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菫青石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
菫青石
流紋岩中の菫青石
流紋岩中の菫青石(イタリア産)
分類 ケイ酸塩鉱物
シュツルンツ分類 9.CJ.10
Dana Classification 61.2.1.1
化学式 Mg2Al3(AlSi5O18)
結晶系 斜方晶系
へき開 なし
モース硬度 7
光沢 ガラス光沢
灰青色青緑色   
条痕 白色
比重 2.6
文献 [1][2][3]
主な変種
桜石 分解して白雲母緑泥石に変化したもの
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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菫青石(きんせいせき、cordierite[4]、コーディエライト)はケイ酸塩鉱物の一種。化学組成Mg2Al3(AlSi5O18)結晶系斜方晶系同質異像にはインド石英語版がある。

菫青石のマグネシウムに置換するとセカニナ石英語版となる。

産出地

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高温低圧型の広域変成岩接触変成岩、特に泥岩を起源とするホルンフェルスに見られるほか、花崗岩にも含まれることがある。

性質・特徴

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モース硬度は7。多色性が非常に強く、観察する角度によって群青色から淡い枯草色に変わる。このことからダイクロアイトdichroite[5])の別名もある。

桜石

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菫青石の六角柱状結晶が分解すると、その形を残したまま白雲母緑泥石に変化する(仮晶)。そして岩石が風化すると結晶が分離し、その断面が花びらのように見えることから桜石 (cerasite[6]) とよばれる。

京都府亀岡市薭田野町の「薭田野の菫青石仮晶」は1922年3月8日に国の天然記念物に指定されている[7]


アイオライト

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アイオライト

宝石としてはアイオライトiolite[8]菫青色)とよばれる。色は名のとおり青みを帯びた菫色で、サファイアに似ていることからウォーターサファイア (water sapphire) ともよばれる。多色性のため、菫色以外の部分は金属で覆われることが多い。

主にスリランカミャンマーインドマダガスカルなどで採掘される。インドのものがおそらく一番サイズが大きく、価格も安いと思われる。これは単に産出量が多いからであろう。スリランカのものは薄い青色であったり、無色であったりして、希少石の扱いをうける。ただし価格は大して高くはない。スリランカではかえって、濃い青色のものが希少である。

特殊効果としてはキャッツアイスターがある。前者はスリランカとインド、後者はインドが有名である。

サイド・ストーリー

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英名のコーディアライト(コーディエライト[注 1]cordierite)は、フランス地質学者ルイ・コルディエ (1777 - 1861) の名に由来している。

脚注

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脚注

  1. ^ 「コージライト」、「コージェライト」とも表記される。

出典

  1. ^ 国立天文台編 編「おもな鉱物」『理科年表 平成20年』丸善、2007年、644頁。ISBN 978-4-621-07902-7 
  2. ^ Cordierite (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧
  3. ^ Cordierite (英語), WebMineral.com, 2013年1月19日閲覧
  4. ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、73頁。ISBN 4-8181-8401-2 
  5. ^ Dichroite (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧
  6. ^ Cerasite (of Kikuchi) (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧
  7. ^ 稗田野の菫青石仮晶 ひえだののきんせいせきかしょう”. 文化庁. 2018年3月24日閲覧。 “花崗石ト粘板岩トノ接觸部ニ胚胎セル接觸鑛物ニシテ六角柱状ノ透入、三連晶ヲ成シ所謂櫻石ト称セラルルモノナリ 本邦産地中 此ノ地ニ於テハ能ク其ノ結晶構造及賦存ノ状態ヲ檢スルヲ得ベシ”
  8. ^ Iolite (英語), MinDat.org, 2013年1月19日閲覧

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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