花の日
花の日(はなのひ、英語: Flower Day[1])は、アメリカ合衆国に発祥するプロテスタント教会の行事で[2][3]、6月第2日曜日に行われる[2][3]。米国などでは子供の日 (Children's Day) [2]などの名で呼ばれている行事であり、子供たちが花を持ち寄って教会堂を飾り付けて礼拝を行い[2][3]、またその花を持って病人などを慰問する[2][3]。
歴史
[編集]アメリカ合衆国
[編集]この行事は1856年[2][4][5][6]、マサチューセッツ州チェルシーで普遍主義教会 (Universalist Church of America) の牧師を務めていたチャールズ・H・レナード (Rev. Charles H. Leonard) [7]の提言にはじまる[5][4]。
レナード牧師は6月のある日曜日を定め[5][4]、子供中心の集会を行った[5][4]。あるいは、特別礼拝を行い、その中で献児式・幼児祝福式を行ったのが始まりという[8](日取りは当初から6月第2日曜日であったとも[9])。
以後、19世紀後半にはアメリカ合衆国ではさまざまな会派で同様に「子供」を中心とする行事が行われるようになった。また、この季節が花の多い時期(夏の花が咲き始める時期[9])であることから「花」に関連した行事も行われ、「子供の日」「花の日」が結びついた[10][9]。
1866年[5](1881年とも[9])、アメリカのメソジスト教会が6月第2日曜日を「子供の日」として教会行事に加えることを決議した。信者たちは花を持ち寄って教会堂を飾り[5]、礼拝後に子供たちが病院を訪ねて病人を見舞い、あるいは警察署や各種施設を訪問するというもので[5]、子供に奉仕と感謝を学ばせる意義づけがなされた[5]。
1870年には、マサチューセッツ州ローウェル市の牧師が「シャロンのバラの日」と名付け、花と子ども中心の礼拝が捧げられた[6]。
日本
[編集]日本へは明治時代中期に移入された[3]。「花の日」は夏の季語になっている[2][3]。日本の多くのキリスト教主義学校(ミッションスクール)で「花の日礼拝」「花の日訪問」が行われている [11]。
脚注
[編集]- ^ “キリスト教の暦と特別礼拝”. 恵泉女学園大学. 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g “花の日”. 精選版 日本国語大辞典(コトバンク所収). 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b c d e f “花の日”. デジタル大辞泉(コトバンク所収). 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b c d “花の日礼拝”. 桜美林中学校・高等学校. 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “教会暦についてのミニコラム:花の日”. 牧師室の窓辺. 日本キリスト教団羽咋教会. 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b “花の日礼拝~6/3(水)・6/5(金)”. 山梨英和ダグラスこども園. 2019年10月3日閲覧。
- ^ “Leonard, Charles H.”. Andover-Harvard Theological Library. 2019年10月3日閲覧。
- ^ “「牧師室たより」6月16日 「こどもの日・花の日」に寄せて”. 日本キリスト教団松沢教会. 2019年10月3日閲覧。
- ^ a b c d “6月12日(日) 花の日礼拝 ・訪問のご案内”. 日本キリスト教団赤坂教会. 2019年10月3日閲覧。
- ^ “2019花の日子どもの日礼拝のご案内”. 日本同盟キリスト教団中野教会. 2019年10月3日閲覧。
- ^ “花の日礼拝”. 共愛学園中学校・高等学校. 2019年10月3日閲覧。