コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

蘇州號

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蘇州號
基本情報
船種 フェリー
船籍 中華人民共和国の旗 中国
所有者 上海フェリー[1](1993-2020)
中日国際輪渡(2020-2024)
運用者 上海フェリー[1](1993-2020)
中日国際輪渡(2020-2024)
建造所 新来島どっく大西工場[1]
建造費 約52億円[2]
IMO番号 9030632
MMSI番号 412395000
経歴
起工 1991年8月20日[1]
進水 1991年12月3日[1]
竣工 1992年4月13日[1]
就航 1993年1月18日[3]
運航終了 2024
要目
総トン数 14,410トン[4]
載貨重量 3,721トン[1]
全長 144.7m[5]
垂線間長 140.0m[1]
22m[4]
型幅 16.05m[1]
満載喫水 6.015m[1]
主機関 神発-三菱7UEC45LA×2
最大出力 16,800馬力[1]
定格出力 14,280馬力[1]
最大速力 22.94ノット[1]
航海速力 21.0ノット[1]
航続距離 6,150海里[1]
旅客定員 322名[4]
乗組員 58名[1]
積載能力 200TEU[4]
テンプレートを表示

蘇州號(そしゅうごう 英字:Su Zhou Hao)は、中日国際輪渡が運航するフェリーRO-RO船

船歴

[編集]

中国中国遠洋運輸公司(COSCO)と日本飯野海運、エム・オー・シーウェイズ、大阪商船三井船舶川崎汽船昭和海運、新和海運、第一中央汽船、東京船舶、ナビックスライン、日本郵船商船三井客船の日本主要海運会社11社出資による「上海貨客船」による合弁会社「上海フェリー」により[4]、1992年に「魯迅」として竣工した[1]。当初日中国交正常化20周年や国慶節に合わせた秋季の就航を予定していたが、日本側が主張していた大阪横浜への寄港案を中国側がすでに就航していた「鑑真」と重複するため反対し、早期の合意に至らず延期となったものの、その後当初の主張で合意に至り[3]、COSCO側の要望を受け「蘇州號」に改名した上で1993年1月に上海 - 大阪 - 横浜航路に就航した[3]。日本側からは乗用車・バイク・家電などの工業製品、中国側からは綿製品・衣料・茶を主に輸送した[5]

当初は大阪 - 上海 - 横浜 - 上海 - 大阪のルートで横浜・大阪に隔週で交互に寄港する形としていたが[5]、1995年3月には横浜への寄港を中止し大阪 - 上海間に短縮し週1往復の運航とした[6]。同年5月には隔週で志布志港への寄港を追加した[7]。その後2011年までに66回の寄港を行い同年10月29日の寄港をもって志布志から撤退した[8][9]

2020年2月には新型コロナウイルス感染症対策に伴い旅客輸送を停止した[10]。9月には上海フェリーの事業終了に伴い[11]、「新鑑真」を用いて阪神 - 上海間でのフェリー航路を運航していた「中日国際輪渡有限公司」に譲渡され、同年12月より貨物船として神戸港への寄港を開始した[12]。2024年の新造船「鑑真号」就航をもって航路から引退して売却となる予定である[13]

船内

[編集]
Aデッキ
  • 貴賓室(ツインベッド、2室)
  • 特等室
    • A:6室(ツインベッド)
    • B:10室(二段ベッド×2)
    • C:6室(シングルベッド)
  • 展望風呂(1等・特等・貴賓室乗客用)
Bデッキ
  • 1等室(5名×10室)
  • 売店・免税店
  • ラウンジ
  • ゲームルーム
  • スペシャリティレストラン・バー
  • カフェテリアレストラン
  • シャワー室
Cデッキ
  • 2等室
    • A:22室(二段ベッド)
    • B:2室(カーペット敷16名1室・畳敷40名1室)
  • 麻雀室
  • インフォメーション
  • シャワー室

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 「新造船写真集 輸出RORO貨客船 魯迅」『船の科学』1992年11月号、7頁
  2. ^ 「近海展望 二船目の運行権は日本 上海定期航路問題決着寄港地で協議」『内航近海海運』1992年4月号、109-111頁
  3. ^ a b c 「近海展望 日中フェリー第二船蘇州就航 2月中旬より上海横浜大阪間に」『内航近海海運』1993年2月号、109-111頁
  4. ^ a b c d e 「上海-大阪・横浜に定期航路開設」『北京週報』1993年2月16日号、31頁
  5. ^ a b c 「アジアトピックス 豪華な船旅上海フェリー」『月刊アジア』 1993年7月号、アジアビジネス社、14-16頁
  6. ^ 「『蘇州号』大阪ウィークリーサービスに」『北京週報』1995年2月14日号、26頁
  7. ^ 「上海から志布志に大型F」『内航近海海運』1995年3月号、内航ジャーナル、74頁
  8. ^ 「上海フェリー「蘇州号」ラストツアー」『広報しぶし』2011年7月号 (PDF) 志布志市、2011年7月、p.6
  9. ^ 「志布志-上海結んだ貨客船さよなら蘇州号」南日本新聞2011年11月4日、[要ページ番号]
  10. ^ “上海フェリー、旅客扱い停止を5月末まで延長”. 日本海事新聞. (2020年4月27日). https://www.jmd.co.jp/article.php?no=256656 2024年4月11日閲覧。 
  11. ^ “国交省・大坪海事局長 「蘇州号」運航継続に安堵 コロナ収束で旅客輸送再開に期待”. Daily Cargo 電子版. (2020年9月25日). https://www.daily-cargo.com/news/shipping/2020/09/128526/ 2024年4月11日閲覧。 
  12. ^ 新鑑真・蘇州號による大阪・神戸~上海間の週2便運航開始について (PDF) - 日中国際フェリー(2020年9月22日)2024年4月11日閲覧。
  13. ^ “新造船就航後も2隻体制を維持 日中国際フェリー”. 海事プレス. (2024年3月28日). https://www.kaijipress.com/news/container/2024/03/182964/ 2024年4月11日閲覧。 

外部リンク

[編集]