 - 美唄市民バス西線の運行を受託するほか、北海道中央バスの2005年美唄市内線廃止区間も運行する。
- フラワー観光バス - 美唄市民バス東線の運行を受託する。
- 自治体バス / 廃止代替バス
- 日本のコミュニティバス一覧#北海道
- 路線引き継ぎ元のバス事業者
外部リンク
[編集]- 市民バスについて - 美唄市
- 乗合タクシーについて - 美唄市