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裏春日

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
裏春日の一角。撮影時(土曜日の午前9時頃)では各店舗は閉まっているが、夕方から夜になると各店舗が一斉に開き、一帯の様子は一変する。

裏春日(うらかすが)とは、山梨県甲府市中央甲府中央商店街内にある歓楽街および風俗街の通称である[1]

概要

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甲府中央商店街のうち、主に「春日あべにゅう」「弁天通り」「春桜会通り」「ベルメ桜町通り」「コリドー通り」といった大きな店舗やアーケードがなく裏路地の多い小規模店舗一帯を指す。昼間は寿司屋日本料理店など主に古くからの料理屋が開いている程度であるが、夜になると居酒屋をはじめスナックバーキャバクラといった呑み店が開店し、昼と夜とで街の雰囲気は一変する。裏春日の飲食街ではサラリーマンや出張客向けの店だけでなく有志が金を出し合って開く無尽会の場とも知られ、店には「無尽会承ります」などの看板が掲げられている。

また、「春桜会通り」とその一帯はピンクサロンセクシーパブ、さらにはソープランドといった風俗店が軒を連ね、山梨県だけでなく条例が厳しい長野県を含めた甲信地方屈指の風俗街となっている[注 1]。戦後は売春防止法執行まで「赤線」地帯であった穴切遊廓に対し、甲府空襲後まもなく復興し歓楽街と風俗街が入り混じっていることから「青線」地帯だったのではないかという指摘もある。裏春日の風俗店は風俗営業法の特例を受けているが[注 2]、2010年頃から暴力団同士の抗争激化により立ち入り指導が頻繁化しているほか[2]、表に面した個所には監視カメラも設置されている[3]

アクセス

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呑み街の入口は甲府駅より徒歩10分程度の場所にあるが、風俗街となる地域は徒歩15分から20分程度とやや遠いため、甲府駅から山梨交通バスバスターミナル8番乗り場から出ている75、76、77、78系統)に乗り、商工会議所バス停で下車。これらの系統は甲府駅以外にも酒折駅石和温泉駅竜王駅を通っている路線があり、石和温泉や信玄の湯 湯村温泉といった温泉街から直接行くことも可能である。

脚注

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注釈

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  1. ^ 甲信越地方全体を見てもソープランド街があるのはここと新潟市古町昭和新道のみである。
  2. ^ 山梨県風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例第四条によると、風俗営業時間等の特例を受けている地域は丸の内1丁目の14~16番地と19~21番地、中央1丁目1~9番地と12~21番地、中央4丁目3・4・8番地と記されており、裏春日はその範囲に含まれている。

出典

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  1. ^ 甲斐古文書研究会編『各駅停車全国歴史散歩/山梨県』河出書房新社、1983年、p.22
  2. ^ “県警:甲府の店舗に立ち入り指導 風営法で”. 山梨: 毎日新聞. (2013年5月30日). オリジナルの2013年7月31日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/7JCfo 
  3. ^ 甲府市の飲食街「裏春日通り」の防犯カメラを一新(日刊警察ニュース)

関連項目

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  • 穴切遊廓 - 戦前(太平洋戦争前)は山梨随一の花街であったが、甲府空襲により全焼し、現在は普通の住宅街となっている。
  • 石和温泉 - 戦後に温泉が湧出し、歓楽街が形成された。一時期裏春日をも凌ぐ風俗街であったが、イメージ脱却や外国人観光客の増加などにより衰退している。

座標: 北緯35度39分32.5秒 東経138度34分12.7秒 / 北緯35.659028度 東経138.570194度 / 35.659028; 138.570194