藤間生大
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藤間 生大(とうま せいた、1913年5月16日 - 2018年12月10日)は、日本の歴史学者、考古学者で、古代日本史から近代東アジア史まで幅広く研究を行った。
来歴
[編集]広島市生まれ。1936年、早稲田大学文学部史学科卒[1]。1938年、日本評論社入社、戦前には教育科学研究会生活教育研究部会に参加。1945年7月、埼玉県立浦和中学校教諭[2]、1949年、民主主義科学者協会事務局常任書記長、1951年まで務める。1952年の第25回衆議院議員総選挙[3]及び1953年の第26回衆議院議員総選挙[4]に埼玉1区から出馬するが落選。1971年、熊本商科大学教授、同付属海外事情研究所長、1982年、退職。
日本共産党に属し、戦後しばらく、マルクス主義歴史学者として、井上清、石母田正と並んで盛名を馳せ、当時の学生の必読書となった。皇国史観を打ち破り、考古学的に古代日本国家のあり方をとらえた、岩波新書『埋もれた金印』はロングセラーとなる。
2018年12月10日、老衰のため死去[5]。105歳没。
著書
[編集]- 日本古代家族 伊藤書店, 1943
- 日本古代国家-成立より没落まで,特にその基礎構造の把握と批判(伊藤書店、1946)
- 日本庄園史-古代より中世に至る変革の経済的基礎構造の研究(近藤書店、1947)
- 歴史の学びかた 危機における歴史と歴史学 伊藤書店 1950
- 埋もれた金印-女王卑弥呼と日本の黎明(岩波新書、1950)
- 国家権力の誕生 日本評論社, 1951
- 日本民族の形成-東亜諸民族との連関において(岩波書店、1951)
- 日本武尊 創元社, 1953
- 歴史と実践 大月書店, 1955
- 民族の詩 東京大学出版会, 1955 (東大新書)
- やまと・たける 古代豪族の没落とその挽歌 角川新書, 1958
- 東アジア世界の形成(春秋社、1966)
- 倭の五王(岩波新書、1968)
- 邪馬台国の探究 青木書店, 1972
- 近代東アジア世界の形成(春秋社、1977)
- 東アジア世界研究への模索 研究主体の形成に関連して 校倉書房 1982
- 壬午軍乱と近代東アジア世界の成立(春秋社、1987)
- 希望の歴史学 藤間生大著作論集(磯前順一・山本昭宏編、ぺりかん社、2018年)ISBN 978-4-8315-1515-5
脚注
[編集]- ^ 早稲田大学編『早稲田大学一覧 昭和12年』早稲田大学、1936年、p.285
- ^ 日本出版協同株式会社 編『現代出版文化人総覧』(昭和23年版)日本出版協同株式会社、1947年12月20日、217-218頁。NDLJP:1123753/114。
- ^ 『第25回衆議院議員総選挙一覧』衆議院事務局、1953年3月31日、208-209頁。NDLJP:1350473/112。
- ^ 『第26回衆議院議員総選挙一覧』衆議院事務局、1953年10月5日、208-209頁。NDLJP:1350472/112。
- ^ “歴史学者・藤間生大さん死去 105歳「埋もれた金印」”. 朝日新聞 (2018年12月12日). 2022年7月13日閲覧。