荻野富士夫
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荻野 富士夫(おぎの ふじお、1953年3月21日 - )は、日本の歴史学者、小樽商科大学名誉教授。専攻は日本近現代史。
経歴
[編集]埼玉県南埼玉郡菖蒲町(現・久喜市)生まれ。1975年早稲田大学第一文学部卒業。1982年11月同大学院文学研究科博士課程(後期)退学。1985年11月、「特高警察体制史 社会運動抑圧取締の構造と実態」で文学博士(早稲田大学)。1982年早稲田大学文学部助手。1987年10月小樽商科大学商学部助教授。1993年10月より教授。2018年定年退職。
専攻は日本近現代史。研究分野は戦前・戦後日本の治安体制、初期社会主義思想論。
所属学会は、歴史学研究会、日本史研究会、歴史科学協議会、民衆史研究会、初期社会主義研究会、日本社会文学会[1][2]。
日本による対韓輸出優遇撤廃に反対する、<声明>「韓国は「敵」なのか」呼びかけ人の1人[3]。
著作
[編集]著書
[編集]- 『特高警察体制史――社会運動抑圧取締の構造と実態』せきた書房、1984年、増補版、1988年
- 『北の特高警察』新日本出版社、1991年
- 『昭和天皇と治安体制』新日本出版社、1993年
- 『初期社会主義思想論』不二出版、1993年
- 『戦後治安体制の確立』岩波書店、1999年
- 『思想検事』岩波新書、2000年
- 『外務省警察史――在留民保護取締と特高警察機能』校倉書房、2005年
- 『横浜事件と治安維持法』星雲社、2006年
- 『戦前文部省の治安機能――「思想統制」から「教学錬成」へ 』校倉書房、2007年
- 『多喜二の時代から見えてくるもの――治安体制に抗して』新日本出版社、2009年
- 『太平洋の架橋者角田柳作――「日本学」のSENSEI』芙蓉書房出版、2011年
- 『母の語る小林多喜二』新日本出版社、2011年
- 『特高警察』岩波新書、2012年
- 『大学「歴史教育」論』校倉書房、2013年
- 『「戦意」の推移 国民の戦争支持・協力』校倉書房、2014年
- 『闇があるから光がある―新時代を拓く小林多喜二』学習の友社、2014年
- 『北洋漁業と海軍――「沈黙ノ威圧」と「国益」をめぐって』校倉書房、2016年
- 『「満洲国」における抵抗と弾圧 (小樽商科大学研究叢書)』兒嶋俊郎・江田憲治・松村高夫共著、小樽商科大学出版会、発売:日本経済評論社、2017年
- 『日本憲兵史 (小樽商科大学研究叢書5)』小樽商科大学出版会、発売:日本経済評論社、2018年
編著
[編集]- 『定本・飼山遺稿』西田勝共編、銀河書房、1987年
- 『「大逆事件」関係外務省往復文書』山泉進共編・解説、不二出版、1993年
- 『特高警察関係資料集成』全38巻、編・解説、不二出版、1991-2004年
- 『治安維持法関係資料集』全4巻、編、新日本出版社、1996年
- 『情報局関係極秘資料』全8巻、編・解題、不二出版、2003年
- 『文部省思想統制関係資料集成』全11巻、編・解説、不二出版、2007-2008年
- 『小林多喜二の手紙』編、岩波文庫、2009年
- 『中国侵略の証言者たち――「認罪」の記録を読む』岡部牧夫・吉田裕共編、岩波新書、2010年
- 『多喜二の文学、世界へ――2012小樽小林多喜二国際シンポジウム報告集』編、小樽商科大学出版会、発売:紀伊國屋書店、2013年
参考
[編集]- 『現代日本人名録』2002年