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聖闘士星矢 冥王神話

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
聖闘士星矢 > 聖闘士星矢 冥王神話

聖闘士星矢 冥王神話』(セイントセイヤ めいおうしんわ)は、車田正美の漫画『聖闘士星矢』シリーズのひとつ。以下の2作品がある。

本項では以下、『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』を『ND』、『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』を『LC』と略して表記する。

概要

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ギリシア神話をモチーフとした物語と、正義のために戦う少年達の姿を描き「聖闘士(セイント)」「聖衣(クロス)」「小宇宙(コスモ)」などのネーミングなどと共に1980年代後半に人気を博した『聖闘士星矢』(以下、前作と表記)の完全新作として、車田本人による『ND』の連載が2006年4月、『週刊少年チャンピオン』22・23合併号誌上にて発表され、前作のラストエピソードを再編集し、描き下ろしたプロローグが掲載される。その4ヵ月後の8月、36・37合併号より、袋とじでの全ページフルカラー作品として『ND』の連載が開始された。日本の漫画は一般に、扉絵や巻頭などの一部にカラー化がある程度であり、フルカラー全ページでの作品連載は車田自身が作業的に到底不可能と考えていたものの、CG技術の導入によってそれが実現したという[1]。しかし、週刊連載では全ページオールカラーという制作体制の維持が困難であるとの判断で、2006年38号以降は不定期連載に改められた。その代わりに冥王神話の世界をより深くするため、同じ作品世界を異なった視点より描くとの体裁で『LC』が2006年39号から連載開始となった。

開始当初、『ND』と『LC』はともに前作で設定上存在した243年前の聖戦を舞台とし、天馬星座の聖闘士・天馬とハーデスの依代たる少年アローンの悲運の友情を通じて描く作品という触れ込みで[2]、一つの冥王神話を二つのアングルで描く「マルチアングルデュアル連載」とされていたものの[3]、実際には一部の登場人物や設定を共有しつつもそれぞれ独自の物語を描くことになった。

登場人物

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『ND』と『LC』で共通する登場人物。

天馬星座(ペガサス)の天馬(テンマ)
本編の主人公格。『LC』ではカタカナ表記の「テンマ」。
アローン
冥王ハーデスの依代となる少年。画家を目指す心優しい性格で、天馬の無二の親友。
サーシャ
女神アテナとなる少女。天馬の幼馴染。『LC』ではアローンの妹。
牡羊座(アリエス)のシオン
黄金聖闘士の1人。前作では教皇として登場し、殺害されることになる。
天秤座(ライブラ)の童虎(ドウコ)
黄金聖闘士の1人。前作に登場する老師こと天秤座の童虎本人。
水鏡(すいきょう)
天雄星(てんゆうせい)ガルーダ冥闘士(スペクター)。『ND』と『LC』では設定や扱いが大きく異なる。

脚注

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  1. ^ 車田正美『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』 1巻、秋田書店〈少年チャンピオンコミックス・エクストラ〉、2009年、扉解説頁。ISBN 978-4-253-13271-8 
  2. ^ 2007年 プレスリリース 聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』(プレスリリース)NTTソルマーレ、2007年7月19日http://www.nttsolmare.com/press/2007/p0719_report1.html2014年1月23日閲覧 
  3. ^ 週刊少年チャンピオン2006年38号連載告知文