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衝突阻止能とは荷電粒子が物質中において衝突中に失う単位長さ当たりのエネルギーをいう。主に医療の分野において用いられる用語である。
荷電粒子の質量衝突阻止能は、主にベーテの式を用いて
(1)
と表される[1]。
は平均励起エネルギーで、は密度効果の補正項である。
特に、電子線における質量衝突阻止能は、
(2)
となる。
ここで、は物質に依らずおおよそ1/2であるので、荷電粒子の質量衝突阻止能は近似的に物質の種類に依存しない。
- ^ 加藤秀起ほか「電子に対する制限質量衝突阻止能の計算・検索ソフトウェアの開発」『日本放射線技術学会雑誌』第69巻2号、2013年、p.171