美山荘
種類 | 特例有限会社 |
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本社所在地 |
日本 〒601-1102 京都府京都市左京区花脊原地町375 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 7130002006265 |
代表者 | 中東久人 |
外部リンク | http://miyamasou.jp |
美山荘(みやまそう)(野草一味庵「美山荘」)は、京都の花背に所在して「摘草料理」で知られる料理旅館である。
摘み取った季節の草花や旬の野菜に魚を取り入れた料理は、白洲正子ら文化人に愛されて「京都門外不出」と喧伝されたが、後年に子孫らが広く事業している。アラン・デュカス (Alain Ducasse) やミシェル・ブラス (Michel Bras) なども、訪日して興味を示した。
概要
[編集]奈良春日大社の社家であった初代の中東庄吉郎が、花背の「大悲山峰定寺」再興に共鳴し、1895年(明治28年)に峰定寺参りの信者宿坊として建立した。
二代目の長男の中東吉次は1938年(昭和13年)に生まれ、1961年に23歳で家業を継いで独自の「摘草料理」を始め、数寄屋造り棟梁の中村外二に依頼して宿坊を料理旅館へ増改築し、屋号を「美山荘」とした。1993年(平成5年)に他界する[1]。
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玄関アプローチ
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広間
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内庭
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摘草料理の一例
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寺谷川に面し川床桟敷がある宿泊棟
子孫らの事業展開
[編集]三代目吉次の長男で四代目当主の中東久人は、2002年にザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパへ「美山荘 洞爺」と「天川」[2]を出店したが、2008年に撤退した。 2006年に京都市岡崎で「美先(みせん)」を開店したが2013年に四条烏丸へ移転し[3]、新宿タカシマヤタイムズスクエアへ出店[4]したが2019年に撤退する。「美先京都本店」は、新型コロナウイルス感染症の流行で休業して2022年に閉店する。 2022年に「ホテルぎおん美先」と「ぎおん美先古門前」を開業[5][6]する。
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ホテルぎおん美先
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料亭時代から引き継いだ屋号額装
三代目吉次の弟で美山荘の総料理長を務めた中東久雄は、1997年に京都市で「草喰(そうじき)なかひがし」[7][8]を開店した。久雄の長男の克之(1979年生)は「草喰 なかひがし」で厨房を務め、次男の俊文(1982年生)は西麻布で山野草を用いてイタリア料理店「草片 cusavilla」を営み[9]、三男の篤志(1986年生)は京都市で京野菜の創作和食店「そ/s/KAWAHIGASHI」を営む。
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草喰なかひがし(外観)
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草喰料理
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そ/かわひがし(外観)
三代目吉次の次女は料理研究家の大原千鶴である
立原正秋の長男である立原潮は、「美山荘」で三代目吉次の料理を学んで1991年に恵比寿で懐石「立原」を開店したが、銀座へ移転したのち2011年に閉店した。
題材
[編集]- 立原正秋『春の鐘』 - 「奥山荘」
- 司馬遼太郎『街道をゆく 4 郡上・白川街道、堺・紀州街道ほか』 - 「洛北諸道」項
- 雁屋哲『美味しんぼ』第20巻
- 2018年公開のアニメ映画『若おかみは小学生!』 - 舞台旅館の参考として当館を取材した[10]。
関連書籍
[編集]- 立原正秋 著
- 『春の鐘(上巻)』 新潮社 1983.01 ISBN 978-4101095158
- 『春の鐘(下巻)』 新潮社 1983.01 ISBN 978-4101095165
- 司馬遼太郎 著
- 『街道をゆく 4』(朝日文芸文庫) 朝日新聞社 1978.11 ISBN 978-4022601742
- 稲葉なおと 著
- 『巨匠の宿』 新潮社 2004.08 ISBN 978-4-10-441503-8
- 雁屋哲 著
- 『美味しんぼ (20)』小学館 1989.07 ISBN 978-4091814104
- 中東吉次 著
- 『京 花背 摘草料理』 淡交社 1989.05 ISBN 978-4473010995
- 『雪峰花譜(せつぽう かふ) 摘草料理 美山荘』 柴田書店 1994.10 ISBN 978-4388057429
- 中東和子(中東吉次の妻) 著
- 『京都・美山荘 花もごちそう』 文化出版局 2001.04.15 ISBN 978-4579207572
脚注
[編集]- ^ 中東吉次『京 花背 美山荘の摘草料理』淡交社、京都市、2018年9月26日、pp.288頁。ASIN 4473042731。ISBN 978-4-473-04273-6。
- ^ 中村外二の次男で中村外二工務店代表の中村義明が手掛けた。
- ^ 「町家割烹 美先」となる。
- ^ 株式会社フードワークスが運営した。
- ^ 小淵沢アート&ウエルネスが運営する。
- ^ “「美しさのその先へ」”. ぎおん美先. 2023年7月10日閲覧。
- ^ “草を喰む”. 草喰 なかひがし. 2023年7月10日閲覧。
- ^ “「草喰 なかひがし」中東 久雄氏インタビュー。料理に必要なのは、創意工夫と食材との対話”. クックビズ総研 (2018年6月20日). 2023年7月10日閲覧。
- ^ 飲食コンサルタントsubLimeが運営する。
- ^ “老舗の温泉地「有馬温泉」が舞台の映画『若おかみは小学生!』不思議な仲間たちとのほっこり&ほろり物語”. 地球の歩き方. (2018年8月22日) 2018年10月6日閲覧。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]座標: 北緯35度13分58.8秒 東経135度47分34.1秒 / 北緯35.233000度 東経135.792806度