芝パークビル
芝パークビル | |
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2022年撮影 | |
情報 | |
旧名称 | 秀和芝パークビル、ダヴィンチ芝パーク |
用途 | 事務所 |
設計者 | 秀和株式会社一級建築士事務所[1] |
施工 | 大林組、熊谷組、間組[1] |
建築主 | 秀和 |
構造形式 | 鉄筋コンクリート造、鉄骨造[1] |
敷地面積 |
16,150.6[1] m² ※4,885.6坪 |
延床面積 |
102,312.5[1] m² ※30,949.5坪 |
階数 | 地上14階、地下1階[1] |
駐車台数 | 295台(機械式156台、自走式139台)[1] |
竣工 | 1982年(昭和57年)7月[1] |
所在地 | 東京都港区芝公園2-4-1 |
座標 | 北緯35度39分21秒 東経139度45分08秒 / 北緯35.65583度 東経139.75222度座標: 北緯35度39分21秒 東経139度45分08秒 / 北緯35.65583度 東経139.75222度 |
芝パークビル(しばパークビル)は、東京都港区にある事務所ビル。通称「軍艦ビル」。
概要
[編集]芝公園近くに位置する大型ビルである。A館とB館に分かれており、基準階面積はあわせて1,810.0坪(5,983.47㎡)である[2]。
秀和によって開発され1982年(昭和57年)7月に竣工した。2018年(平成30年)3月以降は、関電不動産開発、東京ガス都市開発(現東京ガス不動産)、京浜急行電鉄、京阪ホールディングス、竹中工務店、みずほ信託銀行、みずほ銀行の7社が出資する「芝パーク特定目的会社」がビルの信託受益権を保有している[3]。
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東京タワーから撮影(2002年撮影)
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2022年撮影
歴史
[編集]1969年(昭和44年)、日活の子会社が保有していた港区芝の日活アパート(の敷地)を秀和が20億円程度で買い取り、ビル建設計画を進めるが、アパート住人の立ち退き交渉に手間取り、11年後の1980年(昭和55年)にようやくアパートの取り壊しに取り掛かり、その2年後の1982年(昭和57年)になって「芝パークビル(秀和芝パークビル)」の落成にこぎつけた[4]。14階建てのビルは、延べ床面積が10.3万平米で、全長140メートル、奥行き50メートルの威容から「軍艦ビル」と呼ばれるようになり[5]、その後の都心の地価高騰、オフィス不足の波に乗り、秀和のドル箱資産となった[6]。ダイエーが本社を置いた時期もあり、1階には「ダイエーナウ芝公園店」という食品と衣類を扱う店舗があった[7]。
2005年(平成17年)、モルガン・スタンレー傘下の不動産ファンドに所有権が移った[5]。 2006年(平成18年)7月にダヴィンチ・アドバイザーズが購入した。購入額は1,430億円で単独物件として日本国内で最大級の不動産取引だった[5][8]。2009年(平成21年)4月1日、「ダヴィンチ芝パーク(daVinci Shiba Park)」に名称は改められた。だが、ダヴィンチ・アドバイザーズはリーマン・ショックに伴う不動産価格下落で、中央三井信託銀行などへ借入金の返済ができず、2009年(平成21年)12月期決算で債務超過に陥った。このため、債権者である中央三井信託銀行などは、ダヴィンチ芝パークを差し押さえると同時に名称を芝パークビルに戻した[9]。
2013年(平成25年)には三井住友信託銀行から、アジア・パシフィック・ランド、アブダビ投資評議会、PAG等が1,250億円超で取得した[10]。2015年(平成27年)には1,600億円以上で売却する方針を明らかにしたが[11]、2016年(平成28年)2月に売却を見送り、最大1,350億円のローン借り換えを銀行団と交渉していると報じられた[12]。
2018年(平成30年)3月に、関電不動産開発、東京ガス都市開発(現東京ガス不動産)、京浜急行電鉄、京阪ホールディングス、竹中工務店、みずほ信託銀行、みずほ銀行の7社が、芝パーク特定目的会社を通じて、ビルの信託受益権を取得することを発表した[3][13]。
主な入居者
[編集]- エネライフ 本社[14]
- 企業年金連合会[15]
- スタンダード 本店登記[16]
- タケエイ 本社[17]
- テイチクエンタテインメント 本社[18]
- 東京ガスケミカル 本社[19]
- ベイシス 本社[20]
- 丸紅建材リース 本社[21]
- 三菱電機ライフサービス 本社[22]
- 東京メソニックセンター
なお、当ビルの住所(東京都港区芝公園2丁目4番1号)を所在地(本店)として登記している法人は57法人ある(2023年8月6日時点)[23]。
アクセス
[編集]脚注・出典
[編集]- ^ a b c d e f g h 芝パークビル 物件ご案内資料(アーカイブ)
- ^ 芝パークビル│賃貸オフィス・事務所│世界最大手*【CBRE】
- ^ a b 「芝パークビル」取得のお知らせ
- ^ 有森隆、グループK 2006, p. 244.
- ^ a b c 『日本経済新聞』 平成18年7月4日
- ^ 有森隆、グループK 2006, p. 245.
- ^ 「山一証券廃業10年、倒産通り映る会社の実力 大家の秀和 ひっそり解散」『日経産業新聞』22頁 2007年11月22日
- ^ “【戦略】“軍艦ビル”を1兆円ファンドに組み入れ、ダヴィンチ・アドバイザーズ”. 日経不動産マーケット情報. (2006年8月23日)
- ^ “中東・米系ファンドが芝パークビル買収へ、総額約1000億円超”. ロイター. (2013年8月6日)
- ^ 芝パークビル | APL
- ^ “芝パークビル、再び売却へ 1600億円以上を想定=関係筋”. ロイター. (2015年12月1日)
- ^ “「軍艦ビル」の売却見送り、最大1350億円の借り換え準備=関係筋”. ロイター. (2016年2月15日)
- ^ “東京ガスと関電、不動産で提携発表「軍艦ビル」取得”. 日本経済新聞. (2018年3月15日)
- ^ 企業理念・会社概要・アクセスマップ|株式会社エネライフ
- ^ 企業年金連合会の概要|企業年金連合会について|企業年金連合会
- ^ 株式会社スタンダードの情報|国税庁法人番号公表サイト
- ^ タケエイについて
- ^ 会社情報 / TEICHIKU ENTERTAINMENT(テイチクエンタテインメント)
- ^ 東京ガスケミカル株式会社:会社概要
- ^ 会社概要 – ベイシス株式会社 – ICT・通信インフラ構築・IoT・RPA –
- ^ 会社情報 | 会社概要 | 丸紅建材リース株式会社
- ^ 全国サービスネットワーク | 三菱電機ライフサービス
- ^ 国税庁法人番号公表サイトにて所在地を「東京都港区芝公園2丁目4番1号」で検索し、該当した法人の数(登記記録の閉鎖等が生じた法人を検索対象に含めない)。
参考文献
[編集]- 有森隆、グループK『秘史「乗っ取り屋」暗黒の経済戦争』だいわ文庫、2006年2月。ISBN 978-4479300106。