西フリースラント諸島
西フリースラント諸島(にしフリースラントしょとう、オランダ語: Waddeneilanden ワッデンアイランデン、英: West Frisian Islands)は、オランダの北海沿岸に鎖のように連なる島々の総称。その東は、ドイツ領の東フリースラント諸島である。なお、オランダではフリースラント諸島全体をワッデン諸島と呼んでおり、本記事のような西側のみの呼び方は存在しないが、地理学上東側の東フリースラント諸島と対比する形で西フリースラント諸島と呼ばれる。
西から順にノールデルハークス島(Noorderhaaks)、テセル島、フリーラント島、リヘル島(Richel)、フリーント島(Griend)、テルスヘリング島、アーメラント島、リフ島(Rif)、エンヘルスマンプラート島(Engelsmanplaat)、スヒールモンニコーフ島(Schiermonnikoog)、シモンスザント島(Simonszand)、ロットゥメルプラート島(Rottumerplaat)、ロットゥメローフ島(Rottumeroog)、ゾイデルドインチェス島(Zuiderduintjes)がある。ノールデルハークス島とテセル島は北ホラント州に、面積の小さいシモンスザント島、ロットゥメルプラート島、ロットゥメローフ島、ゾイデルドインチェス島はフローニンゲン州に、その他の島嶼はフリースラント州に属している。
オランダでフリースラント諸島は、週末の観光地として非常に人気がある。本土から定期フェリーで手軽に渡ることができ、特別なツアーも企画されている。島で最も好まれる余暇の過ごし方は、交通手段でもあるサイクリングである。フリーラント島とスヒールモンニコーグ島では、定住者にのみ自動車の所有が許されている。
西フリースラント諸島のスヒールモンニコーフ島[1]、 アーメラント島[2]、テルスヘリング島[3]、フリーラント島[4]、テセル島[5]および外側の北海域[6]と内側のワッデン海域[7]の合計7カ所はラムサール条約登録地となっている。一帯には浅瀬、砂州、干潟、塩生植物、砂丘が発達し、ネズミイルカ、ハイイロアザラシ、ゼニガタアザラシなどの海洋哺乳類、ウミヤツメ、トウェイトシャッドなどの魚類およびソリハシセイタカシギ、サンドイッチアジサシなどの水鳥が多く生息している[6][7]。島々にはリパリス・ローゼリー、クシロチドリ、イガヤグルマギク、ミクリゼキショウ、アナカンプティス・モリオ、エレオカリス・クインクエフロラ、カレクス・プリカリスなどの植物およびハシグロヒタキ、マミジロノビタキ、サンカノゴイ、セアカモズ、コアジサシ、ハイイロチュウヒ、ヨーロッパチュウヒ、アカアシシギ、ヘラサギなどの動物が生息している[1][2][3][4][5]。
脚注
[編集]- ^ a b “Duinen Schiermonnikoog | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月19日). 2023年2月21日閲覧。
- ^ a b “Duinen Ameland | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月15日). 2023年2月21日閲覧。
- ^ a b “Duinen Terschelling | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月15日). 2023年2月21日閲覧。
- ^ a b “Duinen Vlieland | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月19日). 2023年2月21日閲覧。
- ^ a b “Duinen en Lage Land Texel | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月15日). 2023年2月21日閲覧。
- ^ a b “North Sea Coastal Area | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月19日). 2023年2月21日閲覧。
- ^ a b “Wadden Sea | Ramsar Sites Information Service”. rsis.ramsar.org (2022年7月19日). 2023年2月21日閲覧。