自然園
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自然園(しぜんえん)は、かつて東京府荏原郡目黒村(現在の東京都目黒区中目黒5丁目12~20)にあった庭園。1915年(大正4年)頃開設され、1925年(大正14年)に閉園した[1]。
概要
[編集]農学者で頌栄女学校校長も務めた岡見彦蔵(1860-1932)[2]は、市民の憩いの場所として所有していた農地を健康増進施設用に整備し、「自然園」の名称で1915年頃に開放した[3]。広さが8300坪[注釈 1]もある園内には、複数のテニスコートを含む運動施設、果樹園、花壇、休憩所などが設けられ、春秋の行楽シーズンには新鮮な果物やヤギのミルクも用意されて、東京の人々を楽しませた[1][3]。岡見は人々が健康な生活を営むには、自然と触れ合う場所が必要と考えたもので、自然園は子どもたちが遠足で訪れるなど多くの人々で賑わい親しまれていたが、周辺の宅地化に伴い1925年に閉園した[1]。
その後は跡地に住宅が立ち並び、「自然園」の名称は目黒駅と三軒茶屋駅を結ぶ東急バス路線にある「自然園下」という停留所名にその名残を残している[4]。2012年(平成24年)には土地の由来を示す掲示板が目黒区により設置された[1]。
出典
[編集]注釈
[編集]- ^ 『目黒区の歴史』では1万2千坪となっている。
脚注
[編集]- ^ a b c d “目黒アーカイブフォトギャラリー:写真でつづるまちの記憶”. めぐろ区報. 目黒区. 2023年1月3日閲覧。
- ^ “Web NDL Authorities”. 国立国会図書館. 2023年1月3日閲覧。
- ^ a b 目黒区郷土研究会 文, 東京にふる里をつくる会 編『目黒区の歴史』名著出版、1978年2月、81頁 。
- ^ “自然園下(しぜんえんした) 系統一覧/バス停時刻表検索 | 東急バス”. transfer.navitime.biz. 2023年1月3日閲覧。